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(投稿:by 僻地の産科医)
この話、私もちょっと咬ませていただいていますo(^-^)o ..。*♡
日経メディカルオンラインにもついに掲載されました。
実現にむけて動き出したこと、嬉しく思うとともに、
第三次案への布石もかねて、こちらで取上げさせていただきます!
ぜひぜひ読んでくださいませ ..。*♡
以前読んでいらっしゃらない方へ
↓
医療事故調に関する国会質問(>▽<)!!!by 橋本岳衆議院議員
「死亡時画像病理診断は絶対必要だ!」海堂尊先生 講演(>▽<)!!!!
あと、それから!!! 実は、ここに示した橋本岳議員の話だけではないんです。 今医療が困っていること、 国民が困り始めていること はみんな知っています。 ぜひぜひ国会議員に意見を言いましょう!彼らは聞いてくれます。 大学院生の大学病院での無償労働について、 調査してくださった国会議員もいらっしゃいます。 国会議員に意見を! そしてできれば議連のシンポジウムでお会いしましょう。 よろしくおねがいいたします! では海堂先生のブログをどうぞ!!! Aiをめぐる生臭い話 最近、国会答弁でAi(エーアイ)についての議員質問が数多くあり、そのために官僚がAiについて理解しようとし始めています。 Aiは今や、厚生労働省という一省庁を越え、広く社会にかかわりのある検査概念であるという理解が進んでいるように思えます。そんな中、これまでAiを冷遇してきた解剖関連学会中枢部の人たちの、「こっそり・てのひら返し」が次々に明るみに出ています。今日はその中でももっとも噴飯物で悪質な、日本病理学会上層部の行った信じられない行為について説明したいと思います。 長いので、始めに問題点を個条書きにしておきます。 ・厚生労働省は国会答弁で、Ai(エーアイ)についての研究費をつけたと答弁した。その公募研究の主任研究官に東大病理学教室の深山教授を指名している。 〔エピソード1〕 話は約1年前にさかのぼります。日本学術会議の一分科会の打ち合わせで、とある先生が、Aiを社会制度に組み込むため、日本医学会総会でアピールをできないか模索し、打ち合わせを行おうとしていました。そこに訪れたのが今回の主役でもある、日本病理学会理事長の長村義之先生と東大病理学教室の深山正久教授のお二人。彼らは「Aiなどという得体の知れない概念を死亡時医学検索のベースに置くなどもってのほか、解剖が基本であり、これを揺るがすことはできない」という主張を繰り返し、Aiを社会制度の基礎に導入しようとしたその試みの芽を摘み取りました。その話を直接聞いたその方は、「Aiに対する反発が病理学会の先生にあんなに根強いことにとても驚きました」と報告してくださいました。その直後、日本病理学会理事会は、厚生労働省に対する全面的な賛同を示し、「解剖代わりに『Ai』を用いるのは時期尚早」とホームページに勉強不足のパブリックコメントを堂々と掲載していました(今も掲載されています)。 この文章をそっくりそのまま第3回「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」で参考人として招致された深山教授がプレゼンされました。当時、他の理事や他の教授は、このパブリックコメントの作成については一切ご存じない方がほとんどでした。そのため、さすがに独断のコメントを病理学会の総意として掲載するのにためらわれたのか、このパブコメの発表当時は、末尾に日本病理学会という署名はありませんでした(今もそうでしょうか。確認はしていません)。 Aiに関する無理解、不正確で誤解を招くような表現に関して、私は病理学会の長村教授に抗議メールを送りましたが、「御高説、ありがたく頂戴しました」というご丁寧な一行メールを頂戴したにとどまっています。要するに1年前、「Ai」を表舞台に出すことに対し、強力なストップをかけたのが、長村理事長と深山教授という病理学会の重鎮お二人だった、ということを、ここでは覚えておいて下さい。 〔エピソード2〕 この講演会のメンバーは、ほとんどが「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」のメンバーなので、その中間報告という意義もあったのです。私は検討会をオブザーバーで拝聴させていただいていましたが、13回まで、誰も一言も触れることのなかった『Ai(エーアイ)』という言葉が突如、この講演会で頻繁に使用されているのに驚きました。 いったい何が起こったのでしょう。しかし、実はどの発表者も、橋本岳議員の国会質問の引用への言及という形だったのです。 厚生労働省の担当官は、Aiの存在を1年以上前に把握していたのです。それなのに彼らはその検討について、国会議員から質問がなければ対応しようとしなかったのです。厚労省が公募したパブリックコメントの中にも、Aiの導入を訴えたものは複数ありましたが、厚労省は無視し続けました。つまり市民の意見など、彼らは耳を傾けるつもりはない、と暗に公言していることになります。これではパブリックコメントというのは、市民の声を聞く姿勢を偽装したものだ、と考えざるを得ません。 この講演会には厚労省の担当官も出席されていたので、Aiという概念について、厚労省としても積極的に検討していく方向になっている、というのは、今やお墨付きの事実でもあります。(もっとも厚労省担当官は自分の発表を終えたら、そそくさと退場。現場の声を聞くつもりなど毛頭ない、という姿勢を強調していました)。 こうした経緯があったので、深山教授が「解剖を補助する画像診断研究」に応募したという発表があったとき、思わず耳を疑ったのです。一部の良識ある先生が、この病理学会が行った公募に抗議したところ、長村理事長は「公募なのだから、誰が応募してもよいはずだ」とうそぶいたとか。 一般にはあまり知られていませんが、こうした公募は以下のような経緯で成立するのだと仄聞しています。厚労省の研究費は、一般に関連する主任研究者が、担当官と打ち合わせて研究課題を決めます。従って多くの場合、主任研究者が内定した研究課題になるわけです。もう1つのケースは、厚労省から打診を受けた主任研究者が決定した時点で、厚労省が研究課題を作る場合です。従って一般的には公募で応募しても研究費はもらえません。また、主任研究者は公募の時点で分担研究者も決めて応募しています。これは行政の世界でよく行われている手法です。入札は公開しているが参加できるのは身内だけ、という随意契約の研究者版といえるのではないでしょうか。 さて、問題は厚労省が「Ai」について、こうした公募研究を立ち上げようとしたときに、いったい誰から情報を得たか、ということです。実は私も半年ほど前、厚労省の担当官からメールと電話で、Aiに関するいくつか基礎的な質問をされたことがあります。さらにいえば、Aiの第一人者的な施設、千葉大Aiセンターの責任者、山本正二講師にもいろいろ質問があったとうかがっています。 そうした経緯から、厚労省はAiが先進的に行われている施設を事前に把握していたことは明らかです。にもかかわらず、新たな公募研究を立ち上げる際に、そうした情報を提供した関係者には一言も通知がなく、それどころかこれまでずっとAiに否定的態度を貫き、Aiに関する業績がゼロの東大病理学教室・深山教授に、主任研究官の役割を投げたわけです。こんなことをされてしまっては、独立した研究心など育つはずがありません。 深山教授が主任研究官としてAiの研究を申請した、という行為は、アカデミズムの世界では、決して行ってはならない恥ずべき行為だと私は思います。他人の業績を横取りするような行為ですから。私は少年少女向けミステリー『医学のたまご』(理論社)で、自分の業績のことばかりしか考えない藤田教授なる人物を登場させ、子どもたちには「そういう医師は少ないよ」とメッセージを送ったのですが、どうやらその作品のあとがきを、現実に併せて訂正しなくてはならないようです(ついでなので宣伝しますが、『医学のたまご』は、日経メディカルに連載していたので、専門医が読んでも評判が良かったと、編集部のお墨付きの作品です。たぶん、評判が良かったのは、藤田教授のような人は、実はとても多いからではないか、と勘繰り始めています。これを機に是非ご一読を)。 これまで、東大ではAi研究は全く行われてきませんでした。そして他の施設で、Ai研究が行われていることは一般の方もご存じの、周知の事実です。それなのに、国を広い視野で見て、これからの舵取りをしているという自負をお持ちの厚生労働官僚に任せると、これまでそうした分野の研究を行ったことのない東大教授を、主任研究官に指名したりするわけです。たぶん霞ヶ関の官僚は、東大以外は大学と認識していないのでしょう。それならいっそ、世の中の大学を東大一つだけにすればいいのに、と思います。少子化時代なんですから。 深山教授は直ちに公募研究主任研究官を辞退し、厚労省は主任研究官の人選を見直すべきでしょう。そうしなければ、既に地に墜ちている厚労省の悪評に、また一つ新たなページを加えることになります。厚労省は、「これは解剖を補助する画像研究だからAiではない」と強弁するかもしれません。ですが、残念ながら今回はその言い訳は通用しません。なぜなら、厚労省担当官は国会答弁で、この研究が「Ai」に対してつけたものだ、とはっきり答えているからです。厚労省は、研究実績のある施設ではなく、東大という実績のない施設に、公募研究を投げる決定をしたわけです。これでは、地方の活性化やら医学研究の振興やら、厚労省が掲げている姿勢とは正反対のことをしている、と非難されても仕方がない。東大偏重の霞ヶ関の姿勢が露わになった、典型的な一例です。 つまり、深山教授と長村理事長は国家予算をきちんとついた事業を、失敗された過去があるわけです。私は、その制度にAiを導入するように、あらゆる機会を通じて訴えてきましたが、聞いてはもらえませんでした。そんな方が、Aiの主任研究官に任命された。これでは、日本の死亡時医学検索制度、そして今なら世界トップになれる可能性が高いAi研究はダメにされてしまいます。うがった見方をすれば、これは研究として成立しない応募をさせて、採用しないという厚労省の“Aiつぶし”の深慮遠謀なのでしょうか。 今、厚労省は自らのメンツを守るために、さまざまな姑息な手段を画策しています。もしも厚労省が本当にAiを推進するつもりがあるのなら、素直に、Aiの第一人者施設である千葉大の放射線学教室に主任研究官を要請すればよかったのです。彼らは、Aiの実状を知らなかったのではありません。意図的に無視したのです。そしてあくまで自分たちに都合のいい研究者への利益誘導を最優先にしたのです。そもそも、Aiの基本は画像診断です。それなのに、画像診断のスペシャリストである放射線学会に主任官を求めず、画像診断は専門ではない病理学会や法医学会に相談し続けるというのも、実におかしな話です。 どれもこれも、解剖を主体にした組織作りに固執し続けた、厚労省のグランドデザインのセンスの悪さに起因するものなのでしょう。いずれにしても、こうした事態がまかり通るということは、日本のアカデミズムの危機でもあると思います。日本から研究者が流出するのもやむを得ません。だって、フェアじゃないんですから。 病理学会理事会は、その閉鎖性を高めています。こうしたことは、これもまた『医学のたまご』での一節ですが、「閉じた世界は必ず腐る」という箴言の体現だと思われます。 病理医の総数は、少ないといわれている麻酔専門医の半数。こういう状況が続けば、経済原則を優先している臨床現場で病理医の地位は低下し続け、その結果、人材が病理部門にこなくなります。そうしたら病理部門は早晩崩壊するでしょう。その時に出現する医療崩壊は、現在の状況が生やさしいと思われるくらい、すさまじいものになることでしょう。何しろ、その時には、すべての治療の根幹である「病理診断」が崩壊するのですから。 そうした傾向に拍車を掛けているのが、病理解剖費用が、厚労省管轄から拠出されていないという現状です。カネがつかなければ、検査は衰退します。ヒトもつきません。そこに、タダ働きのボランティアを強制されることになるのです。そうしてその部門の崩壊につながるのです。今、解剖費用、Ai費用拠出を決定しても、もう遅いかもしれません。ましてや、ここで頬かむりして、これまでの体制に準じた制度設計を構築したら、どんな事態が起こるのでしょう。 私の主張は、死亡時医学検索に対する国家の費用拠出を制度として確立させることです。解剖関連学会の上層部は陰に陽に、Aiや私の主張を敵視しますが、私は、「Aiに対する費用拠出」ではなく、「死亡時医学検索に対する国家の費用拠出」をずっと求め続けているのです。そして死亡時医学検索は、大きく、解剖とAiだ、と言っているのです。本当なら、病理学会からは感謝状の一つも届いたっていいのではないだろうか、と思っています。だから経済的問題を最重視する厚労省は、私の主張を無視しているのです。黙っていれば、従来通り、カネを出さずとも、医療現場が自助努力でなんとかする、とタカをくくっているから。 ところが病理学会の重鎮のお二人は、病理解剖の費用拠出が確定されないのに、解剖主体の制度設計を行おうとしている厚労省のイエスマンに成り果てています。自分たちのところにだけは、過分な費用がきちんとつけられているからです。これは所属する病理学会会員に対する背信行為でもあると思います。 東大はいいんです。潤沢な費用が病理学教室にも回っているので余裕がありますから。今回のように、ただ座していて、自分のところで研究努力をしていなくても、主任研究官のお誘いが来て、「微々たる額の研究費」をもらうことができるのですから。でも、地方の大学病院や中堅病院では、解剖費用の持ち出し状況は改善されていません。官僚に大切にされている東大教授は、そうした現状をご存じないのでしょう。その証拠に、先般の検討会で参考人招致されたとき、病理医代表として発言していた深山教授は「病理の言葉を一般に伝えることは難しい。その言葉を翻訳してくれる調整看護師の役割は大きかった」なる発言を行っています。調整看護師の役割を否定するものではありませんが、病理学会代表の発言のプライオリティとしては、そんな贅沢な部分ではなく、もっと切実な剖検費用問題に鋭く言及する義務があったのではないでしょうか。こうした人が、病理学会の学術部門を理事として仕切っている。これでは病理学会に未来はありませんね。だって、フェアじゃないんですから。 「解剖を主体としたモデル事業」はほぼ破綻状態です。そして医療事故調査委員会の設立も迷走しています。これはすべて、現在施行率2%とほぼ崩壊状態にある「解剖」を組織創設の基礎に置いたが故です。従って、この医療事故調査委員会を支持し、推進しようとしている病理学会上層部の先生方は、近い将来、後世の病理医から、病理医全体に対する背信行為も行った者として、二重の罪を問われることになることでしょう。日本病理学会の自浄作用を、強く望みます。 官僚は、自分たちが重要だと思ったことには、ためらいなく費用を拠出します。今、厚生労働官僚は、死亡時医学検索、つまり解剖とAiに関する費用拠出について、いまだに論じようとさえしません。これはつまり、厚生労働官僚は、解剖やAiを重要だと思っていない、ということの証拠です。
今度、医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟の
シンポジウムが行われます!
『医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟』
この演説もメル凸から生まれました!
迅速にお返事が返ってきたということでした!きちんと調べてくれているんです。
国会議員連盟より、 医療現場のご意見募集!
ではどうぞ(>▽<) ..。*♡
Ai反対派の病理学会重鎮がAiの研究??
海堂尊のブログ 日経メディカルオンライン 2008. 4. 1
(1)http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kaidou/200804/505930.html
(2)http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kaidou/200804/505930_2.html
(3)http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kaidou/200804/505930_3.html
(4)http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kaidou/200804/505930_4.html
(5)http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/kaidou/200804/505930_5.html
先般、厚生労働省の部会で質問があったことは、「僻地の産科医」さんからの情報提供によって知ることができました。それとは別に、文部科学省でもやはり国会質問があったらしく、医療教育課(たぶん)の方から、学会について直接問い合わせがあったりしました。
・そのことを先日の公開講演会で、病理学会の長村理事長が公表した。つまりこの公募研究は一研究者の公募ではなく、病理学会の一部理事が了承している公認の事項である。
・深山教授はAiに対する業績はこれまでゼロである。かつ、長村理事長と深山教授は、これまでAi導入に対し、どちらかというと反対の立場をとってきた。
さて、それでは話を始めます。おどろおどろしく、さもしい話なので、R18指定にしたい気分です。
この話は、その場に居合わせた先生から直接伺ったものです。一応、信頼おける方からの伝聞ですが、私はジャーナリストではありませんので、その話を信じ、それに対する私的感想を述べることにします。
前述の通り、国会やら日本医師会がAiを制度導入に向けて検討をし始めたという状況の変化を受けて、このお二人は実にドラマティックな方向変換を図ります。何と、厚生労働省が公募した「解剖を補助する画像診断研究」なるものに、東大の深山教授が応募したのです。このことは先日行われた公開講演会「医療関連死を考える―解剖に基づく新たな死因究明制度」(主催:日本学術会議・基礎医学委員会・病態医科学分科会)の中で長村理事長が公表された事実です。
問題意識の高い議員が、行政やらその周辺検討会を動かした、という好例です。素晴らしい話ではありますが、同時に、現場からの声、アカデミズムの提案、という形では、医療行政は動かないものなのだ、ということを思い知らされ、無力感も感じました。
前述の長村理事長と深山教授は、厚生労働省が2007年3月に立ち上げた「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」に深く関与しています。日本内科学会、日本外科学会、日本病理学会、日本法医学会が主体となり、06年度には1億2000千万円、07年度には1億2700万円の予算を計上し行われた一大事業ですが、結局現在は、半年ほど症例検討も行われず、空転状態だと仄聞しています。
さて、余談です。あまり知られていませんが、病理医の高齢化が著しい。50%以上は、50代以上だといわれています。病理学会は若手医師のリクルートに必死です。しかし、こんなことを平然と行う先生方が理事として君臨しているような組織に、希望に燃える若手医師がやってくるでしょうか。たぶん、無理でしょう。今の若者はこういう世界を毛嫌いします。私もこれでは若者に勧められません。病理学会の一員として悲しむべき事態だと思います。
いよいよ、『死因不明社会』の実体が、白日の下にさらされようとしています。
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