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(投稿:by 僻地の産科医)
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診療科廃止54病院で92 医師確保に特効薬なく…/千葉
読売新聞 2008年7月17日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20080716-OYT8T00900.htm
医師不足で診療科を休廃止する病院が相次いでいる。銚子市は9月末で市立総合病院の全面休止に踏み切るが、新臨床研修制度が導入された2004年4月以降、同様の理由で診療科を廃止した病院は県内で54(4月末現在)を数える。医師確保に向けた特効薬はなく、地域に不可欠な診療体制の確保は、一段と困難な状況になっている。
県医療整備課によると、54病院が廃止した診療科数は92。最も多いのは産科(産婦人科含む)の9で、小児科(8)や放射線科(7)、整形外科(6)などが目立つ。廃止の理由として、医師やスタッフの不足を挙げたのは、54病院中37病院と約7割に上る。休止に関する正式なデータはないが、県医療整備課が把握しているだけで11病院・16診療科に上る。すべて医師不足が原因だった。地域の中核となる公立病院がほとんどで、産科(8)や呼吸器科(4)が多かった。
医師不足で病院自体が廃止になったところもある。市原市の国保市民病院は07年11月、国保診療所に廃止・縮小された。今年4月に公設民営化した鋸南町の国保鋸南病院は、同病院の医師らで組織する医療法人を指定管理者に選定した。民営化するケースも出ており、地元医師会が運営する館山市の安房医師会病院は、鴨川市の亀田総合病院系列の社会福祉法人に移譲され、安房地域医療センターとして再出発。市川、浦安両市の一部事務組合が運営する浦安市川市民病院は、09年4月の民営化に向けて移譲先を公募している。
今回の銚子市立総合病院も、医師不足による診療体制の縮小で収益が悪化。受け皿が決まる前に休止を決断せざるを得ないほど、市は財政的に追い込まれていた。既に市立としての存続はあきらめ、民営化や指定管理者制度の導入を模索している。堂本知事は今月11日の記者会見で、「県もドクター探しに奔走したが、いったん崩れ出すと止めるのは難しい。これ以上続けると、さらに問題が大きくなってしまうので、市長も決断したのだと思う」と、有効な打開策のない現状を憂慮した。
救急医療:産婦人科医会、札幌市の改善提案を拒否 当番体制の辞退も /北海道
毎日新聞 2008年7月18日
http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/news/20080718ddlk01040259000c.html
札幌市に対して産婦人科の救急医療体制の改善を申し入れている市産婦人科医会(遠藤一行会長)は17日、臨時理事会を開き、夜間急病センターに産婦人科医の配置を求めていく方針を確認し、「配置の確約がなければ単なる先延ばし」として市の提案を拒否した。今後、協議は続けていくが、医会は改善されなければ9月にも当番体制を辞退する方針を明らかにしており、結果次第では夜間の救急医療体制が機能しなくなる恐れも出てきた。
同医会は昨年8月、医師の負担軽減のため初期救急に対応する夜間急病センターに産婦人科医を置くことを要望。市は、医会の言い分を聞きつつ協議を重ねてきた。その中で、市は産婦人科医を配置する必要があるのかを判断するため、10月から6カ月間を試行期間として、専任看護師による相談窓口をセンターに設置し、看護師らが軽症と重症の患者を振り分けることなどを提案。医会は産婦人科医を配置しなければ、患者の振り分けはできないと反発していた。
常勤医減る公的病院 新研修制、大学が『引き揚げ』
中日新聞 2008年7月18日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008071890070510.html
自治体や日本赤十字社などが運営する公的病院の常勤医師数が二〇〇五年、過去三十年で初めて減少に転じたことが分かった。〇六年には千人以上減少。〇四年四月から始まった医師の新しい研修制度の影響で、各地の大学病院が派遣先の公立病院などから医師を引き揚げる動きを加速させている。専門家らは「新制度が自治体病院の医師不足の大きな原因と裏付けられた」と話している。
新人医師の研修先は従来、大学病院に集中していた。新制度では、研修医が研修先を希望できるようになり、症例数が多く研修内容や待遇などが充実した大都市の民間病院などに集中。大学病院や関連病院が人手不足となり、地方の病院に派遣していた医師を引き揚げるようになった。
厚生労働省が毎年作成する「医療施設調査・病院報告」などを一九七六年から〇六年まで分析した。それによると、医師は毎年三千五百-四千人程度の自然増を続けている。しかし、公的な医療機関の常勤医は新しい医師臨床研修制度導入の翌〇五年十月時点で、初めて七十四人(0・2%)減少。〇六年は千九十人(2・5%)減り、全体で約四万二千四百人になった。
うち市町村立病院は〇五、〇六年の二年間で計八百二十一人(4・1%)減り、計約一万九千百人。都道府県立病院も〇六年に八百三十八人(8・1%)と大きく減少。計約九千五百五十人になった。各地の病院では非常勤医を増やすなどして穴埋めしているが、非常勤医を合わせた数でも、〇六年に初めて約千七百五十人(3・5%)が減少した。医師総数は〇六年末で約二十七万八千人。毎年七、八千人の医師国家試験合格者がいる一方、その半数程度が退職や死亡している。
■新研修制度 重大な“副作用”
産婦人科や小児科を中心に各地で広がる深刻な医師不足。医師総数は毎年、自然増が続いているが、県立病院などの公的医療機関では、二〇〇五年から一転して減少。その大きな原因となったのが前年度から始まった新しい臨床研修制度だ。研修医の待遇や研修環境は改善されたが、診療の縮小や閉院、医療の地域格差という重大な“副作用”をもたらしている。
「医師を派遣してくれている日大、千葉大などから、『これ以上の派遣は困難』との説明があった。市民に申し訳ない」
千葉県銚子市の岡野俊昭市長は今月七日、市立総合病院の九月末での休院を発表した。「民間譲渡などの道があれば、再開したい」。市長はそう付け加えたが、見通しは立っていない。病院は一九五〇年、市立の診療所としてスタート。その後、日大医学部の関連病院となり、同大医局の医師が増加。総合病院へと発展した。ベッド数は約四百床。二年前は常勤医が三十五人いた。
ところが新研修制度などをきっかけに〇六年四月以降、二十人近い日大医局の常勤医が大学の付属病院や関連病院に引き揚げた。その結果、先月までに常勤医は約三分の一の十二人まで激減した。病院ではこの間、産科や呼吸器科を休止。その後も入院患者の制限や診療の縮小を余儀なくされ、患者減による経営悪化が進んだ。
市は毎年、病院に約九億円を繰り出していたが、〇六-〇七年度は約十三億円を追加投入。市長は会見で「追加支援は困難」と話した。
「医師の補充ができないのであって、引き揚げではない」。片山容一・日大副総長兼医学部長はそう説明する。大学の付属病院や約五十の関連病院で働く同大医局の医師も、この十年で約三分の一の数百人にまで減少したという。
片山氏は「この十年ほどの国の施策が医師不足をもたらしている。不公平にならないように、まんべんなく医師を戻さざるを得ない」と訴える。三年前に心筋梗塞(こうそく)を患い、最近まで通院していた男性(73)は「市の病院がつぶれたら、緊急の時にどこに行けばいいんだ」と不安を口にした。
<解説> 負の連鎖対策急げ
地域医療を支える各地の自治体病院の深刻な医師不足は、新臨床研修制度の導入が引き金となり、過酷労働や医療訴訟の増加などが、連鎖的に重なり合って起きた構造的危機といえる。
各地の病院では、新制度の導入以前から過重労働や開業医との収入格差などで、医師が不足しがちだった。そこに新制度の導入で、大学医局への医師の引き揚げが始まった。医療行為をめぐる民事訴訟や警察の捜査が増え、リスクの高い産科や外科を志望する医師が減ったり、勤務医を辞めて開業したりする医師も増えた。
病院の常勤医が辞めると、残った医師はさらに過重労働となり、最後は退職を余儀なくされる悪循環に陥る。診療科の休止や病床数の減少に発展。治療態勢の縮小による患者減で経営が悪化、自治体の支援が続かず廃院になることもある。医師不足が病院存続の危機へとつながる“負の連鎖”を断ち切るため、例えば開業医が公的病院で交代で診療するなど、国や自治体は地域ごとの医師確保や労働環境の格差解消に早急な対策を打ち出す必要がある。
<臨床研修制度> 医師免許取得後に、医療現場で2年以上の診療(臨床)経験を積む制度。旧制度では、大学医学部人事や地方病院への医師派遣を掌握していた大学の医局に研修医が集中。専門分野に偏った研修や低賃金、過酷労働といった問題を抱えていた。2004年度からの新制度では研修先が選べるようになり、内科など基本7分野で臨床研修に専念できるよう改善された。
滞納者に全額支払い/厚木市立病院少額訴訟で簡裁判決
神奈川新聞 2008年7月17日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiijul0807485/
救急救急出動、10年で最多 姫路市消防
神戸新聞 2008年7月17日
http://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/0001241927.shtml
軽症の救急搬送、10年間に56%増
キャリアブレイン 2008年7月17日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17191.html
医師研修の工夫解禁 大学限定、地方に誘導 厚生労働省
朝日新聞 2008年7月18日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200807170336.html
医師の臨床研修制度をめぐり、厚生労働省は、大学病院に限って研修プログラムの変更を認める方針を固めた。地方の大学病院の研修医の少なさが、地方の医師不足の一因になっているとの指摘を踏まえた。今後、各大学がどれだけ魅力的なプログラムをつくるかがカギとなる。
識者らが研修制度について話し合う18日の厚労省医道審議会に提案される。了承されれば、各大学病院は来春のプログラムの変更作業に着手。毎年10月にある医学部卒業予定者(約8千人)と、臨床研修ができる病院(約1100施設)の希望すり合わせに間に合うようにする。今回の措置は、モデル事業として実施。現在、「内科6カ月以上、外科3カ月以上」などと示されている研修内容の取り決めを、全国80の大学病院に限って弾力化する。
具体的には、各大学病院の研修医募集の定員数をもとに算定した枠内で、特定の診療科に集中して臨床トレーニングを行う「特別プログラム」の策定を認める。
対象となる特定の診療科は、「地域医療に影響がある分野」を想定。実質的には、地域医療で不足感の強い産婦人科や小児科、救急などが軸になるとみられる。 逆に特別プログラムで特定の診療科で長期間研修すると、内科、外科などでの研修期間が短くなる欠点がある。だが厚労省は、「人材が豊富な大学病院では、教育担当の指導医の充実により、初期診療に必要な総合力を育てられる態勢がとれる」(幹部)と判断。医師が卒後2年間で備えるべき基本的な診療能力の水準維持を引き続き求める。
厚労省によると、04年の臨床研修制度開始後、都市部で待遇のいい大規模病院に人気が集中。地方の大学病院からも都市部での研修を目指す新卒医師が増えた。あおりを受け、若手医師が不足した地方の大学病院が、派遣医師を引き揚げる事例が頻発。地域の自治体病院や中堅病院での医師不足を加速したという。
08年度の大学病院の研修医募集定員の充足率は、弘前大(27.5%)、秋田大(32.6%)、岩手医大(37.1%)、三重大(23.1%)、岐阜大(35.1%)など。東北、東海地区で定員割れが著しい。厚労省は「魅力のある研修プログラムをつくってもらい、地方の拠点になる大学病院に人材が集まるよう期待したい」(幹部)としている。
医療ビジョン具体化検討会が初会合
キャリアブレイン 2008年8月17日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17201.html
厚生労働省は7月17日、6月に舛添要一厚労相の肝いりでまとまった、医学部定員の増員などを盛り込んだ「安心と希望の医療確保ビジョン」を具体化させるための検討会の初会合を開いた。舛添厚労相は冒頭のあいさつで、「きめの細かい施策をやって、どのぐらいの予算が必要かということできちんとやりたい」と述べ、来年度予算編成に向け、具体的な議論を進める意向を示した。座長には自治医科大学長の高久史麿氏を選出した。
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厚労相は冒頭、以下のようにあいさつした。
「安心と希望の医療確保ビジョンが先般確定した。医師の数を増やすのが第一。第二は地域のネットワークの再生。第三は、『県立柏原病院の小児科を守る会』のような活動の、患者と国民の側の協働という、3つの柱でビジョンを作った。来年度予算の策定に向けて具体化しないといけない。それで具体化に関する検討会ということで集まってもらった。
どれぐらい医師の数を増やせばいいのか。医師の偏在をどう解消すればいいのか。スキルミックスをどういうふうにするのか。看護師のスキルを上げて医師の仕事を一部代替できるようにした方がいいのか、しない方がいいのか。した方がいいとしたら、どういうやり方があるのか。患者と医療関係者の信頼関係。和田仁孝先生(早大大学院法務研究科教授)もいるが、(医療)メディエーターをどういうふうにやればいいのかを議論したい。岡井崇先生(昭和大医学部産婦人科学教室主任教授)をはじめ、海野信也先生(北里大医学部産科婦人科教授)もいらっしゃるが、産科の問題をどうするのか。自治医科大の高久先生もおられる。私学の方や、国立の方では嘉山孝正先生(山形大医学部長)など、バラエティーに富んだ皆さんがおられる。同じ医学教育でも私学、国立、自治医科大と、全部違うと思う。病院の中も違うと思う。非常に地域差もある。非常にきめの細かい施策をやって、やればどれぐらいの予算が必要かということで、きちんとやっていきたい」
「月末には『5つの安心プラン』を策定する。これは総理の命令。今から議論するのは厚労省だけの課題でなく、福田内閣全体の課題。当然、文部科学大臣もメンバーだからきちんと調整しないといけない。政府全体の問題をここでやっている。そういう思いで皆さんの力を頂いて、予算編成に向けて5,6回議論して、間に合う形で報告をしたい。この具体化作業の検討会の結果がどうなるかが、これからの日本の医療、これは崩壊しているといわれているが、これがきちんと立ち直るかどうかに非常に大きな役割を担う検討会なので、忌憚(きたん)のない意見を賜りたい。資料でも『こういう資料がいいんだ』というのは自由にお出しいただく。わたし以下、厚生労働省に遠慮していただく必要は全くない。『そんな意見は駄目』とはっきりおっしゃっていい。国民の目線で何をやれば、国民の医療を再構築できるか。その視点だけあればいい。この具体化の作業に、これからの日本のあすが懸かっていると言っても過言ではない」
■今年も「400人増やしたい」
また、初会合終了後の記者会見では、医師の増員数について、「できれば昨年並みに400人ぐらい増やせればと思う」と述べた。今後の医師需要の見通しについては、「毎年状況が変わるから、微調整しながら国民のニーズに合った形で医師数を増やしていきたい」とした。
初会合では、医師の増員について委員らが自由に意見交換した。「増えた医師を迎えられる現場にし、働ける現場でないといけない」「産科医療に対して、若い医師も志はあるが、当直の負担などを見たら、『一生やるか』と考えるとちゅうちょする」「偏在の現状を是正できる増やし方を考えるべき」など、医師数を増やすこと自体には賛成だが、増員できる環境を整備すべきなどとする意見が出た。
武雄市民病院で市長見通し 救急医療 9月に再開 休日・夜間診療 医師会「休止の方向」
西日本新聞 2008年7月17日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/35249
阪南市立病院改革懇が初会合 「特例債」適用に向け試算
MSN産経ニュース 2008年7月17日
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/osaka/080717/osk0807170228000-n1.htm
8月の救急当番医も空白多く
苫小牧民報 2008年7月17日
http://www.tomamin.co.jp/2008/cp080717.htm
千歳市の8月の救急当番医は外科が2日間、内科に1日の空白が出るほか、内科は4日間が午前零時で終了する。市内では今年度から救急医療体制の24時間対応が難しくなり、毎月当番医の空白日が生じている。2009年度以降の医療体制を、千歳市医師会と市で構成する救急医療体制連絡会議で見直しを検討している。
07年度まで医療機関の診療時間が終わる午後5時から翌日の午前9時まで、市医師会の協力で当番医を決め対応、24時間体制を維持してきた。しかし、医師ら医療スタッフの不足で、08年度から空白日が生じていた。
6月議会で、市は「09年度以降の体制に向けて連絡会議で定期的に会合を開き、早い時期に一定の方向を見いだしたい」と、24時間体制を見直す考えを示している。7月には担当の健康推進課に救急医療担当の主査を配置し、他市の医療体制の調べるなど、見直しのための検討も進めている。
7月は、内科の午後5時以降の当番医がいない空白日は22日だけで、午前0時以降対応機関がないのは7日と31日の2日間。これに対し、8月の空白は外科が15日と22日、内科が26日の合計3日間。深夜の不対応日は内科が12、15、21、25日の4日間。さらに8日の外科当番医は恵庭市の恵み野病院に協力を依頼しており、従来の医療体制維持はますます厳しさを増している。
自治体の有床診療所 総務省 交付税上乗せ
北海道新聞 2008年7月17日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/105407.html
急患 流入過多昨年度 県外→県内2万271人 県外←県内3199人/栃木
読売新聞 2008年7月17日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20080717-OYT8T00093.htm
2007年度に県内から隣接する4県(茨城、群馬、埼玉、福島)の救急病院に搬送された救急患者は3199人だったのに対し、県内で受け入れた県外の救急患者は6倍以上の2万271人だったことが、県の調査でわかった。県医事厚生課は「近隣県の隣接地域に大病院がないことや、県境を越えて生活圏が形成されていることが影響しているのではないか」と推測しているが、一方的な流入過多の現状を受けて、近隣県との情報交換を検討していく。
調査は、他県からの患者流入が多いという医療機関からの声を受け、今回初めて実施。近隣4県については、入院が必要な重症患者を受け入れる2次救急、3次救急(救命救急センター)の計52医療機関、本県については1~3次救急の計40医療機関を対象に行った。その結果、県内から他県への搬送は、茨城が最も多く2236人で、主に小山市や野木町からの患者だった。次いで群馬が804人で、主に足利市から、福島は155人で、主に那須塩原市や那須町からの患者だった。
一方、県外からの受け入れは、自治医大病院(下野市)が6917人で最も多く、全体の約34%を占めた。次いで足利赤十字病院(足利市)の2531人、独協医大病院(壬生町)の1329人などで、済生会宇都宮病院(宇都宮市)、大田原赤十字病院(大田原市)を含めた5か所の救命救急センターだけで計1万1994人に上った。
5か所の救命救急センターを抱えるなど本県は比較的医療環境に恵まれている。ただ、県内のある救命救急センターの関係者が「県外からの患者を受け入れたために、その後に搬送されてきた県内の患者の受け入れを断ったケースもある」と打ち明けるように、本県への患者の集中の影響は現場でも指摘されており、今後、他県との救急医療体制のあり方を巡る協議も必要となりそうだ。
医師会立の産科診療所院長に雨森さん/鎌倉市
神奈川新聞 2008年7月17日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiijul0807470/
鎌倉市医師会は十七日、二〇〇八年二月に開設を予定している産科診療所の院長に元日本赤十字社医療センター副院長の雨森良彦さん(76)が就任すると発表した。雨森さんは一九五八年に東京大学医学部を卒業。日赤本部産院婦人科部長、医療センター産科部長などを歴任し、九七年に日赤を定年退職した。現在は横浜市内で産科医師として嘱託勤務する。
医師会は「他の医師や助産師ら医療スタッフも勤務体系が決まり次第、募集を開始したい」と話している。
横浜市病院経営局:2病院の看護師確保に奔走 今年度の試験、6割増24回 /神奈川
毎日新聞 2008年7月17日
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20080717ddlk14040190000c.html
横浜市病院経営局が市立2病院(市民病院、脳血管医療センター)で働く看護師の今年度採用試験を、07年度の6割増の24回予定していることが分かった。受験申し込みをメールやフリーダイヤルで受け付けることも始め、あの手この手で看護師確保に奔走する。全国的な看護師不足の中で市内でも争奪戦が起きているうえ、入院患者7人に対し看護師1人を配置すると病院の収入が増える「7対1看護基準」を満たす狙いが背景にはある。
◇メールやフリーダイヤル受け付けも
同局人事課によると、07年度の採用試験は市内で11回、札幌・仙台・福岡・新潟の4市で計4回。132人が受験し92人を採用した。だが、看護師不足から採用が難しくなる一方、首都圏の大手病院が地方での採用活動を活発化。市立2病院の受験者も05年度170人、06年度165人より減少傾向にある。このため今年度は市内で15回、4市に青森と盛岡を加え9回の24回試験を実施することにした。07年度並みの100人の採用を目指す。
同局が7日公表した市立3病院(みなと赤十字病院=同市中区新山下、日本赤十字社が指定管理者=を含む)の07年度決算では経常収支は28億600万円の赤字。06年度より3億1800万円改善し、一般会計からの繰り入れ金も4億2700万円減らせたが、経営環境はいまだ厳しい。同局人事課は看護師確保を「病院経営自体にも影響する」と経営改善の優先課題に挙げる。鍵を握るのが、06年に新設された7対1看護基準に基づく入院基本料だ。1日1患者当たり1万5550円で、それまで最高だった10対1基準より2860円アップ。7対1基準を満たす看護師数の確保は収入増の前提条件となる。
市立2病院は06年に7対1基準を導入、07年度は市民病院で5億5000万円、脳血管医療センターは1億5000万円の収入を得た。両病院とも「患者へのケアができるうえ、それなりの診療報酬も得られる」として、今年も7対1基準を獲得している。両病院は「1人でも多く採用できるように」と、採用試験の回数増に加え、門戸も広げた。電話のみだった受験受け付けを4月からメールでも受け付け、土日対応可能なフリーダイヤルも設けた。さらに結婚や出産などで離職していた「潜在看護師」をも掘り起こそうと、本試験前にアルバイトで現場に慣れてもらう取り組みなども昨年度から始めている。
市と市病院協会の共同アンケート(07年8月実施)によると、回答した市内91病院中45病院で693人の看護師が不足。離職率も全国平均(12・3%)を大きく上回る17・5%で、看護師不足が顕在化している。
舛添大臣発言「国民の皆さん、一人1000円を!」
M3.com 橋本編集長 2008/07/17
http://mrkun.m3.com/DRRouterServlet?pageFrom=CONCIERGE&operation=submitRating&msgId=200807172156860041&mrId=ADM0000000&rating=5&points=5
「『国民の皆さん、一人1000円を出してください。そうしたら日本が良くなります』。例えばこう提言してはどうか。今の“医療崩壊”を防ぐには、国民の理解を得ることが必要だが、そのためには、これだけの改革をやる。それでもこれだけ医師が足りない。だからこの分の予算を付けてほしい。こうした形で進めるしかないだろう」
舛添要一・厚生労働大臣が主宰する、『「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会』の第1回会議が先ほど(7月17日の17時からです)、開催されました。その席上、大臣はこう発言しました。この検討会はその名の通り、6月18日にまとめた「ビジョン」(『「医師の養成数増加」を提言、閣議決定を変更』を参照)を具体化するために設置された検討会です。
その一番の柱は「医師不足」問題です。
大臣の発言の趣旨はこうです。仮に今の医療を立て直すには、2500億円が必要だとします。ただ、その全額の予算を付けてほしいと言っても、厳しい財政状況にあって、なかなか国民の理解は得られにくいのが現状です。
ならば、2500億円のうち、1250億円は現状の医療の構造改革を行って捻出します。大臣曰く「医療にメスを入れる」。そうすると、残りは1250億円です。日本国民は約1億2500万人なので、一人当たり1000円負担すれば、という換算です。
あくまで「2500億円」という額は仮定ですが、医療の改革(ムダの排除など)と、医師不足対策などコストがかさむ対策を同時並行的に行う。この考えを明示したい、というのが大臣の狙いだったのでしょう。では具体的にどうやるか……。その重要な役割を担うのがこの検討会です。どこまで議論を深めることができるか、今後フォローしていきます。
なお、第一回会議の主題は、やはり「医師不足」。その内容は明日、お届けする予定です。
医師数基準以下 1か所 不足は依然深刻 県内公的病院/富山
読売新聞 2008年7月17日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20080717-OYT8T00013.htm
医師数が、法令上の最低基準である「標準数」を満たさない公的病院が昨年度、県内に1か所あったことが16日、わかった。基準以下の公的病院が7か所あった2003年からは改善したが、入院患者の減少により基準が低下した面が強く、県は「医師不足は依然深刻」としている。県内公的病院の基準充足状況が明らかになるのは初めて。県によると、県内の公的病院25か所のうち、基準以下だったのは県東部の病院。県が昨年度後半、医療法に基づき行った立ち入り調査で、標準数29・3人に対し、実際の医師数は25・0人だった。県は同病院に基準の充足を指導する文書を送った。
一方、過去5年間の調査で基準以下の公的病院は、03年度が7か所、04、05両年度が5か所、06年度が4か所と減少している。県は「基準の低下で充足を果たした面もあり、医師不足に変わりはない」と説明する。看護師不足で入院患者の受け入れが難しくなったことなどにより患者数が減り、結果として基準が下がっているという。
県東部の病院は5年連続で基準以下だった。新卒医師が研修先を選べる「臨床研修制度」の導入で大学病院の医師不足が進み、大学側がなかなか常勤医師を送ってくれないという。医師5人程度を今年度募集しているが、応募はゼロだ。病院幹部は「今年度も基準達成の見通しは暗い。医師の絶対数を国が増やさないと、状況は変わらない」と訴える。
標準数 患者数や病棟の種類、診療科などに応じて定める病院ごとの医師必要数。医療法施行規則で規定。非常勤医師の数は勤務時間に応じて常勤医師に換算する。
患者が感じる病院の印象が劇的に変化
キャリアブレイン 2008年7月17日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17179.html
医師らが問題点を指摘/後期高齢者医療制度の市民集会
神奈川新聞 2008年7月17日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiijul0807479/
医療をまもる 千葉・東金の連携(上) 『地域全体が一つの病院』 診療所や薬局と情報共有
中日新聞 2008年7月10日
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2008071002000122.html
薬を届けに訪ねた玄関で雑談にふけるうち、検査の話題になった。
「造影剤を入れてMRI(磁気共鳴画像装置)を受けるのって、本当につらいのよね」
甲状腺機能低下症などで県立東金(とうがね)病院(千葉県東金市)に通う女性(68)が漏らした本音に、薬剤師の富田勲さん(68)は優しくうなずき、平井愛山院長(58)に伝えようと、頭の中にメモをした。東金市など二市四町で人口二十万人規模の山武地域(地図参照)は、東金病院と診療所、薬局、訪問看護ステーションなどを電子ネットで結ぶ循環型医療システム「わかしおネットワーク」を二〇〇一年からつくっている。
糖尿病など長く付き合う病気の患者を病院と診療所が継続的に分担し、きめ細かく支えていく仕組みだ。生活習慣病の患者は、年に一、二度、東金病院に行って検査を受けるが、日常の通院は近くの診療所が担う。双方が電子カルテに検査データや所見を書き入れ、かかりつけの薬局も検査データや医師の処方意図をネットで確認した上で患者に説明できる。この地域は、以前から熱心な薬剤師が多く、お年寄りの家庭などへ宅配し、相談にも乗る関係が定着していたが「わかしおネット」ができてからは、病院へ患者の気持ちを代弁する役割も兼ねるようになった。
隣の九十九里町で薬局を営む富田さんは「自覚症状が少ない生活習慣病は、日常の服薬のフォローが不可欠。薬剤師には患者さんも安心して話してくれる。薬剤師が医師に患者の様子を伝えるなんて以前はありえなかった。平井院長が来てから、勉強会で病院に頻繁に行くようになったのも大きな変化」と話す。
一九九八年に平井院長が赴任した当時の東金病院は、スタッフがやる気を失い、チームワークもばらばらで地域の信頼も低下していた。千葉大で内分泌・代謝の研究をしていた平井院長は、病院に来る糖尿病の患者の症状の重さに驚いた。足を切断しなければならない「糖尿病性壊疽(えそ)」の患者は全国平均の約五倍いた。糖尿病をきちんと診られる医師は、平井院長を含め三人しかいなかった。地域の医療レベルを早急に高めていかねばならない。赴任直後から新たに始めた症例検討会に診療所の医師も参加してもらい、定期的な糖尿病勉強会も始め、インスリン療法などの医療技術を伝えた。薬剤師や訪問看護師らも含めた薬剤治療のセミナーも始めた。「白衣を脱いで地域に出よう」と病院スタッフも日曜返上で、公民館などで市民講座も開いてきた。
そこから、地域の診療所や薬局と信頼関係を深めて、わかしおネットが広がった。インスリン治療ができる診療所はゼロから三十六カ所に増え、治療成績は格段に向上した。今春からは病院と全診療所で必要な検査項目を統一し、チェックできる循環連携パスが導入された。ネットワークの範囲も隣接する二つの医療圏を加え、人口四十五万人の地域に拡大した。
平井院長は自ら病院ホームページも作る。地域の医師会が輪番する夜間救急診療所の当番にも入る。単身赴任の官舎は返上し、病院に泊まり込む毎日。「院長室はオープンスペースだから」と絶えず誰かが出入りする。これだけ熱意と行動力があっても、医療崩壊の流れを食い止めるのは至難の業。同病院の十一科のうち五科が閉鎖。四病棟あった病棟も一病棟に。周辺病院と分担する二次救急輪番も医師不足で月四日しか入れない。
「でも病院のことだけでなく地域の医療をどう守っていくかが大事。地域全体が一つの病院という考え方。地域の診療所医師も薬剤師も看護師も、ましてや患者も逃げ出せない。医師が逃げ出すつもりでは駄目だからね」と、平井院長は力を込めた。
医療をまもる 千葉・東金の連携(下) 市民が病院の危機代弁 研修医の育成にも尽力
中日新聞 2008年7月17日
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2008071702000109.html
ピンクの付け毛に鼻を赤くした「けんじい」こと外口徳(とぐちとく)美致(みち)さん(58)が登場すると、公民館に拍手がわいた。本職は県立東金(とうがね)病院(千葉県東金市)の地域医療連携室副主幹。歌手の美川憲一さんの物まねも交え、生活習慣病の怖さを話す漫談が、同病院の市民講座で人気を集める。だが、六月下旬のこの日は少し様子が違った。
「金を払えば治って当たり前。何かあったら即訴訟」-と、患者の風潮を皮肉り、安易に病院にかかる「コンビニ受診」の問題も指摘。そして「怒りたくなったら、船と一緒で、止まってから“いかり”を下ろしましょう」。患者の権利意識をネタにしたのは、初めてだった。「ドキドキでした。病院の人間が言うと反感を持たれるかも、と心配で…」
それができたのは、NPO法人「地域医療を育てる会」と合同開催の市民講座だったから。漫談の前に、同会代表の藤本晴枝さん(43)が「私たちの健康が医療で守られるためには、その医療を私たち住民が支えていかなくてはならないのが現状。今、病院の医師たちは本当に大変です。感謝の気持ちを伝えましょう」と語りかけていた。
平井愛山院長が東金病院に着任して十年。診療所や薬局などと強い信頼関係を結び、病院改革と地域に根差した医療を広げてきた。しかし、かつて十人いた内科医は一時二人にまで減った。現在は七人にまで回復したが、救急業務も大幅な縮小を余儀なくされている。平井院長は「かなり追い詰められた状況だと、知ってもらわないといけない時期。医療の地域連携ができても、それだけでは現状打破できない。市民の力が不可欠」と藤本さんたちの活動に大きな期待を寄せる。
「育てる会」は三年前、医療崩壊の現状に危機感を抱いた藤本さんらが中心になって結成した。メンバーは、主婦や大学教員、元看護師ら。活動の中心は、A4サイズの情報紙「クローバー」だ。毎月、救急医療や医師不足など医療の問題を紹介し、「昼間に受診しよう」「医師に感謝の手紙を書こう」などの提案をしている。
東金市の自治会の協力を得て、回覧板に挟む形で一万七千戸の全戸配布をしているほか、周辺地域にも配っている。「今の夜間救急態勢だと、月に二十日は他地域の病院に行くしかない。明らかに危機なのに、医療側はSOSを出しにくい。出すとたたかれるから。SOSを地域で代弁していくのが私たちの仕事だと思う」と藤本さん。院内に四月に設けられた地域医療連携室には「育てる会」の席もできた。
平井院長は、勤務医不足を乗り切るため、研修機能の強化に以前から取り組んでおり、指導医も増え、若手の研修医三人も同病院の大切な戦力。「育てる会」も昨年から、医師の育成にかかわってきた。研修医が病気予防について講話を行い、同会メンバーや公募の住民が受講。話の疑問点を尋ねたり、分かりやすさ、表情、声のメリハリなどを採点するのだ。独りよがりな説明ではなく「いいコミュニケーション」ができる医師を育てようという研修。住民の健康意識も高まる。「こんな研修は驚きですが、非常に楽しいです」と研修医の蔡明倫さん(27)。
全国各地で生まれている医療再生運動の関係者を招く連続講座も、育てる会主催で開いた。平井院長から「女坂本竜馬」と称される藤本さんは「育てる会」の名に、住民も主体的に医療を守る決意、時間をかける覚悟を込める。
「市民側は、身近に最高の医療が年中あるのは理想。でも医師がいない、支えるお金がない、すぐに実現できないのは事実。何にせよ私たちはこの土地で生きていかなくてはいけない。情報を提供し、さまざまな立場の人が話し合う場をつくるのが私たちの仕事。住民も医療側も同じ目線に立って考えたい」
中医協・小委 DPC見直しに着手、対象病院絞り込みが課題
Risfax【2008年7月17日】
中央社会保険医療協議会・診療報酬基本問題小委員会は16日、DPC(急性期入院医療の1日包括払い)の見直しに着手した。前年度の病院の収入実績を担保してきた「調整係数」廃止後の機能評価係数の設定、DPC対象病院の見直し、DPCそのものの評価を論点とする。ポイントは、どのような機能評価係数を設定するかという点と、DPCに相応しい病院を定義し急増する対象病院をふるいにかけるかだ。
03年度から、特定機能病院を対象にスタートしたDPC。病院経営者などが「DPCの対象にならなければ急性期で生き残れない」と慌て、その数は年々増えていった。07年度は対象・準備をあわせて1428病院、約46万床と一般病床の半数を占める。ただ、大病院を想定していたDPCも100床未満の小病院が参画、慢性期の病床を併設するケアミックス型病院も増え、「急性期の診療報酬」という意義が薄れかけている。このため、厚労省はDPC対象病院を定義することで、拡大路線から適正路線への移行を狙う。ただ、診療側・支払側とも意見が乱立しており、調整は容易ではない。
病院の前年度収入実績を担保する調整係数は、10年度診療報酬改定以降の廃止が既定路線。調整係数を単純になくすと、病院経営に支障をきたす懸念があるため、地域医療の実情を踏まえた病院機能の役割を、評価する係数を新たに設定する方針は固まっている。今後は、救急医療体制や高度医療が提供できる体制になっているかどうかが論点となる。
また、診断群分類を選択する際、高い診療報酬点数を求めるアップコーディングによる不適切な請求事例があること、再入院率の増加など提供する医療が妥当かどうかも課題となる。議論では、DPCの急拡大を嫌う日本医師会の中川敏男委員が「再入院率が上昇している。治癒の割合も減っている」と問題視、根本的な見直しが必要としている。
中医協・基本小委 DPC、次期改定に向け議論開始
YakujiNews-Net Day 速報 08/07/16
中央社会保険医療協議会の診療報酬基本問題小委員会(遠藤久夫会長兼小委員長)は7月16日、次期診療報酬改定に向けたDPCの在り方について議論を開始。調整係数の廃止とそれに替わる新たな機能評価係数の設定に関する議論については、診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会と並行して議論していくことを確認した。
議論にあたっては、事務局から、DPC導入までの経緯や現況、今後の検討課題について説明を受けた。検討課題は5月21日の基本小委の意見等を踏まえて整理したもので、論点は3点。
1つは、「これまでのDPCの評価についてどのように考えるべきか」。DPC分科会の07年度調査で、DPC対象病院における退院時転帰の状況が「治癒」の割合が減り、「軽快」の割合が増えていること、再入院率が増加していることが明らかになりながら、医療の効率化が進んでいると評価していることに疑問の声があがっている。
2つめは、DPC対象病院・準備病院の属性が、導入当初は大規模病院であったのが、現在はケアミックス型の病院や小規模病院など様々な特徴のある病院の参加が目立ち、今後も増える傾向にあることから、「DPCの適用がふさわしい病院についてどのように考えるべきか」。
3つめは、調整係数を廃止し、その替わりに設定される「新たな機能評価係数の考え方」。併せて、調整係数を具体的に廃止する時期や、廃止するにしても段階的に廃止する等の経過措置の必要性についても検討することが指摘された。
この日の議論は、すでに審議が押していたことから、DPCの方向性という全体論に留め、各論については次回以降となった。
診療側の中川俊男委員(日本医師会常任理事)は、分科会が行った07年度調査で、再入院率が増加し、治癒の割合が減少している傾向でありながら、医療が効率化したと評価されていることを疑問視。同分科会の西岡清分科会長がこれに答える形で、「これまでは完全に回復するまで入院し、治療を続けるという文化があったが、DPC導入により、平均在院日数短縮へのインセンティブが働き、不必要な入院は避ける動きが数値として現れた」と説明。同委員が指摘した傾向は「医療の中身の変化」によるもので、結果としては、医療の効率化につながっていることを強調した。
中川委員はまた、DPC自体が問題をはらんでいる可能性があるとして、事務局に対しさらに詳細な資料提出を要請。同時に、日医の独自データを議題に合わせて提示できるよう、中医協の議題をなるべく早く伝えてほしいと注文した。事務局は、「公益委員と相談して対応したい」と述べた。
一方、支払側委員は、日医代表の委員に対し、「日医としてではなく、医療側委員全体の意見としてまとめて発言してもらいたい」と要請した。DPCの導入拡大について、日医と病院団体の間で見解がズレていることを指摘したもの。
08年度準備病院の参加希望は149病院
なお、この日事務局から、08年度準備病院として参加を希望している病院数は
149施設であるとの報告がなされた。この数値からいくつか脱落する可能性があ
るとしている。
赤字の自治体病院が減少 <全自病、07年度決算見込み額調査>
Japan Medicine mail 2008/07/17
全国自治体病院協議会が16日にまとめた2007年度決算の見込額調査報告書によると、調査の回答を得た491病院のうち赤字病院の割合は70.9%で、前年度に引き続き70%を超えた。ただ、過去最悪だった前年度の74.5%は下回り、病院実数では赤字病院が14病院減少した。特に病院数が多い中小病院で減少する傾向を示した。
全自病では、これらの中小病院でも総収益は依然、減少傾向にあると指摘する。黒字への転換は総費用が総収益を上回る減少を示したためと説明し、支出項目では特に薬品費を含む材料費の減少傾向が大きいとの見方を示した。
薬品費が減少したことについて全自病の石黒久也経営指導部長は、入院・外来とも患者数が減少したことによるとする一方、「それ以上に減っている」との見方も示し、「院外処方や後発医薬品への切り替え」が進んだことによる可能性を示唆した。
「質の管理」医療提供者側の必須要件 <日病・山本会長>
Japan Medicine mail 2008/07/17
日本病院会の山本修三会長は16日、都内で開催中の国際モダンホスピタルショウで講演し、病院医療再生の課題として<1>医療費財源の確保<2>病院の医師数と質の確保<3>地域再生と医療提供体制の構築―の3点を挙げた。このうち、医療費財源の確保については国民の選択に基づく政策課題とする一方、医療の質については「われわれ自身が取り組まなければならない課題」と述べ、医療の質を管理する仕組みの構築が医療提供者側の必須要件だと強調した。
保険医療機関を取り消し 不正請求 日南市の病院
MSN産経ニュース 2008年7月17日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080717/crm0807172001056-n1.htm
宮崎社会保険事務局(宮崎市)は17日、架空の看護師などを勤務させているよう装い診療報酬を不正請求したとして、宮崎県日南市の医療法人「再生会鈴木病院」(山県英士理事長、72床)の保険医療機関指定を取り消すと発表した。
同局によると、山県理事長の妻で70代の事務局長が看護師や准看護師の人数を水増しした虚偽の名簿を作成。実際には要件を満たしていないのに療養病棟入院基本料などを請求していた。確認できた不正請求額は計約580万円だが、不正が長期間行われていたとみて、カルテが保存されている過去5年にさかのぼって調査する。事務局長は「病院運営のためすべて私の判断でやった」と話しているといい、病院側は不当請求分を全額返還する考え。
愛知県、少子化対策で新計画
日経ネット中部版 2008年7月17日
http://www.nikkei.co.jp/chubu/news/arc2772.html
難病指定へ「実情知って」 郡山・浅川さん署名活動
河北新報 2008年07月17日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/07/20080717t65004.htm
足や手の指先から筋力低下が進行する筋疾患「遠位型ミオパチー」を広く知ってもらい、国の難病指定を目指そうと、患者の浅川ひろ子さん(55)=福島県郡山市池ノ台=が、全国の患者とともに署名活動を進めている。浅川さんは「聞き慣れない病気なので、いろんな人に知ってほしい。難病指定で研究が進み、早く投薬治療を受けたい」と話している。4月に発足した遠位型ミオパチー患者会によると、この病気は遺伝子欠損が原因で、100万人に2―4人の患者がいるとされる。20―30代で発症することが多く、歩行が困難となり、寝たきりになる可能性もある。薬の開発は道半ばで、多額の研究費がかかるため、国から補助が出る難病指定が必要という。
浅川さんが発症したのは、次女出産後の26歳のとき。ある日突然、歩くのがつらくなった。徐々に歩けなくなり、腕も上がらなくなった。今は、座位は保てるが、一度顔が下を向けば、自分で起こすことができない。
「去年できたことが今年できなくなる」。絶望し、一種の引きこもりになったこともある。しかし、電動車いすやパソコンが生活を変えた。「泣いて治るなら一年でも泣くが、生活しやすくなるように頑張るしかない」と開き直った。
パソコンのインターネットを通じて、同じ病気を抱える多くの人と知り合ったことも大きい。「みんな治りたい一心で、すごいパワー。勇気をもらっている。一人で悩んでいる患者も多いと思うので、一緒に頑張りたい」と言う。
署名活動は、主に知り合いに頼んで郵送で行っているが、いずれは街頭署名にも挑戦したいと考えている。連絡先は、患者会事務局048(764)3881か浅川さんの電子メールqqn44az9@herb.ocn.ne.jp
(ただ、最初に放射線かけてしまうと、再発時は手術が出来ないのが悩みです)
子宮頸がんの最新治療(下) 化学・放射線療法
東京新聞 2008年7月18日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2008071802000111.html
こころとからだの相談室:なんの予兆もなくもう閉経?
毎日新聞 2008年7月18日
http://mainichi.jp/life/health/mailife/news/20080711org00m100024000c.html
母のストレスで子供が喘息に
MediEigo 2008年7月18日
http://medieigo.com/weeklytopic.php?id=101
予防接種で子ども守ろう
読売新聞 2008年7月18日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080718-OYT8T00399.htm
自殺未遂後のケア「不十分」が7割―東京都
キャリアブレイン 2008年7月17日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17186.html
食中毒:巻き貝で 天草の女性、一時心肺停止 /熊本
毎日新聞 2008年7月17日
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20080717ddlk43040600000c.html
快眠のツボ:ぐっすり眠るコツを教えて
毎日新聞 2008年7月17日
(1)http://mainichi.jp/life/health/kaimin/news/20080717org00m100014000c.html
(2)http://mainichi.jp/life/health/kaimin/news/20080717org00m100014000c2.html
日医ニュース 2008年7月20日号
http://www.med.or.jp/nichinews/
■中医協総会/後期高齢者終末期相談支援料を7月1日から一時凍結
■日医定例記者会見/6月25日/社会保障国民会議中間報告に対する日医の考えを示す
■日医定例記者会見/6月25日/三重県における点滴作り置き事件に対する日医の見解を表明
■日医定例記者会見/6月25日/厚生労働省「安心と希望の医療確保ビジョン」に対する日医の見解
■日医定例記者会見/6月25日/「医師の団結を目指す委員会」を新設
■日医定例記者会見/7月2日/「地域医療崩壊阻止のための国民運動」を展開
■日医定例記者会見/7月2日/社会保障費の機械的抑制の撤廃を改めて要求
■日医定例記者会見/7月2日/受診抑制の可能性を示唆(緊急レセプト調査─4~5月分速報値)
■日医定例記者会見/7月2日/レセプトオンライン請求は義務化ではなく手挙げ方式で
■日医定例記者会見/7月2日/『2008年版がん緩和ケアガイドブック』刊行について
■日医定例記者会見/7月2日/「勤務医の健康支援に関するプロジェクト委員会」を新設
■日本医師会・四病院団体協議会懇談会(6月25日)/「DPC」「療養病床再編」等をめぐり意見交換
■大学病院の医療に関する懇談会(6月27日)/「医師の偏在・不足」「DPC」について意見交換
■日医/各種委員会構成決まる(2)
■海外出張報告/岩砂副会長,石井常任理事がアメリカ,ブラジルを歴訪
■基本診療料のあり方に関するプロジェクト委員会が初会合
■女性医師バンクから
■第40回産業医学講習会/労働者の健康管理の重要性を強調
■勤務医のページ/医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案と7つの論点/佐原康之(厚生労働省医政局総務課 医療安全推進室長)
■私もひとこと/神奈川県医師会長 大久保吉修
■勤務医のひろば/医師事務作業補助者とのバトル
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最強の医療戦略セミナー 第9回 開催のお知らせ
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拝啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、第9回 最強の医療戦略セミナーを下記内容で開催さ
せていただきます。
ご多用中のこととは存じますが、万障お繰り合わせのうえ、
ご出席を賜りたくお願い申し上げます。
敬具
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ご参加いただくにあたって
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会場の収容人数の関係上、参加予約が必要でございます。
下記オンラインセミナー登録サイトにアクセスしていただき、
▲ 9月1日(月)まで ▼に参加のお申し込みをお願い申し上げます。
登録確認は、「セミナー申込み完了のお知らせ」にてお願いします。
なお、満席になり次第、参加申込受付を終了させていただきますので、
あらじかじめご了承くださいますようお願い致します。
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開催日時・場所
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日時 :平成20年9月5日(金) 18:00~21:00(受付17:30~)
場所 :丸ビルホール
http://www.marunouchi-hc.jp/hc-marubiru/info/index.html
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸ビル7階
03-3217-7111
定員 :300名(定員次第締切)
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内容
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●コーディネーター
濃沼 信夫 先生 (東北大学大学院医学系研究科 教授)
●テーマ
「制度改革と報酬改定をとらえた病院戦略」
司会 濃沼 信夫 先生 (東北大学大学院医学系研究科 教授)
小西 敏郎 先生 (NTT東日本関東病院 副院長・外科部長)
講演Ⅰ 「医療制度改革のめざすもの」
辻 哲夫 先生 (前厚生労働省事務次官)
講演Ⅱ 「生命輝かそう 日本のホスピタりスト -2回の診療報酬改定から見えてきたもの-」
邉見 公雄 先生 (全国公立病院連盟 会長、全国自治体病院協議会 会長、中医協委員、赤穂市民病院 院長)
講演Ⅲ 「事務部門提案としての難局打開に向けた全員参加型病院経営戦略」
鈴木 紀之 先生 (筑波メディカルセンター病院 副院長・法人事務局 次長)
参加者 :医療従事者ならびに病院勤務者
参加費 :無料 (軽食をご用意しております)
主催 :アステラス製薬株式会社
後援 :変革をめざす病院の経営フォーラム
お申し込みお待ちしております。
https://www.reg-clinkage.jp/saikyo/index.html
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