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(投稿:by 僻地の産科医)
本日の医療ニュースです。
どこをふっても医師が出てこない感じがします。。(;;)。
フリー麻酔科医の増加
ある産婦人科医のひとりごと 2008/05/09
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2008/05/post_fd7c.html
最近、全国的にフリー麻酔科医が増えてきて、麻酔科医の勤務形態が大きく変化しつつあるようです。
病院の中で麻酔科医の果たしている役割は非常に大きく、万が一、麻酔科医のサポートが得られなくなれば、外科系各科で手術を安全には実施できなくなってしまいますし、救急医療やハイリスク分娩にも十分に対応できなくなってしまいます。
従って、麻酔科医が確保できなければ、多くの診療科の日常業務が大きく制限されます。また、産婦人科医引き揚げの最大要因ともなり得ます。
医師不足:「内科」縮小の北九州市立若松病院、常勤医1人確保 /福岡
毎日新聞 2008年4月9日
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20080509ddlk40040631000c.html
◇市議会委で示す
北九州市病院局は8日の市議会保健病院委員会で、医師不足により6月から内科診療が外来のみとなる市立若松病院で、男性内科医1人が常勤医として今月中旬から勤務することを明らかにした。入院診療の再開には最低でも2、3人の常勤医確保が必要で、今後も募集や医大への働きかけを継続する。
◇市が追加の待遇改善策も
若松病院では、内科常勤医6人が今月末までに退職するため、病院局は3月に常勤内科医の募集を開始。これまでに数件の問い合わせがあり、初めて1人を確保できた。また病院局は、医師確保に向けた市立4病院の勤務医の待遇改善策を正式報告した。給与面では診療業務加算を導入し、宿日直手当を現行の1万2000円から2万円に、呼び出し手当を同6000円から1万円に増額するなどを実施。これらにより、医師にとって年間約100万円の収入増になると試算している。
勤務環境面では
(1)医師の事務作業を補佐する事務補助員の配置
(2)医師個人が民事訴訟で訴えられるケースに備え、保険特約への加入--などを実施する。改善に伴う今年度の必要経費は約3億円。
また、北橋健治市長は8日の記者会見で、追加の改善策を検討していることを明らかにした。今回の措置に関して「市立病院事業は赤字経営で、苦しい判断でもあった」と述べた。その上で「公立病院の医師の報酬は非常に低い。医師の処遇改善に取り組まなければ(市立病院での)医師不足はさらに深刻になると判断し、第1弾の緊急措置として提案している」と語った。
海部消防組合、管外搬送で隊員負担増す 海部病院救急休止1カ月
徳島新聞 2008年5月9日
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=2&m2=&NB=CORENEWS&GI=Kennai&G=&ns=news_121029738773&v=&vm=1
医師不足の影響で、県立海部病院(牟岐町中村)が毎週土曜日の時間外救急受け入れを休止して一カ月が過ぎた。休止日に救急患者を小松島、阿南両市へ搬送するケースが相次いでいて、海部消防組合は四月中に三回、待機の隊員を呼び出して対応。隊員の負担は増えたが、増員は難しく人員のやりくりに苦慮している。
海部病院が四月中に救急受け入れを休止したのは五日、十二日、十九日、二十六日の午前八時半から翌日の午前八時半まで。この間に救急搬送が十五件あり、このうち九件は小松島、阿南両市への管外搬送だった。海部消防組合には、予備を含めて救急車が四台ある。このうち二台が管外へ出動した場合、待機の隊員二人を非常招集し、予備の救急車が出動できる人員を確保する。
四月は十二日に二回と十九日に一回、非常招集した。破水した妊婦と脳卒中の疑いのある高齢者ら二人を、徳島赤十字病院と阿南共栄病院に搬送するのが重なったためだった。海部消防組合の高畠副武(そえむ)消防長によると、招集をかけるのはこれまで、月平均で三回ほど。土曜日だけの四日間で三回の招集は多い。休止日の管内搬送六件のうち五件は海部病院で、かかりつけの患者だったことから例外的に受け入れた。高畠消防長は「隊員に負担がかかっているが、人員補充は難しく、頑張ってもらうしかない」と困惑している。
不妊治療の空白地帯 片道2時間、長距離通院
岐阜新聞 2008年4月9日
http://www.gifu-np.co.jp/kikaku/2008/inochi/2/inochi_1.shtml
阪南市:医師給与大幅増額へ「市立病院の勤務医確保」 損賠訴訟は和解予定 /大阪
毎日新聞 2008年5月9日
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20080509ddlk27010641000c.html
小児、産科医を優先配置 県、6病院に集約計画/山口
読売新聞 2008年5月9日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20080508-OYT8T00710.htm
小児科や産科の勤務医不足が深刻化していることを踏まえ、県は、各地域の中核的な病院に医師を集中させる「集約化・重点化」の計画をまとめた。6病院を連携強化病院に指定し、医師を優先的に置くことで勤務医の負担を減らし、医療体制の充実を図る狙いだ。
集約化・重点化は、公的病院が対象。厚生労働省の方針を受け、県は有識者らでつくる「県医療対策協議会」で2006年度から必要性を検討。県内の小児人口1万人あたりの小児科の医師数(4・2人)が全国平均(4・7人)を下回っている点などを考慮し、計画を策定することにした。計画によると、6病院は岩国医療センター(岩国市)、徳山中央病院(周南市)、県立総合医療センター(防府市)、山口赤十字病院(山口市)、山口大医学部付属病院(宇部市)、済生会下関総合病院(下関市)。
それぞれの病院(山口大医学部付属病院を除く)の医師数を小児科が現行の5、6人から8人以上に、産科も現行の3~6人を7人以上に増やすことを目標に掲げ、24時間、患者に対応可能な態勢の確保を目指す。他の公的病院から6病院に医師を集めたり、機能を移転したりするかは今後、地域ごとに協議して決めるという。県地域医療推進室は「『集約化・重点化』を推進するためには、医師の確保が大前提となる。関係機関と協力し、医師の数を増やしていきたい」としている。
飛騨北部3病院が連携協定 「医師不足地域のモデルに」
読売新聞 2008年5月9日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20080508-OYT8T00846.htm
高山市、飛騨市など飛騨北部地域の三つの総合病院が、医師不足など地域医療の問題を解消しようと、医療連携協定を結んだ。県内初の地域の総合病院同士による連携協定は、同様の問題を抱える他地域のモデルとして注目を集めている。
協定を結んだのは、高山赤十字病院、久美愛(くみあい)厚生病院、飛騨市民病院。3病院は今後、
▽研修医・医師の派遣 ▽救急休日・夜間診療
▽医療機器の共同利用 ▽患者の紹介 ▽情報共有
――5項目で連携を強化する。飛騨北部地域では、飛騨市民病院の常勤医師が昨年4月に11人から6人に減るなど医師不足が深刻になっている。このため、高山赤十字病院が小児科医を飛騨市民病院に、岐阜大医学部が小児科医を久美愛病院に派遣して対応してきた。
今後は、小児初期救急センターの設置の検討を始めるほか、麻酔医や小児科医、産婦人科医を確保するため、地元自治体に財政支援を求めていく。高山赤十字病院の棚橋忍院長は「連携を深め、医師や看護師不足などの解決に向けて努力していきたい」と話している。県医療整備課によると、県内5医療地域の医師数は3641人(2006年12月時点)。うち岐阜地域が1802人と半数を占める一方で、飛騨地域は268人と最も少ない。病院・診療所数(07年10月時点)も岐阜地域が714なのに対し、飛騨地域はおよそ5分の1の151となっている。同課では「飛騨北部地域を医師連携協定のモデル地区として進め、ほかの地域にも広げていきたい」としている。
夜間、子どもの急な病気に慌てるなかれ
オーマイニュース 2008年5月9日
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080508/24714
夕張の診療所が危機
札幌テレビ 2008年5月8日
http://www.stv.ne.jp/news/item/20080508190509/
再出発したばかりの地域医療が、早くもピンチです。
旧市立総合病院を引き継いだ「夕張医療センター」が、巨額の光熱費のために経営危機に陥っています。夕張市・道ともに支援策を見つけることが出来ず、職員の怒りと不安が募っています。
夕張医療センターの職員集会。代表の村上医師は、同席した市の福祉担当者にこう切り出しました。(村上智彦医師)「市として責任を感じていないのか。大家として修繕していない建物を渡したがためにみんなに苦労かけているという考えはないんですか」
夕張医療センターは旧市立総合病院の建物を引き継いで使用しています。1年間の水道光熱費は5000万円ー。収入の12パーセントを占めていて、黒字が求められる医療センターの経営を圧迫しています。(村上智彦医師)「僕らは法外な暖房費がなければ黒字経営なんですよ」「使っていない建物の部分なので市が負担するのが筋だと思う」
医療センターは1階を使っていて、2階と3階は閉鎖中です。しかし建物が老朽化していて断熱が不十分なため、光熱費のおよそ半分が無駄になっているといいます。
医療センター側は先月、経営を圧迫している光熱費の一部を負担するよう市に求めました。夕張市は「医療センターの経営改善に向けた取り組み」を前提に支援を検討するとの基本的な考え方を示し、協議の場を設けることを約束しました。
しかし、財政再建団体の夕張市に支援の財源はありません。道も2000万円の緊急融資が必要という認識を示しましたが、再建計画の変更が必要なため国との調整を進めています。
具体的な解決策が見つからないまま、増えていく光熱費ー巨額の赤字から再出発した地域医療の拠点が、新たな危機に直面しています。
岡谷市議会社会委員と市医師会 初の懇談会
長野日報 2008年5月9日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=10649
岡谷市議会社会委員会(田中肇委員長)は8日、市役所で岡谷市医師会(辛京碩会長)と懇談した。医師会側は、医師不足など医療を取り巻く厳しい現状を説明したほか、同市の新病院建設計画に対して「新病院の将来像が見えてこないことに頭を悩ませている」と懸念を示した。社会委員会が医師会に要請して初めて開いた。議会側は社会委員6人と正副議長が出席し、医師会側は役員を中心に開業医と勤務医、事務長の7人が参加。委員の質問に医師が答える形で進行した。
辛会長はあいさつで、諏訪地方の医療の現状について「国の医療政策の失敗で、病院や開業医の財政状態が悪くなっている。医師や看護師の不足はこれから目立ってくるだろう」と指摘。ある勤務医は「医師不足が解消されるまでには15年以上かかる」との見通しを示した。
同市が市立岡谷病院と岡谷塩嶺病院を統合して建設する新病院に関しては、医師会側から発言が相次いだ。
「医師派遣を大学に頼るのは難しい。自治体独自で医師のモチベーションを高める施策が必要」「医師が来たくなる、大学が派遣したくなる魅力的な病院にすべき」といった意見のほか、「岡谷病院では300床のうち、半数が社会的入院。(高度医療を担えば)新病院は150床程度でいいと思うが、社会的入院の皆さんの受け皿が必要。市全体の福祉と医療をセットで考えて」とする要望もあった。
「岡谷市の財政状態で病院建設と運営が可能か、早急に明らかにすべき」「地元出身の医師が帰りたくなる魅力あるまちづくりも必要」といった指摘も。分娩(ぶんべん)を継続するために、岡谷病院の小児科と産婦人科の存続を訴える開業医がいたほか、地域医療に対する患者や住民の理解と協力を求める医師も目立った。田中委員長は「医療を取り巻く環境はめまぐるしく変動している。諸問題について理解を深めることができた。今後の議会活動に資していきたい」と話していた。
医学界と国会議員が意見交換
キャリアブレイン 2008年5月9日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15955.html
超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長・尾辻秀久元厚生労働相)は5月9日、衆院第二議員会館で会合を開き、元日本外科学会会長の門田守人阪大医学部教授と日本内科学会理事の池田康夫慶大大学院教授、日本耳鼻咽喉科学会理事長の八木聰明日本医科大主任教授が医師不足など医療の現状について講演した。会合には国会議員約20人が参加。医学界と同議連が、日本の医療の危機的状況を打開するため、今後の協力を確認し合った。
【関連記事】
医療再建の超党派議連がシンポジウム
医師らの刑事免責確立を
諮問会議「帳尻合わせの議論のみ」―日医常任理事
門田教授は講演で、医師全体の数は毎年約8000人ずつ増えてはいるものの、いわゆる「一般外科」の外科医は1996年には2万8245人いたが、8年間で約6%減少しており、当直明けの手術など過重労働や訴訟リスクなどが外科医不足に拍車を掛けていると述べた。「救急医療の崩壊は、救急を担っている外科医の不足が問題」とも指摘。その上で、「世の中がここまで傾いている時に、議連が立ち上がったことは、わたしたちにとって非常に心強い。やっと立法府が動いてくれるという強い気持ちを持てる」との期待感を示した。国が進める医療費抑制政策については、必要な医療が提供できなくなるため憲法25条の生存権に反するとの見解を示し、議連には医療費の確保を求めた。
池田教授は「医学界は日本の医療についての社会的責任を持つため、行動しようという考えに移ってきている。こういう機会を多く持ち、医学界と国会議員のパイプをつくっていかねばならない」と述べ、学会という医師のコミュニティーと国会議員の交流が今後必要との考えを強調。また、これまで国会議員らと議論するのは医師会が多かったと指摘し、将来的な展望を見据えて医学界とも交流してほしいと要望した。さらに、今後医師が看護師や薬剤師などと医療の業務を分担していく方向性についても触れ、「法的な問題が出るので、国会議員の協力をお願いしたい」と述べた。八木教授は医師不足について、「技術を継ぐ人がいなくなり、医療が発達しなくなる。次の世代が育たなくなることが問題」と、指導者がいなくなることへの懸念を表明。「議連と一緒に考えていきたい」との姿勢を示した。
■「中医協はもっと幅広い議論を」
講演後の意見交換で、自民党の南野知恵子参院議員は「中央社会保険医療協議会(中医協)にはわれわれも正規の委員としては入れないので、(委員の枠を)もっと広げるべきだと思う。(医学界にも)声を出してもらわないと、インカムのバランスが取りにくい」と指摘した。これに対し、門田教授は「中医協の占める役割は非常に大きいが、わたしたちも入れない。ぜひ国会議員にお願いしたい」と応じた。また、池田教授は「今、医療について多くの人たちが話し合うようになってきている。中医協はもっと幅広い議論をしていくべき」と指摘したが、南野参院議員は「なかなか変わらない」と述べた。
同議連副会長の公明党の坂口力衆院議員は閉会のあいさつで、「今回の議論で問題が浮き彫りになった」と感想を述べた。また、「経済財政諮問会議などは経済に医療を合わせようと真剣に言うのだが、できるわけがない。立場によって見方は違うが、医療費について合意を目指したい」と、医療費抑制政策の方向転換に向けた意気込みを強調、医学界と今後も協力していく姿勢を示した。
政府、地域医療支援を拡充・自治体の寄付解禁など
日本経済新聞 2008年5月9日
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080509AT3S0203J09052008.html
公立病院建設費は民間の倍 1床当たり3300万円
福井新聞 2008年5月9日
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news4/article.php?topicsid=31&pack=CN&storyid=107695
(画面中央をクリックしてお進みください!)
病院は建築することに意義がある クーベルタン
蠅太郎まんが美術館 平成19年2月12日
http://haetarou.web.fc2.com/Hospital_For_Whom/HP1.html
連載企画「闘う臨床医」(6)地域が「医療」を守る 兵庫県立柏原病院の試み
産経新聞 2008.5.9
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080509/bdy0805092351004-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080509/bdy0805092351004-n2.htm
(3)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080509/bdy0805092351004-n3.htm
兵庫県中東部の中核的医療機関「県立柏原(かいばら)病院」(丹波市)に勤務する小児科医長の和久祥三さん(41)は昨年3月、悩み抜いた末に5月いっぱいでの退職を決めた。新臨床研修制度の影響で医師不足が深刻化。近くの公立病院が産科を休止したため新生児の患者が急増し、月平均の時間外勤務は100時間を超えた。4月には小児科医2人のうち1人が院長になり、外来診療を1人で担う状況が差し迫っていた。
パンク寸前の現状を2年越しで訴えたが、周囲の反応は冷ややかだった。夜間診療の当番医など救急医療の協力を訴えた報告会でも、地元の開業医に苦悩を理解してもらえず、人目もはばからずに悔し涙を流した。平成14年に45人いた常勤医(うち小児科4人)は、症状が軽いのに救急外来を訪れる「コンビニ受診」で疲弊し、19年には26人にまで減った。和久医師は「燃え尽きるような形で退職する医師が後を絶たなかった。救おうとする患者に苦しめられ、訴訟の重圧もつきまとった。患者も医者も命の綱渡り状態だった」。和久医師はそう振り返る。
■ ■
地域住民が病院の窮地を具体的に知ったのは、地元紙の記事だった。子育て中の母親7人による座談会が開かれ、昨年4月に地域医療の崩壊を防ぐ「県立柏原病院の小児科を守る会」が結成された。記事を書いた地元紙「丹波新聞」の足立智和記者(34)は「過酷な医療の現状を知り、診てもらって当然との意識を変えることが大事」と話す。
県知事に小児科医の派遣を要請する署名活動も始まり、2カ月足らずで約5万5000人分が集まった。しかし県の対応は「他の地域も厳しい」と意外にも冷たかった。「行政に頼らず、自分たちで動くべきだ」。守る会事務局の岩崎文香さん(34)はメンバーにこう呼び掛けた。
「こどもを守ろう。お医者さんを守ろう」と安易な受診を控えるチラシを配り、症状を見極めて受診の目安となる冊子も作成した。医師への感謝の気持ちを込めて、病院の草刈りを手伝ったり、お世話になった医師らに年賀状や寄せ書きも贈ったりした。
「病院は地域の財産。医師にとって働きがいのある場所にしたかった」。守る会代表の丹生裕子さん(36)は活動の趣旨をこう説明する。
■ ■
地域住民が「医療」を守ってくれる-。想像もしなかった取り組みに和久医師は心を打たれた。「退職は撤回します」。賛同した地元医師会も夜間の「応急診療室」を近くの総合病院に設置し、若手開業医らが交代で診療を始めた。成果は徐々に現れた。小児科の夜間や休日の時間外患者は前年比の約4分の1に減り、医師の激務は緩和された。
さらに、大学医局に戻った医師から志願者が急増し、今年4月には医師2人が常勤医として名を連ねた。「ようやく存続のめどがついた」。和久医師は目を細める。地域住民の運動の輪は今も広がっている。「地域医療の再生モデル」として、全国各地から問い合わせが絶えない。「これこそが地域医療の崩壊を食い止める住民からの大きな運動だと尊敬申し上げます」。1月には舛添要一厚労相から守る会事務局にこんなメールも届いた。
「医療崩壊という焼け野原の暗闇に浮かび上がった小さな灯火(ともしび)」。和久医長は、医療従事者と地域住民が新しい医療体制を模索するこれまでの活動をこう表現する。「運動は革命的であり、疲弊した医師たちの心が救われた。この奇跡の連鎖を全国に広げたい」。泣き虫で知られた顔がほころんだ。
日医 財政審に反論、保険免責制導入なら公的保険「崩壊」
Risfax【2008年5月9日】
日本医師会は8日の定例会見で、保険免責制の導入など財務省の財政制度等審議会が議論している内容に逐一反論した。一定額までは患者が全額自己負担する、保険免責制がいったん導入されると、「なし崩し的に自己負担限度額が上がる」ことから、公的医療保険の給付範囲が縮小すると主張。さらに受診抑制を招き、新たな民間保険参入で格差が拡大すると、「疾病の重篤化と公的医療保険の崩壊」につながる恐れがあると警鐘を鳴らした。
診療報酬体系の見直しで、病院と診療所の格差是正を図る提案に対しては、「病院と一般診療所数の比率は概ね1対9だが、医療費は概ね7対3と逆転する」などと説明。個々の点数の単純比較だけで、病診の対立構造を持ち込むべきでないと訴えた。また08年度改定で焦点になった診療所再診料を含む基本診療料の見直しは、今後、中央社会保険医療協議会で検討することが決まっており「その結果を尊重すべき」とした。
中医協などの審議会では、利害関係者の調整に追われ「抜本的な改革ができていない」との指摘には、「財政審こそ他の会議に比べて経済界への偏りがみられ、医療、福祉の現場を担う委員がいない」と反論。当事者不在の議論こそ問題との認識を示した。
高齢者差別の医療制度は廃止しかない
しんぶん赤旗 2008年5月9日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-05-09/2008050904_01_0.html
「財務省OB(厚労省出向)のインタビュー」(←これ傑作です!)
がんになっても あわてない 2008/5/9
http://air.ap.teacup.com/awatenai/684.html
(抜粋)これはもう「暴露」といってもいい内容だ。「医療制度改革」が社会保障の確保を目指したものではなく、社会保障費削減を目的としたものであることは、外部からは度々指摘されてきた。しかし改革に直接関わった人がこれだけ正直に語ったのは、新聞では初めて見た気がする。
雑誌では村上氏は何回か医療制度改革について記事を書いているらしい。日本共産党の小池晃氏が、2008年4月8日の参議院厚生労働委員会一般質問で取り上げている。
(中略)
国はまだ「社会保障費削減」をやめないのだろうか。それが国の屋台骨を蝕む行為だということに、いつになったら気付くのだろうか。
社会保障費を必要以上に削減すれば、必要な社会保障を確保するためには誰かが自腹を切らなければならないし、それをする人がいなければ必要な社会保障を得られない人が出てくる。社会保障を必要とするのは社会的弱者であるが、社会的弱者になったことは「自己責任」にしたい勢力が、社会保障費削減を声高に叫んでいるように見える。そうしないと自己の行動を正当化できないからである。
市民へ後発品使用を求める“お手紙”
広島・呉市 国保財政の改善、3年で3億円の薬剤費削減
Risfax【2008年5月9日】
広島県呉市は、国民健康保険の加入者のうち薬剤費の高い生活習慣病患者に対して、後発品の使用を促す“通知”を7月中旬から出すことを決めた。逼迫する呉市の国保財政の改善と医療費抑制が狙いだ。健康保険組合が加入者に、後発品の使用を促す取り組みはあるものの、自治体が直接、患者に使用を促すのは初めて。3年間で約3億円の削減効果を見込んでいる。
呉市の1人あたり医療費は05年度で55.4万円と、全国と比べて4割ほど高い。さらに国保の制度上、市の国保医療費と全国の平均医療費を比較した地域差指数が1.17を超えると、市は新たに医療費の17%を負担しなければならなくなる。呉市の指数は、07年度は1.162で、08年度の見込みは1.244と超過し、医療費負担が重くのしかかってくる。そこで目をつけたのが後発品の使用を促すことだ。約2年前から構想を練ってきたという。対象となるのは呉市の国保加入者7万5000人のうち、糖尿病や高脂血症、高血圧など生活習慣病薬を服用している患者。加入者全体の3~4%に相当する2250~3000人と見込んでいる。開発した健康管理増進システムに登録した診療記録のデータベースから抽出する。
通知は「ジェネリック医薬品使用促進のお知らせ」とのタイトルで、08年7月処方分を後発品に切り替えた場合、「最大で4000円」薬代が削減可能であることを記す方向で最終調整している。処方された先発品名と薬価、自己負担額(3割)を掲載し、その横に後発品の薬価を示し、対象者に比較させる様式をとる。自治体であるため、健保組合のように後発品の企業名を入れて推奨することはできず、価格だけを掲載する。
3年間で開発費や通知の郵送代、ランニング経費などをあわせ1億3000万円の投資が必要となるが、加入者が後発品への切り替えを進めていけば、3億600万円の薬剤費削減ができると見ている。後発品の切り替えをしない患者には、毎月通知を出し続ける計画だ。すでに地元の医師会と薬剤師会にも了承を得ており、市民対象の後発品啓発のシンポジウムを開く予定もある。
充足率6割切れ?介護福祉士養成校
キャリアブレイン 2008年5月8日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15928.html
管理者が2病院統括 県立広島・安芸津
中国新聞 2008年5月9日
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200805080399.html
「国立」病院廃止の深層~(前編)縮小する「政策医療」
キャリアブレイン 2008/05/05
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15862.html
「国立」病院廃止の深層~(後編)問われる新型インフル対策
キャリアブレイン 2008/05/06
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15853.html
【連載企画「闘う臨床医」】(2)責任追及よりも発案・改善を 弁護士・井上清成氏
産経新聞 2008年5月4日
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080504/bdy0805040229000-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080504/bdy0805040229000-n2.htm
東京都渋谷区の夫を殺害し、遺体をのこぎりで切断したなどとして、殺人や死体損壊などの罪に問われた事件で、東京地裁は4月28日、妻に対し完全な責任能力を認めて有罪判決を下した。この事件が注目された点の一つは、弁護側だけでなく検察側の精神鑑定でも「心神喪失状態」とされ、刑事責任能力なしとして無罪になる可能性があったことである。
しかし、裁判所は鑑定の結果を採用しなかった。医学鑑定は、必ずしも刑事裁判をコントロールできない、という一例だろう。
今年4月、厚生労働省は「医療安全調査委員会」創設に関し、第3次試案を公表した。昨年10月に公表された第2次試案を受けたものである。第2次試案は、あたかも医療事故に関する医療者への責任追及を制度の目的としているかのように見えるなど、多くの欠陥があった。そこで第3次試案では、制度の目的を「医療の安全の確保」と明確にし、名称も「医療安全調査委員会」と変え、「委員会は、医療関係者の責任追及を目的としたものではない」と明示したのである。しかし、その機能や結果は依然、「安全」よりも「責任追及」に重点が置かれているように思う。医療事故調査は相変わらず、善しあしの「評価」(法律用語で言えば「鑑定」)に重点があり、「発案・改善」には重点がない。つまり第3次試案の委員会は、第2次試案と同じなのである。
医療安全の確保策には問責型(国家による責任追及)と改善型(現場からの研究改善)の2つがあると思う。問責型は、強い営利動機などに基づく反倫理的な、無謀な医療者を抑止するのにふさわしい。これに対し改善型は、反倫理性は強くないものだが不注意に基づく医療ミスの改善に適している。現在の医療界には、医療現場からの検証や提案に基づく、後者の方こそふさわしい。
実際、ここ10年ほどで医療界は大きく変わった。医療事故の損害賠償については、医療界が裁判所や弁護士と連携や協力する試みが進んでいる。医療の透明性の確保については、カルテ開示などの情報開示と事後の報告や説明は当然となった。医療安全については、ヒヤリハット事例も含めた病院内の情報収集から分析、改善提案の動きが普及してきている。
このような時期に、国家主導の医療者に対する刑事、民事、行政の責任追及をさらに推進する必要はない。医療事故調査や鑑定制度を設け、そのための強制的な届け出制度まで設けようとすると、せっかく今まで積み上げられてきた各方面の動きが無駄になってしまう。悪くすると、医療者の萎縮(いしゅく)医療に拍車をかけ、医療の崩壊が進みかねない。したがって、真に国民のためになる医療安全の確保には、第3次試案は抜本的な見直しが必要である。
厚労省 認知症総合対策へ検討開始(日刊)
日刊薬業 2008/05/09
厚生労働省は、総合的な認知症対策の検討を始めた。「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」を今月設置し、議論を開始。7月をめどに基本方針と短期的対策、中長期的対策をまとめる予定で、短期的対策については、来年度予算の概算要求に反映させる方針だ。
同プロジェクトの主な検討課題は
<1>認知症患者の実態把握・将来推計
<2>予防・治療技術などの研究開発
<3>医療対策の充実 <4>介護対策の充実 <5>本人・家族への支援
--など。大臣官房技術総括審議官、老健、医政、社会・援護の各局長、障害保健福祉部長のほか、認知症の治療や介護などを専門とする有識者5人で構成し、部局横断的な対策をまとめたい考えだ。内部会議のため、原則非公開となっている。
厚労省の会見によると、1日に開いた初会合では厚労省側から認知症患者数の推移や、治療・介護の現状などについての全般的な説明があった。有識者からは「専門的な治療ができる体制を整える必要がある」「早期診断や根本治療につながる新薬や治療方法の開発を急ぐべき」などの意見があったという。次回以降は、検討課題の項目別の検討を進める考えだ。
損賠訴訟:検査勧めず死亡、病院に賠償命令 福島地裁
毎日新聞 2008年5月9日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080510k0000m040151000c.html
がんの一種である脂肪肉腫で死亡した東京都葛飾区の男性(当時33歳)の遺族が、早期治療を怠ったなどとして、福島県白河市の白河厚生総合病院を運営する福島県厚生農業協同組合連合会(JA福島厚生連)に約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、福島地裁であった。森高重久裁判長は「検査や治療の必要性について説明義務違反があった」として、約8200万円の支払いを命じた。
判決によると、病院は97年11月に見つかった右足の腫瘍(しゅよう)を良性と診断。01年に悪性と判明した際には首に転移し、04年2月に死亡した。判決は、右足の腫瘍が増大した00年に病院が悪性を疑い、検査や手術を勧めるべきだったのに十分な説明を怠ったと判断。「適切な治療を受けていれば、生存の可能性や相当程度回復していた可能性が高い」とした。厚生連は「診断は妥当だった」と控訴を検討している。
山形大学付属病院の医療ミス:懲戒処分無効確認求め、医学部教授が提訴 /山形
毎日新聞 2008年5月9日
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20080509ddlk06040187000c.html
山形大付属病院で05年5月に起きた医療過誤にからみ、当時整形外科長だった荻野利彦医学部教授(61)が、自らへの懲戒処分は無効だとして、山形大に対し、処分無効の確認などを求める訴訟を山形地裁に起こした。
訴状によると、05年5月に整形外科の医師が皮膚科の依頼を受け、美容的外科手術を執刀したが、患者は左足筋肉が壊死(えし)した。大学は整形外科長だった荻野教授が、執刀医からの報告を病院長へ報告しなかったとして、07年12月に停職7日間の処分とした。これに対し荻野教授は皮膚科で担当した患者の状態を雑談として聞いただけで、整形外科としての報告義務はなかった、としている。山形大は「訴状が届き次第、内容を精査し対応したい」としている。
子どもの急病
読売新聞 2008年5月9日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20080509-OYT8T00511.htm
前立腺がんの最新治療(2) IMRT(強度変調放射線治療) 正常組織への照射減らせる
中日新聞 2008年5月9日
http://www.chunichi.co.jp/article/living/health/CK2008050902009763.html
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