(関連目次)→産科医療の現実 目次 なぜ産科医は減っているのか
(投稿:by 僻地の産科医)
そのとおりなんですけれど。。。。(;;)。
表題がぬ~ん。。。でも男性の研修医入局待ってます(>▽<)!!!
一緒に頑張りましょう!!!
日産婦学会シンポ
「男性医師の産科離れ」は産婦人科医療の危機に
男子医学生の新規専攻増加を狙え!
Japan Medicine 2008年4月18日
http://www.m3.com/news/news.jsp?pageFrom=m3.com&sourceType=GENERAL&articleId=71500&articleLang=ja
「男性医師の産婦人科離れは、産婦人科医療の崩壊を加速させる」?。15日に横浜市で開かれた日本産科婦人科学会のシンポジウムでは、産婦人科専攻者における男子医学生の数的増加が、今後の産婦人科医療の提供体制を確保する上で喫緊の課題になっていることがあらためて問題提起された。近年になって若年世代の女性産婦人科医が著増傾向にある。シンポでは、産婦人科医療のマネジメントの在り方への意識改革を求めるとともに、安定した産婦人科医療の提供を目指す上で、男子医学生へのリクルート戦略がいまや学会の緊急課題だとの意見も相次いだ。また、問題解決には「産婦人科は女性医師で」という固定観念の打破が必要とされた。
女性医師の増加で働き方にも変化の兆し
12日から4日間の会期で横浜市で開催された第60回日本産科婦人科学会総会・学術講演会では、最終日に産科医不足問題が取り上げられた。
産婦人科医療提供体制検討委員会の海野信也委員長(北里大教授)は、産婦人科医不足の現状について基調講演した中で、「産婦人科医は、減少しているだけでなく、男性医師から女性医師へ、分娩が病院から診療所へと大きく変化している」との実態を説明した。
実際に1970年代の産婦人科医と産科医が全勤務医数に占める比率は10%を占めていたが、いまや4%を切り、3.8%になっている。
産婦人科医数は、90年に1万2920人だったのが2006年には1万79人まで減少し、年間の平均減少数は180人になっている。
なお、学会員に女性医師の占める頻度(07年)は、20代が70%、30代が50%と高頻度に対して50代は10%と、産婦人科領域が他科と比較しても女性医師の増加が突出している。
女性医師、経験年数増えると分娩実施率が5割へ
分娩実施率を経験年数5年ごとの推移で見ると、男性医師は経験2-5年目が89.3%をピークに11年-15年目でも80%で推移している。しかし、女性医師の場合は2-5年目で81.6%と80%をキープしているものの、経験年数が増えるごとに分娩実施率が減少し、11年-15年目では約52%まで落ち込んでいる。
海野委員長は、07年度の新専門医調査で、女性医師が分娩を取り扱う病院での常勤、大学病院での産婦人科での常勤が圧倒的に多いが、「5年後に希望する就労形態」では、大学病院の産婦人科常勤が激減する一方で、「病院または診療所で非常勤またはパート勤務」を希望する医師数が著増していると分析。 この結果からも、女性医師自身がライフサイクルに応じて病院から診療所、常勤から非常勤へと職場での働き方を変えていこうとしている現状が把握できるとした。
こうした分析を裏付けるように、病院の産婦人科医は、2000年以降6年間で11%減少している。特に、男性医師の病院勤務が急速に減少し、診療所勤務が増加している。男性産婦人科医の病院離れ現象が進んでいる。
さらに、産婦人科専門医数の推移では、06年度に新たに352人増加しても257人がやめている。海野委員長は、「どうやって500人以上の新規産婦人科専攻医を確保するかが課題だ」と問題提起し、現場にいる産婦人科医たちが仕事を続けられる環境をいかに整備できるかが課題とした。
大阪厚生年金病院 子育て女性医師の職場環境改善で英断
大阪厚生年金病院の小川晴幾氏は、産婦人科マネジメントのカギである女性医師定着への成功事例について報告した。小川氏によると、同院では、小学生在学までの子育て中の正規職員に対して「勤務時間を短縮するなどして、おおむね週30時間程度働けば正規職員として雇用する」という。
この方針に基づき「産婦人科での子育て支援策」としては、
<1>手術、分娩立ち会いなど、女性医師は午後5時になった時点で、男性医師と交代する
<2>女性医師も可能な時は、居残り、オンコール、産直(土曜日の日直など)を行う
<3>男性医師の当直翌日は女性医師がカバーする。男性医師は仮眠あるいは帰宅ができる?ことをルール化した。
これによって、女性産婦人科医の両立支援のインフラ作りを進めてきた。小川氏は、このインフラ作りについて、「自分たちの意識改革が重要だった」とし、インフラ作りが確立するまでは、子育ての女性医師に午後5時で帰宅させることを義務付けることが必要とした。
総合討論 男子医学生のリクルートは国民の協力・支援も不可欠
総合討論では、フロアから昭和大の岡井崇教授が男子医学生の問題に言及し、「産婦人科の7割を女性医師が占めることが続くと、日本の産科医療はもたない」と問題提起。同教授は、産婦人科は女性医師の活躍の場という意識が強まり、男子医学生が敬遠する動きが加速している危機感を示した。
ほかの参加者からも、男子医学生が産婦人科を希望しても、その周囲の人たちが、「産婦人科の訴訟問題、厳しい労働環境から他科を選択するよう助言する」ケースも出てきていると報告された。 特に、医療現場では臨床研修で患者に分娩の立ち会いを依頼すると、「女子学生はいいが、男子学生は遠慮してほしい」との回答が増えている現実もあるとし、「そんな経験をしたら、男子医学生は産婦人科を選択する意思は消えてしまう」としている。
それだけに参加者からは、男子医学生に対して産婦人科を専攻してもらえるような広報戦略を進めてもらいたいとの意見が強かった。国民への協力要請も重要な視点となる。海野委員長は、学会としても取り組みを進めている段階だとして、理解を求めた。
第60回日本産科婦人科学会開催
週刊医学界新聞 第2781号 2008年5月19日
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02781_03
1949年に日本婦人科学会と日本産科学会が合同で発足した日本産科婦人科学会。この記念すべき第60回学術集会が,4月12-15日,パシフィコ横浜で開催された(集会長=東北大・岡村州博氏)。生殖,周産期,婦人科腫瘍の領域を支える同学会は,産婦人科診療崩壊の危機が指摘されるなか,厳しい局面を迎えている。分娩を取り扱う現場から次々と医師が去り,そして20代の産婦人科医局員の7割を女性が占める現在,産婦人科診療体制を再構築するために求められるビジョンとはどのようなものだろうか。本紙では白熱した議論が展開されたシンポジウム「産婦人科医不足の解消を目指して」(座長=北大・水上尚典氏,山形大・倉智博久氏)のもようを報告する。
医師不足の解消に向けて
このシンポジウムには,卒前・卒後教育を担う大学病院,そして地域の産婦人科診療を支えながら臨床研修病院として初期研修医教育を行う市中病院からシンポジストが招かれ,それぞれの立場から論考を行った。 まず基調講演として海野信也氏(北里大)がわが国の産婦人科医師不足の原因を分析。新規の産婦人科入局医の総数が減少する一方で女性医師が占める割合は上昇していることを背景に,「病院から診療所へ」「分娩取り扱いから分娩非取り扱いへ」「常勤から非常勤・パートタイムへ」と働き方が変化している現状を憂慮。毎年200人単位で純減している産婦人科医の総数をこれ以上減らさないため,いま現場にいる医師が仕事を続けられる環境整備の必要性を強調した。続いて女性医師の立場から関典子氏(岡山大)が「家族を持つ女性医師だけが優遇される勤務システムは立ち行かない」と指摘。男性医師,独身医師にも働きやすい環境整備を求めた。
福利厚生の整備に対する積極的な取り組みで知られる大阪厚生年金病院産婦人科の小川晴幾氏は,他科志望であった3名の初期研修医の取り込みに成功したことに触れ,「初期研修医は働く雰囲気を敏感に観察している。女性医師が生き生きと診療する姿を見せられたことが,職場への好印象につながったのではないか」と述べた。関連して松林秀彦氏(東海大)は「若い世代は経験(教育)した分野に対する興味が高まりやすい」と指摘。卒前教育において,産婦人科に関心を持ってもらえる授業内容を段階的,戦略的に構成することが肝心であると述べた。
この後,フロアからは「初期研修医が産婦人科に回ってくるのは2年目で,その時点では既に専門とする診療科を他科に決めていることが多い」「同意が得られず分娩見学が厳しくなっている男子学生をどう産婦人科に誘導すればよいのか」など,現実に直面している緊急の課題に関する発言が相次いだ。医師不足やその偏在は産婦人科だけが抱える問題ではない。国を挙げて,教育-臨床施設間,地域の病院-行政間などの連携体制を構築し,きめこまやかな対策を講じる必要がある。
頼りがいのある男性医師が増えるといいなと思います。
投稿情報: さまようSE | 2008年5 月11日 (日) 23:04
患者さんの女医希望は、女医の負担を増やすので、本当にやめていただきたいです。
男性医師もきっちりとしたプロなのに。。。
患者さんからの(逆)性差別にはうんざり&大迷惑です。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年5 月12日 (月) 02:44
この間病棟から依頼のあった患者さんなんか、診察室に入ってきて研修医(♀)と新人(♂)を見たとたん、ものも言わずに逆戻り。
一瞬何が何だか分かりませんでした。後から研修医に聞いたら、救急外来の常連(ぜんそく)だけど、研修医嫌いで有名だそうで。新人を研修医と勘違いしたらしいけど、あんまりですよね。
投稿情報: 山口(産婦人科) | 2008年5 月12日 (月) 20:29
こういう、
「女性医師は働きやすく、その分の大変な
ところは男性医師に」
という方針も男性の志望動機を下げる
大きな要因だと思うのですが…
投稿情報: 一般都民 | 2008年5 月13日 (火) 10:49
「女性医師に働きやすく」という文言をみるたびに、実は私は吐気がします。
私の勤めていたどこの病院も、現在の病院も、所詮口だけ、いまだかって女医が働きやすい病院などみたこともありません!
(いかに女医が男性医師に比べて働きづらいか、看護師さんの女医への嫌がらせを考えただけでもわかっていただけるとおもうのですけれどね(笑)。)
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年5 月13日 (火) 13:08
女性医師の問題
この問題を解決することなしに、産科崩壊を
立て直すことは絶対無理と考えます。
女性医師団体を今から準備し、声を上げるべきなのでは
ないでしょうか?
第5次医療法改正における勤務医の課題
http://www.med.or.jp/nichinews/n200520k.html
投稿情報: 女性医師応援団 | 2008年5 月20日 (火) 13:00
男性の産科離れはこれからも進んで行くでしょう。
これからは今いる女子医学生に産婦人科にどんどん進んでもらって不足を補うしかないと思います。
産婦人科に男性は必要ないですしね。
投稿情報: ITO | 2008年7 月25日 (金) 20:43