(関連目次)→妊娠したら気をつけること 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
まぁ、ちょっと遅い情報ですけれど、
前々から気になっていたニュースです。
震災からしばらくして、
茨城揚げの小魚 小女子(こおなご)のセシウム検出
の話題はかなり久しいですが、
(リンク切れのときのために下に記事を張っておきます)
生態系の傾向として、最初は小さなお魚、
次は中くらいのお魚、そして最後は大型魚。
だんだんと物質がたまっていきます。
もともと、放射線物質がなくとも、
妊婦さんには大型魚の食用は、
そういった意味で勧められていません。
【参考HP】
魚介類・鯨類の水銀についてのQ&A
http://jccu.coop/food-safety/qa/qa02_02.html
==================(上記HPより)
◎妊婦、幼児、近く妊娠を予定されている方へ
メチル水銀は特に胎児の中枢神経の発達に影響を及ぼすとされています。妊婦、幼児、近く妊娠を予定されている方は、マグロ類(マグロ、カジキ)、サメ類、深海魚類、鯨類(鯨、イルカ)などメチル水銀濃度が高い水産物を主菜とする料理を週1回以内(合計で週におおむね50~100g程度以下)にすることをお勧めします。サンマ、イワシ、サバなどメチル水銀濃度が低い水産物を控える必要は特にありません。
鯨肉のうちイルカ(歯鯨類)の肉には特に高い濃度のメチル水銀が含まれるため、妊婦、幼児、近く妊娠を予定されている方は、イルカ肉の摂取を控えることをお勧めします。なお、イルカ肉が「ミンククジラ」「クジラ」等と不適正な表示をして販売されるケースもあるのでご注意ください。
========================
妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて
厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/051102-1.html
というわけで、やっぱりお魚類の摂取に関しては、
今の段階では医師としてなんとも言いようがありませんが
自分の子を守るという観点からでは注意すべきニュース
ではないかと思われます。
高知のカツオからセシウム
産経新聞 2011.12.15
http://sankei.jp.msn.com/smp/affairs/news/111215/dst11121517410009-s.htm
高知県は15日、土佐湾沖で取れたカツオから1キログラムあたり2・17ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。7月の定期検査開始以降、高知県のカツオから放射性物質が検出されるのは初めて。漁業振興課は「半減期からみて福島原発事故の影響だろう。規制値の約230分の1で、健康への影響はない」としている。
1匹約1・5キロのカツオ6匹の食べられる部分を取り出して、県衛生研究所で調べた。県は5月、水揚げされたカツオから1キログラムあたり1ベクレルの放射性セシウムを検出。「戻りガツオは大丈夫か」との不安の声が多かったため、7月から月に1回検査していた。
愛媛県でも9月からカツオを検査しているが、放射性物質は検出されていない。
恐れていたことが現実に 魚介類のセシウム汚染 日に日に上昇
livedoor 2011年11月10日
http://news.livedoor.com/article/detail/6013509/
東北地方の漁業関係者らに衝撃が走っている。10月中下旬以降、福島沖などで取れた魚介類の放射性セシウムの数値がハンパじゃなく高いためだ。福島原発事故後、魚介類のセシウム汚染は予想されていたとはいえ、値は月日を追うごとにどんどん上昇している。このまま汚染が進めば、食卓から魚が消える日がいよいよ現実味を帯びてくる。
水産庁は原発事故後、福島や茨城などの各都道府県、業界団体と連携し、週1回程度、水産物のサンプリング調査を行っている。2日までで、計3475の検体を調べた。
それによると、10月初旬ころまでに公表されたセシウムの値は、国の規制値(1キロ当たり500ベクレル)に達しない魚介類がほとんどだったが、中旬ごろから、規制値をオーバーする検体が徐々に出始めた。例えば、19日公表の福島沖の「コモンカスベ」は、国の規制値の2倍を超える1280ベクレルを検出。26日公表の福島沖の「シロメバル」は、ナント、2400ベクレルだった。
11月に入ると、福島沖の「クロソイ」で1420ベクレル、「コモンカスベ」で1260ベクレル、「イシガレイ」で1180ベクレル、「アイナメ」で1050ベクレルなどと、4ケタ台の汚染魚が続出。さらに前橋市の「ワカサギ」でも589ベクレル、「ウグイ」は685ベクレルが検出され、汚染地域がジワジワ拡大している実態がうかがえるのである。
国の規制値は国際的に見ても高く、「非常識」との批判が噴出しているが、それをはるかに上回る値が検出されているのだから驚愕だ。
「放射能を防ぐ知恵」の著者でNPO法人「食品と暮らしの安全基金」代表の小若順一氏がこう言う。
「事故前の魚の放射性セシウムの平均値は0.086ベクレルだから、今は事故前の約2万7000~1万6000倍ということになります。米国がビキニ環礁で行った水爆実験では、魚介類に影響が出始めたのが半年後。福島原発で汚染水が流出、投棄されたのは3月下旬~4月上旬だったから、だいたい当てはまります。高濃度汚染の魚介類はさらに増えるだろうし、汚染域は太平洋沖にさらに拡大していく。影響は5年ほど続くとみています」
イタズラに危機をあおるつもりはないが、公表データのウオッチングは必要だ。
【追加ニュース】
なんか、どういうこと!?というニュースです。
ミルクから出るとは。。。
しかも、熱風が原因とは驚かされます。
明治の粉ミルク「ステップ」からセシウム、40万缶無償交換
ロイター 2011年12月6日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE7B503C20111206
明治ホールディングス(2269.T: 株価, ニュース, レポート)傘下の食品大手、明治は6日、同社の粉ミルク「明治ステップ」(850グラム缶)から1キログラム当たり21.5─30.8ベクレルの放射性セシウムが検出されたことを明らかにした。広報担当者によると、噴霧乾燥する際に使った熱風に一部放射性物質が混入したとみられる。
国が定める粉ミルクの暫定基準値は1キログラム当たり200ベクレルで、今回の検出量はこれを下回っている。
セシウムが検出されたのは賞味期限が2012年10月4、21、22、23、24日の製品で、同社は同3、4、5、6、21、22、23、24日の製品約40万缶を無償交換する。
【参考記事】
茨城のコウナゴ漁、今季は終了…セシウム検出で
読売新聞 2011年5月1日
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110501-OYT1T00017.htm
茨城沿海地区漁業協同組合連合会は30日、県内全域で操業自粛が続くコウナゴ漁について、今季の漁の終了を決めた。
茨城県は、4月28日に北茨城市沖で採取したコウナゴから暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたため、29日に操業自粛の継続を要請。コウナゴ漁は3~4月が中心で、同漁連は、今後、規制値を下回っても漁の再開は見込めないと判断した。
一方、茨城県は30日、北茨城市と高萩市の沖で4月29日に採取したコウナゴから、暫定規制値を超えるセシウムが検出されたと発表した。北茨城市沖は1374ベクレル、高萩市沖は505ベクレルだった。
最近のコメント