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(投稿:by 僻地の産科医)
昨日、午前零時、無罪確定となりました(>▽<)!!!
これでお仕舞ではありません。
ただ、これまで支援くださった皆様方(私も含めて)、加藤先生からこのような言葉をいただいております。
「インターネット上でも、御支援いただいた皆様方、ありがとうございました。」
産科医の無罪確定 帝王切開死の大野病院事件
MSN産経ニュース 2008年9月3日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080903/trl0809031845010-n1.htm
福島県大熊町の県立大野病院で平成16年、帝王切開で出産した女性=当時(29)=が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた産婦人科医、加藤克彦医師(40)に無罪を言い渡した福島地裁判決が3日、控訴期限を迎え、4日午前零時で無罪が確定。福島地検は地裁の判断を覆すのは困難として控訴断念を決めた。
【産科医解体新書】(2)誕生を喜び、死と向き合う
産経新聞 2008.9.3
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080903/bdy0809030807001-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080903/bdy0809030807001-n2.htm
一枚の扉を隔てて生と死がせめぎ合う…それが産婦人科の第一印象でした。大ざっぱにくくれば「喜びにあふれる産科病棟」と、「死と向き合う婦人科病棟」でした。僕らはこの相反する2つの診療科を交互にローテーションしていきました。極端な状況では、気分の切り替えが難しく、戸惑うことも多くありました。
ある日の当直で、産科での緊急の帝王切開直後に、婦人科では心臓マッサージを施したことがありました。また患者さんの臨終と分娩が重なったこともありました。
大学病院の婦人科では、退院することが難しい患者さんと接する機会も多くあります。逆に産科では生命の誕生に立ち会うことができて、僕らまで幸せな気分になります。ただ、この一方で、産科では入院期間をめぐってもめることが多くありました。ちょうど「患者さま」という呼び方がブームになったころです。産科は病気の症状が乏しいこともあってか、医療従事者に対して過剰なサービスを求める患者さんが一部にいたのです。とはいえ、トータルでみると「産科はハッピーエンド」というのが、新人の僕らの印象でした。
妊婦さんたちは、赤ちゃんの名前を考えたり、雑誌で洋服を選んだりと楽しい生活を想像します。しかし、時には産科にも生命にかかわるような事態が起こることがあります。その一人に誰が選ばれてしまうかはわかりません。
産科に対してのんびりした印象しか持っていなかった僕らは、知識が増えるにつれて捉え方を変えざるを得ませんでした。産科は、実は婦人科以上に救急医療であることもわかってきました。生命の誕生という一番幸福な瞬間と向き合うことは、同時に死とも向かい合うことだったのです。「産科で死と向き合う」という恐ろしい現実を徐々にたたき込まれ、やがて実際に経験していくことになります。(産科医・ブロガー 田村正明)
生命の誕生
中日新聞 2008年9月2日
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/toku/mado/CK2008090202000183.html
医療界が関心を寄せた訴訟があった。帝王切開を受けた女性が出産後に死亡、医師が逮捕された福島県立大野病院事件。薬剤の誤投与などのミスでなく、最善を尽くした医療行為の結果に刑事責任を問えるか-。判決は無罪、一審で確定した。
ある産科医に言われ、言葉に詰まった。「健康な赤ちゃんを授かるのが当たり前と思ってるでしょ」。世界一安全とされる日本でさえ、年間約五千人の赤ちゃんが亡くなり、約五十人の母親が命を落としている。
県内では昨春、乳児を殺害した母親が逮捕される事件が相次いだ。今夏、白山市では出生直後の男児が置き去りにされた。分かってほしい。非難する前に伝えたい。生命の誕生は奇跡だということを。
医療事故の報告範囲を再通知―厚労省
キャリアブレイン 2008年9月3日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/18014.html
医療事故に関する情報を医療機関から収集し、事故原因を分析している財団法人・日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」に関し、厚生労働省はこのほど、同機構への報告が義務付けられている医療機関に対し、「報告すべき事案の範囲」について周知徹底を図るよう求める通知を出した。厚労省の担当者は「大野病院事件や医師法21条の議論とは全く関係がない。有用な情報を積極的に出していただき、事業の一層の充実を図りたいという趣旨」と話している。
【関連記事】
大野病院事件、被告医師に無罪判決
大野病院事件判決要旨(2)<予見可能性>
大野病院事件判決要旨(5)<医師法違反>
用語解説「医師法21条」
医療事故の届け出と遺族感情
通知では、「医療事故情報収集等事業」に関し、厚労省が2004年9月21日付で出した通知(医政発第0921001号)を「御確認いただき、事故等事案を報告されるよう宜しくお願いします」としており、報告が必要な事案の範囲について変更がないことを確認している。
「医療事故情報収集等事業」は、医療事故の原因究明や再発防止に当たる第三者機関(医療安全調査委員会、仮称)の創設に向けたモデル事業として、日本医療機能評価機構が04年から実施している。医療法施行規則により、報告義務のある医療機関は、特定機能病院など273施設(07年12月31日現在)で、事故などの報告があった施設数は、05年176施設、06年195施設、07年193施設となっている。
同事業では、診療行為に関連した死亡のうち、報告すべき医療事故の範囲について定められている。それによると、報告が必要となる場合の一つとして、「誤った医療または管理を行ったことが明らかではないが、行った医療または管理に起因して患者が死亡し、もしくは患者に心身の障害が残った事例または予期しなかった、または予期していたものを上回る処置その他の治療を要した事案」が挙げられている。
つまり、医療行為に過失があったかどうかが不明でも、「予期しなかった」場合は報告が必要な事案であるとしている。医療安全調査委員会の創設に向けた厚労省の検討会でも、同様の基準に基づいて議論が進められていた。ただ、「予期」の意味が、「死亡という結果の予見可能性」か、それとも「因果関係の相当性を判断する際の予見可能性」かは明確になっていない。
■大野病院事件の判決とは関係がない?
産科医が無罪となった大野病院事件の判決では、医師が癒着胎盤と認識した時点で、「胎盤剥離を継続すれば、現実化する可能性の大小は別としても、剥離面から大量出血し、ひいては、本件患者の生命に危機が及ぶおそれがあったことを予見する可能性はあったと解するのが相当である」としている。
このため、死亡に対する予見可能性を認めた大野病院事件を「医療事故情報収集等事業」の要件に形式的に当てはめると、「報告すべき事案に該当する」という解釈もあり得ることが指摘されている。
また、医師法21条の「異状」の解釈について、大野病院事件の判決は「診療中の患者が、診療を受けている当該疾病によって死亡したような場合は、そもそも同条にいう異状の要件を欠く」としている。その一方で、「死亡という結果は、癒着胎盤という疾病を原因とする、過失なき診療行為をもってしても避けられなかった結果といわざるを得ないから、本件が、医師法21条にいう異状がある場合に該当するということはできない」とし、過失の有無と「異状」の判断とを完全に切り離してはいない。このように、医療事故情報の収集事業における報告すべき範囲と、大野病院事件の判決が示した届け出の範囲は異なっているようにも考えられるため、医療事故の届け出範囲をめぐって混乱が生じる恐れがあることが懸念されている。
しかし、今回あらためて04年9月の通知を示した狙いについて厚労省の担当者は、「大野病院事件や医師法21条の議論とは全く関係がない」と強調している。今年8月に「医療事故情報収集等事業」に関する07年年報が公表されたことを受け、「今後も有用な情報を積極的に出していただき、事業の一層の充実を図りたいという趣旨。対象病院には、幅広く情報を出してもらいたい」と話している。
詳しくは、厚労省のホームページで。
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/index.html
【医政局発の通知のPDF】
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/dl/080902-1.pdf
医師の裁量権認める
日本新聞協会 Pressnet 2008年9月2日
http://www.pressnet.or.jp/shimen/t20080902.htm
大野病院事件無罪判決をめぐる社説
逮捕・起訴に疑問の声
福島県大熊町の県立大野病院で二〇〇四年、帝王切開手術を受けた女性(当時29)が死亡した事件で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた産婦人科医、加藤克彦被告(40)に対し、福島地裁(鈴木信行裁判長)は八月二十日、「標準的な医療措置で過失はなかった」として無罪(求刑・禁固一年、罰金十万円)を言い渡した。医師の逮捕に医療界が強く反発し、産科医離れが加速するなど波紋を広げた事件の判決を四十五本の社・論説が論じた。
過失までは問えない
〈妥当な判決〉京都「裁判では、被告の医師が、子宮に癒着した胎盤をはがす『はく離』を続けたのが適切だったかどうかが、最大の争点となった。福島地裁は、医師の医療行為について、『標準的な措置で過失はなかった』と判断、検察側の主張を退けた。二十四時間以内に『異状死』を警察に届けなかったとして問われた医師法違反についても、『診療中の患者がその病気で死亡した場合は異常死でない』とした。判決は、医療現場の実態を重視し、医師の裁量を広く認めた格好だ」、読売「検察と警察は、胎盤をはがさずに子宮ごと摘出するのが『医学的準則』だった、として業務上過失致死罪などに問うた。しかし判決は、『医学的準則』とは同じ場面に直面した医師のほとんどが選択するものでなければならず、今回のケースはその証明がない、とした。医学的見解が分かれる中で刑事責任を追及した捜査当局への批判が読み取れる」、北海道「臓器を取り違えて摘出したり、医療器具を体内に置き忘れたりといった医師の明白なミスで、刑事責任を追及するのは当然だ。だが、通常の医療における医師の裁量権にまで踏み込むのは捜査権の乱用と戒めたと言える」、朝日「判決は医療界の常識に沿ったものであり、納得できる。検察にとっても、これ以上争う意味はあるまい。(略)今回の立件は、医師の間から『ある確率で起きる不可避な事態にまで刑事責任が問われるなら、医療は成り立たない』と反発を招き、全国的な産科医不足に拍車をかける結果にもなった。産科の診療をやめた病院も多い」。
〈不十分な検察側立証〉福島民友「(判決は)検察側立証の不十分さを指摘。根拠となる臨床症例に欠くなどと主張を退けた。(略)根底から崩れるような立証でなぜ検察は起訴したのか。大きな疑問がつきまとう」、産経「大野病院事件はカルテの改竄(かいざん)や技量もないのに高度な医療を施した医療過誤事件とは違った。(略)医療を萎縮(いしゅく)させないために、捜査当局は幅広く専門家の意見を聞くなどもっと慎重に対応すべきだった。逮捕せずに書類送検で在宅起訴して刑事立件する捜査手法もあったはずだ」、西日本「産科医だけでなく、小児科などの診療科でも閉鎖や閉院が相次ぐなど、地域医療は崩壊の危機にさらされている。医療事故をめぐる裁判が刑事でも民事でも各地で相次ぎ起こされ、病院や医師側の心理的な萎縮も進んでいるようだ」。
〈医療側も反省を〉日経「医療事故は後を絶たない。そこで問題になるのは、患者や家族に十分な説明をし、同意を得たかという点だ。この事件でも家族は病院側の説明に強い不満を抱いている。大出血など緊急の場合には他の医師などの応援を求めるべきだが、これについても不十分だったと言わざるを得ない」、愛媛「被告医師は不測の事態に備え近くの産婦人科医に手伝いを依頼していたが、立ち会ってはいなかった。輸血確保が困難な同病院では手術を避けるよう助産師が進言すると、拒否したという。事実なら、被告医師の態勢も万全だったとはいえないのではないか。無罪判決が出たとはいえ、反省すべき点は反省し、教訓とすべきだ」。
「医療版事故調」が必要
〈第三者機関の設置急げ〉毎日「多発する医療過誤訴訟に対応するためにも、公正中立な立場で、医療行為の適否を判断するシステムが求められる。日本産婦人科学会も提言しているように、第三者による専門機関の設置が必要だ。(略)医療現場に司直を踏み込ませたくないのなら、なおさら設置を急ぐべきだ」、福島民報「事件をきっかけに、厚生労働省などが検討を加速させた第三者の立場で医療死亡事故を究明する新組織『医療安全調査委員会』(仮称)の発足への動きを注視したい。(略)今回の判決が新組織発足の論議にも影響する可能性はあるが、安全な医療システムづくりを何より優先しなければならない」、中日・東京「(医療版事故調査委員会である新組織は)医療者を中心とするうえ、事故を起こした関係者への事情聴取の強制力がない。医療事故被害者は医療者の『かばい合い』を懸念している。それを払拭(ふっしょく)するだけの公正・中立な事故調を発足させることが今回の最大の教訓だろう」。
死因究明の大綱案に反対―救急医学会
キャリアブレイン 2008年9月2日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/18000.html
日本救急医学会はこのほど、厚生労働省が創設を検討している「死因究明制度」の「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」について、4月に示された第三次試案に比べて、「より劣った内容であるとさえ判断できる」として、大綱案に反対との見解を表明した。
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死因究明制度「内容に問題」―医療系学会
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大野事件から三次試案を振り返る―医療制度研究会
同学会は4月に、第三次試案に対して、「わが国の救急医療が崩壊する」として反対の見解を示していた。特に、「重過失」の定義があいまいなまま、医療安全調査委員会(仮称、医療安全調)の判断で捜査機関に通知されるようになれば、救急医療に携わる医師は訴訟リスクを恐れて現場から離れると問題視。また、「医療安全」と「紛争解決」はそれぞれ別の過程をたどるため、医療安全調の目的が医療事故の責任追及でないなら、行政処分や捜査を行う機関に調査報告書の内容を通知すべきでないともしていた。
6月に示された大綱案については、第三次試案とほぼ同様の問題が残っており、「医療安全を構築することと、紛争を解決することの違いを区別できないままの枠組みが維持されている」と指摘。また、大綱案の内容に「自白を強要するかのごとき“憲法違反”の可能性も新たに包含する」などとして、第三次試案よりも内容が劣っているとした。
このほか、大綱案に記載されている「標準的医療から著しく逸脱した医療に起因する死亡」の定義があいまいなため、「現在の医師法21条に関連した混乱と同様の状況に陥る」と指摘。病院などの管理者が医療安全調に届け出る場合の、「医療事故等に該当するかどうかの基準」についてもいまだに明確になっていないとした。さらに、「医療における業務上過失致死傷罪の判断基準が不明確」として、これが明確にされなければ、訴訟リスクなどを懸念することによる委縮医療のまん延や、臨床現場からの医師の立ち去りが進んでいくとした。
こうした問題を解決していくためには、医学界と法曹界との議論が必要として、「法と医が対話する場の設定」を要望。医療者には法律の知識は限られており、法曹界は医療についての知識を十分に持っていないとして、「真剣に議論すべき時期が到来している」と主張している。
県立延岡病院:また医師引き揚げ 消化器系内科が休診 /宮崎
毎日新聞 2008年9月3日
http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20080903ddlk45040745000c.html
県立延岡病院(楠元志都生院長)の消化器系内科が1日から休診している。ただ一人残っていた専門医が8月末で宮崎大医局に引き揚げたため。救急で運び込まれる吐血や下血の重症患者については、民間2病院への受け入れで対応する。また、消化器系でも食道や胃腸、肝臓のがん手術については外科で対応するが、内視鏡を使った手術などはできなくなった。
中武賢蔵事務局長によると、3月末まで消化器系専門医は2人だったが、4月に宮崎大学医局に引き揚げ、1人しか残っていなかった。5月末には腎臓系内科医も辞めており、残る内科医は呼吸器系2人と血液系2人、腎臓1人の5人。中武事務局長は「大学に対する派遣要請はやっているが、医師補充についてはまだまだ厳しい状況が続きそう」と話している。
外科医2人 今月で退職/武雄市民病院/佐賀
朝日新聞 2008年9月3日
http://mytown.asahi.com/saga/news.php?k_id=42000000809030003
医師不足や経営難で10年2月1日に医療法人「池友(ちゆう)会」(鶴崎直邦理事長、北九州市門司区大里新町)への民間移譲が決まっている武雄市民病院(樋高克彦院長)で、外科医2人が30日付の退職届を提出し、樋渡啓祐市長が2日、退職を認めた。2人の退職で医師が不足したら池友会が派遣医師を増員するという。
武雄市民病院は、深刻な医師不足で今年4月、救急搬送の受け入れ休止と診療時間の短縮に追い込まれた。だが、7月末に民間移譲先に決まった池友会が医師7人を派遣して12人体制になったことから、先月11日に救急救命センターの24時間体制と年中無休の診療体制をスタートさせている。
退職届を提出した2人は、今年4月と5月に佐賀大医学部から派遣されていた外科医。退職理由は「一身上の都合」とされているが、伊藤元康事務長は「雑談の中で、新医療体制がスタートして当直勤務が増えて専門の勉強ができなくなったと話しており、これが退職理由だと思う。退職後は佐賀大医学部に戻ることになる」と話している。
市民病院の入院患者は、救急搬送受け入れと24時間診療体制がスタートした8月11日は22人だったが、24日までに57人に増え、救急車60台を受け入れたという。今後の対応について伊藤事務長は「現在の患者さんの人数から見て当面、医師10人体制で対応できる。患者さんが増えてきた場合は、池友会から派遣医師が増員されることになっている」と説明している。
医師確保など緊急要望書 知事、厚労・総務両省に提出/千葉
読売新聞 2008年9月3日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20080902-OYT8T00947.htm
勤務医さんいらっしゃい・いわき市/福島
不足深刻 東京などで就職PR
読売新聞 2008年9月3日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080902-OYT8T00920.htm
いわき市長がトップセールス 勤務医確保へ奔走
河北新報 2008年9月3日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/09/20080903t63040.htm
福島県いわき市は不足状態の医師を増やそうと、9―11月に東京と北九州市、いわき市で医師や医学生を対象にした初の就職ガイダンスを開く。民間を含めた市内の病院と連携した取り組みで、櫛田一男市長がトップセールスし、いわきの魅力をアピールして勤務医確保を目指す。
厚生労働省の2006年の調査で、人口10万人当たりの医師数は全国206.3人、福島県内176.1人に対し、いわき市は167.9人にとどまっている。病院ごとに確保を図っているが、自治体と病院が一体となった取り組みは全国でも珍しいという。ガイダンスは9月27日に新宿区のモノリスビル、10月26日に北九州市のステーションホテル小倉で開く。いわきの食や文化を説明するとともに、市内の公立、民間の29病院を冊子で紹介。希望者がいれば病院と個別面談も行う。
いわきでは11月8、9日に1泊2日で開催。病院や市内各地を見学して、魅力を体感してもらう。櫛田市長は各会場に出向き、いわき市について説明するほか、切実な現状も訴える。医大などが集中する東京のほか、福島労災病院(いわき市)とつながりの深い産業医大がある北九州市を会場に選んだ。医学専門誌に広告を掲載したり、親類などに医療関係者がいる市民に協力を呼び掛けるなどして、参加者を募る。櫛田市長は「全身全霊を傾け、1人でも多くの医師を確保したい」と意気込んでいる。
医師の増員 不足の実態にどう対応
北海道新聞 2008年9月2日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/115183.html
大学医学部の定員を、将来は現在の一・五倍に当たる一万二千人程度にまで増やすべきだ-。厚生労働省の検討会が提言した。
地域医療の崩壊が叫ばれるなか、医師の増員は当然だろう。
文部科学省と連携をとりながら、目標年次を定めるなどして、できるだけ早く、提言を実現するよう、厚労省に求めたい。
日本の医師不足は深刻だ。
二〇〇六年の人口千人当たりの医師数は二・一人にすぎない。米国の二・四人、ドイツの三・五人など他の先進国と比べて、少なさが目立っている。提言は、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の三・一人まで引き上げる必要があるとした。
医師は単に偏在しているだけだ、と厚労省は従来、医学部の定員を抑制してきた。しかし、各地から医師不足を指摘する声が続出し、六月に方針の転換を打ち出した。 これを受け、文科省も来年度の大学医学部の総定員を、本年度より七百七十人増やし、過去最多の八千五百六十人とする方針を決めた。
それでも提言より三千人以上少ない。今後の具体的な増員計画を、早急にまとめる必要があろう。学生増に伴い、質の高い教育を確保するため、教員の増加や教育施設の充実も欠かせないはずだ。もちろん、医師の全体数を増やしただけでは、地域医療の改善につながらない。大都会への医師の集中、診療科によって大きく異なる医師の充足度の双方を解消しなければならない。
地方での医師不足を加速させたのは、〇四年に始まった新人医師の臨床研修制度だ。自由に研修先を選べるようになった結果、都市の民間病院に新人医師が集中した。その玉突きで、医師不足に陥った大学病院が、地方の病院に派遣していた医師の引き揚げを続けている。
研修制度の見直しを急ぎたい。厚労省は近く、制度の見直しに向けた検討会を、文科省と合同で発足させる。新人医師の意思を尊重しながらも、各地に満遍なく配置できる仕組みを作ってほしい。
診療科では産科、外科、救急などで医師の不足が顕著だ。高度な技術習得が必要なうえ、時間外診療が多いためで、勤務医を辞めて、開業に転じる医師が後を絶たない。それがさらに、勤務医の労働を過酷なものにさせている。 離島などへき地の勤務医も含め、これらの医師への支援制度が必要だろう。もはや、地域の安心医療を「医師の使命」だけに頼る状況ではないのだ。
奈良社保病院:公的機関として存続を 「守る会」が結成総会--大和郡山 /奈良
毎日新聞 2008年9月3日
http://mainichi.jp/area/nara/news/20080903ddlk29040758000c.html
町立病院移転「見直し案」実施へ 山口・周防大島町
中国新聞 2008年9月3日
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200809030282.html
新こども病院 初期投資は186億円 福岡市「基本構想案」に明記へ 開院後30年間 年平均17億円赤字
西日本新聞 2008年9月3日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/45193
草津総合病院が社会医療法人に移行
MSN産経ニュース 2008年9月3日
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/shiga/080903/shg0809030238000-n1.htm
臨時ヘリポート3倍に 県ドクターヘリ 出動増期待
読売新聞 2008年9月3日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20080902-OYT8T00901.htm
予防、周産期医療充実を/高松市立3病院構想
四国新聞 2008年9月3日
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/article.aspx?id=20080903000085
「救済」初の審査/千葉
読売新聞 2008年9月2日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20080901-OYT8T00791.htm
東御市:婦人科外来を開始 市民病院で今月中旬 /長野
毎日新聞 2008年9月2日
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20080902ddlk20010039000c.html
東御市はこのほど、今月中旬にも市民病院(同市鞍掛)で婦人科外来の診察を開始すると発表した。産科設置を4月の市長選の公約に掲げていた花岡市長は毎日新聞に「婦人科医を確保して受け入れ態勢を作るという第1ハードルを越えたばかり」と語った。市によると、当面は週1回程度の診察で、上田市産院の木村宗昭医師(63)が非常勤で勤務するという。利用者数を見ながら診察頻度を増やし、木村医師も常勤とする方向で計画を進める。来年度中に産科も開設し、助産師を中心とした院内助産院(バースセンター)から始めるという。
市内での出生数は年間約270~280人。花岡市長は「それぞれ地元に帰って出産する人が半分近くいる。そういう人たちに対応できるよう、徐々に扱いを増やしていきたい」と構想を語る。さらに医師不足対策として、9月定例市議会で「市医学生等奨学金貸付条例」の新設案を提出する。学生に限らず研修医も対象で、将来的な医師の確保に努める構えだ。
辞退要請じわり浸透 『救急搬送トリアージ』試行1年
東京新聞 2008年9月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20080903/CK2008090302000166.html
残された任期で改革に道つける <福田首相辞任表明で舛添厚労相>
Japan Medicine mail 2008/09/03
舛添要一厚生労働相は2日、大阪府医師会が主催した「舛添厚生労働大臣と語る会」に出席し、福田康夫首相の突然の辞任表明に関連して「消費税論議は総選挙が近くなったので言い出しづらくなった。早く選挙を終えて(消費税引き上げの)論議に入るべきだ」と述べた。さらに「月末に次期首班が決まり内閣改造があるだろう。(自分の)残された任期は1カ月だが、それまでに手掛けた関連改革には道をつける」と述べるなど、政局が一気に動き始めることを示唆した。
産科補償制度、分娩施設の7割加入 <評価機構が中間まとめ>
Japan Medicine mail 2008/09/03
来年1月に開始する産科医療補償制度の加入率が、8月末時点で分娩取り扱い施設の約7割となっていることが、事務局の日本医療機能評価機構の中間まとめで分かった。同機構は「制度開始までに加入率100%を目指しているが、実現に一定の手応えを感じている」としている。制度の対象となる妊産婦の情報登録が10月から始まるのを受け、各施設に対し9月末までに加入するよう働き掛ける方針だ。
和歌山市:情報センター運用で、分娩状況を一元管理
毎日新聞 2008年9月2日
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20080902ddn041010010000c.html
和歌山市は、近隣の和歌山県海南市、紀美野町を含む、分娩(ぶんべん)施設の空き状況を把握し、通常分娩の妊婦に身近なかかりつけ医を紹介する「周産期情報センター」の運用を始めた。お産が集中する和歌山県立医大付属病院(和歌山市)で緊急性の高い患者を受け入れられなくなる事態を避けるためで、地域の医療機関の役割分担を明確にし、互いの長所を生かす取り組み。お産に関する医療機関の情報を一元的に管理する仕組みは全国初という。
地域で産科医療連携体制を構築 和歌山
MSN産経ニュース 2008年9月1日
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/wakayama/080902/wky0809020249000-n1.htm
和歌山県立医科大付属病院(和歌山市紀三井寺)に通常分娩(出産)の妊婦が集中し、重症妊婦が受け入れられない事態を回避するため、和歌山市は周辺の海南市、紀美野町を合わせた全産科医療機関が連携する「セミオープンシステム」を近畿で初めて導入した。健診のみを扱う医療機関を活用し、リスクの有無で分娩施設を紹介するなどして、医科大病院の負担軽減を目指す取り組みで、今月から本格的に周知を始めるという。
分娩の際、かかりつけの主治医が高度医療機関の施設を借りて行うオープンシステムと違い、セミオープンでは、健診は近くの診療所で行い、リスクの有無により1~3次医療機関で分娩する。妊婦の健診内容などを詳細に記した医療連携パスを使用し、健診施設から分娩施設への移行をスムーズに行えるようにしたのが特徴だ。
3市町内の分娩可能な1次医療機関は、平成9年度から10年間で13施設減少し、現在12施設。その影響を受け、3次医療機関である医科大病院での分娩数が増加し、17年度に5施設減少した際、それまで300件台だった医科大病院の年間分娩回数が一気に500件台に増加した。
この事態を受け、和歌山市は産科医療体制を立て直すため、19年度から2000万円の予算を計上。県立医科大に委託する形で、和歌山周産期情報センターを設置し、分娩可能施設の予約状況を把握して妊婦に紹介するなどの対応を行ってきた。さらに効率的な連携体制を整えるため、今年7月に同市と近隣2市町の全産科医療機関や関連機関などでシステム導入に合意したという。同市保健所は「医科大病院の機能がまひすれば地域の産科医療が崩壊してしまう。妊婦の理解と協力が得られるよう周知していきたい」と話している。
社会保障に不満が7割超-内閣府調査
キャリアブレイン 2008年9月3日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/18025.html
医療、介護、年金などの社会保障制度に、成人の7割超が不満を感じていることが、内閣府が実施した特別世論調査の結果から明らかになった。社会保障の給付と負担のバランスに関しては、現在の給付水準を保つためにある程度の負担増はやむを得ないとする回答が4割を超え最多になった。
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調査は、今年7月24日から8月3日にかけて全国の成人3000人を対象に実施。1822人から回答を得た(有効回答率60.7%)。それによると、現在の社会保障制度に対して「不満だ」「やや不満だ」とする回答がそれぞれ40.1%、35.6%で、全体の75.7%が不満を示した。これに対し、「満足している」は1.9%、「まあ満足している」は18.4%で、満足との回答は20.3%にとどまった=グラフ=。
制度別の満足度(複数回答)では、満足している分野が「特にない」が62.7%を占めた。以下は、「医療」18.1%、「年金」9.1%、「少子化関連(出産・育児支援)」7.8%などの順だった。
逆に不満足な制度を聞いた質問(同)では、「年金」69.7%、「医療」56.4%、「介護」53.3%、「少子化関連(出産・育児支援)」42.4%、「雇用支援策」41.3%などの順だった。
給付と負担のバランスに関する質問では、社会保障の給付水準について、「保つために、ある程度の負担増はやむを得ない」との回答が42.7%で最多。これに、「引き上げるために、大幅な負担の増加もやむを得ない」の4.2%を加えると、全体の46.9%が負担増に理解を示した。
これに対し、「大幅に引き下げて、負担を減らすことを優先すべき」は17.2%、「ある程度下げても、従来通りの負担とすべき」は20.0%だった。
また、高齢者と現役世代の負担の在り方に関しては、「すべての世代で支えていくべきで、双方の負担増はやむを得ない」が50.8%と過半数を占めた。
臨床研修の問題洗い出す
日刊薬業 2008年09月02日
舛添厚労相は講演で、今後の厚生行政全般を幅広く展望。具体的な課題として医師不足対策重視の姿勢を示し、「国内の医師数のニーズは28万人に対して現状は26万人。医師免許を持っている全体を指して足りているとするのは間違っている」として、医師数削減を決めた1997年の閣議決定を批判。「09年度の入学者から、過去最大だった1982年の8280人に拡大することを決めた。これは文部科学大臣とも調整している」と語った。その上で今後10年間で医師数を現在の1.5倍にするとの主張をあらためて強調した。
また医師臨床研修制度についても強い問題意識を強調し、「9月の第1週にも、見直しのための(文科省と合同の)検討委員会を発足させる。その中で現在の医師臨床研修制度の問題点を徹底的に洗い出したい」と述べた。さらに「厚労省内部でも研究班を設置して臨床研修制度の検討を進める」とし、迅速な改革に強い意欲を示した。
福田首相、突然の辞任表明 <社会保障抜本見直し「方向性出せた」>
Japan Medicine mail 2008/09/02
福田康夫首相は1日夜、首相官邸で会見し、「新しい布陣の下に政策の実現を図らなければいけないと考え、本日、辞任することを決めた」と述べ、退陣を表明した。会見の中で福田首相は「就任して1年近くたったが、正直申し上げて最初から、政治資金の問題や年金記録問題、C型肝炎問題など、次から次へと積年の問題の顕在化に遭遇し、処理に忙殺された」と振り返った。その上で、これまで誰も手を付けなかった国民目線の改革に着手したとし、「社会保障国民会議を通じた社会保障制度の抜本見直しなどについて、最終決着はしていないが方向性は打ち出せたと思っている」と述べた。
未収金対策で補助、医療機関に375万円 <厚労省、全国20施設で来年度>
Japan Medicine mail 2008/09/02
厚生労働省は2009年度の新規事業として、医療機関や市町村の有効な未収金対策に対する補助を始める。各医療機関や自治体の具体的な取り組みに関する情報を収集することで、今後の未収金対策に生かしたい考えだ。
概算要求では、医療機関20カ所と市町村94カ所程度への補助金交付を想定。事業費として6000万円を要求した。国と都道府県で折半し、未収金の発生予防や回収に有効な方策に取り組んでいる医療機関に対し1カ所当たり約375万円、未収金防止に向けて保険者と医療機関の連携体制を構築するなどの取り組みをする市町村に対し1カ所当たり約49万円の補助金を交付する計画だ。具体的な交付要綱などについては、新年度予算成立後に示す。
弘大・高度救命救急センターが概算要求に初計上
陸奥新報 2008年9月2日
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/09/3364.html
信大病院 心疾患の救命率向上へ胸痛センター開設
長野日報 2008年9月2日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=11792
留萌市立病院の債務を一般会計で解消
北海道新聞 2008年9月2日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/115168.html
【留萌】留萌市は一日、二〇〇八年度末で三十四億円余りに上る見込みの留萌市立病院の累積不良債務を、一般会計からの七年間の繰り出しで解消する方針を明らかにした。
市によると、〇九-一五年度の一般会計から病院事業会計に計三十四億七千万円を繰り出す。うち十八億二千四百万円は国の公立病院特例債を適用する。〇七年度の留萌市の連結決算赤字額は三十億三千万円で、うち病院事業会計が二十七億五千万円と九割強を占めた。〇九年度以降の繰り出しにより、同市は「財政再生団体」転落を回避したい考え。
こども病院移転基本構想(案)、3.5ヘクタールを軸に 「はじめに人工島ありき」を証明
データ・マックス 2008年9月1日
http://www.data-max.co.jp/2008/09/35_1.html
介護人材確保 厚労省に勧告へ
NHK 2008年9月2日
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013848121000.html
介護サービスの現場では仕事を辞める人の割合が高く、深刻な人手不足が続いていますが、総務省は実態を十分に調べて介護報酬の見直しなどを行い、人材を確保する対策を取るよう近く厚生労働省に勧告することになりました。
総務省によりますとホームヘルパーや介護福祉士など介護サービスの現場では年間に22パーセント、5人に1人が仕事を辞めるなどほかの職種に比べて定着率が低く深刻な人手不足が続いています。「重労働の割りに賃金が低い」ことなどが理由として指摘されていますが、十分な実態調査がされていないのが現状で、総務省は実態を調べて介護報酬の見直しなどを行い人材確保の対策を取るよう近く厚生労働省に勧告することになりました。また2年前に導入された体力や健康の維持に努める介護予防サービスについて全国の76の市町村を調べたところ利用者は61パーセントと普及が進んでおらず、背景として費用対効果が明らかでないことなどが指摘されています。これについても総務省は導入するメリットをきちんと明らかにするよう厚生労働省に勧告することにしています。
医療者自身が社会的入院に対処を
キャリアブレイン 2008年9月2日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17995.html
「われわれの手で社会的入院に対処していくことが、介護と医療の両方を必要とする患者の権利を守ることにつながる」―。「介護療養型医療施設の存続を求める会」の吉岡充会長(上川病院理事長)は、8月29日に東京都内で開いた療養病床削減問題について考えるシンポジウムで、「療養病床問題の解決とは」と題する提言を公表。患者のニーズをより詳細に「主治医意見書」などに記載し、介護認定審査会で地域の医師らが入院の必要性について判定するなど、サービス提供のプロセスを透明化して患者や家族の合意を得ることで、介護療養型医療施設の存続だけでなく、スタッフに必要なコストについても国民の理解が得られると主張した。
【今回のシンポジウム】
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都内で介護療養型医療施設を運営する吉岡氏は、シンポジウムの中で、2011年度末に廃止される予定の介護療養型医療施設が仮に存続したとしても、医療費抑制を目的にした療養病床削減などの問題は解決しないとの認識を示した。3年ごとに介護報酬改定があることも指摘し、「官僚はあきらめずに報酬を減額し、あくまで介護老人保健施設への転換を目指してくる。財政が一番大事だと思う人たちとの闘いはこれからもずっと続く」と述べた。
その上で、厚生労働省が療養病床削減の理由にしている、長期入院の温床とされる「社会的入院」に言及。「介護療養型医療施設を必要とする患者の権利を守るためにはどうしたらいいか。それには、この社会的入院というものに対して、きちんと対処していくことが必要」と述べ、医療者自身によって社会的入院をなくしていくため、サービス提供のプロセスの透明化が必要と主張した。「そうしなければ、社会的入院を口実とした介護療養型医療施設に対するバッシングは続くし、本当に財政状態は厳しいから国民もそれに引きずられてしまう」
■合意形成の透明性確保が国民の理解に
具体的な方法としては、介護療養型医療施設への入所が必要な患者の場合、まずは施設側がケアプランや主治医意見書などで患者のニーズを詳細に示すとした。それを地域の医師や医療従事者が加わった介護認定審査会などに提出し、本人・家族の意思や希望、地域にあるサービスや医療資源などを踏まえて検討、入院継続の適否について多角的に判定するとした。吉岡氏は、「合理的で民主主義的。介護保険の精神にもかなっている。利用者や患者をめぐってどれだけきめ細かに判断ができるか。透明性の高いプロセスをつくり、入院について合意を形成することが必要」と説明。これによって、患者が安心できる療養につながり、介護療養型医療施設が正しく知られることにもつながるとした。
吉岡氏は、療養病床削減問題を振り返り、入院の契約が患者側と施設側だけでなされ、入院継続について見直すシステムがなかったことや、医療と介護の両方を必要とする患者のニーズを医療提供側が主張してこなかったことにも問題があったとした。その上で、「だからといって、今回のように財政再建の成績を上げるために、全部が社会的入院だから全部をぶっ壊すというのは、国民を欺き、その権利を奪うもの」として、医療者側から社会的入院に対処していくことが必要とした。同会の担当者は、「まずは介護療養型医療施設の廃止を一度凍結してもらうことが必要。その上で、医療と介護の両方が必要な人のニーズを具体的に考える。こうして合意形成のプロセスをつくっていければ」と話している。
“子どもの無保険問題”で改正案を検討-民主
キャリアブレイン 2008年9月2日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17996.html
《医療最前線》産科医と助産師が協働できる環境整備でガイドライン
じほう 2008年9月3日 vol.1490
厚生労働科学研究班(研究分担者=中林正雄・愛育病院長)は、産科医と助産師が医療チームとして協働するためのガイドライン(GL)を2008年度末までに策定する計画だ。ハイリスク妊婦が多い病院と、ローリスク妊婦を主体とする有床診療所に分けて策定する方針。助産師が産科医と連携しながら、主体的に妊娠・分娩の管理をする手助けとして活用されることが、産科医不足対策の1つになると期待している。
産科医不足が深刻な周産期医療の短期的な改善策として、産科医と助産師のチーム医療が必須とされる。中林氏は、助産師の約7割が、産科医と連携しながら妊娠・分娩管理を1人で行うことに不安に感じているという調査結果を重視している。
産科領域のGLは日本産科婦人科学会(08年)と日本助産師会(04年)が別個に作成しており、中林氏は、「チーム医療の基盤となる共通のガイドラインが、新たに策定されることが必要だ」と話す。日産婦、日本産婦人科医会、日本看護協会、日本助産師会、日本助産学会が検討に加わり、委員も選出されている。
伊丹市:実質6億9576万円の黒字 病院事業の赤字額は過去2番目--決算 /兵庫
毎日新聞 2008年9月2日
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20080902ddlk28010419000c.html
石巻市一般会計の弾力性低下
三陸河北新報 2008年9月2日
http://www.sanriku-kahoku.com/news/2008_09/i/080903i-kaikei.html
救急搬送ミス賠償訴訟:県と組合側が請求棄却求める--口頭弁論 /宮城
毎日新聞 2008年9月3日
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20080903ddlk04040299000c.html
東松島市の会社員男性(29)が救急搬送のミスで意識が戻らない状態になったとして、この男性を原告として父親が、警察と消防を管轄する県と石巻地区広域行政事務組合に約2億4399万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が2日、仙台地裁(潮見直之裁判長)であった。県と組合側は請求棄却を求めた。
訴状によると、男性は風邪の症状で自宅静養中の06年1月28日、体を硬直させるなどの発作を起こした。駆けつけた救急隊員はすぐに搬送せず、石巻署に出動要請。署員が口にタオルを入れ、風呂敷で猿ぐつわしたため、男性は窒息し一時心肺停止に陥り、無酸素性脳症になった。男性は搬送先の病院で同3月、インフルエンザ脳炎と診断された。
県側は、タオルを入れるなどしたのは自傷行為を防ぐためなどとしており、「タオルと猿ぐつわで窒息状態となり、無酸素性脳症が生じたとする医学的根拠は明らかでない」と主張。組合側は「両親の話を聞いたうえで、救急搬送の対象となる傷病者に該当しないと慎重に判断した」と主張した。
医療過誤:ヘルニア手術で手足まひ 県、和解金4500万円支払いへ /鳥取
毎日新聞 2008年9月3日
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20080903ddlk31040426000c.html
県は2日、倉吉市東昭和町の県立厚生病院で05年3月に高齢の女性が首の椎間板ヘルニアの治療を受けた際、両手両足にまひが残る医療過誤があったと発表した。ミスの具体的内容は不明だが、まひの事実を重く見て医療過誤と結論づけた。和解に向け県が慰謝料や治療費などとして約4500万円を支払うことで女性側と合意したという。女性は手足のしびれを訴え05年3月28日に手術を受けたが、手術後に右の手足がまひしていたため4時間後に再手術を受けた。まひは悪化し、両手足に広がった。
院外の専門家を招いた医療安全管理委員会は「手術に伴う合併症で、医療ミスには当たらない」と判断した。しかし、リハビリを続けても症状が改善されないため07年11月、手術の再調査を始め、医療ミスがあったとの結論を出した。前田迪郎院長は「具体的な原因は特定できていない。両手足のまひという非常に重い症状になったため医療ミスがあったという結論を出した」と説明。「大変な苦しみと長い後遺症を与えたことを心よりおわび申し上げる」と謝罪した。
「診断ミスで死亡」自治医大を提訴 さいたま市の遺族
東京新聞 2008年9月3日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20080903/CK2008090302000139.html
自治医科大学付属さいたま医療センターで治療を受けたさいたま市の六十代の男性が悪性リンパ腫関連血球貪食症候群で死亡したのは医師の診断ミスなどが原因として、男性の妻らが同大に慰謝料など約四千二百万円の損害賠償を求め、さいたま地裁に提訴していたことが二日、分かった。
訴状によると、男性は昨年六月二十八日、白血球数などが異常な数値を示した別の病院での検査結果を持って同センターで受診、一過性の感染症と診断された。再検査で同症候群と診断、七月六日に入院、三日後死亡した。原告側は「医師は早期に同症候群を疑うことや、適切な検査や治療を怠った」としている。同センターは「コメントは差し控える」としている。
受刑者に手当金183万円松山刑務所作業中骨折、後遺症/愛媛
読売新聞 2008年9月2日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080901-OYT8T00759.htm
松山刑務所(東温市)は1日、刑務作業中に両足の付け根を骨折し、後遺症が残った30歳代の男性受刑者に対し、手当金計183万6000円を支給する、と発表した。
同刑務所によると、男性は昨年6月11日朝、炊事担当として朝食後の食器入りのプラスチック製コンテナ(重さ約13キロ)を持って階段を降り、バランスを崩して踏みとどまった際に骨折。翌12日に同刑務所の医師の診察を受けたが骨折とわからず、刑務作業に従事した。痛みが消えないため同年7月27日に外部の病院で受診し、骨折と診断された。今年に入り、「後遺症が残る」との診断が出たため、刑事収容施設・被収容者処遇法に基づき、手当金を払うことになったという。1か月半も骨折を把握できなかったことについて、同刑務所の高橋広志総務部長は「所内に内科医しかおらず、外見上、腫れなどもなかったため発見が遅れた」としている。
病院で医師に包丁投げつけ 千葉、自称38歳女を逮捕
47NEWS 2008年9月3日
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008090301000597.html
千葉県松戸市の病院待合室で男性医師に向かって柳刃包丁を投げ付けたとして、松戸東署は3日、銃刀法違反の現行犯で患者の自称松戸市岩瀬、無職佐藤正慧容疑者(38)を逮捕した。包丁は当たらず、医師にけがはなかった。同署が動機を調べている。調べでは、佐藤容疑者は3日午前10時20分ごろ、受診先の「千葉西総合病院」1階婦人科の待合室で、手提げカバンから新聞紙に包まれた柳刃包丁(刃渡り約23センチ)を取り出し、婦人科の男性医師(48)に投げ付けた疑い。
病院職員数人が佐藤容疑者を取り押さえ110番。駆けつけた署員に引き渡した。
新型インフルエンザ:対策で家庭用マニュアル作成 宮代町が県内初 /埼玉
毎日新聞 2008年9月2日
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20080902ddlk11040185000c.html
自主防災組織率28%/青森
読売新聞 2008年9月2日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20080902-OYT8T00231.htm
勤労者心の電話相談 過去最多2万3829件 昨年度 職場の人間関係悩み
北海道新聞 2008年9月2日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/115122_all.html
富士通が「最悪事態」想定の全社防災訓練、ヘリでユーザーの復旧部品を空輸
ITpro 2008年9月2日
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080901/313909/
インドネシアの医療現状を語る 諏訪日赤矢沢部長が派遣報告
長野日報 2008年9月2日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=11795
「森のようちえん」愛知で実践 小林直美氏に聞く
JanJan 2008年9月3日
http://www.news.janjan.jp/area/0809/0809016006/1.php
死産などで亡くなった赤ちゃんに着せる産着作りに取り組むWithゆうのメンバー=仙台市内
河北新報 2008年9月3日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/09/20080903t13041.htm
死産や流産で子どもを亡くした仙台市などの母親たちが、出生前後に亡くなった赤ちゃんに着せる手作りの産着を、病院に贈っている。丹念に縫い上げた一着一着には「悲しみの中でも、母親としての願いをかなえてあげたい」という思いが込められている。
産着を作っているのは仙台市を拠点に活動する死産経験者らの自助グループ「With ゆう」。宮城県立こども病院(青葉区)のボランティアスタッフから依頼を受け、昨年9月に製作を始めた。7年前から同じ取り組みを続けている横浜市のグループに型紙を提供してもらい、毎月2回、メンバーの自宅などで作業に当たっている。
死産だった赤ちゃんには1000グラムに満たない低体重の子もいる。市販の産着は50センチ未満のサイズがないため、30―50センチの3サイズを作っている。これまでに約30着を仕上げ、こども病院や東北大病院(青葉区)に寄付してきた。参加メンバーの1人、石川由佳さん(42)=若林区=は「子どもが亡くなっても、産んだ子に自分で産着を着せたいと母親は願っている。着せられなかった後悔が、後の悲しみをさらに深いものにする」と言う。
石川さんは2004年1月、妊娠22週目で第4子の次男を亡くした。死産だった。4日後、小さなひつぎの中にいる赤ちゃんと対面。自分で産着を着せられないまま、火葬を迎えた。「病院の気遣いで産着がかけてあったが、自分で着せてあげたかった。しっかりとお別れができず、今も心残り」と振り返る。Withゆう代表の佐藤由佳さん(39)=泉区=は「同じ経験をした母親が作った産着を着せてもらうことで子を亡くした親に、悲しい思いをしたのは自分1人じゃないと気付いてほしい。医療関係者とも思いを共有したい」と話している。
理解されない予防接種のリスクとベネフィット
医師、行政、企業、報道がそれぞれ啓発を
Japan Medicine 2008.9.3
http://s04.megalodon.jp/2008-0903-2230-30/www.japan-medicine.com/shiten/shiten1.html
「喫煙は男性より女性に悪影響を与える」
IBTimes 2008年9月3日
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/080903/22478.html
「乳児のいる全家庭訪問を」 奈良、児童虐待防止で緊急提言
MSN産経ニュース 2008年9月2日
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/nara/080902/nar0809020252000-n1.htm
熱中症で搬送1万2747人、7月は前年比3・5倍
読売新聞 2008年9月2日
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080902-OYT1T00708.htm?from=navr
京都府立医大生ら滞在実習
京都新聞 2008年9月2日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008090200056&genre=G1&area=K60
ジェネリックの光と影:/2 効果、安全性に問題の薬も
毎日新聞 2008年9月1日
http://mainichi.jp/life/health/news/20080902ddm013100078000c.html
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