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(投稿:by 僻地の産科医)
今日もちょっとだけニュース。
医師不足に予算枠 首相方針、歳出削減目標と別に
朝日新聞 2008年6月17日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200806170348.html
福田首相は17日、医師不足問題などに対応するため、来年度予算では社会保障費の抑制目標とは別枠で予算を確保する方針を明らかにした。財源は、道路特定財源の一般財源化や他分野の削減でまかなう。財政再建路線は守りつつ、社会保障の充実を求める声に配慮する狙いとみられる。
17日の経済財政諮問会議で表明した。今月末にまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針08」の素案についての審議のなかで、首相は「従来の制度を前提とした経費については、これまでの削減を続ける」と述べた。そのうえで「医師不足や救急医療など、社会保障を中心とした重要施策に必要となる歳出は財源を捻出(ねん・しゅつ)したい」と語り、別枠で検討する考えを示した。財源について「第1はこれまでの延長上にない徹底した無駄ゼロ。第2は生活者目線での道路特定財源の見直し」を挙げた。首相は来年度から道路財源を一般財源化し、「生活者財源」に回す方針。「全体の歳出は増やさない」(政府関係者)まま、こうしたやりくりで財源を確保する考えを示したと見られる。
首相は、さらに「それでもまかないきれないものについては負担と合わせて国民に選択していただく必要がある」と、消費税を含めた増税の可能性にも触れた。政府は、07~11年度の5年間で「社会保障費の伸びを1.1兆円抑制」などの削減目標を設けている。社会保障費は年間1兆円前後増えるが、07、08年度予算は目標に従って1.1兆円を5等分した2200億円を抑制した。
だが、産科医不足や救急医療体制の弱体化などが浮上。後期高齢者医療制度への反発も強まり、社会保障分野について与党内では「抑制は限界」との声が強まっている。ただ、目標を棚上げにすれば「改革後退」と受け止められかねないため、新たな問題に別枠で対応するとみられる。 ただ、この日示した「骨太08」の素案は、約3.3兆円(08年度)に及ぶ国の道路財源からどれだけ生活者財源に回すかの結論は出さず、夏以降の予算編成に先送りした。自民党道路族の反発などで調整は難航する恐れもある。
歳出改革は堅持も、「2200億円」決着は先に <きょう骨太08の素案>
Japan Medicine mail 2008/06/17
政府の経済財政諮問会議が17日に公表する「骨太の方針2008」の素案は、骨太方針06、07と同様、歳出・歳入一体改革の路線を堅持するとの方針が掲げられる見通しとなった。骨太方針08の素案は、骨太方針07と同様、「2200億円」や「1.1兆円」などの数字は明記せず、これまで行ってきた歳出改革の努力を決して緩めないと表記する方向で、最終的な文言調整が進められている。厚生労働関係議員や医療関係団体は、社会保障費の自然増2200億円の圧縮撤回を強く求めているが、「2200億円」の撤廃の行方は2009年度予算の概算要求基準の折衝にまでもつれ込むことになる。
対談 医療崩壊を防ぐために 舛添要一氏VS岡井崇氏 (臨床婦人科産科)
ある産婦人科医のひとりごと 2008/06/18
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2008/06/post_d6f6_5.html
佐賀県の司法解剖医不在が半年に、県警他県に依頼
読売新聞 2008年6月18日
http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/saga/20080618-OYS1T00215.htm
佐賀大医学部法医学教室の教授が昨年末に退職し、県内で司法解剖ができない状態が続いている。日本法医学会によると、法医学専門の大学教員が全くいないのは全国で佐賀県と愛媛県だけ。県内の各捜査機関は、司法解剖を福岡県の九州大や福岡大などに依頼し、当座をしのいでいる。
同学会によると、司法解剖を行うことができる解剖医は、医師である大学の教授や准教授、死体解剖保存法に基づく資格者らで、全国に約130人いる。ほとんどは大学教員という。九州では、法医学専門の大学教員が12人おり、内訳は福岡県が5人、長崎、鹿児島県が各2人、大分、熊本、宮崎県が各1人。県内では1970年以降、佐賀大医学部法医学教室の教授が4~9年ごとに解剖医を務めてきた。93年4月から1年8か月、引き継ぎがうまくいかずに空席になったが、それ以外は切れ目なく、4代にわたって県警や佐賀地検、唐津海上保安部などの依頼を受け、年間40~60件の司法解剖を行ってきた。
2000年4月に着任した4代目の木林和彦教授は今年初め、東京女子医科大に移った。佐賀大は木林教授の退職前から後任を探しているが、まだ決まっていない。同大は「全国的に司法解剖ができる医師が少ないためだが、早く見つけたい」と説明している。県警捜査1課は「佐賀大に教授がいた時は事故や事件の現場に来てもらいやすく、警察官による検視で教科書通りでない所見が出た際にも相談しやすかった。地元に先生がいる安心感は大きい」と、後任の早期就任を期待している。佐賀県警から司法解剖を依頼されている福岡県内の解剖医は、福岡県警からの依頼も受けているため、土、日曜日、祝日の当番が月2~4日から4~6日に増えたという。ある解剖医は「佐賀の分も一生懸命やっているが、負担も増えており、早く見つかってほしい」と話している。
司法解剖 死因の分からないケースのうち、検視で犯罪に巻き込まれた可能性があると判断された場合に、刑事訴訟法に基づき、捜査機関の依頼で解剖医が行う。裁判所の許可状が必要だが、遺族の承諾は不要。
産科医に「分娩リスク手当」 山形大病院が創設
河北新報 2008年6月12日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080613t53036.htm
山形大病院(山形市)は12日、分娩(ぶんべん)に従事する医師に対し、一律に特別手当を支払う「分娩リスク手当」を創設したことを明らかにした。医師の仕事への意欲を高めるのが狙いで、深刻化している産科医不足の解消につなげたい考えだ。急変などのリスクを伴い、医師の負担が大きい分娩については、東北でも夜間の出産時などに手当を上乗せする病院が出ているが、山形大病院によると、勤務時間の内外を問わず分娩業務に手当を支払うのは、大学病院としては東北で初めて、全国でも3例目という。
山形県内では他地域と同様、過酷な勤務と不十分な待遇、訴訟のリスクが高いことなどを理由に産科医が減少している。最上や置賜地方では医師一人で年間200件以上の分娩を扱う病院もある。
山形大病院の分娩件数は、過去3年間の平均で136件。件数は決して多くはないが、母親が合併症を発症したり、胎児に異状が確認されるなど、3次救急で危険性の高い分娩を扱っている。産科医や分娩に立ち会う小児科医の肉体的、精神的な負担はより大きいと判断し、手当を支給することにした。手当は一件の分娩業務につき2万円。2人の医師が携わる場合は各1万円、3人の場合は各7000円を支給する。一人当たり年間20万円ほどの収入になる見込みという。
嘉山孝正医学部長は「金の問題ではなく、それぞれの仕事を認めることで、若い医師のやる気を引き出すことができる」と説明。倉智博久産婦人科診療科長は「県内では妊婦の受け入れ拒否の例はなく、必死に頑張っているが、それにも限界がある。産科医を確保するためにも、県内全体の病院にこうした動きが広がってほしい」と話した。
一方で同病院は、夜間や休日など時間外に診療を受ける患者のうち、緊急性がないと判断される患者から、特別料金(一人8400円)を今月1日から徴収していることも明らかにした。緊急の処置が必要ではない患者が時間外に訪れるケースが増え、急病や重症の入院患者の診療に支障が出ているためだという。
崩壊すすむ医療現場、厚労省がスタンス転換 中長期ビジョン
産経新聞 2008.6.18
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080618/bdy0806182117005-n1.htm
中長期的な医療制度のあり方を策定したビジョン。厚労省はこれまで、「医師不足はない。医師の偏在が問題だ」という姿勢を貫いてきた。しかし、崩壊が進む医療現場の深刻な現状に、これまでのスタンスの転換を迫られることになった。国は昭和58年に最小限必要な医師数の人口10万人当たり150人の目標を達成後、医師数抑制の方針を打ち出してきた。そこには将来の人口減を見越した医療政策をとる必要や医療費拡大を防ぎたい狙いもあった。
だが、国のスタンスには以前から批判もあった。「医療環境の厳しさの要因は今の医師不足にある」。医師不足問題に詳しい鈴鹿医療科学大の永田宏教授はそう指摘する。16年の経済協力開発機構(OECD)の調べでは人口1000人当たりの日本の医師数は30カ国中27位の2人。医師不足は医師の偏在化だけでなく、そもそも絶対数が不足していることは明らかだ。
とりわけ総合病院などの勤務医不足、中でも勤務条件が過酷で訴訟リスクが高いといった産婦人科のほか麻酔科、小児科、外科は敬遠されがちだ。ある県の医療担当者は「地方に医師を勧誘するのは難しく産科医や麻酔医の確保は困難。自助努力にも限界がある」と漏らす。
ビジョンはこれらの現実に、国として新たに取るべき方向を示した。ただ、麻酔科医の規制緩和をいつから実施するのかや、大学医学部の定員をどの程度増やすかなど、具体的数値は盛り込まれておらず、政策の実効性は未知数だ。地域医療問題に詳しい東北大大学院の伊藤恒敏教授は「国の医療政策の基本的な欠陥の一つは政策全体を貫くビジョン、理念がなかったこと」と強調。「増員の施策は間違いではないが、増員数には根拠が必要。医師数増の数値目標を打ち出すにしても妥当な試算を出した上で、示すべきだ」と注文をつけている。
産科医療 依然として窮状 市の実態調査で明らかに/横浜市
タウンニュース 2008年6月18日
http://www.townnews.co.jp/020area_page/01_thu/21_isog/2008_2/06_19/isog_top2.html
今後、分娩を取り扱う意向の施設における必要と考える人数とH20.4.1現在の人員の比較
産科医や産院の不足などが問題になるなか、横浜市は、昨年度出産を取り扱った病院や診療所、助産所を対象に産科医療の実態調査を行い、このほど結果を公表した。昨年度は緊急産科医療対策費を予算計上し、状況改善に努めてきたが、依然として厳しい現状が浮き彫りになった。調査は今年4月に実施。市内の26病院、24診療所、11助産所が回答した(回答率95.3%)。
これによると、昨年度の1施設あたりの分娩件数は、一昨年度に比べ、診療所や助産所ではわずかに減少している。一方、病院は46.2件増で、妊婦が病院に集中する傾向が明らかになった。また、今年度の分娩件数も診療所、助産所ともに減少と予測しているのに対し、病院はさらに増加するとみている。
病院に妊婦が集中することで、救急のために用意されている予備床までもが埋まり、「救急時、病院の受け入れ先がない可能性」を指摘する診療所や助産所も少なくない。調査では、それらを理由に今年度中に「分娩を取りやめる」と回答した診療所は1件、助産所は2件。3診療所が「分娩件数を減らす」と答えている。「医療従事者の不足」も引き続き顕著。医療現場では、今年4月1日現在の市内医療従事者の人員に対し、常勤医師は49人、助産師は98人、看護師は16人の不足を感じている。
市は昨年度、緊急産科医療対策費として832万円を計上、診療所と病院が役割を分担する「セミオープン」の推進や助産師が活躍できる環境の整備に充ててきた。今年度は予算額を4,584万円に拡大。さらに女性医療従事者を確保するため、院内保育所の整備やワークシェアの推進などに3,900万円を計上している。市健康福祉局医療政策課では、「すぐに医師などの数を増やすことは不可能。その中でできることを検討している」とし、医療従事者の職場環境を整備し、負担を軽減していく考えだ。また、今回の結果をもとに、「行政側からも各施設に合った具体的な職場環境整備の提案をしていきたい」としている。
山大病院:緊急治療不要な患者対象に時間外料金8400円 /山形
毎日新聞 2008年6月18日
http://mainichi.jp/area/yamagata/news/20080618ddlk06040291000c.html
医師養成数を増加、麻酔医も規制緩和…厚労省方針
読売新聞 2008年6月17日
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080618-OYT1T00687.htm?from=navr
後期医療で病院職員の給料「遅延」も
キャリアブレイン 2008年6月18日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16692.html
病院数、病床数が減少―厚労省調査
キャリアブレイン 2008/06/18
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16677.html
全国の病院数と病床数が共に減少を続けている。今年3月末の病院の施設数は、前月から6か所減の8832施設で、病床数も990床減の161万6060床となった。一般診療所の施設数は42か所減少、病床数も802床減少した。一方、歯科診療所の施設数は40か所増加したが、病床数には増減がなかった。厚生労働省は6月17日、全国の医療機関の施設数などを毎月調査する「医療施設動態調査」(3月末概数)の結果を発表した。
それによると、病院の施設数は2006年1月に9015か所あったが、08年1月には8842か所となり、2年間で173か所減少した。病床数も06年1月の163万356床から08年1月には161万7570床にまで減少している。病院数、病床数共に07年4月にいったん増加に転じたが、その後は減少の一途をたどり、11か月連続の減少となっている。
医療クライシス: 脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用
毎日新聞 2008年6月17日
http://mainichi.jp/select/science/crisis/news/20080617ddm002040022000c.html
医療クライシス:脱「医療費亡国論」/2 公的保険、限定論
毎日新聞 2008年6月18日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080618ddm002040067000c.html
触法精神障害者の入院施設不足 44都道府県で未整備
北海道新聞 2008年6月17日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/99462.html
公設民営で医師引き留め 国保仁摩診療所
中国新聞 2008年6月18日
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200806180402.html
泉崎村立病院、診療所に/福島
読売新聞 2008年6月18日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080618-OYT8T00080.htm
泉崎村立泉崎病院は、来年4月から管理・運営を民間に委託し、介護老健施設と診療所になることになった。17日の村議会で関連議案が可決された。診療所化に際し、無床にするため入院はできなくなる。新たな診療所の名前などは今後決める。管理・運営するのは、郡山市の総合南東北病院などを運営する同市の「財団法人脳神経疾患研究所」(渡辺一夫理事長)。期間は2019年3月までの10年間。
岡谷市「公立病院改革プラン」 7月上旬に策定着手
長野日報 2008年6月18日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=11038
総合科は「業を煮やして提案した」 <医政局・二川課長>
Japan Medicine mail 2008/06/17
日本プライマリ・ケア学会の学術会議が13~15日の3日間、岡山市内で開催された。特別シンポジウムでは「総合的な診療能力を有する医師」の在り方をめぐり、厚生労働省医政局総務課の二川一男課長と日本医師会の藤原淳常任理事がそれぞれの考えをぶつけ合った。
二川課長は「総合的な能力を持つ医師が自然に出てきて、患者もまずはその医師にかかるという状態に自然となっていれば、われわれも提案をする必要はなかった」と指摘。「行政も業を煮やして提案した」と説明した。
これに対し、藤原常任理事は「なぜ業を煮やされるのか理解しかねる」と反論。「日医が認定する現在の生涯教育を、さらにレベルアップする形で認定するような仕組みを今後、取っていきたい」と述べた。
熊本産院「安定運営難しい」 熊本市長
熊本日日新聞 2008年6月18日
http://kumanichi.com/news/local/index.cfm?id=20080617200011&cid=main
熊本市の幸山政史市長は十七日の市議会で、赤字運営が続く市民病院付属熊本産院(同市本山)の存廃について、経営面や老朽化した施設の問題などを挙げ、産院の機能を市民病院に統合し、事実上廃止する意向をあらためて示した。
幸山市長は産院存廃について六日の議運委などで考え方を表明。議会の議論を踏まえ九月にも最終判断するとしていた。その際、市の産院廃止条例案を修正した二〇〇六年三月議会での付帯決議に基づき「総合的に検討した結果」と説明した。付帯決議は「経営状況」「妊産婦への支援状況」など五項目を二年間をめどに検討するとの内容。一般質問では検討結果を具体的に問われた。
幸山市長は「年度によって収支変動の幅が大きく安定運営が難しい」と指摘。エレベーターの未設置などバリアフリーの不十分さや、建て替えに伴う支出を課題とした。「妊産婦への支援」「母乳育児の推進」「措置分娩(ぶんべん)」の検討項目について、各保健福祉センター、市民病院、民間医療機関の取り組みによって対応が充実しているとの認識を示した。
これに対し、産院での出産経験者らでつくる「存続を求める家族の会」が議会後に会見。「本年度の診療報酬改定で早産予防に対する点数が増えたことで、産院が黒字に転換する可能性がある」「母乳育児や妊産婦への支援などは、産院以外の機関で充実しているとは言い難い」と反発した。
医師不足:深刻 入院、時間外急患、分娩…34公立病院中、診療制限20カ所 /愛知
毎日新聞 2008年6月11日
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20080612ddlk23040374000c.html
◇三河地域で顕著
県内の34の公立病院のうち、医師不足のため診療制限を実施している病院が20カ所に上ることが、県医療福祉計画課の調査で分かった。西三河南部(岡崎市や碧南市など7市4町)地域では5医院のうち4医院で時間外の救急患者の受け入れ制限や、一部の診療科で入院患者の受け入れ休止をするなど、深刻な状況が浮き彫りにされている。
公立病院の地域連携の在り方を協議していた有識者会議の中間報告「公立病院等の地域医療連携に向けて」の中で明らかにした。報告書は「救急医療体制の確保が最大の課題」と指摘しており、公立と民間の医療機関の役割の明確化や、外来と入院の機能を分ける医療体制の構築などを提案している。
診療制限のうち、最も多かったのが一部の診療科での入院の休止で、9医院が既に受け入れを中止している。また、産婦人科医の不足で問題となった分娩(ぶんべん)の休止も5医院に上った。地域別では特に三河地域で目立ち、11医院のうち8医院で制限していた。
◇時間外受診者、要入院は11%--軽症者増加
一方、報告書は救急医療体制と患者の意識の乖離(かいり)にも言及している。患者は時間外でも専門医を求める傾向が強く、軽症患者の時間外受診が増加している。昨年度の県の調査では、時間外の受診患者のうち、入院が必要だったのは11%に過ぎなかったという。報告書は「救急医療に携わる医師の負担が増加し、本来の救急医療機関としての機能が阻害される」と指摘。「医師が救急医療の現場を去ることが懸念される」と警告している。
近畿自治体病院交流集会:地域医療を守ろう 埼玉の医師が記念講演--大津 /滋賀
毎日新聞 2008年6月15日
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20080615ddlk25040284000c.html
◇崩壊は加速の一途
「日本の医療は非常事態」--。後期高齢者医療制度など国の医療費抑制政策や、医師不足、地方財政悪化などで窮地に立つ地域医療を守ろうと、公立病院の関係者らが集まり、大津市雄琴6の琵琶湖グランドホテルで14日、「第18回近畿自治体病院交流集会」を開催。「医療制度研究会」副理事長で、埼玉県済生会栗橋病院副院長の本田宏医師が「正しい知識を伝えないと医療崩壊は加速の一途をたどる」と講演し、参加した約200人は真剣に聴きいった。
◇医療費最低、自己負担は最高
本田医師は「日本の医療制度の問題点と解決策」をテーマに、まず「日本の医療費は先進国中最低で自己負担額は最高」と紹介。米国からの視察団が「患者が雑魚寝(入院病室が大部屋)でまるで50年代のよう」と驚いたことを挙げ、「大部屋も『3時間待ち3分診療』も普通と思っているから危ない。欧米人は日本で入院したがらない」と明かした。さらに、日本の医師数26万人は人口当たり世界63位で、先進国で作る「経済協力開発機構(OECD)」の平均から14万人不足していると指摘。300床規模の日米の公立病院を比較すると、「ボストンの医師370人に対し、日本は39人。秘書やレジデント(研修医)に至ってはゼロで、途上国並み」と説明。会場に「人が余っている病院はありますか?」と問いかけても、手を挙げる人はいなかった。
一方で、日本の道路密度は先進国でも群を抜いて高く、本田医師は「日本は社会保障国ではなく『社会舗装国』」と批判。「国は『医師は年3000~4000人増えている』とごまかすが、それではOECDの平均に届くだけで40年かかる」と断じ、「このままでは医療ばかりか日本が崩壊する。食い止めるのは国民みんなの社会的責任。周りの人に現状を伝えてほしい」と呼びかけていた。
4年教育への方向性、盛り込まれず <看護教育懇談会が論点骨子案>
Japan Medicine mail 2008/06/17
厚生労働省は16日、「看護基礎教育のあり方に関する懇談会」(座長=田中滋・慶応大大学院教授)を開き、論点整理骨子案を示した。看護基礎教育の方向性については、学生の大学進学志向などを踏まえ「充実を図るべきである」との指摘にとどまり、4年教育に「大学化」する方向性は盛り込まなかった。これに対し委員の間では、大学化の方向性を具体的に盛り込むべきとの意見が大勢を占めた。厚労省は次回、各委員の意見を踏まえた論点整理案を提示する。
骨子案に対し、尾形裕也委員(九州大大学院教授)は「(充実の方向性について)このままでは懇談会の設置趣旨を満たしていない」と苦言を呈した上で、「看護基礎教育の4年制への延長ないしは大学化が必要というのが、議論の方向性としてあったと思う。それを軸に記述すべきではないか」と述べた。
医療事故調 早期の創設へ歩み寄れ
信濃毎日新聞 2008年6月18日
http://www.shinmai.co.jp/news/20080618/KT080617ETI090015000022.htm
医療訴訟:岐阜県立多治見病院の誤診、1億8千万円で和解
毎日新聞 2008年6月18日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080618k0000m040149000c.html
誤診で重度の後遺症が残ったとして、岐阜県内に住む男児(7)と両親が県と県立多治見病院小児科部長を相手取り、慰謝料など約1億9300万円を求めた訴訟で、県側が慰謝料など約1億8000万円支払うことで、控訴審が行われている名古屋高裁で7月にも和解が成立することが決まった。双方が17日に公表した。県側は誤診を認めて謝罪し、再発防止を約束する。
訴えによると、1歳だった男児は01年12月19日、発熱で同病院に入院。小児科医師が「川崎病」と診断して治療したが熱が引かなかった。入院から11日後に細菌性髄膜炎と分かったが、治療が遅れたために男児は脳障害となり、手足が全く動かせず、知的障害なども残った。
名古屋地裁が06年4月、県などに約1億8000万円の支払いを命じ、県側が控訴していた。男児の両親は「4年半以上の裁判は大変苦しかった。早期に解決できるよう、県は対応を見直してほしい」とコメントした。
盛岡・乳児死亡:医療ミス容疑の医師、不起訴処分--地検 /岩手
毎日新聞 2008年6月18日
http://mainichi.jp/area/iwate/news/20080618ddlk03040078000c.html
盛岡地検は17日、盛岡市内の小児科医院で03年7月、医療ミスで乳児(当時8カ月)を死亡させたとして業務上過失致死容疑で書類送検された女性医師(63)を16日付で改めて不起訴処分にしたと発表した。乳児の母親が不服を申し立て、盛岡検察審査会が不起訴不当と議決していた。中川一人次席検事は「証拠上は医師に過失があったかどうか明確に判断できない」と理由を述べた。
兵庫県立西宮病院で医療ミス 栄養チューブを気管に誤挿入
MSN産経ニュース 2008年6月18日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080618/crm0806181913033-n1.htm
兵庫県立西宮病院(同県西宮市)は18日、同市内の80代の女性患者の気管内に栄養補給用チューブを誤って挿入し、死亡させる医療ミスがあったと発表した。医療事故として県警西宮署に届け出ており、同署は業務上過失致死の疑いで、誤挿入した男性研修医(25)らから事情を聴いている。同病院によると、女性は今年2月に脳梗(こう)塞(そく)の治療のため入院。3月13日に手術を受けた後、鼻から食道を通じて胃に栄養補給用チューブ(直径2ミリ)を挿入したが、同15日午後1時ごろ、チューブが抜けているのに気づいた研修医が再挿入した後、翌16日に容体が急変した。
レントゲン撮影で確認したところ、食道ではなく気管にチューブが挿入され、肺を突き破って栄養剤が注入されていたことが判明。女性は16日午前7時20分ごろ、心不全と呼吸不全を引き起こし死亡した。同病院の藤本高義院長は「今後はチューブ挿入時にレントゲン撮影を義務づけるよう病院内のマニュアルを改訂する」としている。
県立多治見病院の抗がん剤誤投与:県、2500万円支払いへ 遺族と示談成立 /岐阜
毎日新聞 2008年6月18日
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080618ddlk21040039000c.html
県立多治見病院で今年1月、規定を超える量の抗がん剤を投与された脳腫瘍(しゅよう)の男性患者(当時54歳)が死亡した問題で、県は17日、医療ミスを認め、男性の妻に損害賠償金2500万円を支払うことで示談が成立したと発表した。男性は07年11月、脳腫瘍のため入院。抗がん剤投与を始めたが、担当医が3週間間隔で投与しなければならない抗がん剤を、誤って3週連続で計3回にわたり投与し、男性が死亡した。
出動先を間違え救急隊到着遅れ いわき・患者死亡
河北新報 2008年6月18日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080618t63009.htm
福島県いわき市消防本部は17日、男性が倒れたとの救急要請を受けた際、救急隊が出動先を間違え、現場到着が約十分遅れたと発表した。患者は病院到着後に死亡した。消防本部によると、15日午前9時15分ごろ、市内の40代男性が倒れたと救急要請があった。要請内容は司令センターがパソコンで最寄りの消防署に送信し、消防署が印字するが、誤って前回出動分を印字。出動から十二分後に誤認に気付いた。要請から20分後に現場に着くと、男性は心臓が小刻みに震えて血液を送り出せない心室細動状態だった。到着遅れと死亡との因果関係は分かっていない。
飼い猫の医療ミス、45万円支払い命令 東京地裁
朝日新聞 2008年6月18日
http://www.asahi.com/national/update/0618/TKY200806180289.html
飼っていた猫の目に不適切な治療をされたとして、東京都新宿区の女性(43)が区内の動物病院の獣医師に慰謝料など約510万円を求めた訴訟の判決で、東京地裁(浜秀樹裁判長)は18日、約45万円の支払いを獣医師に命じた。判決によると、女性は03年8月、ロシアンブルーの雄猫(当時3カ月)の目がはれていたため、同病院に預けたところ、獣医師は目の組織を絹糸で固定する処置を行った。
浜裁判長は、獣医師の処置について「獣医学的な裏付けを欠く不適切なものだった」と指摘。「ロシアンブルーの最大の特徴というべき目に外傷性白内障などの後遺症が残った」と獣医師の過失との因果関係を認めた。
女子高生を再逮捕 出産後に口ふさぎ殺害
スポーツニッポン 2008年6月18日
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080618075.html
児童虐待者 30歳代が45%/奈良
読売新聞 2008年6月18日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/news/20080617-OYT8T00932.htm
高速道路の建設はやめ、その財源で保育所を
JanJan 2008年6月15日
http://www.news.janjan.jp/living/0806/0806149629/1.php
医療事故は刑事事件にすべきだと思いますか?
http://www.ewoman.co.jp/
YES NOに即投票できますので、みなさん、どうぞ!
日医ニュース 6月20日号
http://www.med.or.jp/nichinews/index.html
■平成20年度都道府県医師会生涯教育担当理事連絡協議会/総合医・総合診療医(仮称)認定制度を含めた今後の日医生涯教育制度について議論
■第2回都道府県医師会「公益法人制度改革」担当理事連絡協議会/公益法人制度改革への医師会の対応について講演
■日医定例記者会見/5月28日/「骨太の方針2008」に向けて日医の見解を表明
■日医定例記者会見/5月28日/厚生労働省第三次試案に関する日医の見解を公表
■日医定例記者会見/5月28日/診療所には厳しい改定に(緊急レセプト調査─4月速報)
■日医定例記者会見/5月28日/国際保健検討委員会を設置
■中医協(6月4日)/平成20年度診療報酬改定の検証特別調査項目が確定
■視点/看護師養成・四年制化反対
■日医各種委員会答申・報告書(その3)
■日本医学会 記者会見(6月5日)/日本医学会,厚労省第三次試案に関し基本的な方向性に賛成
■女性医師バンクから
■勤務医のページ/平成18・19年度勤務医委員会答申(その2)/「第5次医療法改正における勤務医の課題」
■私もひとこと/北海道医師会長・長瀬清
■勤務医のひろば/社会保障,医療はどこに向かっているのか
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