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(投稿:by 僻地の産科医)
ブログではこちらに紹介させていただきましたo(^-^)o ..。*♡
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4月12日 日比谷公会堂での議連シンポジウム!
そしたら網塚先生より(いろいろ省いたやり取りの後)
メールを頂きました。とても嬉しいです(>▽<)!!!
論文等も頂きましたので、また掲載させていただきますね ..。*♡
その後議連より、Mixiの画像をぜひリンクさせていただきたいので、
SORAさまと連絡が取れないかと問い合わせが!
SORAさまのご協力によって、
無事、議連HPにそのうちリンクされることになると思います。
もう少しお待ちくださいませ(>▽<)!!!!
HPにのせたいみたいです。
現在報道に載っているシンポジウム関係の記事です ..。*♡ 医療再建の超党派議連がシンポジウム NICUの看護配置見直しを 医師らの刑事免責確立を 諮問会議「帳尻合わせの議論のみ」―日医常任理事 医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟◆Vol.5 「大野病院事件が有罪なら分娩中止も検討」 発足記念シンポ開催、医師らが医療の窮状訴える 橋本佳子(m3.com編集長) 医療者による労働組合の代表が東京に集結――。 参加者は約1000人で、大半が医療関係者、中でも医師が多かった。それを反映して、シンポジストから、福島県立大野病院事件に代表されるように医療事故が刑事訴訟に発展する懸念、さらには医療費削減策を問題視したり、医師の厳しい勤務環境を訴えるなど、“医療崩壊”の現状とその改善を求める発言がなされるたびに、賛同の拍手が会場から沸き起こった。しかし、その一方で、「医師・患者の信頼関係の再構築」の必要性が指摘され、医師・患者間の対立軸、両者の情報・認識のギャップが浮き彫りになったシンポジウムでもあった。 医師、看護師、患者代表ら計9人が発言 12日のシンポジウムの出席者は以下の通り。 【シンポジスト】 【質疑参加者】 【コーディネーター】 「なぜ産科医はなり手がなく、なってもやめるのか」 “医療崩壊”に関連した発言で、会場からの拍手が特に多かったのは、桑江氏、黒川氏、丹生氏の3氏だ。 ◆桑江氏の発言要旨 なぜ産科医はなり手がなく、せっかく産科医になってもやめていくのか。 まず36時間連続勤務かつ低賃金で、劣悪な労働環境がある。次に挙げられるのが医療訴訟で、こちらの方が現場としては問題が大きいと考えられる。長時間低賃金には耐えられても、全力を尽くして実施した結果、福島県立大野病院の加藤先生のように、逮捕・連行された事実が産婦人科医の心を打ち砕いている。亡くなられた方には心からお悔やみを申し上げるが、私たちはこのような状況で現場にとどまることはもはやできない。 前置胎盤の場合は帝王切開手術をするしかなく、大量出血も伴う大変危険なものであり、文字通り1分1秒を争う。大学病院でも母体死亡の例がある。妊娠34週で「警告出血」が見られ、帝王切開手術をしたものの、出生児に障害が残り、手術が早すぎたとされ、最高裁まで争い、高額の賠償金を払った例もある。 こんな不当な判決はいくらでもある。羊水塞栓も最近増えているが、正常の妊娠分娩でも見られるもので、母体死亡の大きな原因になる。この場合でも、高次施設への搬送が遅かったなどとされ裁判で負け続けている。分娩を取り扱う施設の46%は医師が一人しかいない。当直明けも勤務するという過酷な状況で、どのようにしてこのような危険な症例を扱えばいいのか。 日本の司法は、医療の結果として悪いことが起きると、すべて医療にミスがあっただろうと考える国民感情に配慮しすぎている。司法はミスがあると、犯人探しをする。しかし、外科系はメスで、内科系は薬という手段を使って、放置しておけば死亡するか、障害が残る病気と闘っている。 医療側がミスをしなければ、すべての病気が治り、母体死亡がゼロになるわけではない。ゼロにならないからといって逮捕され、拘留されなければならないのか。そんな危険な仕事、自分の生活や家族を犠牲にする職場から去るから人を責めることはできない。 「患者さんを助けようとしている医師は助けてほしい」 黒川氏は、勤務医などによる新組織「全国医師連盟発足準備委員会」執行部世話役を務める ◆黒川氏の発言要旨 医療崩壊を防ぐためには、 具体的には、以下の4点を実行すれば、医療崩壊のスピードは弱まる。 「子供を守りたい、医師を守りたい」という思いで活動 丹生氏は、兵庫県立柏原病院の小児科廃止の危機をきっかけに、2007年4月に発足した会の代表で、母親らによる活動を展開している。 ◆丹生氏の発言要旨 (1)コンビニ受診を控えよう という3つのスローガンを抱えて活動している。地域にこのスローガンを伝えるための活動を、ステッカーや啓発ビラ、「病院に行く前に」という冊子の作成などを通じて展開している。その結果、時間外の受診者数は前年の4分の1に減った。この4月から新たに2人の小児科医が赴任した。 医師と患者は、医療を施すものと受けるものという、相対するものではなく、共に力を合わせて地域の医療を作り上げていくパートナーのようなものではないかと思う。医療崩壊は小児科だけなく、他科でも問題になっている。柏原病院で医師が増えたのは小児科だけ。私たち住民にできることは、今いる医師を大切にし、医師に働きやすい環境を作ること。「丹波で働くのも悪くないな」と言われる医療に理解のある地域づくりを進めること(関連記事を後日、当サイトで掲載)。1000人が集まり、日比谷公会堂の1階はほぼ満席に。 「医師は今まで何をやってきたのか」 一方で、医師・患者の情報・認識のギャップが浮き彫りになったのは、例えば次のような発言だ。 これを受けて、内田氏は、「基本的には医療者に感謝しており、週80時間以上勤務している実態も理解している。ただ医療者の目的は、患者の利益追求、自立性などを支援することにある。医療者が、『医療がこうだから大変だ、患者が要求するからクレームを言うから大変』と言うのは、やはりおかしいと思う」とコメントした。「医療事故にしても、患者と医療者の共通の目的は再発防止、真実の追究にあるが、その中で中立公正な開示をしていくことが必要であり、患者が要求するものではない。情報を隠せば、よくない対立軸が起こる」「(医療事故の際は)真実を語ってほしい、医療者の人材不足の解決策を議論するためにも情報を開示してほしい、こうした公聴会には医療者と患者をが1対1の割合で参加するようにしてほしい。これらが患者の願いだ」(内田氏)。 「医師一人ひとりは患者を熱心に診ていた。ただし、医師総体として、社会の変化に合わせて医療制度を変えることに対する働きかけが十分ではなかった。厚生労働省も、国会議員も、現場の医療関係者が声を上げないと、いったい何が起こったかが分からない。裁判になって初めて社会的に現状が認識されるようになったことに、問題の深さがある。医師が自ら自浄作用を持って、政策立案を提言していくことが重要」。この土屋氏のコメントに今日の結論が集約されている。 「福島県立大野病院の事件が起こるまで、産科医療の現状がなぜ国民の前に明らかにならなかったのか。今日の話も、まだ世間に明らかになっていないことが大変多い。どうすれば実態が財務省、厚労省だけでなく、国民に伝わるのか」(仙谷氏)との発言もあった。医療の現場に身を置いていると、当然のことと思えることでも、患者、行政、国会議員などの立場からはその実態は見えにくい。今まで以上に、現場から発言する重要性が高まっている。 丹波のグループ 医療守る活動、シンポで報告 東京 「小児科を守る会」の報告に大喝采
【解説】心を救う住民運動
50音順に始まった意見陳述で、 「守る会」 の丹生代表の出番は、 9人中8番目だった。 6番目、 7番目の黒川衛氏 (長崎県西海市真珠園療養所勤務医、 内科医)、 桑江千鶴子氏 (都立府中病院産婦人科部長) の現職勤務医の悲痛な提言、 意見発表を聞き、 丹波の母親たちの運動の持つ意味の大きさを改めて確認した。
黒川氏は、 「患者さんを助けようとしている医師は助けてください。 患者さんを救おうとしている医師を救ってください。 このまま医療費抑制が続き、 診療環境が改善されなければ、 必ず医療崩壊が起きます。 すでに起こっています」 と訴えた。 桑江氏は、 国内で分娩を取り扱う医療機関が激減する原因となった福島県の大野事件に触れ、 「全力を尽くしてやった医療内容の結果、 衆目の前で手錠をかけられ、 逮捕連行される事例が産婦人科医の心を打ち砕いた。 私たちはこのような状況で、 現場にとどまることはもはやできない」 と涙声で訴えた。
2人に対しては、 それまでのシンポジストとは比べものにならない大きな拍手が送られた。 そして、 丹生代表にも。 「お医者さんを守ろう」 という呼びかけは、 会場を訪れた医師の心に 「救い」 をもたらしただろう。
守る会の活動だけで、 日本の医療は改善しない。 国が医療費抑制政策を改めるなど、 抜本的な政策変更を行う必要がある。 しかし、 守る会の活動が、 折れそうになっている医師の心を現場につなぎとめる、 住民側にできることの有効な1つの手段であることは、 間違いない。 守る会のような考え方ができる住民がいる地域でなければ、 医療は守れない。 そう確信した。 「人手が、お金が足りない」 医療現場の声を国会へ 登壇した提言者は9人。以下、簡単に提言、発言のエッセンスを紹介する。 「救急患者のたらい回し問題で、搬送先がなくて、本当に困るのは患者さんだ。原因は大きく分けて3つ。(1)搬送先の病院が別の患者の処置中などで手が足りず、受け入れられない(2)ベッドが満床で入院させられないため、受け入れられない(3)当直医師の専門外なため処置困難で受け入れられない。(3)はまだ工夫の余地があるだろうが、(1)と(2)は需要と供給のアンバランスから起きている。相対的な医療資源の供給不足だ」 (有賀徹氏=日本救急医学会理事、昭和大学病院副院長) 「患者=医療の受益者として医療提供側に求めたいのは、医療情報の開示と医療事故発生防止のための受け皿作り。そして、受益者の医療制度作りへの参加。今日のこのシンポジウムも、9人の提言者のうち7人は医療提供側で、患者側は2人しかいない。会場にも患者の立場で来ている人は少ない。これは患者不在の医療現場の表れかと思う」 (内田絵子氏=NPO法人がん患者団体支援機構副理事長、NPO法人ブーゲンビリア理事長) 「社会保障や教育を考える人が会議に加わっていないことが一番の問題。財政の帳尻を合わせるだけで、国の将来をどうするかを話していない。社会保障費の伸びを5年間で1兆1000億円(年2200億円)抑えるといって実施してしまったが、あと3年これが続けば医療は崩壊する」 (内田健夫氏=日本医師会常任理事、尾辻秀久元厚労大臣に、経済財政諮問会議に対する日本医師会の見解を問われて) 「この数年で医療者側も大きく変わったことを理解してほしい。自浄作用が働くのが遅かったかも知れないが、いまは情報を隠した医師が懲戒免職になるほど厳しくやっている。医師は今まで何をやっていたんだと言われるだろうが、医師は医療をやっていたのであって、医療政策をやっていたわけではない。そこは管理運営者である医師会などに考えてほしいところ」 (嘉山孝正氏=山形大学医学部長、脳神経外科教授、土屋了介・国立がんセンター中央病院長に医療提供側の情報開示について問われて) 「患者を救おうとしている医師を救ってほしい。患者を助けようとしている医師を助けてほしい。病院を元気にすれば驚くほどの雇用が確保できる。求めることは、(1)医師に限らず、救急救命士や警察など救命に携わる人の刑事免責(2)患者・家族の救済制度(3)先進国並みの医療費・診療報酬の確保(4)長時間労働を無視する病院の取り締まり、この4点だ」(黒川衛氏=長崎県西海市真珠園療養所、全国医師連盟設立準備委員会代表世話人) 「いま、日本の産婦人科医は年180人のペースで減っている。その一方で、高齢出産や帝王切開、産科DICなどの困難症例は増えている。全国の分娩施設の半数は1人医長、8割以上は3人以下という体制なのに、どうやって困難症例をやれというのか。どんなに完璧な医療をやっても、母体死をゼロにすることはできないのに、日本の医療は、何かあったらすぐ医師が悪いという国民感情に配慮しすぎている。福島県立大野病院の裁判で、もし医療側が負けることがあれば、私は抗議の意味を込めて、うちの病院での分娩を取りやめるか、安全に分娩ができる数まで取り扱いを制限せざるを得ないと考えている」(桑江千鶴子氏=都立府中病院産婦人科部長) 「本当に日本の看護師は足りていないのか? 現在日本には80万人の看護師がいるが、このうち年10万人が転職している。これは、産婦人科に多い女性医師が辞めてしまっている問題と重なる。長時間の激務に、臨時職という不安定な雇用制度が続く限り、問題はなくならない。短時間でも正規職員として働ける制度を整えてほしい」(久常節子氏=日本看護協会会長) 「地元で唯一入院設備のある小児科の医師が、これ以上耐えられないと辞意をもらされたことから、2007年守る会を結成した。子どもを産み育て、守るには医師を守ることが必要と気づいたからだ。活動のスローガンは3つ。(1)コンビニ受診を控えよう、(2)かかりつけ医を持とう、(3)お医者さんに感謝の言葉を伝えよう。活動の結果、今年、小児科の時間外受診が昨年比4分の1に減ったと聞いている。医師も新たに2人増えた。ただ、柏原病院全体では医師数は半減しており、増えたのは小児科のみ。小児科や産婦人科だけでなく、全体として医療に理解のある地域づくりを進めたい」 (丹生裕子氏=県立柏原病院小児科を守る会代表) 実際、上記発言を読んでいて、カチンと来た部分もあったかとは思う。 健康体の私一個人でも、たとえばこれくらいは聞きたい。 必要な、私たち出資者の視点 医療費抑制に批判 超党派国会議員がシンポ 尾辻元厚労相 2200億円圧縮、「継続なら社会保障は崩壊」
キャリアブレイン 2008年4月14日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15548.html
キャリアブレイン 2008年4月14日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15558.html
キャリアブレイン 2008年4月14日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15557.html
キャリアブレイン 2008年4月14日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15556.html
http://www.m3.com/tools/IryoIshin/080414_1.html
4月12日に東京・日比谷公会堂で開催された、「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の発足記念シンポジウムを一言で形容すると、この言葉が一番当てはまるのではないだろうか。シンポジウムは午後6時から約2時間にわたり開かれ、医師、看護師、患者の立場から計9人が意見を述べ、質疑応答が行われた。
この連盟は、国会議員147人で構成する。今年2月に発足、これまで計3回全体会が開催されている(「超党派の国会議員で連盟を設立したわけ」を参照)。
コーディネーター3人、質疑参加者3人、シンポジスト9人という構成で行われた。
網塚貴介・青森県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療管理部長
有賀徹・日本救急医学会理事、昭和大学病院副院長
内田絵子・NPO法人がん患者団体支援機構副理事長、NPO法人ブーゲンビリア理事長
内田健夫・日本医師会常任理事
嘉山孝正・山形大学医学部長、脳神経外科教授
黒川衛・長崎県西海市真珠園療養所内科医
桑江千鶴子・東京都立府中病院産婦人科部長
久常節・日本看護協会会長。
丹生裕子・県立柏原病院小児科を守る会代表
高久史麿・日本医学会会長、自治医科大学学長
尾辻秀久・参議院議員
仙谷由人・衆議院議員
塩崎恭久・衆議院議員
土屋了介・国立がんセンター中央病院院長
鈴木寛・参議院議員
世耕弘成・参議院議員
桑江氏は、産科医療が崩壊の危機に瀕している現状とその打開策として、医療訴訟リスクと女性医師の勤務環境に言及したが、特に賛同者が多かったのが医療訴訟に関する発言だ。それは次のようなものだ。
日本は世界で最も安全にお産ができる国。母体死亡はこの50年で80分の1、出生児の死亡は40分の1になった。ここ10年間で出生数は8%しか減っていないが、分娩施設は32%も減少しており、ここ1~2年の減少は加速度的。医師数は全体では増えているが、診療科別では産婦人科だけが減り続けている。20代は7割が女性医師であり、その半数が10年で分娩をやめる現状では、今後5~10年間では絶対的に医師は不足し、産科医療は崩壊する。
患者さんを助けようとしている医師は助けてほしい。今の医療行政は、医師の労働基準法違反が放置されるなど、「医療制度偽装」だと思っている。このような医療体制で国民の命が守られるのだろうか。しかも、診療の結果が悪ければ、逮捕という異常な事態が起きている。
長時間の医療労働、医師技術料の抑制、診療所の赤字経営、閉院廃院、医師バッシング、偏向報道、不当逮捕、不当判決が続出している。現場に残っている医師たちが、誇りを持って医療に携われるようにすること、これを抜きにして医療の再生は不可能。
・ 困難な症例の診療を行い、真摯に救命活動、診療をしている医師を法的に守る
・ 医療費抑制政策を改めて、せめて他の先進国並みの適正な医療費を確保する
・ 人員不足の医療従事者に鞭を打つことはやめて、医療現場を守る
ということを実践してほしい。
1.救命活動時の刑事免責
2.患者家族救済制度の国による設立
3.先進国並みの医療費、診療報酬の増額
4.長時間労働を放置する病院を取り締まる
会は昨年4月に発足した。市内に唯一、小児入院医療をやっている病院が中止の危機に陥り、このままでは小児科、産婦人科もなくなってしまうという危機感から立ち上がった。安心して子供を生み、育てることができる地域であってほしい、という願いをかなえるためには、そして子供を守るためには、医師を大切にすること、守ることが必要だと気づいた。
(2)かかりつけ医を持とう
(3)医師に感謝の気持ちを伝えよう、
土屋氏は「今日のシンポジストの9人中7人は医療者なので、あえて患者側の立場に立って発言する」と前置きした上で、「今の状況が出てきたのは、1980年代の医療亡国論の辺りからだという指摘があった。患者の立場からすれば、確かに政治家も官僚も問題だが、四半世紀たっているのに、医師たちは何をやっていたのか、自分たちでもっとやることはあったのではないか、という見方もできるのでは」と、内田(絵)氏に質問した。
神戸新聞 2008年4月13日
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0000938781.shtml
超党派の国会議員百四十七人でつくる「医療現場の危機打開と再建を目指す国会議員連盟」(会長・尾辻秀久元厚労相)が十二日、初のシンポジウムを東京・日比谷公会堂で開いた。医師の負担軽減を目指す丹波市の母親グループ「県立柏原病院の小児科を守る会」の丹生裕子代表がパネリストとして招かれ、「医師とともに医療を築くパートナーになりたい」などと語った。同連盟は、重症患者の搬送先が見つからなかったり、勤務医が大量に病院を辞めたりする問題を受け、二月に発足。医療現場の声を踏まえ、政策提言を目指す。
約千人が参加。各地の医師らがパネリストを務め、医師と患者の信頼関係が築きにくいことや、医師数が先進国の中で低水準な現状を報告。「医療の安全確保にはコストがかかる。医療費削減を見直すべき」などの意見が出された。 「県立柏原-」は、市民に安易な救急利用を控えるよう呼び掛ける活動を報告。出席者から「活動が全国に広がらなければ医療体制が崩れる」などの声が寄せられた。
丹波未来新聞 2008-04-18
http://tanba.jp/modules/bulletin6/article.php?storyid=371
超党派の国会議員でつくる 「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」 (会長・尾辻秀久元厚労相、 147人) が12日、 東京・日比谷公会堂で初のシンポジウムを開き、 丹波市の母親グループ 「県立柏原病院の小児科を守る会」 の丹生裕子代表が、 「安心して子どもを産み、 育てられる地域であってほしいという親の願いをかなえるには、 医師の力が不可欠。 子どもを守るためには、 医師を守ること、 医師を大切にすることが必要」 と発表し、 大きな喝采を浴びた。
約1000人が参加。 丹生代表は、 「現場の代表」 として、 各地で救急や産婦人科などの診察にあたっている医師、 日本医師会常任理事、 大学医学部長、 患者団体の代表ら9人とパネリストを務めた。
議連からは、 尾辻会長、 塩崎恭久副会長、 鈴木寛幹事長、 世耕弘成幹事長代理、 仙谷由人会長代理、 西田実仁副幹事長が登壇。 足立信也事務局次長、 逢坂誠二氏、 小池晃幹事、 萩生田光一事務局次長、 橋本岳氏が、 客席からシンポジウムのようすを見守った。
丹生代表は、 会設立の経緯や、 「コンビニ受診を控えよう、 かかりつけ医を持とう、 お医者さんへ感謝の気持ちを伝えよう」 の3つのスローガン、 会で作成した冊子 「病院に行くその前に」 など、 これまでの活動を紹介。 「お医者さんと私たちは、 医療を施すものと受けるものという相対するものではなく、 共に力を合わせ、 地域の医療を作り上げていくパートナーのようなものだと気付いた」 「私たち住民にできることは、 今いるお医者さんを大切にし、 働きやすい環境を作ること。 『丹波で働くのも悪くないな』 と言って頂けるような医療に理解のある地域づくりを進めることだと思う」 と、 思いを語った。
足立事務局次長、 橋本氏が、 「素敵な話をありがとう」 「丹生代表の話は大事だと思った」 と発言。 仙谷会長代理は、 「丹生さんのように感じとる人が多ければ全国あちこちに同じ動きが出てきて日本医療は再生するだろうし、 それが出てこないようなら、 他の分野と同じように 『心地よい沈没』 が待っているだろう。 医療の場合、 心地よいとは言えないかもしれないが、 国民が気づかなければ沈没するしかない。 現場の声が直接生かされる仕組み作りを我々国会議員も真剣に議論したい」 と、 閉会の言葉を述べた。
丹生代表は、 「シンポジウムがきっかけになり、 私たちが伝えたい思いが、 各地に広まれば。 全国から注目されていることを実感でき、 うれしい反面、 地元の丹波でもっと関心を持ってもらえるよう、 活動の浸透をはかっていかなければ」 と、 感想を話した。
超党派の医療議連が公聴会、日比谷公会堂
オーマイニュース 軸丸 靖子 2008-04-15
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080414/23481
救急患者のたらい回し、お産難民、治療費不払い、暴力、医師の立ち去り、診療科の閉鎖――。危機的な状況にある日本の医療をどうしていくべきか、国民的な議論を喚起し、政策の実現をはかるためのシンポジウムが4月12日夜、東京都の日比谷公会堂で開かれた。2月に設立された「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」の主催。医師団体や病院長、看護師、患者団体、市民団体の代表者が提言者として登壇し、公聴会形式で、医療の現状打開に何が必要か、訴えた。
◇
9人の提言者のほか、国会議員らが登壇したシンポジウム=12日午後9時、日比谷公会堂(撮影:軸丸靖子) 「うちの新生児集中治療室(NICU)では、医師4人で24時間の診療態勢。私自身、年100回の当直をこなしている。看護師も不足していて、夜勤では19人の赤ちゃんを1人で診ている状態だ。抱っこしてミルクを飲ませることもままならず、ベッドで顔の横にほ乳瓶を置いてミルクを飲ませる“1人飲み”。明らかに赤ちゃんの生命の危険にさらす状態だ。看護師の多忙がどういう事態を招くのか考えてほしい」 (網塚貴介氏=青森県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療管理部部長)
◇
医療者の愚痴? 届いていない患者の声
ここでは、フロアから特に喝采を浴びた発言の紹介にとどめた。結論を求める場ではなく、公聴会という意見を出し合う場だったからだ。全体の内容は、医療議連のホームページなど、何らかのかたちで後日公開されると思うので、興味のある方はそちらを参照してほしい。これらの発言は意義深いものだったが、一面で、医療提供者の立場を知ったときに初めて共感できる発言ともいえるだろう。医師に不信感を抱いたことのある患者の立場になってみれば、「医療者の愚痴を聞いただけ」(桑江氏)と受け止められなくもなかった。
このシンポジウムでは、開催前に多方面に呼びかけをし、日本の医療の危機的状況について意見を募っていた。事務局の鈴木寛参議院議員によると、寄せられたEメールは136通。うち130通は医師、あるいは医療提供者側からのものだった。患者からはわずか6通だ。医療者の声が特別大きいということではない。患者はまだ、同じ土俵に乗って一緒に考えていないということだ。
「医師の説明に納得がいかなかった」「態度が高圧的だった」という患者の声は、オーマイニュース上でもよく目にする。ときには「医師は患者を助けるのが当たり前ではないのか」という非難もある。決してクレーマーではないし、医師不足の現状も把握したうえでの、きちんとした指摘だ。そうであるなら、こうした患者の意見が求められている機会に、声を届けるべきではないか。患者本人でなくてもいい、保険料を納めている立場から、「こうした医療であってほしい」という希望を伝えてもいいと思う。
「健康保険料を天引きにしているのに、救急患者をたらい回すほどの状況って、どこかおかしいのでは? 実態に合わない医療サービス供給計画をなぜ正さないの? 少子化対策が必要といいながら、分娩施設がないのはどういうこと? 産婦人科の検査費用や分娩費用が高すぎるから、駆け込み出産が相次ぐのでは?」
福田首相は4月14日、産科や小児科の医師不足や救急の問題解決のためのビジョンを来月中にとりまとめる方針を示したという。事態は急速に動き始めている。そこには、医師と患者の意見が同等に入るべきだろう。同医療議連では、こうした公聴会を今後も続けていくという。
患者はただ医療の受益者ではなく、「健康保険」の出資者だ。運営状況をチェックするのは、出資者の義務。運営がうまくいっていないのなら、どういう医療がいいのか考える必要がある。それが国民的な議論ということだと思う。その必要性は、いま、かつてなく高まっている。
2008年4月13日(日)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-04-13/2008041314_02_0.html
Risfax【2008年4月14日】
尾辻秀久元厚生労働相(自民党参院議員会長)は12日、毎年2200億円のペースで社会保障費の自然増を圧縮する政府方針について、「来年度(09年度)予算でも削れば、社会保障は崩壊する」と述べ、強く見直しを求めていく考えを示した。自らが会長を務める超党派組織「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」が主催したシンポジウムのなかで発言した。
尾辻氏はパネラーの1人、日本医師会常任理事の内田健夫氏に「経済財政諮問会議の評価」を質問。内田氏が「社会保障や教育を考える立場のメンバーが入っていないのが問題。財政上いかに帳尻をあわせるかしか議論していない。5年で1兆1000億円削減の方針が、残りの3年間も続くと日本の医療は崩壊する」と答えると、「私の言いたいことを言っていただいた」と応じた。
一方、共産党の小池晃政策委員長は、
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