おはようございます!
何をしているというわけでもないのに、あっという間に時間が過ぎ去りますね。
最近、外来が比較的ヒマ。どうしてだろう、と思ったら田植の時期だからですって。ふうむ!
では今日のニュースです。
地味に医療ニュースを提供し続ける医療タイムスより!
財務省より大本営発表。医療費は削減するそうです..。*♡
読売からは社説を。
>厚労省は、総合科については、医師が自由に看板を掲げることは認めない方針だ。
おお。そうですか。それはよかったですo(^-^)o..。*♡
あと、医師不足な話題、それに対する涙ぐましい努力の数々、そして失敗というドラマを。
あと最近、子供捨てるの流行ってますね。
出生率は低下。HIVは増加、成人T細胞白血病の話題も!
ではどうぞo(^-^)o!!!
公的保険の範囲を見直しの焦点に 財務省が予算編成で考え
医療タイムス 2007年05月22日
http://times-net.info/news/2007/05/22/
財務省は来年度予算案に関する概算要求にあたり、社会保障費削減のため、医療サービスコストの縮減、公的保険の範囲の見直し、年齢を問わない公平な負担の実現―を基本的な考え方として公表した。さらにこの考えをもとに、2011年度の国が負担する社会保障費を2006年度の試算よりも1兆1000億円の削減を実現させる考えだ。
医師の看板 「総合科」で開業医はどう変わる(5月23日付・読売社説)
2007年5月23日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070522ig90.htm
専門分化し過ぎた医療の現状を修正する取り組みだろう。
厚生労働省は、医療機関が名乗れる診療科の種類を削減するなど、「医師の看板」の大幅な見直しに着手した。医道審議会で議論し、年内にも実施する方針だ。
併せて、従来の診療科の垣根を越えて患者を診る「総合科」を新設する。主に開業医を念頭においた改革だ。患者が何でも相談できる医師が身近にいれば心強い。初期医療を担う開業医は、総合的な診療能力が最も重視されるべきであろう。
現在、医療機関が掲げられる診療科名は、歯科の4種類を除いて34もある。当初は内科、外科、眼科など15種類だったが、次第に細分化し、基本的な科と専門性の高い科が混在している。しかも、開業医は何科を学んだかに関係なく、麻酔科以外なら自由に診療科を看板に掲げることができる。これでは患者も混乱してしまう。
厚労省が医道審に示した素案は、「胃腸科」「小児外科」「アレルギー科」など専門的な16の科を整理し、基本18科に再編する。掲げることのできる基本科名は二つまでとする。一方で、「総合科」「救急科」など特定の診療科にとらわれない分野を4科新設する。
今、なぜ総合診療医が必要なのか。
かつて開業医の多くは、住民の家族状況や病歴なども把握し、生活習慣や精神面を含めて、患者が訴える症状を診断することができた。地域全体の主治医として信頼されていたからだ。
だが都市化が進み、医師も専門分化して、どんな症状でもとりあえず相談できるような「かかりつけ医」と出会うことは難しくなった。このため、軽い症状でも大きな病院に患者が集中し、勤務医が疲弊する要因とも指摘されている。
総合診療医が制度化され、各地で開業することになれば、医療が抱えるひずみの解消につながるのではないか。患者がまず総合科の診察を受け、総合診療医の助言と紹介で専門医や中核病院に振り分けられれば、医療機関の役割分担が明確になる。患者も安心だ。厚労省は、総合科については、医師が自由に看板を掲げることは認めない方針だ。総合診療医を名乗るのにふさわしい医師かどうか。それをどう認定するかが今後の重要な論点となる。
現在の医師教育も、例えば内科の場合は呼吸器や循環器などの専門に分かれ、幅広く初期診断に精通した医師として養成されていない。総合科を機能させるためには、専門教育に偏った医学部の在り方から見直すことも重要だろう。
市立根室病院 外科医3人常勤に 来月から8月まで手術、入院受け入れへ
北海道新聞 07/05/22
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/27558.html
【根室】市立根室病院の外科常勤医が四月から不在になっている問題で、市は二十一日、六月一日付で道の派遣医に加え、国立病院機構から外科医二人が、八月末までの期限付きで交代で派遣されることを明らかにした。事実上、常勤医三人体制となり、四月から休止していた手術、入院が必要な患者の受け入れを再開する。
国立病院機構は全国百四十六の国立病院を運営する独立行政法人。これまで災害被災地への医療班派遣などのケースはあるが、機構外の病院への医師派遣は初めて。同機構は「医師不足問題だけでなく、北方四島医療支援など国策上、根室が抱える特殊事情を考慮した」と説明している。
派遣されるのは、仙台医療センター、北海道がんセンターなどの消化器外科医二人。ローテーション制で二人ずつ派遣する仕組みで、最大で三週間滞在する。道が派遣する道立焼尻診療所の久慈麻里子医師(32)=消化器外科=と合わせ常時、外科医が三人勤務する体制となり、釧路市などの病院に搬送していた、手術や入院が必要な患者の受け入れが可能になる。
六月一日以降の同病院の医師体制は常勤医七人、非常勤医十一人の計十八人。救急外来は夜間当直ができる常勤医十人体制に満たないため、現状どおり救急車による重症患者のみ受け入れる。
同機構の派遣期限が切れる九月以降については、国や道などに引き続き常勤医の派遣を要請。常勤医がいない整形外科なども派遣に向け調整している。長谷川俊輔市長は「九月か十月ごろまでには、さらに常勤医を確保し、救急外来を再開したい」と話している。
市町村長会議:医師不足など県側に要請 /栃木
毎日新聞 2007年5月22日
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tochigi/news/20070522ddlk09010247000c.html
県と県内31市町の首長が意見交換を行う「市町村長会議」が21日、宇都宮市の県公館であった。
この中で市長・町長側は▽地域中核病院の医師不足問題について国へのさらなる働きかけ▽障害者や外国人児童・生徒への教育支援▽妊婦健康検診へ県の助成制度の創設▽携帯電話不感地域、ブロードバンド未整備地域への支援--などを県側に要請した。
医師不足問題について意見を述べた岡部正英佐野市長は、「東京の病院に医師の派遣を求めたが、すぐには応じられないと言われた。地方にも医師が集まる制度の確立が必要」と訴えた。
一方、県側は現在進めている取り組みとして、▽団塊世代の県内への呼び込みや再就職支援▽交通事故対策や児童・生徒の通学路での安全対策--などでの市町側の連携を求めた。
霧島市立医療センター…小児科再開へ諮問会議を/鹿児島
2007年5月22日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news002.htm
姶良地域社会保障推進協、市長に要望
霧島市立医師会医療センター(霧島市隼人町松永、藤崎邦夫院長)の小児科が4月から休診になっているため、同市や姶良郡内の医師、看護師、薬剤師らでつくる「姶良地域社会保障推進協議会」(原口兼明会長)は21日、小児科再開を含めた地域の医療問題を協議する同市長の諮問機関「地域医療諮問会議」を設置するよう、前田終止市長あての要望書を提出した。
同医療センターは、市が姶良郡医師会に運営を委託している。今年3月、小児科医が辞めたが、後任を確保できないため、4月から休診。霧島市内で小児科の入院施設があるのは、国分生協病院(10床)だけとなった。夜間の救急診療は、同医師会の小児科医が輪番で対応している。
要望書では、行政や議会、医師会、市民代表らで地域医療諮問会議を設置し、小児科の診療再開や救急医療などさまざまな課題を検討し、解決する方策を訴えている。
同協議会は「インフルエンザなどが流行すると、今の状態では入院を受け入れられない事態が起こる」と指摘している。
子どもの急患 休日電話相談 さいたま市、来月スタート
2007年5月22日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news005.htm
さいたま市は、診療所の休診日に、子どもが急な発熱や腹痛などを訴えた場合の相談窓口「さいたま市子ども急患電話相談」(専用電話番号825・5252)を、6月2日から始める。当面は、土、日曜と年末年始の午前9時~午後5時だが、将来的には相談にあたる看護師を増やし、平日の夜間も行うようにする考え。
市によると、2006年の1年間に緊急搬送された0~14歳は4772人。そのうちの83・3%にあたる3977人は軽症だった。軽症患者の搬送が不必要だったとは言い切れないが、子どもの急な病気に不安になった親が、結果として軽症でも救急車を利用することが多いのが現状で、まず、親の不安を解消するために電話相談を行うという。
市内在住の15歳未満についてが対象で、看護師2人が相談にあたる。電話で、子どもの症状を聞いた上で、家庭でできる対処方法や受診の必要性についてのアドバイス、医療機関の紹介を行う。
同市の相川宗一市長は「子どもの急な病気に困った保護者の不安を解消することで、適切な医療への誘導が図られ、併せて、休日・夜間急患診療所や救急病院の負担軽減などの効果が期待できる」と話している。同様の取り組みは、埼玉や福島などを除く35都道府県と、政令市では横浜市と名古屋市で実施している。
待望の医師、市「焦り調べず」 防衛省医官と兼業発覚
asahi.com 2007年05月22日
http://www.asahi.com/national/update/0522/TKY200705220125.html
秋田県男鹿市立の「男鹿みなと市民病院」が非常勤の内科医として採用した女性医師(30)が、兼職が禁止されている国家公務員の防衛省医官だったことがわかり、計4日間診療しただけで市はこの医師をやめさせた。病院は医師を紹介してもらった仲介者に693万円を支払っていた。市側は「詳しく調べず、公務員とは気づかなかった」と話しており、医師不足に悩む地方自治体の焦りが背景にありそうだ。
市によると、雇用契約を結んだのは今年3月28日。契約期間は1年間で、月曜日朝から水曜日夕方にかけて通算50時間の診療を月に2回行い、月ごとの報酬は100万円という内容。この契約に基づき、医師は4月23~25日と5月1日の4日間、内科医として診療にあたった。
しかし、市議から詳しい事情を尋ねられた市が、5月1日に医師本人から聞き取り調査をした結果、陸上自衛隊に籍を置く医官とわかった。市は2日以降の診療をやめさせ、契約を解除した。
市などによると、同院は昨年4月以降、もともと10人いた常勤医が半減した。市幹部らはここ2年間、知人を頼るなど様々な方法で医師を探してきたが、見つからないままだった。今回の医師は市幹部の知人のつてで、「医療コンサルタント」を名乗る男性から3月27日に紹介され、翌日に契約。病院の事業会計からコンサルタント料63万円と成功報酬630万円を支払った。医師が辞めることになり、成功報酬の返還を求めたが、コンサルタント側は「契約は成立した」として拒否しているという。
市は当初、提出された履歴書などから「東大付属病院で研修中」と認識していたという。佐藤一誠市長は「市民に喜んでもらえると焦ったばかりに異常な契約を結んでしまった。医師不足は変わらないので、今後は適切な契約を結び、医師確保に努めたい」と話している。陸上自衛隊は「事実関係を確認中」としている。
函館のキャバレー、スナック困惑 「助産施設」指定で営業許可下りず
北海道新聞 07/05/23
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/27689.html
【函館】函館市が昨年三月、市内随一の繁華街・本町地区の民間病院を、生活保護受給者らの出産を助ける「助産施設」に指定したため、道条例の規制により、周辺で以前から営業しているキャバレーやスナックの風営法の営業許可が出なくなったことが分かった。今回の助産施設指定は、別の指定病院の常勤産婦人科医が退職したことがきっかけで、地方の医師不足が繁華街に広げた波紋に、市は頭を抱えている。
函館市によると、助産施設は出産費用の負担が困難な妊産婦を入院させて、出産費用の大半を公費で賄うための病院や助産所。市福祉部は従来、港町地区にある市立函館病院など二カ所を助産施設に指定し、年約五十件の生活保護受給者らの出産に対応してきた。
しかし、市立函館病院は昨年三月、北大が産婦人科医三人の派遣を中止したため、分娩(ぶんべん)ができなくなった。市は産婦人科・小児科を有し、高度医療を行う態勢が整った本町地区の函館中央病院など市内の民間二病院に助産施設を引き受けてもらった。
ところが、今春になって想定外の事態が起きた。函館中央病院を含む同地区の五・九ヘクタールは建築基準法により、風俗営業店の建築が認められない「近隣商業地域」。関係者によると、実際には無許可で風俗営業をする飲食店などが約三百二十店もある。市都市建設部は今年三月、無許可営業解消に向け、許可が受けられる「商業地域」に変更し、約三十店が函館中央署に許可申請。他の店も申請を予定していた。
ところが四月下旬になって、道条例の規制で、助産施設の周辺百メートル区域では風俗営業が許可できないことが判明した。同署は五月上旬、「百メートル区域」内のキャバレーの男性経営者(61)の申請を不許可とし、今後も同様の事態となる可能性が高い。
「百メートル区域」は五・九ヘクタール地域の三分の二近くを占めるともみられ、キャバレー経営者は「無許可営業で摘発が相次げば観光都市としてのイメージも落ちる。市は何とか解決を」と話し、約百八十店でつくる本町地区の同業者団体が二十三日、対応を協議する予定だ。
一方、市は市立函館病院の助産施設を再開できるよう、産婦人科医の確保を模索しているが、産婦人科医は全国的に不足しており、問題解決への道は見えていない。
女性医師が働きやすく
公明新聞:2007年5月22日
http://www.komei.or.jp/news/2007/0522/8832.html
公明党の医師不足問題対策本部(福島豊本部長)は21日、医師不足解消へ大きなカギを握る女性医師の就労支援策を探るため、東京都内にある順天堂大学医学部付属順天堂医院の院内保育所と、日本医師会女性医師バンク中央センターを視察、関係者と意見交換した。
院内保育所には太田昭宏代表、古屋範子厚生労働部会長(同事務局長)が、女性医師バンクには浜四津敏子代表代行と井上義久副代表(同対策本部顧問)、古屋部会長、大口善徳法務部会長が訪れた。
現在、新人医師の3人に一人が女性となるなど、医師に占める女性の割合が急増。その半面、女性医師が出産や育児を機に一度離職すると復職は難しく、結果として医師不足をもたらす一因となっている。このため、医師不足対策では女性医師が働き続けられる就労環境の整備が喫緊の課題となっている。
太田代表と古屋部会長は、女性医師が子育てをしながら働くことができる順天堂医院の院内保育所を訪問。同大学人事部の繁藤勝給与厚生課長の案内で施設内を見て回った。
同保育所は現在、同病院で働く女性医師や看護師の乳幼児12人が預けられている。こうした施設は都内でもごくわずかといわれている。
太田代表は、「若い世代の働く女性にはこうした施設が欠かせない。女性医療関係者が働き続けられる環境づくりに全力を挙げていきたい」と述べた。
一方、女性医師バンクは、女性医師の再就職をあっせんする施設で今年(2007年)1月にスタート。厚生労働省の委託を受けて日本医師会が運営に当たり、東日本と西日本の拠点を東京と福岡市に開設している。バンクではデータベースに登録された復職希望の女性医師に、就業条件の見合う医療機関を紹介。医師の資格を持ったコーディネーターが採用までのきめ細かい相談に乗ることが大きな特徴になっている。
5月18日現在、バンクに登録した求職登録者は117人、求人登録件数は736件。このうち、これまでに15件で就業が決まるなど、「当初予想を超える」(バンク側)成果を挙げている。
懇談の場で、日本医師会の唐澤祥人会長は「女性医師の就業継続が大事な問題になってきた」と強調。同バンクの保坂シゲリ運営副委員長らは少人数運営の実態を説明し、高いニーズに応えるためのコーディネーター増員など事業拡大に向けた予算拡充を要請した。
浜四津代行は、「公明党は(参院選の重点政策である)命のマニフェストで医師不足対策を最重点課題に掲げている。党としてもこの問題に全力で取り組んでいきたい」と述べた。
呼吸器外し患者死亡、殺人容疑で書類送検・和歌山
日経新聞 2007年5月23日
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070523STXKC058922052007.html
和歌山県立医大病院紀北分院(同県かつらぎ町)で2006年2月、家族の希望を受けて、延命措置を中止するために女性患者=当時(88)=の人工呼吸器を外し、死亡させたとして、県警が殺人容疑で50代の男性医師を書類送検していたことが22日、分かった。
延命治療の中止が刑事事件となる例は少なく、今後は和歌山地検の判断が焦点となる。県警は「悪質性は低い」として刑事処分を求めない意見書を付けており、家族の希望があったことや病状などを考慮し、起訴が見送られる公算が大きい。
延命治療の中止と刑事責任の関係は、国や医学界に明確な取り決めがなく、早急なルールづくりが求められそうだ。厚生労働省は「報道でしか承知しておらず、和歌山県を通じて情報収集したい」としている。
むつ医療過誤訴訟 遺族とセンター和解 解決金支払いへ
2007年5月22日 河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070522-00000008-khk-l02
青森県佐井村の女性=当時(62)=が呼吸不全などを併発して死亡したのは担当医が適切な治療を怠ったためとして、夫ら遺族が一部事務組合下北医療センター(管理者・杉山粛むつ市長)に約4900万円の損害賠償を求めた訴訟は21日、センターが解決金1000万円を支払うことで仙台高裁で和解が成立した。
青森地裁は昨年2月、センターの過失を認めず遺族の請求を棄却していた。遺族代理人の弁護士は「和解は実質的な逆転勝訴と評価している」と話している。
訴えによると、女性は1998年8月、佐井村の佐井診療所でへんとう炎と診断され、大間町の大間病院に入院。激しい腹痛を訴えたが、担当医は「ほぼ正常」と判断した。その後の再検査で腹膜炎と分かり、むつ市のむつ総合病院で手術を受けたが、同年10月14日に死亡した。センターは佐井診療所、大間病院、むつ総合病院を運営している。
カルテ記載めぐり主張翻す 医師に慰謝料命令 医療ミス訴訟/宮城
2007年5月23日 河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070523-00000011-khk-l04
仙台市若林区の民間病院で2003年に死亡した同市の男性=当時(44)=の妻が診断ミスなどを理由に、担当医に約3920万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、仙台地裁は22日、医師の過失を認め、約3370万円の支払いを命じた。さらに争点の一つだったカルテの記載について、虚偽の説明で原告に不要な負担をかけたとして、慰謝料50万円も合わせて支払うよう命じた。医療過誤訴訟で医師の証言を賠償の対象とした例は珍しい。
判決によると、男性は03年12月上旬、医師に緊張性頭痛と診断されたが、同月下旬にくも膜下出血で死亡した。妻は誤診と専門医に転送しなかったことの過失があるとして05年2月に提訴した。審理では、医師が緊張性頭痛と診断した際、カルテに「nuchal stiffness」という英語を記載した真意が争点の一つになった。
本来はくも膜下出血の兆候とされる「項部硬直」の意味なのに、医師は本人尋問などで「首から肩にかけての『こり』という意味」と説明し、緊張性頭痛との診断を正当化してきた。しかし、結審間近の昨年11月になって「項部硬直がないことを示す『-』(マイナス記号)を単に記載し忘れていた」と主張を変更。今年2月の再尋問では「カルテへの記号の入れ忘れは医師として恥ずべきミス。裁判所にも信じてもらえないと思った」と虚偽証言を認めた。
判決で潮見直之裁判長は「訴訟当事者は誠実に訴訟を進める責務を負う。被告は自分の認識と異なる主張や立証を積極的に行い、原告に無用な訴訟活動を強いた」と指摘した。
留萌 「介助ミスで窒息死」 87歳女性 遺族が市立病院提訴/北海道
北海道新聞 07/05/23
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/27661.html
【留萌】留萌市立病院に入院していた留萌管内小平町の女性=当時(87)=が死亡したのは、病院が食事の時に入れ歯を装着させなかったことなどが原因として、女性の長男と二女が、同病院を相手に、千二百万円の損害賠償を求める訴訟を旭川地裁留萌支部に起こしたことが、二十二日分かった。
訴状によると、女性は昨年五月二十日の夕食中、食べ物をのどに詰まらせ窒息死した。女性は食事の介助が欠かせず、入れ歯が必要だったという。
市立病院によると、事故当日、女性は既に入れ歯をつけていると看護師が勘違いし、装着の有無を確認しなかった。 病院側は入れ歯の確認をしなかったことについて管理上のミスを認め、示談交渉を進めていたが、長男らは三月に提訴した。
市立病院の鈴木鉄男事務部長は「できれば裁判に至る前に示談で解決したかった。今後も引き続き誠意を持って対応していく」としている。
3月の出生数、2カ月連続で前年割れ 結婚も大幅減
asahi.com 2007年05月22日
http://www.asahi.com/life/update/0522/TKY200705220390.html
今年3月に生まれた子どもの数(出生数)は9万1770人で昨年同月より1354人少なく、2カ月続けて前年同月を下回ったことが、厚生労働省が22日に発表した人口動態統計速報でわかった。2カ月連続減は昨年1月以来1年2カ月ぶり。昨年11、12月の出生数が前年同月比で大幅に伸びた反動との見方もある。
結婚したカップルの数も7万2662組と前年同月より6717組、8.5%の大幅減だった。前年同月より6000組以上減ったのは05年6月以来。結婚数は約7カ月後の出生数と強い相関関係があるとされ、結婚減が続けば長期的な出生数の傾向にも影響が出る可能性がある。
厚労省は「結婚数急減の原因は不明だが、近年の結婚増を後押ししたとみられる雇用の回復傾向は現在も続いている。今後の推移を見守りたい」としている。
たばこを吸う母、半数近く「妊娠中も喫煙」
asahi.com 2007年05月22日
http://www.asahi.com/life/update/0522/TKY200705220055.html
たばこを吸う女性は妊娠しても、半数近くが喫煙している――。31日の世界禁煙デーを前に、製薬会社・ファイザーが乳幼児がいる喫煙者の両親を対象に受動喫煙について調査したところ、こんな実態が判明した。子どもが車に同乗していても、構わずたばこを吸う父母も半数を超えた。
調査はインターネットを通じ、就学前の子どもを持つ父と母300人ずつの計600人から回答を得た。
母親300人のうち、過去に禁煙したことがないのは48人。残る252人に「妊娠した際、禁煙に挑戦したか」と聞いたところ、「挑戦したが、途中で挫折した」「吸う本数を減らした」がそれぞれ42人、「特にしなかった」も4人いた。45%にあたる計136人が妊娠中にたばこを吸っていたことになる。
車に乗る際に喫煙する父親は172人、母親は126人だったが、子どもが同乗しても喫煙するのは父親の86人(50%)に対し、母親は87人(69%)と逆転した。子どもと飲食店に行った際、禁煙席を選ぶのも父親の44%に対し、母親は39%と低かった。
喫煙が乳幼児に与える影響について詳しい東京都町田保健所の斎藤麗子所長(小児科)は、「妊娠時の喫煙は、おなかの中で虐待しているようなもの。流産や早産の危険性を高め、生まれる子供の脳や体に障害が出る場合もある。もっと真剣に考え、禁煙してほしい」と話している。
体外受精児 初の追跡調査 厚労省 8000人の発育状況把握 本年度から
西日本新聞 2007年5月22日掲載)
http://www.nishinippon.co.jp/news/wordbox/display/4908/
厚生労働省は22日までに、体外受精が子どもの成長に及ぼす影響を検証するため、生まれてから六歳になるまでの健康状態や発育状況を把握する初めての追跡調査に本年度から乗り出すことを決めた。
体外受精は晩婚化に伴う高齢出産や不妊夫婦の増加で年々普及。2004年には国内で約1万8000人が生まれた。同省は約8000人の調査対象者確保を目標に、体外受精で生まれた子の親に協力を求める。先天異常の有無や、年齢ごとの知能、精神の発達状況などを各医療機関から国立成育医療センター(東京)に定期的に報告してもらい、集まったデータを同センターで一元管理することを検討している。
調査を担当する同省研究班の主任研究者・吉村泰典慶応大教授は「生殖補助医療は妊娠で終わりではなく、生まれてからが始まりだ。長期的に観察し、出生児への安全性という視点から医療のあり方を提言したい」としている。
体外受精は卵巣から取り出した卵子を培養液内で受精させ、受精卵(胚(はい))を子宮に戻す不妊治療。妊娠率を上げるため複数の胚を同時に移植した結果、双子や3つ子を妊娠する「多胎妊娠」につながったり、胎児に先天異常の割合が高かったりするのではないかとの指摘も出ている。
同省は本年度中に調査対象となる母子の登録システムづくりに着手。出生児の保護者側に医療機関を通じ調査への参加を求めるが、どれだけ継続的に応じてもらえるかが課題で、産婦人科や小児科の学会などにも協力を求めたい考えだ。
マンションごみ置き場に女の赤ちゃん
TBS 2007年05月22日(火)
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3568040.html
東京豊島区のゴミ捨て場で、生まれて間もない女の赤ちゃんが捨てられているのが見つかりました。赤ちゃんはたらいに入れられビニールに包まれた上、紙の手提げ袋に入れ捨てられていました。警視庁は保護責任者遺棄の疑いで捜査しています。
22日午前7時半ごろ、豊島区北大塚のマンションのゴミ置き場で赤ちゃんが紙袋に入れられた状態で捨てられているのを清掃作業員の男性が見つけました。
警視庁の調べによりますと、赤ちゃんは生後1週間くらいの女の赤ちゃんで、体重がおよそ2000グラム、へその緒がついたままでした。
赤ちゃんが入っていたのは大手雑貨店の髪の手提げ袋の中。ステンレス製のたらいに入れられ、上からバスマットをかけられた上、ビニール袋2枚に包まれていました。また赤ちゃんは服などは着ておらず、新生児低体温症で病院に運ばれましたが命に別条はないということです。
赤ちゃんは今後2週間ほどは搬送先の病院の保育器で育てられ、親が名乗り出なければ児童福祉施設などに預けられるということです。警視庁は保護責任者遺棄の疑いで捜査しています。
乳児の遺体遺棄容疑、少女2人を逮捕…千葉
2007年5月23日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070522i315.htm?from=main3
乳児の遺体を捨てたとして、千葉県警捜査1課と印西署は23日、乳児の母親で千葉市、無職少女(18)と、少女の知人で同市、無職少女(19)の2人を死体遺棄の疑いで逮捕したと発表した。
調べによると、2人は2月中旬ごろ、千葉県白井市の市立第三小学校裏の雑木林で、男の乳児の遺体をビニール袋に入れ、遺棄した疑い。2人は容疑を認めている。死因は硬膜下出血で、県警は乳児が死亡した経緯についても調べている。
母親の少女は「1月下旬に実家で出産し、直後に赤ん坊が死亡した。親にも相談できずに、知人と一緒に捨てた」と供述しているという。
医療廃棄物も不法投棄 胎児遺体捨てた院長らを送検へ
asahi.com 2007年05月22日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200705220056.html
神戸市灘区森後町3丁目の産婦人科医院「田辺産婦人科」が、医療廃棄物を一般ごみと区別せずに家庭用ごみ置き場に捨てていたとして、兵庫県警生活環境課と灘署は23日にも、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで、院長(54)と妻(44)を書類送検する方針を固めた。同医院は今年1月、同じごみ置き場に胎児の遺体を捨てていたことも発覚している。
調べでは、院長らは1月25日、血塊や血のついたガーゼなどを一般ごみと一緒にポリ袋3袋(計7.2キロ)に入れ、捨てた疑いが持たれている。
HIV:感染者、発症者が過去最多 06年の国内
毎日新聞 2007年5月22日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070523k0000m040113000c.html
厚生労働省のエイズ動向委員会は22日、06年に国内で新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者が952人、エイズ患者が406人で、いずれも過去最多を更新したと発表した。感染者と発症者の合計は1358人で、2月に公表した速報値(1304人)より54人増えた。エイズ発症者が年間400人を超えたのは初めて。
新規感染者の内訳は男性863人、女性89人。30代が321人から390人、40代が121人から164人に増えたのが目立つ。感染経路は同性間の性的接触が63%、異性間接触が23%だった。委員長の岩本愛吉・東京大医科学研究所教授は「検査の普及による掘り起こしもあるが、感染そのものが拡大している。学校教育だけでなく、30代以上に向けた職場などでの啓発も大切」と話している。
難病ATL:「国が感染拡大防止を」 患者が国際会議へ
毎日新聞 2007年5月22日
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070522k0000m040141000c.html
日本で約150万人の感染が推定され、ATL(成人T細胞白血病)やHAM(HTLV-1関連脊髄(せきずい)まひ)など重い病気を引き起こす「HTLV-1ウイルス」の患者・感染者らが23日、神奈川県箱根町で開かれている研究者の国際会議に初めて参加する。患者は九州・沖縄に多く、国は一種の風土病とみなして全国的な感染防止対策を取ってこなかったが、専門医は「国の認識は誤り」と指摘する。患者らは公の場で実情を訴えることで、対策の進展に期待している。
HTLV-1は、エイズウイルスや肝炎ウイルスと同じように血液を介して感染する。ATLは感染者の約5%が発症し、8割以上が5年以内に死亡する。HAMは約0.2%が発症し、歩行障害や排尿障害が徐々に進行する。治療法は確立しておらず、ATLによる死者は毎年1000人を超える。
理由は不明だが、日本では感染者の約半数が南九州と沖縄に集中する。このため首都圏では風土病との認識が根強く、厚生省(当時)研究班が91年にまとめた報告書では「地域差が大きいので、国が全国一律に関与するより自治体の裁量に委ねるのが望ましい」とされた。主な感染ルートは母乳による母子感染だが、妊婦への抗体検査を一部無料化するなどの対応を取っているのは、鹿児島、宮崎、長崎の3県しかないのが現状だ。
会議の組織委員長を務める渡辺俊樹東京大大学院教授(病態医療科学)は「首都圏でも20万~30万人の感染者がおり、放置されているに等しい。自治体任せでなく国を挙げての対策が必要」と訴える。HAMの患者会は治療の公費助成などが受けられる特定疾患(難病)指定を求めているが、見送りが続いている。
◇将来の不安尽きず
「熱い鉄板に押しつけられた感覚」。神奈川県大和市のHAM患者、山越里子さん(55)は時折襲われる両腕の痛みを、そう表現する。
HAMと診断されたのは4年前。それまでも足腰や手の感覚に違和感はあったが、深刻に受け止めていなかった。だが間もなく症状が悪化し、小学校用務の仕事が続けられなくなった。今は家の中でも壁に手を付かないと歩けない。
発病前は手の握力が男性並みにあり、重い荷物を持ってあげられるのが自慢だった。しかし、病気で握力も弱くなり、包丁を握る手も数分で感覚がなくなり、手先が狂い指をけがしてしまう。趣味の絵手紙もキルト刺しゅうもできなくなった。
HAMの症状は多様だ。患者会が04年に行った初の実態調査では、2割が排尿障害で尿道に管を通しており、ほぼ寝たきりも5%。中学生で既に車いす生活になった患者もいた。
患者仲間と悩みを共有することで山越さんの絶望感は薄らいだが、車の運転がいつまでできるかなど、将来の不安は尽きない。治療法の一日でも早い確立を望む。「専門医が少ない関東では、病名も分からず苦しんでいる人がたくさんいるはず。国は本腰を入れて私たちを救ってほしい」と訴える。
最近のコメント