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(投稿:by 僻地の産科医)
小児科 2008年09月号(49巻 10号) から!
特集は喫煙と小児の健康被害ですo(^-^)o ..。*♡
妊娠に対する喫煙の影響
静岡市保健福祉子ども局保健衛生部
加治正行
(小児科 vol.49 No.10 2008 p1325-1333)
要旨
妊娠中の喫煙は妊娠合併症のリスクを高め,胎児の奇形発生や周産期死亡率の上昇,出生後の乳幼児突然死症候群などによる死亡率の上昇などを引き起こす.また胎児の成長を阻害して子宮内発育遅延のリスクを高め,出生体重を減少させるだけでな<,出生後の成長・発達にも悪影響を及ぼす.特に胎児の脳が障害され,知能低下,注意欠陥/多動性障害などの発達障害,問題行動,行為障害などのリスクを高めるとの報告が近年相次いでいる.妊婦自身は喫煙しなくても,受動喫煙によって同様の障害が生じる危険性があリ,妊婦の生活環境からはタバコの煙を完全に排除する必要がある.
はじめに
妊娠中の喫煙は,妊婦自身と胎児に深刻な健康被害をもたらす.
タバコの煙には,一酸化炭素(CO),ニコチン,タールをはじめ,4,000種類以上の化学物質が含まれており,そのうち200種類以上が人体に有害で,約60種類に発癌性が認められている.喫煙や受動喫煙によって妊婦の体内に流入したこれらの化学物質は,妊婦自身に身体的ダメージを与えて妊娠合併症などのリスクを高めるだけでなく,胎盤を通過して胎児にも移行レ さまざまな障害を引き起こす.
わが国の妊婦の喫煙率(妊娠中も喫煙を継続している妊婦の割合)は2000年前後まで上昇を続けたが(1990年5.6%,2000年10.0%(厚生労働省平成12年度乳幼児身体発育調査報告書),2002年10.0%,その後下降に転じ,2006年の調査では7.5%であった(図1).しかしながら,妊娠がわかってから禁煙した者の割合は,2002年では妊婦全体の24.6%,2006年では25.7%であり,妊娠が判明した時点で喫煙していた女性の割合は,2002年34.6%,2006年33.2%とほとんど変わっていない。
妊娠に気づくまで喫煙を続けることは,胎児の体内で重要な器官が形成される胚芽期(妊娠第3~8週)にタバコによる健康被害を与え,胎児に奇形を生じさせる可能性もあることから,非常に危険な行為である.また,家庭や職場で日常的に受動喫煙の被害を受けている奸婦の割合は52.7%と非常に高く,これも深刻な問題である.
本稿では,これまでに報告されたデータをもとに妊婦の喫煙・受動喫煙が妊娠経過や胎児に及ぼす影響について述べる.
I.妊婦の喫煙の影響
1.妊娠合併症
妊婦の喫煙はさまざまな妊娠合併症のリスクを増大させることが知られている.
そもそも喫煙する女性は受胎能が低下することが明らかにされており,多数の研究報告をまとめて分析したメタアナリシスによると,喫煙しない女性に比べて,不妊の率が1.6倍と報告されている. また,体外受精による受胎の成功率を比較したメタアナリシスによると,喫煙する女性での成功率は,喫煙しない女性に比べて0.66倍と報告されている.
喫煙する女性では子宮外妊娠を起こすリスクが高まり,複数の研究データによると,喫煙しない女性に比べて1.3~2.5倍と報告されている. また,自然流産のリスクも1.2~3.4倍と報告されている.
喫煙する妊婦では胎盤の異常も高頻度にみられ,喫煙しない妊婦に比べて,前置胎盤は1.3~4.4倍,胎盤早期剥離は1.4~2.4倍と報告されている.病理学的にも,胎盤に梗塞や石灰化,壊死巣が多く,絨毛の低形成,線維化もみられ,胎盤機能が低下している.
喫煙する妊婦では早期破水のリスクも高まり,喫煙しない妊婦に比べて1.6~2.1倍と報告されている.妊婦の喫煙は早産のリスクを高めるとの研究データが多数あり,それらのメタアナリシスの結果,オッズ比は1.27と報告されている.
このようなさまざまな要因によって,妊婦の喫煙は死産や新生児死亡のリスクを高めることが多数の研究から明らかにされており,オッズ比はおしなべて1.2前後と報告されている.
2.胎児の成長への影響
妊婦が喫煙すると胎児の成長が阻害され,出生体重が減少することはよく知られている.タバコ煙中の化学物質の中で,胎児の成長を阻害するのは,主としてCOとニコチン,シアン化水素である.
妊婦が喫煙すると,ニコチンの作用により胎盤,臍帯や胎児の血管が収縮して血流が減少し,酸素や栄養の供給が低下する.また,高濃度のCOが胎児血中に移行するために胎児はさらに酸素欠乏状態に陥る.特に胎児ヘモグロビンはCOとの親和性が高いため,胎児の血中CO濃度は,喫煙する妊婦自身の血中濃度の1.8倍に達するとの報告がある. 一般に血液中の一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)濃度は,非喫煙者では1~2%程度であるが,喫煙者では6~10%,ヘビースモーカーでは15~17%に達する.喫煙妊婦から生まれた新生児の血中CO-Hb濃度を測定した研究によると,その濃度は1.04~9.81%で,母体の喫煙本数と正の相関が認められたという. さらに胎児の体内では,タバコ煙中のシアン化合物の解毒のためにビタミンB12や含硫アミノ酸が消費されるため,蛋白合成が阻害される.
これらの要因が複合的に作用して,子宮内発育遅延(intrauterine growth retardation:IUGR)が起きやすくなり,児の出生体重が減少する.その程度に関しては100~400 g とさまざまな報告があるが,多くの報告では200 g 前後とされている. 妊娠後期の喫煙ほど胎児の体重増加に対する悪影響が大きく,妊娠初期のうちに禁煙した場合には,児の出生体重の減少はほとんどみられないとされている.
妊婦の喫煙は,児の出生後の身体発育にも悪影響を及ぼすことが明らかになっている.これまでの研究報告を総合すると,幼児期あるいは思春期前の小児において,身長の伸びが0.7~2.0cm程度減少するという.妊娠中の喫煙本数が多いほど児の身長の伸びが悪化するという,量-反応関係も認められている.思春期以降にまで,その影響が残るとの報告もある.
また,胎児期の低栄養状態は出生後のインスリン抵抗性,脂質異常,高血圧などを招く要因になるという,いわゆるBarker仮説が注目されているが,わが国において妊婦が喫煙していた場合,生まれた児が10歳になった時点で肥満になる率が2.9倍高い,という調査結果が報告されている.
3.奇 形
妊婦の喫煙と胎児の奇形との関連についてはさまざまな研究があり,水頭症,小頭症,肢欠損,彎曲肢,二分脊椎,心宮中隔欠損,尿路奇形などとの関連を指摘した報告がある.
妊婦の喫煙との因果関係がもっとも確実とされている奇形は口唇口蓋裂で,多数の研究報告があり,メタアナリシスによる検討ではオッズ比は1.3と報告されている. 特に近年,遺伝子-環境相互作用に関する研究が進み,遺伝子多型の特定のタイプを有する胎児では,母体の喫煙によって口唇・口蓋裂のリスクが4~7倍に高まるとの報告が出ている.
また,妊婦が喫煙すると羊膜細胞の染色体不安定性が高まり,染色体構造異常が高頻度にみられることが明らかにされている.
これらの奇形を生じる機序は完全には解明されていないが,高濃度のCO-Hbやニコチンの催奇形作用,タバコ葉に含まれる未同定の有害成分などの関与が示唆されている.
4.出生後の罹患
喫煙する妊婦から生まれた児は,喫煙しない妊婦から生まれた児に比べて,出生直後から呼吸機能が低下しており,脳の呼吸中枢の機能障害によって睡眠時無呼吸を起こす頻度が高いと報告されている. これらの病態は乳幼児突然死症候群(sudden infant death syndrome :SIDS)の誘因となる可能性がある.
妊娠中の喫煙がSIDSの危険因子であることは多数の研究から明らかであり,メタアナリシスによる検討ではオッズ比は1.6~4.4とされている. また,妊婦の喫煙本数とSIDS発症率との間には量-反応関係も認められている.
妊婦の喫煙・受動喫煙がSIDSを誘発する機序については,まだ議論の多いところであるが,胎児が慢性的に低酸素状態に置かれることによって中枢神経系の発達が障害され,呼吸・循環機能に異常が生じるとの説が有力である.
その他にも,喫煙する妊婦から生まれた児は,白血病,悪性リンパ腫,ウィルムス腫瘍などの悪性腫瘍,脳室内出血などの発症率が高く,呼吸器疾患による死亡率が高いなどの報告がある.
喫煙する妊婦から生まれた女児は,将来不妊になる率が高いとの報告がある. 動物実験においても,タバコ煙に含まれる多環芳香族炭化水素を投与された雌マウスでは,卵胞の数が著しく減少することが確認されている.
また,喫煙する妊婦から生まれた男児では精子数が減少するとの報告があり,妊娠中に1日11本以上喫煙していた妊婦から生まれた男児では,喫煙しない妊婦から生まれた男児に比べて,精手数が48%減少していたという.
5.児の認知機能,行動などへの影響
喫煙する妊婦から生まれた児は,喫煙しない妊婦から生まれた児に比べて知的発達の面で劣ることが,かなり以前から報告されており,小児期に知能指数にして4~6ポイント低下するという. 成長後の知的能力についてのデータは少ないが,デンマークで18歳男性を対象に調査したところ,妊娠後期に喫煙していた母親から生まれた男性では,知能指数が6.2ポイント低かったと報告されている.
さらに近年,妊婦の喫煙と児の発達障害の関連についての研究が進み,喫煙する妊婦から生まれた児は注意欠陥/多脂性障害(AD/HD)を発症する率が2~3倍に増加するとの報告が相次いでいる(図2). そして,妊婦の喫煙とAD/HDとの開運について,2005年6月までに世界各国から報告された英語論文をすべてまとめてメタアナリシスを行った研究によると,オッズ比は2.39であったという.
妊婦の喫煙と児のAD/HDとの関連については,海外では1O年以上前からデータが蓄積されてきたが,わが国では初のデータが2007年「第6回子どもの防煙研究会」(京都)で報告された.それによると,AD/HD児をもつ母親の喫煙率は一般の母親に比べて2.7倍で,しかも年齢が若いほど喫煙率が高く,「AD/HD児をもつ20~24炭の母親」では87.5%,「同25~29歳の母親」では43.8%と高率であった.
さらには,喫煙する妊婦から生まれた児は問題行動を起こしやすく,行為障害と診断される率が高くなるとの報告もあり,特に男児では成長後暴力犯罪を犯したり常習犯罪者になる率が高いとの調査結果も報告されている(図3)..
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妊婦の喫煙が,児に発達障害や反社会的行動をもたらす機序はまだ十分解明されてはいないが,おそらく胎児期の脳が低酸素状態に置かれ,またさまざまな化学物質に曝露されることによって何らかの障害を受けるためであろうと考えられている.動物実験によると,胎児期にニコチンまたはCOに曝露されたラットにおいて,脳重量の減少,プルキンエ細胞数の減少,神経伝達物質濃度の変動,学習能力の低下,行動異常など,さまざまな現象が報告されている.
Ⅱ.妊婦の受動喫煙の影響
妊婦自身は喫煙しなくても,家庭や職場などで受動喫煙の被害を受けるケースは多い.妊婦の受動喫煙が胎児に及ぼす悪影響は,妊婦自身の喫煙による悪影響と基本的には同質で,その程度が軽くなったものと考えることができる.
妊婦が受動喫煙させられた際に タバコ煙中の化学物質がどの程度妊婦の体内に流入し胎盤を通過してどの程度胎児に移行するかによって,胎児が受ける障害の程度が決まる.さまざまな研究の結果,受動喫煙させられた妊婦の体内に流入する化学物質の量は,妊婦自身が喫煙した場合に比べて,COでは1/3程度,ニコチンでは1/3~5程度と推定されている.
われわれは,妊婦の喫煙や受動喫煙によって,どの程度のニコチンが胎児へ移行するかを検討するために新生児の出生後第一尿を採取し,尿中ニコチンとコチニン(ニコチンの代謝産物)の濃度を測定した.その結果,妊婦自身は喫煙していなくても受動喫煙があった場合,新生児の尿中ニコチン濃度は,妊婦自身が喫煙していた場合の約1/7に達することが判明した(図4).しかも,分娩直前の数時間あるいは数日間は,妊婦は入院することによって家庭や職場での受動喫煙から免れていることが多いため,分娩前には胎児に流入するニコチンが減少していた可能性もあり,それ以前の妊娠期間中にはもっと大量のニコチンが胎児に移行していた可能性も大きい.
実際に妊婦の受動喫煙によってIUGRや低出生体重光の割合は20~90%増加し出生体重は20~200 g 減少すると報告されている. この程度の体重減少は,低リスクの新生児に対してはほとんど臨床的悪影響をもたらすことはないと考えられるが,リスクを抱えた新生児のグループでは,グループ全体の新生児がよりハイリスクの側へ押しやられ,本来予防できたはずの新生児死亡や精神発達遅滞,脳性麻痺などを多数発生させる原因となっている.
発癌物質に間する検討では,妊婦の受動喫煙によって,タバコ煙中の発癌物質が胎児へも移行することが確認されている.発癌物質の一種である4-アミノビフェニル(4-ABP)の,妊婦と胎児への移行に関する研究によると,4-ABPの血中濃度は,喫煙する妊婦自身に比べて,その胎児では50.3%,受動喫煙させられた妊婦では12.0%,その胎児では9.3%であった. すなわち,受動喫煙妊婦の胎児に流入する4-ABP量は,喫煙妊婦の胎児に流入する量の約1/5と推定される.
妊婦自身の喫煙が胎児に引き起こす疾患,すなわちSTDSをけじめ,先天奇形や呼吸器疾患,あるいはAD/HDや反社会的行動などが,妊婦の受動喫煙によっても生じるか否かについては,まだ明らかではない.しかしながら,妊婦が受動喫煙させられた際に胎児に流入する有害物質の量は,妊婦自身が喫煙した場合に比べて数分の1のレベルに達することから,その危険性は大きいといえよう.
Ⅲ.妊婦と家族への禁煙指導
妊婦の喫煙や受動喫煙は胎児の成長発達を阻害し,出生後までも尾を引く著しい健康被害をもたらすことが明らかであり,妊婦の生活環境からはタバコの煙を完全に排除する必要がある.そのためには,妊婦自身への禁煙指導と並行して,妊婦を受動喫煙から守るために夫や家族にも協力を求めなければならない.さらに場合によっては妊婦の職場に対しても禁煙・分煙の徹底を働きかける必要がある.
わが国においては,一般に喫煙の害に関する認識がまだ不十分であり,妊婦の中には「タバコを吸うと赤ちゃんが小さく生まれるから,お産が楽になる」といって吸い続ける者までいるという.妊娠中の喫煙の有害性について,特に胎児の脳を傷つける可能性があることを,妊婦と家族にしっかり伝える必要がある.本来であれば,できるだけ低年齢のうちからこのような喫煙の害に関する知識を伝えて,最初から喫煙を始めないように またたとえ吸い始めてしまっても,妊娠する可能性が生じる前に(例えば結婚する前に)禁煙するということが常識になるべきである.
一般国民への啓発という面に目を向けると,海外の多くの国ではタバコのパッケージに写真を付けて喫煙の害について警告を発している.例えば,ブラジルでは19種類の写真が使われているが,その中の4種類が妊娠中の喫煙の有害性を警告するものである(図5).わが国で販売されているタバコにも一応注意書きがあるが,小さな文字で目立たないように書かれており,喫煙の有害性を警告する意味では不十分である.わが国のタバコ対策が世界各国に比べて非常に遅れていることを示す例といえよう.
妊娠中の喫煙が胎児に及ぼす深刻な害が明らかになった現在,妊婦の喫煙は胎児に対する虐待行為といっても過言ではない.胎児をタバコの害から守るために妊婦の喫煙に対して何らかの規制を行うことも,今後のわが国の課題として考慮すべきである.いうまでもなく,わが国では未成年者の喫煙は法律で禁止されているが,これは喫煙している未成年者を処罰するためではなく,有害なタバコから未成年者の身体を保護するための法律である.この法律に異論を唱える人はほとんどいないであろう. 胎児は未成年者よりもっと弱い存在で,タバコによる健康被害を受けやすいのであるから,未成年者以上にしっかり保護されるべきである.例えば台湾では妊婦の喫煙は法律で禁止されており,妊婦に喫煙を勧めた者も処罰されることが定められている. 妊婦の喫煙率が「上げ止まり」の観を呈しているわが国においても,妊婦の喫煙に対する法的規制を考慮すべきではなかろうか.
今「子どもを守る」ことが,わが国の最重要課題の一つである.事故や犯罪から子どもたちを守ることはもちろんであるが,「タバコから子どもを守る」ことも大人の重大な責任である.胎児と子どもの健康,健全育成を最優先に考える社会の実現が望まれる.
私の子供は口唇裂でした。
でも、生まれてから一度も喫煙したことはありません。
家族歴もなし、飲酒、薬もなし。
でも、口唇裂でした。
子供の口唇裂関係で知り合ったお母さんたちも、心当たりがない方ばかりです。
そういう人が実は多いということも、ぜひ知ってほしいです。
病院では、先天性形態異常のほとんどは、突然変異と言われました。
お医者様ですからご存じだと思いますが、ほとんどは「なぜ、うちの子が?」というケースだと思います。
投稿情報: 子を持つ母 | 2009年7 月16日 (木) 12:43
> そういう人が実は多いということも、ぜひ知ってほしいです。
そのようなことは存じていますよ。
この論文は喫煙は胎児に影響があるかどうかを調べた結果を報告していることに肝があります。あらゆる情報の元には、こういったチクチクとした情報の集積がありますし、それナシにはうかつなことがいえません。わかっていないことはわかっていないというしかないのですが、「関連性は確かめられなかった」という報告もまたそれなりに貴重です。
口唇裂で母体喫煙者でない方がいる一方、母体が喫煙者である症例もあります。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2009年7 月17日 (金) 21:51
僻地の産科医先生、お疲れ様です。
先生の記事のどこにも「すべての先天異常(口唇裂含む)の原因は喫煙」とは書いてないですよね。
喫煙していると必ず先天異常(口唇裂含む)が生まれるとも書いてない。
およそどんな病気でも、原因がたったひとつ、なんでありえない。
医者であるわれわれは、それをよく知っている。
…
わけわかんないコメントになりまして申し訳ございません。
投稿情報: suzan | 2009年7 月18日 (土) 13:09
suzan先生
ありがとうございます(>▽<)!!!
お近くのどなたかかから、そういわれたりしたのかもしれません。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2009年7 月18日 (土) 21:16
先天的に、なんらかの不都合を持ったお子さんは、
どうしても一定の数で生まれてきます。
だから、誰だってそういうお子さんの親になる可能性があるんですよね。
「ウチの親類にはそういう人間はいない」から絶対に大丈夫とか、そんなことはありえない。
でも、実際には、そういうお子さんが生まれると、みなさん
「誰かのせい」「何かのせい」にしようとする。
世の中には誰のせいでもないことがある。
黙って受け入れるしかないことがある、っていうこと、知っているはずなのに
自分がその立場にならないとわからない、というか
その立場になってもなかなかわからない、わかろうとしない。
生きるのに不都合を持って生まれてきたそのお子さん本人にだって、悪意だけはないのに。
そういう、どうしても避けがたいことがあるからこそ
「もし避けられるならできること」(禁煙とかね)をやってほしい、
というのが、この記述の意図ですよね。
そういう意図で紹介されている記事を読んで
「でも自分は煙草吸ってなかったのに」としか思えないのは
やっぱりきちんと受け入れられないってことなんでしょう。
親御さんがきちんと受け入れないと
そのお子さんは、もっと大変だと思う。
病気そのものと戦うのも大変だけど、
そういう世間の、自分だけは悪くないという思い込みというか
自分は悪くないけど他に悪いものがあったという責任転嫁というか
そういうものと戦うのは、大変ですよね。
投稿情報: suzan | 2009年7 月19日 (日) 08:11