(関連目次)→医療事故安全調査委員会 各学会の反応
(投稿:by 僻地の産科医)
嫌いだから出さないようにしていたのに(;;)。
佐原室長留任だそうで、おめでとうございます。
いや~めでたい。。。
というわけで。
そろそろ大綱パブコメ締切り(↓記事参照)も近づいたことだし!
ガンバって私たちも闘わなきゃいけないことが判明。
しかたないな~。(嘘つきは二川課長だったってことかしら?)
【ついでの参考ブログ】
~ ウソをつく官僚は、クビを切るしかない ~
2008年7月1日発行 MRIC
http://mric.tanaka.md/2008/07/01/_vol_86.html
厚生労働省医政局総務課医療安全推進室長・佐原康之氏に聞く
臨時国会への法案提出に向け「大綱案」作成
「第三次試案」のパブコメ踏まえ一部変更、1カ月後に再度パブコメ集計
聞き手・橋本佳子
m3.com 2008年06月17日
http://www.m3.com/tools/IryoIshin/080617_1.html
厚生労働省は6月13日、「医療安全調査委員会設置法案(仮称)大綱案」を公表した。4月の第三次試案には、多数のパブリックコメントが寄せられている。コメントには反対意見も多いが、これらをどう受け止め、「大綱案」に反映したのか、今後どんなスケジュールで進める予定なのか、同省医政局総務課医療安全推進室長の佐原康之氏に聞いた。(2008年6月16日にインタビュー)
――まだ第三次試案(『21条改正で前進だが「警察への通知」残る』を参照)のパブリックコメント(以下、パブコメ)を募集中ですが、「大綱案」はどんな位置付けで出されたのですか。
第三次試案に対しては、団体だけでなく、個人の方も含め、様々なご意見をお寄せいただいています。舛添・厚生労働大臣は次の臨時国会に法案を提出する意向であり、そろそろ法案準備をということで、第三次試案を法案化したら、どんな形になるかを想定して「大綱案」をまとめました。
――それでは、「大綱案」はパブコメを踏まえたものではないのですか(「第三次試案へのパブコメは647件に達する」を参照)。
パブコメを踏まえて対応した部分と、そうでない部分があります。パブコメには賛否両論がありますので、「対応した」というより、「第三次試案から変えた部分がある」という意味です。具体的には、
(1)医療事故死等の届け出の範囲
(2)医療安全調査委員会のあり方
(3)調査委員会から捜査機関への通知の基準
(4)準備期間 (5)法務書と警察庁の合意――などの辺りです。
(1)の届け出範囲については「分かりにくい」との指摘がありました。届け出の考え方自体は変わりませんが、より詳細な基準を作る必要があるので、届け出基準を定めることを明記しました(「大綱案」の第32の(4))。また基準の設定および改定の際には、「医学医術に関する学術団体および医療安全調査中央委員会の意見を聞く」こととしました。
(2)は、どこに設置するかが議論になっていますので、「○○省」という未定のままにしました。またどの省庁の管轄になるにせよ、医療安全調査委員会は、中央・地方の委員会ともに、「独立してその職権を行う」と明記しました(第5)。(僻地の産科医:書かないのは最終段階で厚労省と入れるつもりだからです)
(3)は、捜査機関への通知範囲のうち、「重大な過失」事例については、「標準的な医療から著しく逸脱した医療」に表現を変えています(第25)。 (僻地の産科医:より曖昧に、いつでも訴追できるようになっています)
――「重大な過失」と「標準的な医療から著しく逸脱した医療」は、定義が違うのですか。
定義を変えたというよりは、この意味が十分正確に伝わっていなかったと思うので、言葉を変更しました。結果の重大性を言っているのではない点は理解していただいているのですが、「過失」という言葉が、「法的評価」を想起させるものだったので、誤解を招いていました。あくまで調査委員会が行うのは、「医学的な判断」です。「標準的な医療から著しく逸脱しているか否か」は一律に判断するのではなく、病院や診療所の規模、医師の専門性、緊急性の有無などの総合的な観点から、「調査委員会が個別具体的に判断する」ものです。
(4)の準備期間については、「いきなりこの制度を作ることができるのか」という指摘を受け、施行前でも医療事故調査の試行などの準備ができる形にしました(第38)。現在、日本内科学会が中心となり実施している「診療行為に関連した死亡の調査分析モデル事業」を国が引き継ぐことを考えています。モデル事業は現在8地域ですが、それを全国に広げ、3年程度で準備を進めます。さらに「実施するのはいいが、一定期間後に見直す」ことを求める声もありました。施行後も、「5年を目途に、施行状況について検討する」としています(第37)。
(5)ですが、「第三次試案について、法務省と警察庁の合意が得られていないのでは」との指摘もありましたので、誤解を解くために合意が得られている旨も明記しました。(僻地の産科医:嘘つきですもんね。信用できません)
――では第三次試案から考え方を変えなかった部分は。
医療安全調査委員会の委員の構成や刑事免責の辺りです。調査委員会の委員は「医療の専門家に限るべき」などの意見もありましたが、医療者、法律家、医療を受ける立場の人で構成します(第7)。
また刑事免責については、「医療事故は、業務上過失致死罪の対象外とすべき」「遺族が医療者を告発する権利を制限すべき」といった意見もありました。この部分は、現時点では対応が難しいと思います。
――医療者が懸念しているのは、「調査委員会から、捜査機関に通知する」、つまり医療事故死の死因究明や再発防止と、刑事責任の追及が連動している点です。
今、問題なのは医療事故があったときに、原因を調査して明らかにする専門的仕組みがないことです。航空・鉄道事故調査委員会のように、医療以外の分野ではこうした仕組みがあります。ですから、まずは医療者が中心となって、はっきりと事実関係を明らかにしていく、原因究明を行う仕組みが必要だということです。後は、調査結果をどう活用するか、この点について様々な議論があるわけです。第三次試案は、患者さんへの説明に用いたり、院内で事故を検証し再発防止につなげるためにも活用する、さらに警察でも使う仕組みになっています。事実が明らかになっているわけですから、それを様々な場で活用するという考え方です。
――医療事故の調査は事後的に行う性格上、「○○すべきだった」「○○した方がよかった」などという事例は必ず出てきます。常に100%完璧な医療をできるとは限らないこと、また再発防止や改善につなげるためにも、そうした表現になるのだと思います。しかし、捜査機関は、それを過失と受け取りかねません。
そこはまさに懸念の通りです。だからこそ、「第三次試案」では、「評価を行う際は、事案発生時点の状況下を考慮した医学的評価を行う」としており、「医療安全のために必要な方策について提案する場合は、その旨を明記して記載する」事項としています。「○○すべきだった」というのは、事案発生時点か、改善策として提案しているのか、どちらの意味で使われているのかを区別すべきだとしています。従来、鑑定書などでも意味が明確ではないものがあります。
内科学会のモデル事業でも、報告書の書き方をきちんとしないと、無用の混乱を招く懸念が指摘されています。厚生科学研究で現在、評価の視点や報告書の書き方についての研究も進めています。同僚同士の評価は、どんな手法で実施したらいいか、議論を深めていただきたいと考えています。これらにより、(捜査機関が過失と受け取る可能性が)ゼロになるとは言い切れませんが、こうしたことをきちんとやっていくことは重要です。
――刑事捜査と連動する仕組みの場合、「自己に不利益な供述」になるのを恐れ、正しい調査ができるのか、という懸念も医療者の間にあります。今回の「大綱案」では、調査委員会による調査の際、「虚偽の報告をしたら、20万円以下の罰金」などとなっています。例えば、「話さなかった場合」はどうなるのでしょうか。
「話さなかった場合」は、罰則の対象ではありません。質問への回答は強制されません。
――「虚偽」かどうか、その判断も容易ではないと思います。
確かに難しく、慎重な判断が必要です。これは調査委員会、基本的には地方委員会のレベルで個別の事例について判断します。
――そもそも死因究明と再発防止は同一の組織でやるべきなのでしょうか。再発防止については、既に日本医療機能評価機構が実施しています。
今、評価機構が実施している事業は引き続き必要なのだと思います。評価機構では、死亡事故に限らず、後遺障害が残った事例、ヒヤリハット事例なども集めています。しかし、個々の事例について第三者が出向き、詳細に調査をすることはしません。広く薄く調査する仕組みと、死亡という重大な事例について第三者が入って詳しく調査する仕組みの二つがあることで、より医療安全に資すると思います。
――しかし、死亡事例については、調査委員会が調査するのであれば、評価機構はやらなくてもいいという考え方もできます。
基本的に死亡事例の届け出範囲は同じなので、両者の調整は必要かと思います。
――改めてお聞きしますが、これだけ多数のパブコメが寄せられたことをどう受け止めているのでしょうか。全部お読みになったのでしょうか。
はい、苦労はしましたが。
団体、個人を問わず、第一次試案、昨年10月の第二次試案以上に多くの方から意見をいただきました。この問題について真剣に議論をする方の層が厚くなって、意見も様々なものがあり、いい方向に向かっていると思います。この件について議論が活発になってきたことは、非常に喜ばしいことです。
――ではパブコメをお読みになり、総論で賛成と反対のどちらが多いのか、各論の修正で対応できるのかなど、どう判断されたのでしょうか。
パブコメの評価は難しいと思います。(僻地の産科医:。。。個人のは99%反対意見で、どこをどうも読み違えはできませんが?)役所の中でも読んだ感想が違うので、私が言うのは適切ではないと思います。「公表可」としているのはすべて公表しているので、むしろ皆さんにお読みいただいて、真剣に考えていただければ、きっといい仕組みができるのだと考えています。
――第三次試案に対しては、これまで何件のパブコメが寄せられたのですか。
4月4日から6月13日までに、計670件です。うち団体が59件、個人が611件です(5月16日の中間集計の時点では計647件。団体51件、個人596件)。
――今後のスケジュールをお教えください。
現在、「大綱案」と「第三次試案」の両方について、パブコメを募集しています。1カ月後を目途に中間取りまとめを行います。第三次試案に対する意見は既にいただいているので、その追加、あるいは「大綱案」についてご意見をいただければと思っています。
面倒だけど、みなに呼びかけて
合計1000通出しましょう
名づけて 大綱案パブコメ1000
投稿情報: HG | 2008年7 月 5日 (土) 17:07
仕方ないですね~。
頑張りますか(>▽<)!!!
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年7 月 5日 (土) 22:02
昨日ひいこら言いながら仕上げて、投函してきました。やれやれ。今度同じようなもの出してきたら、コピペで投稿したろ。
投稿情報: 山口(産婦人科) | 2008年7 月 8日 (火) 17:10