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(投稿:by 僻地の産科医)
3つの記事が出揃いましたo(^-^)o ..。*♡
かなりおもしろい会議だったようです!!!!
まずはロハス・メディカルブログから!!
ロハス・メディカルブログ
安心と希望のビジョン会議9
http://lohasmedical.jp/blog/2008/05/post_1223.php
安心と希望のビジョン会議9(最初から)
http://lohasmedical.jp/blog/2008/05/post_1226.php
(抜粋)
めちゃくちゃ面白かった。
まずはビジョンの骨子案をご覧いただきたい。
(略)
3原則に異論を唱えるどころか
『聖域』中医協の見直しという新たな爆弾まで飛び出した。
大臣、これを聞き逃さず、さらに追い打ちをかける。
舛添
「私も中医協の役割はそろそろ変わってよいのでないかと考えている。透明性がない。私も刺されちゃうかもしれないが。
もう一つ、ケンカする気はないけれど、医師会や看護協会は何をしているのか、このビジョンにも1行も言及がない。本来なら職能団体が果たせる役割は大きいはず。国民から乖離した利益団体は存続できない。自己改革が必要だろう。そんなことしているから選挙だって落ちるのが当たり前」
あとは是非ブログをご覧になってください(>▽<)!!!
次はM3橋本編集長ですo(^-^)o ..。*♡
2008年06月02日
舛添会議◆Vol.8
「金は出すが、口は出さない」が基本方針
「規制強化せず」「中央集権強化せず」
「改革の努力は怠らず」がビジョンの三原則
橋本佳子(m3.com編集長)
http://www.m3.com/tools/IryoIshin/080602_1.html
「安心と希望の医療確保ビジョン」の第9回会議が開催された。この日、配布されたのは、前回会議(「医師を増やす、そのリスクを取るのは政治」)の資料に、肉付けした「骨子案」。これまでの議論を整理した内容ではあるものの、まだ案の域を出ず、関係者の調整が難航していることがうかがえた。最終的な取りまとめは、6月上旬に予定されている次回に持ち越されることになった。
内容的には、前回資料では「医師数について」との表現にとどまっていた部分が、数こそ明示されなかったものの、「医師数の増加」に変更された点がポイントだ。ただ、それ以上に注目すべきは、舛添要一・厚生労働大臣が、ビジョンの達成するための「三原則」を明言したことだろう。
この日の会議は、午後5時40分から午後7時まで行われた。舛添要一・厚生労働大臣は冒頭、「ビジョンをまとめる大事な局面に来ている」と挨拶した。
「道州制」も視野にビジョンを作成
「三原則」とは、
(1)規制強化はしない
(2)中央集権強化をしない
(3)改革の努力は怠らず――だ。
その根底にあるのは、「金は出すが口は出さない」主義。「政府や厚生労働省の権限を強めるのは絶対反対。同時に、医師会を含めて、利益団体や既得権益を守るという発想をしてはいけない。国民の視点から、ビジョンの方向性を考える」(舛添氏)。
第一で言う「規制強化」とは、例えば、厚生労働大臣の命で、医師不足の地域に、都市部から医師を強制的に派遣すること。そうではなく、医師不足の地域が自ら「どのくらい不足しているのか」を考え、医学部定員増を行う場合、それに対して、国が「必要な金を付ける」。つまり、規制を強化するのではなく、インセンティブを与える形で問題解決を図るやり方を目指す。
第二の「中央集権強化をしない」とは、「机に座っている厚労省に現場が分かるはずはない。今後は、地域に任せる。現場の声が先であり、厚労省の役人の声も、そして大臣の声もその後だ。そうでないと改革は進まない。箸の上げ下げまで厚労省がやる必要はない」(舛添大臣)という考えに基づく。
例えば、「妊婦の搬送問題」は、総合周産期母子医療センターが整備されている地域でも生じる一方、宮崎県のように同センターがなくても、医療機関がネットワークを組み、搬送問題の解決を進めた地域もある。「全部、中央から実施してきたことのひずみが今、出ている」と舛添大臣は指摘する。
現在、自民党では「道州制」が議論されている。道州制とは、都道府県の上に、行政区画として北海道、東北、あるいは九州などの「州」を設け、国から州などに権限委譲を進めるもの。市町村や都道府県単位では財政基盤も弱いことから、将来的には「州」単位で医療のあり方を考えていく方向性を示唆した。
第三の「改革の努力は怠らず」とは、現状の医療にはやはり無駄があり、それを継続的に省いていく努力が求められることを指す。「改革なくして、ただ『金をくれ』と言っても、それは通らない」(舛添大臣)。例として、医療機器の価格の問題などを挙げた。医療機器の価格は、規制と関連した問題でもある。「医療機器は欧米のものと比べて高いといわれるが、それはなぜか。規制によって高くなるのなら、安全性の担保を条件に、規制を緩和すればいい」(舛添大臣)。
これらの原則を示した上で、舛添大臣はビジョンの財源論やビジョンのタイムスパンにも言及した。財源論については、ビジョンの中で、財源がなくても可能なもの、財源が必要なものを峻別する必要性を指摘。さらにタイムスパンについては、まず1年で可能なこと、3年、5年、10年などというスパンで実施すべきことなどに分けるとした。「長期でビジョンを考えるのは悠長なことだとの指摘もあるが、構造改革を行わない限り、この国の医療はもたない。『構造改革を行えば、こうした姿になる』と描けば、医療に入ってくる人材も増えるだろう」と舛添大臣は指摘した。
「医師数について」から「医師数の増加」に変更
さて、この日、提示された「骨子案」は、以下の5つの柱から成る。
(1)医師数の増加
(2)医師の配分バランスの改善
(3)医療関係職種間の業務の分担と協働・チーム医療の推進
(4)医療機関の分担・ネットワークの推進
(5)医療者と患者・家族の協働の推進
前述のように、(1)は「医師数について」から「増加」に表現が変わった。従来から、「医学部定員増」に慎重論を唱えていた、独立行政法人国立病院機構理事長の矢崎義雄氏は以下のように述べたが、そのほかにはこの点に関する議論はなかった。「私は、医学部定員の増加に対して慎重派で、『分からず屋』というレッテルを張られている。本来なら医師がいくら増えても、足りないと言う立場である。まして、『医師が増員されると競争相手が増え、既得権の保持が難しくなる』という声を代弁する立場でも、『医療費の抑制』を代弁する立場でもない。しかし、病院の立場から、さらには医学教育の立場から、増員する限度を考えていただかないと、医学教育の現場が混乱する」。
また、5つの柱については、(1)と(2)、(3)と(4)をまとめ、全体で3つの柱にした上で、(5)を最初に持ってくるべきだという意見が出された。「これでは、従来のステレオタイプの並べ方であり、医療のピラミッドを基にしたもの。このピラミッドを逆さまにして、新しい視点で医療のあり方を考えるためには、『医療者と患者・家族の協働の推進』が最初に来てしかるべきだろう」(松浪健太・厚生労働政務官)。
「正論だと思うものの、これを最初に出すと、『国民に責任を転嫁している』と受け取られる危険性がある。あまりに患者側に『お任せします』との姿勢が強く、医療者がその要求に応え、責任を問われるのではなく、両者が支えるという方向性をどう示すかを考える必要がある」(西川京子・厚生労働副大臣)との指摘があったものの、「限られたパイの中で、モラルを持って医療資源をどう使うか。誤解を恐れずに、毅然とした態度で医療像を示す必要がある。将来の世代のことも見据えたビジョンにすべき」(松浪氏)との意見に落ち着いた。
そのほか、患者教育や救急医療の体制整備の重要性を指摘する声も挙がった。
「学校教育、患者教育も重要。患者中心の医療といっても、なかなか患者の意識は変わらない。最初の『刷り込み』が重要であり、子供のときから医療を国民一人ひとりの問題として、どう考えて行くべきか、という視点もビジョンに入れるべき」(辻本好子・NPOささえあい医療人権センターCOML理事長)
「国民の一番の不安は救急医療。空床情報のネットワーク整備などでも、“たらい回し”を防ぐことはできず、2次救急を担う医療機関の整備、救急医療のシステム化が不可欠。中核となる病院を整備するなどして、2次救急が必要な患者は絶対病院に行くことができる、国が面倒を見るというくらいの体制を作る必要があるのではないか」(矢崎氏)
冒頭にように、次回に最終的な取りまとめが行われる予定になっている。ビジョンの方向性は見えてきたが、その実効性をいかに担保するかという課題がある。医学部の定員は、1980年代半ば以降、減少傾向が続き、97年に「引き続き医学部定員の削減に取り組む」ことが閣議決定された。この見直しとともに、まずは8月の2009年度予算概算要求に、ビジョンを数値化することが求められるだろう。
医師不足対策の提言、次回以降に
キャリアブレイン 2008年5月30日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16330.html
厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン会議」は5月30日、同省が提示した骨子案を基に、医師不足解消策などの提言取りまとめに向け議論したが、具体策として、医師数の増員にまで踏み込む考えを示している舛添要一厚生労働相に対し、現状での増員に慎重な意見があり、意見集約には至らなかった。舛添厚労相は席上、次の会議での提言取りまとめを目指す考えを強調した。
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厚労省がこの日提示した骨子案では、14日の前回会議で示した
▽医師数 ▽医師の配分バランスの改善
▽医療関係職種間の業務分担と協働・チーム医療の推進
▽医療機関の分担・ネットワークの推進
▽医療者と患者・家族の協働の推進
―の5つの政策ごとに、実現のための取り組みや課題が書き込まれている。
医師数の増加に向けた取り組みとしては、「短時間正社員制度」の普及による女性医師の離職防止・復職支援や、交代勤務制の導入促進による勤務環境改善などを挙げている。しかし、舛添厚労相が前回会議で増員を明言した医師の養成数については、具体的な方向性は示されなかった。
矢崎義雄委員(国立病院機構理事長)は、「わたしは職能団体や官僚を代弁する立場にはないが、病院の医師や医学教育の状況を最も知る立場として、(増員に)慎重論を唱えている。医師は足りないから増やすべきだと思うが、限度をしっかり考えていただかないと、医学教育の現場が混乱する」と述べ、増員に向けた慎重な検討を求めた。
■「金は出すが、口は出さない」―厚労相
30日の会議で舛添厚労相は、提言では▽規制を強化しない▽中央集権型にしない▽改革への努力を怠らない―の3原則を堅持する考えを示した。
その上で、「(国は)金は出すが、口は出さない。いやしくも提言で示す方向が、政府や厚労省の権限を強化することがあってはならない。利益団体の権限や既得権益を守ることにも絶対反対」「改革の努力をせずに金だけくれというのは通らない」などと述べた。また、「財源を付けなければできないもの、付けなくてもできるもの、付けるとしてもどれだけ付ける必要があるかを精査しないと、具体策はできない」とも強調。医師を支える看護師の養成に伴うコストなど、それぞれの取り組みに必要な費用を見積もる考えを示した。
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