(関連目次)→なぜ産科医は減っているのか 産婦人科医の勤労状況
(投稿:by 僻地の産科医)
ばみゅ先生が脱局を決意されたみたいです。
人間を幸せにしない日本というシステム
産婦人科残酷物語 Ⅱ 2007-10-09
http://ameblo.jp/sanfujinka/entry-10050389372.html
恐怖の面談
産婦人科残酷物語 Ⅱ 2007-10-10
http://ameblo.jp/sanfujinka/entry-10050518994.html
ちょっと寂しい。でも頑張ってくださいませ(>▽<)!!応援しています。
みなさま、いろいろコメントつけられています。
でも
これって日本のどこにでもある風景なんですよね。(産科においては)
私も何度、優秀な上司や一緒に働いた同僚の後姿を見送ったことか。
そして私自身も、いつ辞めるかわかりません。そんな状況で働いています..。*♡
さて、こんな産科医の風景を日本産科婦人科学会がデータとしてまとめてくれました!
大変に長いレポートですから何回かにわけてお送りします!
今日は、産婦人科医離脱率と、分娩離脱率について。
経験年数16年までの分娩取扱い医師は、男性医師で平均約83%、
女性医師では約66%
とか、
女性医師が産婦人科離脱する割合は平均で17.8%分娩離脱は34.0%だが最も分娩離脱をする11年目でも産婦人科離脱は17.5%に留まる。男性医師が産婦人科離脱する割合は平均で9.6%であるが分娩離脱は17.4%であった。男性医師は分娩離脱が産婦人科離脱となる傾向があるのに対し、女性医師は分娩離脱がすなわち産婦人科離脱とはならないという結果であった。
とか。
まぁ割とそんなモンかな、という数字が並んでいます。
(ばみゅ先生ショックから、今日にふさわしいと思うの!)
では、どうぞ!!!今日取上げるのは、p14-17の抜粋です!
日本産科婦人科学会員の卒後2年から16年における
就労状況について
―女性医師の就労を中心としてー
平成19年10月5日
社団法人日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/jyoseiishishuurou_10OCT2007.pdf
協力 統計分析:日医総研
江口成美 野村真美 佐藤和孝 出口真弓 澤倫太郎
分娩取り扱い離脱と産婦人科からの離脱 図 6 分娩取り扱い離脱ならびに産婦人科離脱(女性、経験年数別) 図 7 分娩取り扱い離脱ならびに産婦人科離脱(男性、経験年数別) 地域別にみると、分娩取り扱い離脱、産婦人科離脱ともに地域差がみられた。まず、分娩取り扱い離脱は、九州地方で男女共に高く、全体で33.2%(全国平均24.9%)、女性医師で43.5%(全国34.0%)、男性医師で25.8%(全国17.4%)であった。続いて、東京、近畿が高かった。 図 8 分娩取り扱い離脱率(%)‐地域別(男女計) 図 9 分娩取り扱い離脱(%) ‐地域別、男女別 次に、産婦人科離脱についても、九州地方が全体で23.6%(全国平均13.3%)と最も高く、女性医師が29.0%(全国14.5%)、男性医師が19.7%(全国9.6%)であった。続いて近畿、東京が高い傾向を示した。 図 10 産婦人科離脱(%)‐地域別 九州地方では分娩取り扱い離脱、産婦人科離脱ともに高い傾向がみられた。その理由の把握と、今後の対応を検討するため、対象施設(10施設)ごとに、分娩取り扱いからの離脱率および産婦人離脱率の比較検討を行ったところ、分娩取り扱い率が突出して高い施設がみられた。また、同様に、産婦人科離脱についても、例外的に離脱率が高い施設が多いため、他の地域に比べて高い傾向を示していることが考えられた。 図 12 九州地方の分娩取り扱い離脱率ならびに産婦人科離脱率 ‐施設別
分娩の取り扱いをやめてしまう、あるいは、産婦人科から離脱してしまう医師の増加が危惧されている。本調査からは、分娩の取り扱いをやめる医師と産婦人科から離脱する医師とでは、離脱の時期がやや異なっていた。
ここでの「分娩取り扱い離脱」は、分娩を行わない病院・診療所勤務、パート、その他(他科転科・無職などの医師)の医師とする。つまり「分娩取り扱い」医師以外である。一方、「産婦人科離脱」は、病院・診療所に勤務しない「その他(他科転科・無職などの医師)」の医師とする。女性医師の分娩取り扱い離脱については、先述したように、自身の出産・育児の時期と同期して一時的に高くなる。一方、女性医師の産婦人科離脱は、経験年数9年目と15年目がそれぞれ26.7%、27.3%と高かったが、それらの医師を除くと、経験年数4年目の18.4%以降は急激な増加はみられず、分娩取り扱い離脱とはやや異なる傾向を示した。女性医師は、出産・育児の時期を迎えたとき、一時的に分娩取り扱いから離れることを選択肢とするが、必ずしも産婦人科からの離脱にはつながっていないことが推測できる。
表 2 分娩取り扱い離脱‐地域別
表 3 産婦人科離脱 ‐地域別
分娩取り扱い離脱および産婦人科離脱の検討においては、地域の産科施設形態を含む地域性のみならず、施設レベルで離脱の原因や背景についても、聞き取り検討を行う必要があるといえる。いずれにしても、個々の大学医局の環境や専門性、病院の勤務体制の柔軟性の有無、主治医制などさまざまな要因が絡み合っていることが推測できる。またその土地の文化といった側面も考慮に入れる必要がある。
(九州以外の地域については添付資料に掲載)
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