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(投稿:by 僻地の産科医)
本日、大野事件の公判、第9回目です!!!
よろしくお願い致します。
なお、今日はロハス・メディカルの川口さまが参加できないとのこと(;;)。
第1回公判 1月26日 冒頭陳述
第2回公判 2月23日 検事側証人 近隣の産婦人科医 前立ちの外科医
第3回公判 3月16日 手術室にいた助産師と麻酔科医
第4回公判 4月27日 手術室にいた看護師 院長
第5回公判 5月25日 子宮の病理鑑定をした医師
第6回公判 7月20日 事件の鑑定をした医師
第7回公判 8月31日 加藤医師本人に対する尋問
第8回公判 9月28日 中山雅弘先生(胎盤病理の専門家)
第9回公判 10月26日 岡村州博東北大教授(産婦人科) (←今ココ)
第10回公判11月30日 池ノ上克宮崎大教授(産婦人科)
第11回公判12月21日 樋口範雄東大教授(法学政治学)
それから、来週の月曜日。 今日もあれこれニュース集まっています。 医師不足の裏に 病床利用率、70%下回れば削減も 公立病院改革 指針案では、自治体は08年度中に公立病院改革プランを策定し、経営効率化は3年以内、病院の再編・ネットワーク化や経営形態の見直しは5年以内に実現するよう求める。経営効率化の指標には、経常収支比率▽医療サービスの提供による医業収支比率▽職員給与費や材料費の比率▽病床利用率、などを採用する。 経営効率化では、一般会計からの繰り入れにより病院会計に財政支援をした後、経常黒字を達成できる水準をめどとするよう求める。同一地域に民間病院がある場合は、民間病院並みの効率性を達成する、としている。 赤字経営でも特に厳しいケースとして「おおむね過去3年間連続して病床利用率が70%未満となった病院」を挙げ、自治体の改革プランで病床数削減や診療所化など抜本的な見直しを行うよう求めた。 このほかに経営の透明度を高めるため、病院の財政状況を示す病院会計準則に従い、貸借対照表など民間と比較可能な財務情報を開示するよう要請。人事・予算の権限などを経営責任者に一本化し、経営感覚に富んだ人材の登用や施設整備費の抑制も求めている。 病院の再編・ネットワーク化については、経営主体の統合をはかるべきだと指摘。経営形態の見直しでは、民間への譲渡や、民間企業に管理を委託する指定管理者制度の導入、地方独立行政法人化などを選択肢とすべきだとしている。 国公立病院の赤字倍増、平均5800万円に・6月単月、05年比 救急診療 来月末で休止 東松山市民病院/埼玉 休止するのは、平日午後5時~翌朝午前8時半と、土曜日の午後、日祝日。同病院は「比企地区第2次救急医療圏」の輪番と救急診療についても、すでに一時休止を申し入れた。同病院によると、2003年4月時点で31人いた医師は、25日現在で16人とほぼ半減。内科医も9人から5人に減った。市は今年から医師の給与・手当を1人あたり年間150万円前後増やしたほか、内科当直医の応援を外部から呼ぶなどして補ってきた。 しかし、11月末に内科医1人の退職が決まったことで、残る内科医は院長と副院長を含めて4人となり、「内科病棟で診察しながら救急入院患者を受け入れるのは困難」と判断したという。同病院は東松山市のほか、滑川町、吉見町、熊谷市などからも患者を受け入れ、平日の診療時間外は平均で1日15人前後、土日・休日は30人前後に上る。 同病院の秋山仁次・事務部長は「当面の休止はやむを得なかった。地域医療のためにも、医師の確保に努め、できるだけ早く再開したい」としている。県医療整備課によると、県内に12ある市町村営の病院は、どこも医師不足に悩んでおり、春日部市立病院は9月から小児科と産科を休診している。同課は「後期臨床研修プログラム策定事業費補助などを通じ、東松山市立市民病院についても、診療再開を応援していきたい」としている。 臨床研修医受け入れ 県内5病院内定ゼロ 医師不足の懸念高まる/栃木 小児救急 夜間電話相談 じっくりと話 親の不安軽減 県に昨年度3500件、今年度1800件超す 夜間一次救急センター開設は「しばらく見送る」 妊婦緊急搬送:719件、照会1回で受け入れ 04~06年、県が調査 /富山 浜松日赤、移転後も分娩扱えず 常勤医師の確保困難 多胎防止策は依然不十分 排卵誘発剤で厚労省調査 民主党が米映画「シッコ」上映会 ドクターヘリ26日就航 「救済に結び付いた例も」=赤ちゃんポストを検証-熊本 洞爺湖サミット、救急医療態勢立ち遅れ 対テロ、機関連携が急務 昨秋から5人延命中止、千葉の救急病院が公表 DPC対象病院…入院費を逓減 日数短縮に効果 生活保護費削らないで 各種団体が抗議活動 名張市立病院:医療事故、前年度比12件増の41件 防止へ細かなミスも報告 /三重 患者死亡は麻酔ミス 札幌地裁、帯広の病院に賠償命令 判決によると、男性は二00三年十二月、肥大した前立腺の切除手術などを受けるため同病院に入院。担当医は泌尿器科医で、腰周辺の局部麻酔を実施した上で手術したが、男性は手術中に呼吸停止状態になり、意識が戻らないまま○四年七月に死亡した。 病院側の過失について、奥田裁判長は「麻酔を腰から注入したあと、五分間は男性を座った状態に保つべきなのに、二分であおむけにしたために麻酔の効き目が胸部まで上がり、呼吸停止に至った」などと指摘。麻酔を施した際の担当医の注意義務違反が男性死亡の原因になったと認定した。 損賠訴訟:入院患者の遺族、水ようかん摂取が死因 病院ミス否定--鳥取地裁 /鳥取 訴状によると、男性は03年10月上旬、肺炎などで同病院に入院した直後から医師に絶食を指示された。ところが同月中旬、担当の看護師が水ようかんを食べさせた約1時間後に死亡。原告側は死因は水ようかんが気管に入ったことによる呼吸不全と主張していた。病院側は答弁書などで水ようかんを男性に摂取させたことは認めたものの、直後に吸引器を使って摂取物を吸引したところ吸引物がなかったことから、死因は水ようかんを与えたことではないとして医療過誤を否認した。 第30話 子宮頸がんの予防戦略 このがんが発生してくる過程はよく分かっており、正常な粘膜から「異形成」という前がん状態を経て上皮内がん(0期)に進みますが、この時点までは病変は見てもわからず、症状も出ません。さらに進行すると、不正出血などの症状を伴う浸潤がんとなり、周囲に広がったり(浸潤)、他臓器にとんだり(転移)して治療が難しくなります。症状のない0期までに、遅くとも微小浸潤がん(Ia期)までに見つけることができれば、後遺症の残らない治療で完治できますし、子宮を温存して妊娠分娩(ぶんべん)も可能です。(大阪府立成人病センター婦人科主任部長、上浦祥司) いつ起きてもおかしくない「想定外」妊娠(1) 常識的には65歳での妊娠はあり得ません。この方の場合、凍結保存していた受精卵を子宮の中に戻すという方法が採られたと考えるのが妥当で、そのため医師団は妊娠を維持するための子宮内膜づくりに相当な労力を割いたはずです。閉経によって卵巣の働きが止まり、排卵がなくなるわけですが、外からの女性ホルモンに子宮の内膜が反応し、さらに体外受精・胚移植に成功すれば妊娠、出産は可能だということです。 ちなみに、2005年の国内統計によれば45歳以上の出産は598件。うち50歳以上は34件で14歳以下の42件に近い数となっています。テレビドラマでは『14歳の母』が話題になりましたが、世の中『55歳の母』だって夢の話ではないということです。 そのドラマは、次のシーンから始まります--。 公園で遊ぶ子供たち。近くには臨月と思われる母親らしい女性がその様子を楽しそうに見守っています。しかし、子供たちからかけられた言葉で事態は一転します。「おばあちゃんも一緒に遊ぼうよ!」。 ◇ 高い中絶率が示す お粗末な思秋期の性 出生数と中絶数を足し合わせたものを妊娠総数と定義したうえで、その中絶割合をみますと、中絶が決して若者の問題でないことは一目瞭然です。中絶割合が最も低いのは30~34歳で12.9%、次いで25~29歳の15.0%、35~39歳23.1%、20~24歳36%、15~19歳64.3%となっています。結婚しないと子どもを産めないというわが国の特徴を如実に表しているともいえます。その一方で、結婚しているにもかかわらず産めない世代が、ひょっとしたら読者のみなさんにも多いのではないでしょうか。40~44歳の中絶割合は49.4%、45~49歳74.7%、50歳以上45.2%というのですから、思秋期の女性たちの性のお粗末な現実が浮き彫りされています。 確かに頻繁ではなくなった性交回数。でも思春期のような緊張と戸惑いの中で性交が行われるわけではありますまい。避妊のことだって知らないとは言わせません。しかし、避妊は男任せでいいだろうと思っているのか、腟外射精、よくてコンドームというのでしょうね。これでは望まない妊娠を回避できません。妊娠は男性には絶対に起こり得ない現象なのですから、女性が主体的に取り組む姿勢を保つ必要があります。(つづく) いつ起きてもおかしくない「想定外」妊娠(2) その解答は、閉経であるかどうかが正確に判断できるかにかかっています。日本産科婦人科学会編の用語集には、女性が性成熟期の終わりに達し、更年期になって卵巣の活動がしだいに消失し、ついに月経が永久に停止することを閉経と定義しています。しかし、月経が停止したかどうかの判断はその時点では難しいので、12か月以上の無月経を確認するか、黄体ホルモンを投与しても消退出血を認めないことにより判定することになっています。ちなみに、わが国の場合、閉経年齢は50.5歳くらいが最も多く、45歳から56歳が正常範囲。ということは、この閉経条件を満たさないまま性交が行われたら、回数の多い少ないにかかわらず、今日にも明日にも妊娠はあなたの問題になってしまいます。 ◇ 中絶繰り返す女性たちよ 勇気を出して! そうはいってもとても残念なことは、日本人女性における繰り返す中絶率が23.6%になっていることです。「経験にマイナスなし」ですが、同じ避妊の失敗を何度も繰り返すのではいただけません。本来であれば中絶手術を担当した医師なり看護職が手術後の避妊指導を徹底してほしいのですが、「また何かあったらいらっしゃい」と帰されたという話をよく聞きます。「何かあったら」が「中絶が必要になったら」の意味だとすれば、腹立たしい限りです。 だとすれば、手術を受けた女性が、「私自身ができる確実な避妊法を提供してほしい」と勇気を出して迫ってください。他人に背中を押されて決断するなどという消極的な生き方に別れを告げて、自らの意志でたくましく生きていきましょうよ。
大淀事件の裁判日です!!!! 10月29日 11時からです。
http://obgy.typepad.jp/blog/2007/08/post_c6cd.html
昨夜は母体搬送の搬送先を探すのに、1時間ほど手間取りました。
やっぱりひしひしと産科の崩壊、パツパツさを感じます(涙)。
毎日新聞 2007年10月25日
http://mainichi.jp/select/opinion/yuraku/news/20071025k0000e070063000c.html
以前、取材に応じてくれた女性産科医(38)が、常勤職をやめた。非常勤の今は、泊まりも、休みがつぶれることも、ない。「未練はあるけど、限界でした」
それまでは、朝8時から深夜まで働きづめ。月6回の宿直をこなし、週に1度は深夜に呼び出された。疲労が抜けないまま、メスを手にすることが怖かった。それでも彼女は、「きついだけならまだ頑張れた」と漏らす。
患者に「おめでとう」と言ってあげられるのは産科だけ--そう思って志した。しかし、そこには「うまくいって当然」という誤解も生まれる。04年、産科医が裁判に訴えられた件数(医師1000人当たり)は11.8件。他の診療科に比べ、群を抜く。
「医療ミスでしょ」「訴えるから」。リスクの高い高齢初産などの増加につれ、心ない言葉を吐かれることが増えた。患者と心を通わせにくくなったのが、最もこたえたという。
「日本人は変わっちゃったんでしょうか」
最後に、ポツリと言った。
朝日新聞 2007年10月26日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200710250415.html
赤字経営の多い公立病院の経営改善を促すため、総務省が自治体に求める改革のガイドライン(指針)案がわかった。08年度中に改革プランを策定し、3年以内に黒字化を達成するよう求め、特に病床利用率が過去3年間連続で70%未満の病院には病床数削減や診療所(病床数20床未満)への転換など抜本的見直しを求める。病院経営に具体的な数値目標を示し、自治体財政の悪化に歯止めをかけるのが狙いだ。過疎地医療を担う地方の公立病院も病床利用率が低迷していれば、早期の経営改善を迫られる。7月に総務省が発足させた有識者による公立病院改革懇談会が来週中にもこの指針案を了承した後、同省が全国の自治体に通知する。
日本経済新聞 2007年10月26日
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20071026AT3S2500X25102007.html
国公立病院の経営が悪化している。厚生労働省の調査によると、2007年6月単月の収支は平均5799万円の赤字で、赤字額は2年前の2倍に拡大した。救急医療など採算が合いにくい医療をすることが多く、仕事を減らすのが難しいため。政府は08年度の診療報酬改定で、地域で特に重要な役割を担っている国公立病院などの報酬を手厚くするなど支援策を検討する。調査は2年に1回の診療報酬改定の前の年に定期的に実施する。6月の1カ月間に医療活動で得た収入と経費を病院の種類別に調べている。
医師、4年前から半減
2007年10月26日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news001.htm
東松山市は、市立市民病院(病床数230床、鈴木裕太郎院長)=写真=で医師の確保が難しくなったとして、診療時間外の救急診療を11月末で休止する方針を決めた。26日にも比企医師会など関係機関に説明し、理解を求める。
2007年10月26日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news001.htm
2007年10月26日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news001.htm
伊那毎日新聞 2007年10月26日
http://inamai.com/news.php?c=shakai&i=200710251936490000023652
毎日新聞 2007年10月24日
http://mainichi.jp/area/toyama/news/20071024ddlk16040011000c.html
静岡新聞 2007年10月25日
http://www.shizushin.com/local_social/20071025000000000062.htm
東京新聞 2007年10月25日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007102501000109.html
日刊スポーツ 2007年10月25日
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20071024-274108.html
埼玉新聞 2007年10月25日
http://www.saitama-np.co.jp/news10/25/04x.html
時事通信 2007年10月25日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102500986
親が匿名で子供を預けることのできる慈恵病院(熊本市)の「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」について、25日に開かれた熊本市の「要保護児童対策地域協議会」に、運用に関する専門部会の検証結果が初めて報告された。
専門部会は、訪れた親が病院側と相談した結果、子供を置かずに済んだ例などを挙げ、「救済に結び付いた事例が認められた」とした。
また「現在まで(保護責任者遺棄罪など)明らかな違法性は認められない」とした。
北海道新聞 2007年10月26日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/57030.html
読売新聞 2007年10月26日
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20071026i101.htm
読売新聞 2007年10月25日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/kyousei/jiten/20071025-OYT8T00193.htm
中日新聞 2007年10月25日
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2007102502059060.html
毎日新聞 2007年10月25日
http://mainichi.jp/area/mie/news/20071025ddlk24040679000c.html
北海道新聞 2007年10月26日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/57020.html
前立腺手術を受けた帯広市の男性=当時(79)=が手術後に死亡したのは、医師の麻酔ミスが原因だとして、男性の遺族が帯広市の病院「高山泌尿器科」と担当医を相手取り約八千五百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が二十五日までに札幌地裁であり、奥田正昭裁判長は病院側の過失を認め、計約五千八百万円の支払いを命じた。
毎日新聞 2007年10月25日
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20071025ddlk31040006000c.html
入院中に看護師が水ようかんを摂取させ、呼吸困難になったため男性(当時82歳)が死亡したとして、男性の妻で倉吉市内の70代の女性が、信生病院(倉吉市清谷町)を運営する医療法人専仁会と担当した看護師を相手取り、約2350万円の損害賠償などを求めた訴訟の第1回口頭弁論が24日、鳥取地裁(古賀輝郎裁判長)で開かれた。病院側は争う姿勢を示した。
毎日新聞 2007年10月25日
http://mainichi.jp/life/health/yamai/cancer/news/20071025ddn035070045000c.html
主な婦人科がんには、子宮の入り口部分である子宮頸(けい)部にできる子宮頸がんと子宮の奥(子宮体部)にできる子宮体がん、卵巣に発生する卵巣がんがあります。これらのがんの中で、早期発見・予防が可能であるのは子宮頸がんです。 このがんは世界的にみると、女性のがんでは2番目に多く、毎年50万人近くの女性に発症し、23万人を超える人の命を奪っています。わが国では子宮がん検診の整備により、年々死亡数は減ってきましたが、近年では毎年約5000人の方が亡くなられており、横ばいの傾向にあります。近年の研究から、発症の引き金はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスであることが分かってきました。HPVは子宮頸がんの99%に認められ、性交渉により広まる性感染症の一つです。若年時の性交や複数の性的パートナーなどの危険因子がHPV感染と強く関係しています。若い女性のライフスタイルの変化から、子宮頸がんの罹患(りかん、病気にかかること)率の上昇、若年化が心配されています。
毎日新聞 2007年10月13日
http://mainichi.jp/life/love/news/20071013org00m100002000c.html
今年1月の「67歳で出産、体外受精で」の報道以来、中年女性から緊急避妊を受けたいとの相談が増えています。「妊娠なんて自分とは無縁だと思っていたのに」というのが異口同音に向けられる言葉です。
やがて時は流れ、分娩台の上で襲いくる陣痛と戦っているAさん(55歳)。ほどなく3千グラムの赤ちゃんが誕生。可愛さのあまり顔をぐしゃぐしゃに泣き崩すAさん。第3子を産んでから、すでに30年の時が過ぎていました。ふと我に返るとベッドの周りには、禿げ上がった夫と娘、2人の孫の顔がありました。「おばあちゃん、おめでとう!」
06年度の世界保健報告によれば、日本人女性の平均寿命が86歳と単独世界一になっている今日、このような光景はあり得ないことではありませんが、人工妊娠中絶で終わるのが普通のようです。ちなみに、45歳以上の中絶件数は1691件。40歳以上まで広げると21010件(05年度)。これだけの数値をご覧いただいても驚かれない読者には、もう少し解説が必要かもしれませんね。
毎日新聞 2007年10月25日
http://mainichi.jp/life/love/news/20071025org00m100023000c.html
◇「男任せ」でない 避妊法だってある
例えば低用量経口避妊薬(ピル)。高血圧や糖尿病など医学的に問題がなければ閉経まで飲み続けることができます。子宮内避妊具もお勧めです。過去に一度でも妊娠経験があれば挿入に苦労することはありません。最近では、月経血量が多い、月経痛があって辛いという女性のために、子宮内避妊システムと言いますが、ピルと子宮内避妊具を合体させたような避妊具が高い評価を受けています。いずれにせよ、婦人科の門をくぐることが必要になりますが……。さらに一歩進んで卵管結紮(けっさつ)術(男性が精管結紮術を受けることもありますが)を選択するくらいでないと自分を守れません。
それでは、避妊する必要がなくなる時期というのはどうしたらわかるのでしょうか?
僕自身は、中絶を頭ごなしに否定するつもりはありません。誰一人として望まない妊娠を望む女性はいませんし、中絶手術を好んで行う人はいません。でも、100%確実な避妊法が存在しない以上、性交を行う女性にとって妊娠はあっという間の出来事でもあるのです。その妊娠が意図しないものであり、ときには妊娠を継続することがカラダに大きな負担をかけることになるならば、中絶を選択せざるを得ない場合があるわけです。その選択を誰も批判することはできません。
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