フォトアルバム

サイト内検索

  • Google Custom Search

2013年11 月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

おすすめブログ

« 第7回目の大淀事件裁判! きよさま編2 | メイン | 本日の医療ニュース ..。*♡ 5月3日 »

コメント

子持ちししゃも

本当に残念な結果で、ご遺族には哀悼の意を表します。

日々是よろずER診療 2008-05-02
https://case-report-by-erp.blog.so-net.ne.jp/20080502

のコメント欄に遺族関係者がコメントしています。CTで脳出血はなかったようです。AiとしてCTをとられたのでしょう。

新聞の見出しの大量出血が遺族にとって、出血は多くなかったといっていたはずなのに話が違うという感情の行き違いになっているのでしょうか?

主治医が死因がわからないといったことにお怒りのようです。

でも死因が分からないことは、珍しくありません。
不明なことも多く、解剖しても原因が不明のこともあるのに。
不明なことを不明と話す誠実さが、感情の行き違いになったのでしょうか?

羊水込み3000mlの出血は、死因となるような出血量ではありません。胎児が死亡するくらい急激な早期剥離の場合は、それ以上出血することも珍しくありません。
早剥に合併することの多い(救命困難な)羊水塞栓症での全身の血管の多発梗塞と血管の攣縮による痙攣、血圧低下などもあったかも知れません。

この時点での、主治医の原因が分からないという説明は、何も隠蔽でも逃げているわけでもないでしょう。
いずれにせよ、司法解剖に回されたので、病理的な検討はされるでしょうが、解剖しても分からないことが多いという事実を遺族の方々は、受け入れられるのでしょうか。

しかし今日の先生の記事のように、解剖医師の不足から、現在の法医解剖の結果がご遺族につたえられるのに約2年もかかり、かつその間に民事で裁判になっても解剖の結果が開示されないのでは、病死ということが受け入れられませんね。
ますます遺族の方々は、悲しい感情の持って行き場がなくなりますよね。

本当に不幸なことです。

あちらに直接コメントするのは控えてこちらに書き込ませていただきました。

僻地の産科医

亡くなられたこと、遺憾に思います。
お気持ちもよくわかります。

しかし常位胎盤早期剥離は母体の治療しても死亡率が10%程度(重症であれば)という怖い病気で、ゴールデンタイムは発症から5時間といわれ、時間が過ぎるほどに母体が亡くなる可能性がどんどん高くなっていきます。何の治療もしなければ、必ずなくなります。

痙攣はDIC(播種性血管内凝固)という常位胎盤早期剥離に引き続いて起こるものによる脳出血による痙攣かと思っていましたがそれは違うのですね。
司法解剖の結果は関係者でもすぐにはわかりません。解剖しても、はっきりわからないかもしれません。(解剖は万能ではありません)

ただひとつだけ言えることは、常位胎盤早期剥離は放置すれば必ず死に至る病気であり、予測は難しく、発症から時間が経つにつれ(一般的には5時間以内をゴールデンタイムと呼びます)母体の死亡率はどんどん上がる病気です。

また子宮収縮を起こした時点から病院に来ていただいた私の最近扱った症例でも、(来院に一時間程度かかった、もちろんみなさん分娩だと思い、分娩の支度を整えてこられるので当然です)その時点では一応胎児は生きてはいたのですが、用意をして、2時間後に帝王切開して児は救うことができたものの重症の脳性麻痺、喉に挿管したままで刺激を与えるとピクピク痙攣ばかりしているような状態で、また母体はICU管理でギリギリ漸く命を救うことができるような状態でした。

『常位胎盤早期剥離』はそれほどに難しい病気なのです。
そして高度な医療施設の整っている病院でなければ救命できません。

ご納得いただけるかどうかはわかりませんけれど、医療者としては、病名をみただけで(産婦人科学を終わった医学生も口を揃えてそう言うでしょう!)
「早剥による病死ですね。お気の毒です」
といえる病名であることだけは知っておいていただけるといいと思います。

kame

治療しなければ母子ともに死んでしまう病気を、『いちかばちか』で治療して、悪い結果になったら医療ミスと叩かれるなら、産科医が診療の現場から離れるのも当然だと思います。

胎盤って、剥がれても、剥がれなくても、怖いですね。

早剥と羊水塞栓と癒着胎盤は、母親学級の必修項目に入れるべきだと思います。

関係者

遺族も馬鹿ではないので胎盤剥離のことも母体が死亡する可能性があることも知っています。
しかし医師は強い出血はなかったと言っています、警察もその証言は確認しているので事件として動いているのです。

医者なら出血多量で死んだことぐらいわかるでしょう??

僻地の産科医

関係者さま、お待ちしていました。

コメントありがとうございます。
関係者様が「日々是よろずER診療」につけられたコメント、短い間でしたけれど、私みました。それで産婦人科医としてオープンでお話させていただきたいのです。

こちらのコメントは「非公開」になっています。
設定を変えないと、書き込んだらすぐ見れる形になりません。

ですから、ちょっと待って。

何時ごろなら可能ですか?
あたらしいトピをあげます。

関係者

いろいろなところであまりにも病院側の記者発表に踊らされたブログが多すぎて残念です。
産科医の不足している問題も知っているつもりですが、出血量を把握せず最後まで出血は多くなかったと遺族に説明し死因を警察に教えてくださいと頼んでいるような医師でもいいのでしょうか?

警察も動いていますし、裁判で真実は暴かれていくとは思いますが憶測で患者が批難されることはないと思うのです。

僻地の産科医

私はDICの手術後の患者さんを診たことがあります。

手術終了時には、きれいなものでした。
全然もんだいなくて異常な出血は見当たらず。

しかししばらくして不幸にもDICが進んでしまったんですよね。その時にちょっとお腹がぽんぽんになっていまして、エコーでみると筋膜の下のところに血の塊ができている。
全然出血していなかったところなのに!

再開腹手術に取り掛かりました。
でもどんどんどんどん血が沸きあがってきて。
どこから出血しているのか、もう全体から出血していて。
仕方がないから諦めよう、ということで、術中死だけは免れるために急いでお腹を縫ってICUに運び、ご家族に残念ながら

・出血を止められなかったこと
・最初の手術時には問題なく終了したこと
・DICの進行とともにいままで出血していなかったところまでどんどん出血するようになったのだと思う

というようなお話をしました。

帝王切開は子宮だけを切るのではありません。
当然お腹の表面、腹筋をはがし、腹膜をきり、子宮とくっついている膀胱を丁寧に子宮からはがして、そこで初めて赤ちゃんを取り出すために子宮にメスを入れます。

帰り(縫っていく順番)は最初の反対です。
3000mlという出血は普通より大目です。
なんとかかんとか(輸血もして)でもようやく全体に止血もして、やっと退室したのでしょう。
でも原因である赤ちゃんを取り出しても、DICはどんどん悪くなっていっていたのではないかと思います。

最終的には多臓器不全などやはり発症から時間が経ったものは厳しいことが多いです。

「関係者」さまの納得いくかどうかわかりませんが、私は先ほどまで常位胎盤早期剥離についての論文を探していました。

専門用語が多いのでわかりにくいかもしれません。でも今漸くOCRを終えました。
今から成形してアップします。

わからない単語等あれば訊いて下さい。
医師生活が長いと「どの単語がわからないのか」がわからなくなります。特に当方のように長時間労働で病院内にしかいない生活をしているとそうなります。

ですから、わからないことは訊いてください。

それと裁判で真実は暴かれません。
裁く裁判官も、検事さんも、弁護士さんも、素人です。弁護士さんの病院側弁護士さんだけがちょっと医学に精通しているだけです。
双方が「有利な証言をしてくれる」医師を探し回り、丁々発止しているだけです。
最近、裁判記録等も見に行ったりしているのですが、やっぱり真実とは違う判決が出ています。

納得がいく説明とは「医療事故だった!」ですか?「病死だった」とでた場合に、真実と受け止められますか?

常位胎盤早期剥離はとても難しい病気なのです。私のあたった症例も、児は脳性麻痺だったり亡くなったり。母体はICU一週間以上出られなかったり。

でも次に出す論文(上の方の産科医療のこれからという文字を押していただくと、最新記事が出ます)

少しづつお話していきましょう。

コメント、なるべくください。

関係者

メールいただきましてありがとうございました。これから刑事事件として告訴していくところですが、先ほどのメールにあった司法解剖の結果が遺族に知らされないというのは間違いで解剖医の書いた死体検案書がないと火葬もできないのです。今回も警察立会いのもと遺族の関係者には解剖医からの説明がありました。
ただ病院側には結果は教えていないという事も聞いています。

いろいろな言葉が関係者の言葉として取り上げられていますが、唯一の論点は医師の状況説明では強い出血がなかったと言っていること。
出血がそれほどでもなかったので子宮は残すことにしたという事。
輸血した事実があったのか量は足りていたのか?
出血多量で死亡したという今回の発表と当日の医師の説明があまりにも違うのはなぜか?

検案書には、諸臓器の著名な貧血と書いてあります。明らかに血の少ない状態だと言っていました。
普通に輸血していればこのような状態にはならないとも言っていました。

今後遺族側の発表もマスコミに流れていきます、
いろんな意見もあると思いますが現役の産婦人科医の意見もお聞きかせいただければありがたいです。

関係者

誠実なコメントありがとうございます。
遺族並びに関係者は病死だったとの説明を望んでいました。
解剖の結果羊水塞栓症やDⅠCなどのびょうきだったとの結果が出たほうがどれだけ幸せだったか、争いを望んでいるわけではありません。なぜまだ病気の可能性が否定されていないのに病院側が出血多量死と発表したのでしょうか。

つじつまが合わなくなっていくのです、病死の可能性が消えていくのです。

殺されたという思いが頭に浮かぶようになるのです。

ちなみに母体はICUにも入っていません。

僻地の産科医

ご遺族には説明があるのですね。
知りませんでした。(たしかに死亡診断書がないと埋葬許可がでませんね)

ただ病院に伝えられないのはたしかです。
ですから主治医の先生は裁判のある日突然の呼び出しの尋問の日に、初めて死因を突きつけられます。
やはり同業者ですし、私自身も長く通ってくださる妊婦さんは可愛いんですよね。
自分の患者さん、最初は「はじめまして」ですけれど、だんだん顔だけでわかるようになっていくと可愛いんです。
きっとショックだろうと思います。
”わからない”のは事実だろうと思います。

それからまた、院長・病院の対応に不信感を持たれるのはとても判る気がします。
医療弁護士にききますと、そういったケースはとても多いそうなんです。
死因がわからないのに、その場にいたわけでもないのに、とにかく説明をしないといけない。
説明しようにも専門のことはわからない。
(大学医学部ではすべての科の勉強をするのですが、院長は大抵お年を召していて説明があやふや、意味不明。
 なんでこんなこと説明しなきゃいけないんだ、自分がやったわけでもないのに、と思っている。)
というような背景があるのでしょうか。
主治医についてはすっかりしょげ返ってしまって説明も毅然とできない。
自分の中で「何が悪かったんだろう」と自問自答している。
特に司法解剖が入った場合は解剖結果が最後まで明らかにならないので、なんて説明しても嘘のような気がする。

訴訟になるかどうかは、説明のしかたと態度で十中八九決まる、と医療弁護士さんからは聞きました。

福島県の大野病院事件というのをご存知でしょうか。
こちらも母体が手術中に亡くなった不幸な事件でしたが、病院長の対応が悪かったらしいです。これは関係した先生から聞いた話です。

どうか振り回されずに。
人を憎むのは、猜疑心をもってあれこれやるのはとてもつらいことだと思います。

裁判は何も解決しません。たぶん。
それはやってみられたら分かるだろうと思います。
(産婦人科というのは、本当に訴訟が多く、訴訟を抱えた先生が回りにゴロゴロしているのです。本当に。いつ私にも回ってくるか分からないと思っています)

DIC発症していても、ICUに入れない場合もあります。病棟の都合などがありますので。
(あとICUは基本的に心臓疾患、脳外科手術後などの予約で入れてもらえないことがあります)

関係者

他の医療事件には興味がありません、死亡した日に病室での執刀医の説明は毅然とした態度で胎盤を持ってきて剥離の場所から血のかたまりの部分の説明も受けています。しかし出血は大したことなったと。

その夜に警察関係者、病院関係者、遺族関係者が呼ばれ病院側からの説明もありました、その場でも執刀したT医師は出血はそれほどでもなく死亡した理由はわからないと言っていたのです。

その記録は警察もとっています。

なのに病院側からの今回の発表は出血多量・・・・なぜ?しかもあの時に執刀した医師は一人もいませんでした。

あの夜すべては産科に任せてありますからと言っていた病医院長が発表しているじゃないですか?

横にいた医師も産婦人科の医師ではありませんでした。

警察の勧めもあるので訴訟は避けられないと思いますが、遺族が望んで事件にしているのではないことをわかっていただきたいです。

僻地の産科医

関係者様へ

自分の執刀であれば、絶対自分で説明したいというのが医療者の本心です。
産科医であれば尚更でしょう。
(だってナニ言われるか却って分かりませんし。私個人としては病院で院長に勝手な説明をされて事が大きくなったことがあり、やはりきちんと自分で説明したいと思っています。)

ですが、どういうわけか病院側の顧問弁護士に、本人と遺族を会わせてはならない、感情的な言い合いになる恐れがある、ととめられる場合があります。

その病院の場合がどうだったのかはわかりません。
でもえっと、ここまでのところをまとめると、(あんまりお役に立てませんけれど)何科かわからない、まして産婦人科のことなどもう40年前に勉強したきりの院長(現場にいなかった)がでてきて、なんだか思い切り、突然説明しだしたのが不審の大きなポイントですか?

元臨床医

この疾患で母子ともに死亡する確率は、単純計算上、人が交通事故で死亡する確率より少し低 い程度と計算されます。
これが信じられない数字と感じる人はもちろんいるでしょうし、そう感じない人もいるでしょう。
一つ間違いなく断言できることは、過去にも将来にも、お産で母子ともに亡くなる例は「絶対に」起こるということです。
将来、この病院も崩壊への一里塚に追加されるのでしょうか…

立木 志摩夫

関係者さん はじめまして 都内の一般内科医です。

色々な方が色々なことを言われると思います。ここにもご遺族や関係者さんにかなり厳しいご意見が今後集まることも予想されます。
必ずしもそういった意見が全員一致というわけではないのでそう御考え下されれば幸いです
もし何かできることがあればおっしゃってくださいね。熟慮して賛成できることであれば喜んで手伝わせていただきます

最後になりましたが亡くなられた御二方のご冥福をお祈り申し上げます

僻地の産科医

あら。いっぱい来た。

今日はこのあたりにして、明日にしましょうか。
あとで先ほどのメールアドレスに、本物のメールアドレスを送っておきます。

へのへのもへこ

 原稿を書いているうちに書き込みが増えてびっくりです。


  関係者様、横から口出しをして申しわけありません。管理人(僻地の産科医先生)、横レス失礼致します。

 まずは、亡くなられました妊婦さんに心から哀悼の意を捧げます。
 私は普段、手術や生検などで主にがんの診断に携わっている病理医という職種の者です。今回、くだんの妊婦さんが施行された司法解剖とは少し違う形ですが、病理解剖という解剖業務を行っています。
 残念ながら司法解剖に立ち合った経験はありませんが、行政解剖(法医解剖の一種)でしたら約1年ほど関わった経験があります。その立場で、すこしコメントをさせていただきます。

 まずは、解剖の結果について、関係者様のコメントが正しいことは十分に理解しておりますといわせてください。
 そのうえで、こちらのブログの管理人・僻地の産科医先生の仰る「司法解剖の結果が遺族に知らされない」という記述もまた正しいということをわかってもらえませんでしょうか?
 矛盾すると思われるでしょうが事実です。その理由をご説明したいと思います。

 まず、関係者様のコメントから抜粋させていただきます。
>今回も警察立会いのもと遺族の関係者には解剖医からの説明がありました
 妊婦さんが亡くなられたのは4月27日と伺っております。昼にお亡くなりになったようですので、当日に司法解剖されたと推測しますが、それで良いでしょうか?
 おそらくは、警察立ち会いの下で説明があったというのはその直後と思います。それで合ってますでしょうか?

 続きます。

へのへのもへこ(その2)

 続きです。

 これは完全に言葉のあやなのですが、「解剖の結果」という言葉は実は、ふたつの意味を持ちます。
 一つは解剖をして、亡くなられた方の臓器や全身状態を肉眼で観察して、得られた結果です。これを「肉眼診断」といいます。肉眼ですので、当然解剖当日に説明ができます。また、解剖の種類を問わず、解剖が行われた場合はこの「肉眼診断」で死亡診断書(司法解剖の時は死体検案書。書式は一緒)が書かれます。
 当然、見たまんまの結果となりますので、検案書に「諸臓器の著明な貧血」と書かれることになります。貧血の原因までは記載されません。その理由は、目で見ただけではわからないからです。
 この段階では、特にこの妊婦さんの場合はこの肉眼診断で病死であるか医療過誤であるかを判断することは非常に困難です。正直なところを申し上げますと、私にはその診断はできません。

 その理由の前に、二つ目の「解剖の結果」についてご説明致します。
 解剖されると体内(頭を開けていれば脳も)の臓器はホルマリンという液体(10%のホルムアルデヒド水溶液のことです)に漬けられ、固定という処置がとられます。これは、主に細胞の現状維持を目的としています。こうすることによって、臓器は身体から取り出された直後の状態を保つことができます。完全に固定されるまでには、臓器によって差は出てくるのですが3~4日は欲しいです。私は1週間程度時間を取っています。
 そのあと、切り出しといいまして、病気がありそうなところを小さく切る作業を行います。行政解剖では時に(特に肉眼所見で容易に死因が特定できる時に)、解剖時に一緒に切り出しをすることもあるのですが、司法解剖はかなり厳密なものと聞いておりますので後日切り出しと思います。
 切り出しにより、2cm×4cmくらいの小さな小片に臓器が切られ、それを病理検査に回します(不肖、私の専門です)。それをどうするかと言いますと、パラフィン(蝋燭のろう)で固めて薄く(2~3μmくらい)切り、専用の染色液で色を付けて顕微鏡で見るという作業が入ります。これを組織診断と言います。一般的なところで、切り出し~病理標本作成終了(小さなガラスとして出来上がります)まで早くてまる1日かかります。解剖は数が多いため、専門の技師の人数的な問題でもう少し時間がかかるかもしれません。

 まだ続きます。

へのへのもへこ(その3)

3回目です。

 いちいち日数を書いていることからもわかっていただけると思うのですが、時間的にこの検査はまだ途中だと思います。なお、この組織診断が最終診断となります。管理人・僻地の産科医先生が言われている「司法解剖の結果が遺族に知らされない」というのはこの最終診断と推察します。……これは時間がかかります。申し訳ないのですが、1日・2日で何とかなるものではありません。司法解剖を行う法医の先生方はこれに不慣れな方が多いので尚更です。数ヶ月どころか1年以上かかる場合もあります(これは法医の人手不足も大きな要因です)。

 肉眼診断で考えていた病名と組織診断で判明した病名が違うということは稀ならずあります。それは「ミス」や「隠蔽」ではなく、単純に「主治医にもわからなかった」ことにあたります。
 解剖前と解剖後で診断が変わることはもっと多いです。解剖は必ずしも万能ではないのですが、しかし解剖で初めてわかる例も非常に多いのです。……今回、妊婦さんが亡くなられた際に、解剖前と解剖後(病院の発表)で言っていることが食い違っているのを不審に思われているようですが、私は解剖前後で診断が変わったためだと思っています。

 ここで一つ誤解していただきたくないのは、それを安易に誤診と考えていただきたくないということです。非典型的(どうか、悪い意味で捉えないでください!)な経過を取る症例もあり、そんなときはどんなベテランでもわからないということなのです。それを、どうか誤診とは考えないでください。

 すいません、次で終わります。

へのへのもへこ(4回目)

 最後に、今回の件で、私は病死か否かの判断ができないと言った理由をご説明致します。
 前述とかなり重複するのですが、目に見えない何かが死因に大きく関与している場合は肉眼診断と組織診断の結果が食い違ってきます。あるいは、出血多量としかわからなかった死因が、例えばDICと呼ばれる血栓傾向&血液凝固異常によるものだと特定できる場合だってあります。
 出血多量だったら何のことかさっぱりですが、DICだったら病死だということになります。でもそれは顕微鏡での組織診断にならないと断定できません。今回のように、警察沙汰になった場合は特にです。

 ……これだけ大騒ぎになってしまった以上、法医の先生方も早く結果を出してくださると思います。
>遺族並びに関係者は病死だったとの説明を望んでいました
 とのことですが、現状の説明=医療過誤ではありません。これははっきり申し上げます。病死である可能性も十分にあります。とりあえず、最終診断を待ちませんか?
 病院の態度に問題を感じておられるようですが、提訴はそれからでも遅くはないと思います。

 長文失礼しました。僻地の産科医先生、場を汚してすいません。

子持ちししゃも

関係者様。残念な結果でなくなられた方と赤ちゃんのご冥福をお祈りします。

こんなに詳細な個人情報を書き込みして大丈夫なのでしょうか?
主治医の先生の手による経過表を見せていただいたために(あちこちに出回ってしまいましたので)産婦人科医師として状況が詳しく分かりコメントさせていただきます。

>検案書には、諸臓器の著名な貧血と書いてあります。明らかに血の少ない状態だと言っていました。
普通に輸血していればこのような状態にはならないとも言っていました。

これについては、警察からの説明でしょうか?
妊婦さんは出血に強く、分娩後や帝王切開後の出血3000ml(羊水込み)による重度の貧血だけでは死亡にいたりません。
正常の女性のヘモグロビン濃度12g/dlの半分の5-6g/dl程度まで重症の貧血も珍しくなく死亡しない例もたくさん経験しています。
私自身もつい最近帝王切開後ヘモグロビン4.3g/dlの方を経験しましたが、輸血が届くまで冷や冷やしましたが救命できました。

この状態(ヘモグロビンが正常の1/2)の解剖所見では、当然重症の貧血という診断となるでしょう。組織内の血液成分の量が少ないのは間違いないですから。さらに、救命のために輸液という水分もたくさん投与されていますからさらに薄まっているでしょう。
しかしそれだからといって死因が出血多量とはならないと思いますし、現役の産婦人科医師としてもこの経過で出血多量のための死亡と説明されても納得がいきません。(5/2の病院の記者会見の方が、不誠実であったと思います。ご不快に感じられたのは当然でしょう。)

ですから自分の大切な患者さんが、予想外の状態で急変され死亡されたのなら、病理解剖をさせてくださいと当然お願いいたします。
ご遺族のお気持ちと同じように、病気の前に無力であった自分自身も死亡原因を知りたいと強く思うのは当然です。
司法解剖に回されるのであれば、死因が判るのであればどうしても知りたいので教えてくださいと警察にお願いするでしょう。
その態度が、頼りないと思われるのでしょうか?

>出血量を把握せず出血は最後までは多くなかったと遺族に説明し死因を警察に教えてくださいと頼んでいるような医師でもいいのでしょうか?

自分の患者さんを救うことが出来なかった医師は、本当に憔悴します。他に助けられる方法がなかったか、どうすれば助けられたのだろう、何か他に出来ることはなかったか、自分の力不足ではなかったのか必死で自問自答します。
その反省と自分の医療に対して自信がなくなっているための発言と素直に受け取ってはいただけませんでしょうか?

>なぜまだ病気の可能性が否定されていないのに病院側が出血多量死と発表したのでしょうか

私もこの時点での病院の発表は軽率だと感じました。(まだ死因が判明していない時点であるため)
産婦人科医としては、この出血量のみで死亡の原因といわれても納得いきません。

医療関係者以外の、SORAさんのコメントありがとうございます。
ご遺族の心に届きますように。

元臨床医

僻地の産科医様、ご挨拶が遅れました。私は静岡県で外科病理医をしており、病理の前に臨床経験もあります。産科の先生方が出される検体を毎週拝見していて、日々、その業務に少しでも助けになれたらと検体を精査させて頂いています。早期剥離の胎盤の経験も何例かあります。同県で起きたことでもあり、しばらく前から読ませて頂いていたこのブログにコメントを書かせて頂きます。

自己紹介はこの辺で勘弁して頂き、「関係者」様に一言伝えたくて書かせて頂きます。

ここにこの件の当事者の方がコメントしているらしいことに気づいて、いろいろなブログを読み歩いてみたら、同じようなコメントが多数見いだされました。
関係者様、悲嘆にくれるお気持ちを私も少しはわかるつもりですが、ネットに安易に情報を書き込むのは控えた方がよろしいと助言させて頂きます。関係者様が知りたいことは、わたしはなんとなくわかってきましたが、敢えてここでは書きません。我々医療者は、今の状況では現場の状況、本当の意味の真実を知らずに報道のみを根拠にあれこれ書くしかないですし、今のような一方的な情報の流出が続けられれば、おそらく、この先、関係者様ご自身が辛くなるだけです。一部のブログにはメモまで公開されているようですが、今後、いろいろな影響が出ないとも言えません。
関係者様が他の医療者にコメントを得たいのであれば、僻地の産科医様をはじめ、篤志家の方々とメールで交流されるようにされてはいかがでしょうか?
この件には全く無関係な一医師ですが、医療紛争に関わった経験もあるので、敢えてお伝えします。
それが難しいのは承知の上で、冷静な対処が今は必要です。

Hirn

>検案書には、諸臓器の著名な貧血と書いてあります。明らかに血の少ない状態だと言っていました。

著名な貧血=出血多量とは受け取らない方が良いかもしれません。
子持ちししゃもさんが書かれたように、3000ってさほど多いというわけでもないですから。大きなopeなら1万くらいの出血することありますし。多いとか少ないとかはかなり主観的かつ感覚的な部分ですから、主治医がさほど多くなかったと語ったとしてもそんなに変には思えません。むしろ子宮を残せたんだから多くなかったとみるのが自然です。

ところでご自分が他所に書き込まれたコメントにあった経過を拝見しましたが、
主治医の説明が出鱈目だったと思っておられるようですが、もし虚偽の説明をしようとしたならあんな不思議な経過にならずに、もっと解りやすいストーリーを作ると思います。
むしろ会見での院長の説明の方が???

あの経過からは羊水塞栓による急性循環不全が可能性として最も疑われますが、病理組織検査でないと確定できないし、その結果が出るのはまだずーっと先のことじゃないでしょうか。

一産婦人科勤務医

何もしなければ死ななくてすんだものを死なせてしまった場合に業務上過失致死というのはわからなくはありません。しかし,何もしなければ死んでしまうような場合に,結果助けられなかったとき,それと同じに扱われてはたまりません。殺そうとおもってがんばっているわけではありません。早剥に関連しては,胎児死亡は多く,母体死亡もありえます。最近の風潮からすると,産科医にとって,もはや遭遇したら=犯罪 みたいな疾患です。一般人がその風潮を強めていけば,いずれ一般の産科医は,早剥患者を見捨てることになるでしょう。(人員の手薄な施設では手を出さず,輸液管理だけして巨大な病院まで搬送することを優先する。)結果手遅れで助からなくても,半端に手を出してこじれるよりはよいかと考えます。がんばったあげくに恨まれるなんてこれほどやる気をなくすことはありませんよ。

yama

関係者様
まず亡くなられた方へのご冥福をお祈りいたします。

日常臨床に携わっていると、病理で初めてわからされる事実も少なくありません。そして、病理を持ってしても結局原因はわからなかったという結果になることも珍しくありません。
出血多量で死んだのかどうかは医師であればだれでも解る・・・というのは幻想であって、外から見て出血多量であればそれは一因であることはわかりますが、問内出血の場合は解りかねません。ことにDICでは腸間内出血や胸腔内出血など、解剖して初めて解ることも少なくありません。私自身、急死した少年の死因が解剖して初めて出血多量だったということが解った症例を経験しています。
残念ながら原因はわからないことが多いのです。また、裁判では事実の断片は見えても、結果は操作されることが多いです。何しろ双方に有利な情報しか採用しないのですから。裁判に期待はしない方が良いです。

ですから説明が二転三転することは当たり前と思ってください。そして、遺族もそうでしょうが、われわれも真実を知りたい、そして未来の医療につなげたいという気持ちは持っています。ただ、裁判になってしまうと、自分が犯罪者になってしまうのを避けるために有利な発言をし、いつまでたっても真実は見えてこないでしょう。どんなに誠実な医師でも不利な点は隠すでしょう。当たり前です。悪いことをやっていないのに犯罪者扱いされるからです。正しいことをやっているのに賠償金を取られたりするからです。もし馬鹿正直に自分に不利な点を認め、訴訟に負けたら、その臨床医が優秀であれば、社会はその優秀な臨床医を抹殺したことになります。

本当は訴訟などに頼らず、お互いを尊重し合い、臨戦態勢にならずに真実を認め合うのが大事なのですが、人間、そんな仙人みたいな心は持ち合わせていません。

本当、悲しくなります。

医療はリスクのあるものであり、きちんと法律を守っていれば事故になりにくいという交通事故と根本的に違います。医療事故はどんなに優秀な医師でも起こしますし、しばしば原因がわからず、また合併症との線引きも困難です。
そのような偶発症で医師(特に優秀な医師)が犯罪者になったり、社会から抹殺されたらそれは社会の損失です。一度こうしたことを経験した医師は警戒するようになりますから本来は貴重な存在となるはずですが、社会はそれを抹殺しているのです。
その結果、医師は逃散し、現在のような医療難民を生み出す原因ともなります。

患者のためにも医師という職種を大事にすべきだと思うのです。

最後に、人間はミスをする生き物です。しかしミスしなくても医療事故・合併症は起きます。

PS) 私はリピーターとか、左右取り違え、混乱していない現場での投薬量ミスなどは厳しく罰するべきとは思います。

この記事へのコメントは終了しました。