(関連目次)女性勤務医の労働条件 医療安全と勤労時間・労基法
(投稿:by 僻地の産科医)
育児休業制度って、
法律で義務付けられていたんですねぇ。
(↑しらなかったo(^-^)o!!)
妊娠したと表明しただけでクビになりそうになった私には
隔世の感があります(笑)。
労働条件に無頓着な
医療業界の一部を垣間見せてくれる調査結果だと思いました!
というわけで、どうぞ~♪
女性医師に育休74% 愛知県医師会県内病院調査
制度拡充 なお途上
中日新聞 2010年3月9日
愛知県内で、女性医師に対する育児休業制度がある病院は74%にとどまり、妊娠中の当直免除も60%に満たないことが、愛知県医師会男女共同参画委員会の調査でわかった。出産・育児で職場を離れる女性医師への支援は、医師不足対策として注目されているが、現場の取り組みはまだ発展途上だ。県内三百三十五病院を対象に調査。百六十二病院(回収率48・4%)から回答を得た。
男性医師にも育児休業制度がある病院は56%にとどまった。また、妊娠中の当直免除がある病院は二百床以下の病院では48%と低く、二百床以上でも72%だった。育休中の代替要員がいる病院は一割以下だった。
育児休業制度は法律で義務付けられている。厚生労働省の調査によると、三十人以上の各種事業所の89%は制度を設けており、病院の取り組みの遅れがうかがえる。
今年六月に施行される改正育児・介護休業制度法では、三歳未満の子を持つ従業員が希望すれば利用できる短時間勤務制度の導入が義務付けられる。今回の調査で、勤務時間の軽減制度がある病院は52%しかなかった。
子育て中の女性医師の要望が高い院内保育施設があるのは48%で、病児保育や病後児保育を実施しているのは一割前後だった。県医師会は病院の育児支援への取り組みをホームページに掲載し、制度拡充を後押ししていく。
権健康福祉部の吉田京技監は「女性医師の働きやすい職場環境をつくることが病院の生き残る道」と指摘する。
柔軟雇用で離職に歯止め、医師不足改善に期待
中日新聞 2010年3月9日
http://opi-rina.chunichi.co.jp/topic/20100309-2.html
女医の割合 年々増加
福井県 支援充実 県外から復職も
女性医師は年々増えている。厚生労働省が昨年末に発表した調査では、二〇〇八年末現在で医療施設に従事する女性医師の割合は18・1%。このうち三十~三十九歳は26・5%、二十九歳以下では36・1%と。若い世代ほど割合が高い。産婦人科では二十歳代の七割近く、小児科も五割近くを女性が占める。
医師不足による医療崩壊を食い止めようと、県単位で復職支援に取り組む例もある。福井県では〇八年五月、全国二番目の「女性医師支援センター」が誕生した。県の委託で県医師会が運営。実態調査や個別相談、医学生と医師の交流に力を入れる。復職研修制度を利用して、今までに八人が復職。県外から来た医師が多い。
福井県は、共働き率が全国一で、女性が働きやすい下地があり、県や医師会、女性医師らが連携して良い結果を出している。医師会の担当理事・富永八千代医師は「時間帯によって医師が交代する体制を患者さんに受け入れてもらえると、女性医師は戻りやすい」と住民の見守りにも期待する。
石川県も昨年六月、県医師会に委託して支援センターを設置した。設置に先立ち「女性医師への支援を行う病院一覧」をホームページに掲載。全百二病院のうち公表を承諾した五十六病院について、院内保育所や短時間勤務の有無などを紹介している。また、子育てとの両立を経験した女性医師二十一人をメンター(助言者)として養成。各病院で後輩女性医師の相談に乗っている。
女性医師支援の取り組み
院内に保育所 短時間勤務 当直なし
病院の育児休業などへの取り組みが遅れる中、女性医師の復職研修や短時間勤務の導入など積極的な支援に取り組む病院も出てきた。女性が働きやすい環境をつくることが、医師不足の改善につながるという期待がある。
福井市の福井県済生会病院。産婦人科の河野久美子医師(36)は、2歳と1歳の子を育てながら、週4日の勤務を続けている。昨年6月から子どもを院内の保育施設に預け、復職研修として外来や検診、手術の助手を務めた。11月からは、短時間正規雇用で当直なしの勤務だ。
県内外の病院で10年の経験はあっても、出産・育児による2年のブランクは大きい。命を預かる責任の重さから一時は「2度とメスは持たない」と思っていた。しかし、2回目の出産の直前、かかっていた病院で夜中に緊急の帝王切開手術の応援を頼まれ「家族の一番幸せな瞬間」に立ち会う喜びを思い出した。
済生会病院は医師になったころの勤め先。2007年、NPO法人「女性医師のキャリア形成・維持・向上をめざす会」(ejnet)が実施する「働きやすい病院」の認定を受けている。
「働きやすい環境をつくっていただき、踏み出すことができた。ほかの医師に何かあった時は、私もサポートできるようになりたい」と河野医師は語る。
産婦人科では現在、育児休業中の1人も週1回、外来を担当している。4月からの復帰後は短時間勤務に就く。河野医師らの姿を見て、初期研修中の女性2人が後期研修医として同科に入ることを決め、同科の医師数は4月から9人に。里見裕之産婦人科医長(41)は「女性医師は優秀で、働きやすければ必ず戻ってくる。週2日の勤務でも助かる。産婦人科志望の女性は増えているが、10年で辞められたら技術を伝承する人もいなくなる」と話す。
名古屋市南区の大同病院では、6人の常勤医が週4~5日の短時間勤務で働く。うち1人は持病で当直ができない男性。病児保育もできる院内の保育所は、男性医師も利用している。8人中4人が短時間勤務の小児科は「複数主治医制」。副院長の水野美穂子部長(51)は「短時間勤務の医師が昼間の外来や病棟の治療に大きな力を発揮している」と語る。
夜の当直はできなくても、日曜日の昼間の当直を担う医師もいる。「みんな能率よくレベルの高い仕事をしている。多様な雇用形態を認め、支え合っていくことが大切」と水野部長。「本人のやる気が第一だが、これからは男性の育児参加も考えるなど、雇用者側は意識を変える必要がある」と指摘する。
ejnetが認定している「働きやすい病院」は全国で13病院。中部地方ではほかに聖隷三方原病院(浜松市)が認定されている。
この記事は私も読みました。自分の病院でも取り組まないといけないと思い、細々と声を上げようとしています。(前から労働条件改善に取り組まねばと思っていたのですが)
投稿情報: 山口(産婦人科) | 2010年3 月10日 (水) 14:32
このタイトルには疑問を覚えます。
いくつも地方公立病院に勤めていきしたが、どこでもそれなりに育休とってましたよ・・・、看護師の方々は。
というわけで、「医師に関して」を強調するようなタイトルのほうがよろしかったのではないのでしょうか?
投稿情報: cobonzu | 2010年3 月24日 (水) 21:10
またまたしがない保育士です。
正直、産休があるだけでも羨ましいです。
妊娠したことにより、産休育児休暇を与えなければならない(求めた場合の不当解雇は×)という法律があることは知りました。
私がお世話になっている県立の総合病院では、産休も育児休暇も、お子さんが小さい方は夜勤などを入れない措置は取られているようです。
受け持ったお子さんのお母様がそちらで働いている方が何人かいらして、情報交換しました。
私は公務員に準ずる保育士ですが(共済保険ですが公務員ではありません)、産休も育児休暇もなく、産前産後2ヶ月に則って、解雇されます。
それから、知り合いから聞いた話ですが、育児休暇中のお給料を全額出してくれるのは公務員だけだそうで、一般企業では育児休暇事態与えられても、雇用保険の中から約給料の半分のお金が支給されるそうです。
私は公務員と同じ立場で働いているので、雇用保険は支払っておらず、退職したらどこからもお金は出ません。
地方財政が逼迫している現状ですが、もっと働く人たち、働くお母さんたちに優しい労働条件にしていかないと、少子化は進む一方だと思います。
経済が冷え込んでいるのに、新しい生命の誕生が少ないのは悪循環です。
投稿情報: ミヤ | 2011年2 月 6日 (日) 09:24