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(投稿:by 僻地の産科医)
本日の医療ニュースですo(^-^)o ..。*♡
どこも大変です。。。。問題認識、遅すぎ(>_<)!!!!いつも後手後手!
看護協会、かっこええなぁ。。医師会そんなことやらんもん~。
NICU増床が必要…大阪府内の総合周産期医療センター
読売新聞 2008年11月17日
http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/medical/mm20081116kk01.htm
●医師不足、宿直月6回も
東京都で脳出血の妊婦が、「総合周産期母子医療センター」に指定されている病院など8病院に受け入れを断られ、出産後に死亡した問題は、重症妊婦や新生児の緊急治療を行う同センターの態勢が不十分な実情を浮き彫りにした。同センターに指定されている大阪府内の5病院も、常勤医師や新生児集中治療室(NICU)の数が十分とは言えないなど課題は多い。読売新聞が行った調査結果を分析した。
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NICUの空床状況などをパソコン画面で確認する医師
(和泉市の府立母子保健総合医療センターで)
●常勤医師
5病院には、常勤の産婦人科医が9~18人いる。4病院は定員以上だったが、大阪大医学部付属病院は定員を1人下回っていた。
夜間や休日の当直態勢は、4病院が2人の医師を置いているが、愛染橋病院は原則1人。自宅待機して呼び出しに応じる「オンコール当番」を1人配置し、経験の浅い若手が当直の日は2人で泊まるなど配慮する。同病院の担当者は「2人以上で当直ができる病院は恵まれている。月6回泊まる医師もおり、数が足りない」と打ち明ける。
●脳疾患への対応
産科救急の対象は▽母体▽胎児▽新生児――に分かれるが、例えば脳出血で母体が重症に陥った場合、脳外科のない施設では対応できない。府立母子保健総合医療センターと愛染橋病院は、近隣の大学病院や総合病院など、高度医療を提供する「3次救命救急センター」に搬送している。
●受け入れ態勢
救急搬送依頼への対応について3病院が「原則すべて受け入れる」と回答。「断る場合がある」とした2病院は、理由を「ベッドが満床時や、処置中で医師が対応できない場合」(愛染橋病院)、「重症患者を優先し、軽度の患者にほかへ回ってもらった適切な搬送の結果」(府立母子保健総合医療センター)としている。
府立母子保健総合医療センターは2006年7月からの1年間、受け入れ先を探した約270件を分析。1か所目で決まったのは約25%にとどまり、平均は3・3か所目。決まるまでに同約50分かかっていた。
こうした状況を受け、昨年11月に配置されたのが「緊急搬送コーディネーター」だ。母体の状況を見極め、的確な搬送を行うため、ほかの病院との連絡調整役に専念する。コーディネーターとなるのは、同センターや基幹病院の産科医らベテラン医師15人。同センターの「3人目の当直」の位置づけだが、地域の病院が搬送先を探せない場合の調整も行っており、府全体の産科救急の“司令塔”としての役割も担う。配置後、受け入れ先の決定までの時間が、平均約30分に短縮された。
●課題
受け入れ先が決まらない背景について、府立母子保健総合医療センターの末原則幸・副院長は「NICUが絶対的に不足している」と指摘する。府内には現在、NICUが211床あり、増床傾向だが、空床状況などの情報を共有する「産婦人科診療相互援助システム」(OGCS)に参加する約40病院の平均稼働率は9割超。医師の手が空いていても、NICUがふさがっていて断らざるを得ない場合もあるという。
「府全体でさらに20~30床のNICUが必要。医師不足の解消と合わせて根本から産科医療を立て直してほしい」。末原副院長は国や自治体の支援を要望する。
周産期センター空白 1日も早い妊婦の不安解消を
愛媛新聞 2008年11月16日
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200811167879.html
緊急処置が必要な妊婦や赤ちゃんを受け入れる地域周産期母子医療センターに認定されていた住友別子病院(新居浜市王子町)が九月末に産婦人科を休止、東予地区の周産期センターが空白になっていることが分かった。
現在は県立中央病院や同市内の他の病院などがカバーしている。県健康増進課が「できるだけ早い時期に適当な病院を認定したい」と説明している通り、一日も早く東予地区の周産期医療体制を整えてもらいたい。
住友別子病院によると、産婦人科の休止は、大学側から医師の引き揚げ要請などがあり、人員の確保が難しくなったことが原因だという。全国的な産婦人科医師不足の影響が表れた形だ。
厚生労働省によると、一九九四年に一万千三十九人いた産科医が、二〇〇六年には九千五百九十二人に減少した。わずか十二年で14%以上減ったことになる。出産に伴う医療事故訴訟の増加や当直回数の多さ、長時間労働などが原因とされる。
県内でも産科の休診が相次ぎ、現在東予地区で分娩(ぶんべん)可能な医療機関は、六病院と八診療所に限られている。伊予市や西予市など九市町には出産できる医療機関がない。
周産期母子医療センターは産科と小児科を備え、リスクの高い分娩などができる医療施設で、国の周産期医療システム整備指針に基づき、都道府県が指定・認定する。
本県では、県立中央病院が総合センターに指定されている。住友別子病院の認定辞退で、地域センターは市立宇和島病院、愛媛大医学部付属病院、松山赤十字病院の三施設となった。
国の通達では、地域センターには緊急帝王切開手術などに対応できる高度な設備や、新生児集中治療室などを設けると同時に、医師の二十四時間体制が望ましいとする。
医師確保の難しさに加えて採算性の問題がある。本来は公的な病院が担うべきだとの指摘もある。住友別子病院の周産期センター認定辞退は仕方ない面がある。
新居浜市内ではこの四月、県立新居浜病院が産婦人科を新設した。分娩室や新生児治療室などの整備も進み、十二月中にも分娩の受け入れを始める予定だ。小児科の医師も三人に増員されるなど、周産期医療の実施に向けて整備が進んでいる。
空白を解消するためにも、住友別子病院に代わる地域周産期センターとして早期の指定を求めたい。
医療体制が整っている東京でさえ、妊婦が病院に受け入れを拒否され死亡する事故が起きた。早急に周産期医療体制を整え、東予地区で出産を控えている妊婦の不安を取り除いてほしい。
患者受け入れ調整で「地域救急センター」設置へ―東京都
キャリアブレイン 2008年11月16日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19178.html
搬送患者受け入れの迅速化などを検討している東京都の「救急医療対策協議会」(会長=島崎修次・杏林大医学部救急医学教室教授)は11月14日、第2回会合を開き、最終報告案を大筋で了承した。報告案には、二次救急医療機関の機能と連携を強化するため、都内に12ある二次医療圏内にそれぞれ、患者の受け入れ調整などを行う「東京都地域救急センター(仮称)」を設置することなどが盛り込まれた。
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報告案は、都民と医療、消防、行政の各機関が協力して救急医療を守るため、「東京ルール」を推進すべきだと提言。基本的な取り組みとして、
(1)救急患者の迅速な受け入れ
(2)「トリアージ」の実施
(3)都民の理解と参画―の3つを挙げている。
■「地域救急センター」は患者受け入れの「幹事病院」
(1)では、通常の対応で医療機関の選定が困難な場合、一時的に受け入れた救急医療機関が応急治療を行い、必要に応じて他の病院に転送する「一般受入・転送システム」導入の必要性を強調。都内に12ある二次医療圏に、それぞれ複数の「地域救急センター」を置くことを提言した。
地域救急センターは、救命救急センターとも協力しながら、患者受け入れの調整や情報管理などで地域の「幹事病院」の役割を果たし、他の医療機関が受け入れ困難な場合は、一時的な搬入も含め積極的に受け入れるよう努めていく。地域救急センターで患者受け入れの調整が難航した場合は、東京消防庁司令室に配置されたコーディネーターが複数の医療圏間の調整を行う。
報告案は、救急救命士など現場に精通した専門職がコーディネーターとなり、同庁に配置された救急隊指導医の助言、指導を受けながら調整することが望ましいとしている。
東京消防庁が運用している救急医療の情報システム(周産期システムとは別)については、今年2月に総務省消防庁が実施した調査で、情報の即時更新を行っている全国の医療機関の7割が東京都所在だった実績が示されたが、現在、各医療機関が入力した情報は消防機関のみで共有されているため、同協議会は「救急医療機関が互いに参照できるように早急に改善する必要がある」と結論付けた。
二次救急医療機関の機能強化の重要性の大きさから、特に同機関を地域救急センターに指定することが望ましいとして、指定要件の一例に、▽地域内の患者受け入れの調整役として、働く医師がいる▽休日、全夜間帯にも専任の救急看護師を配置している▽救急患者の受け入れ状況を検証する院内会議を設置している―などを挙げている。
■救急医療患者にも治療の優先順位
(2)では、救急医療における「トリアージ」の必要性が指摘された。
トリアージとは一般に、災害時など多数の傷病者が一度に発生した際、搬送や治療の効率化のため、重症度に応じて治療の優先順位を決めること。救急車で搬送された患者の約6割が、初診時で「軽症」とのデータもあることから、限られた医療資源で最大の効果を得るには、救急医療現場にもトリアージが必要であり、地域救急センターが先行的に実施・検証を行い、地域の救急医療機関に広げることが有効だとした。
■患者である都民も意識改革を
(3)では、救急医療における医師など医療資源の不足から、「都民自らが『救急医療は重要な社会資源である』という認識を持ち、適切な受療行動を心がけることが重要」として、患者側の意識改革を提言。都民と医療従事者が交流するシンポジウムの開催など、救急医療の現状やその改善に向けた取り組みについて、患者側の理解促進を図る必要性があると強調している。
さらに、昨年の総務省消防庁の調査で、人口10万人当たりの都内の救急医療機関数が2.7で、全都道府県で43位だったことを挙げ、都民に安心感を与える相談事業の重要性も指摘した。
■救命救急センターとの連携が必要
報告案を受けて島崎会長は、「日本の救急医療の再生にかかわる素晴らしいモデルケース」と高く評価。「東京ルール」の中で相互補完の関係になる地域救急センターと救命救急センターについては、「うまく協調、連携してほしい」と要望した。
青梅市健康福祉部長の関塚泰久委員は、「その他の課題」の項目に記載された「かかりつけ医」について、「都民に重要性を理解してもらえるように、(3)の文言の中にも入れてほしい」と提案した。
また、母体搬送について事務局が、「東京ルールは救急車での搬送システムであり、病院間に関しては想定していない。周産期のシステムは、総合周産期母子医療センターが地域の元締の役割を担っているため、今回のルールで別のものを入れる必要はないと思う」と発言。
これに対して昭和大病院副院長の有賀徹委員は、母体搬送に関連した事案でも、状況によって一時的な受け入れシステムを適用し、地域救急センターが応急治療や受け入れ調整を行えば、東京ルールの範囲内だとの認識を示した。その上で、「そのような事態をこちら側が考えていれば、産科医とのディスカッションの中で、(情報システムの)相互乗り入れのようなことが成就していくのではないか」と述べた。都は月内にまとまる予定の最終報告を踏まえ、必要経費を来年度予算に盛り込む方針だ。
健生病院に救急病棟開設、時間外も医師2人常勤/弘前
陸奥新報 2008年11月16日
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/11/4292.html
弘前市の健生病院(長谷良志男院長)は、救急輪番制の指定病院として同市の救急医療の中核を担っている。第二次救急医療機関として救急外来は内科、外科、小児科まで幅広く患者を受け入れているが、救急医療をさらに充実するため今年10月から、病院独自の取り組みとして救急病棟を開設した。長谷院長は「地域の人たちが求めている救急医療を提供していきたい」と張り切っている。
救急病棟設置は、治療中患者の状態把握、患者の安全性、緊急時のベッド確保対策などを目的に、同病院の今年度事業計画として3月から準備。同病院の282床のうち、利用が減っている産婦人科、小児科を中心にベッドを集めて8床を確保し、救急外来奥に設置した。
スタッフは、救急外来を担当する専門医2人とICU兼務医師1人のほか、救急看護認定看護師ら。診療時間外(午後4時40分―翌日午前8時半)は医師2人、看護師2人が科を問わず診療や治療に当たる。
同病院は2003年の救急外来開設時から「断らない外来」を目指しており、同病院によると、昨年度の救急医療受診患者数は2万423人、救急車搬入数は1602件に上る。
このため、重傷ではないものの経過を診なければならない患者が騒がしい救急外来のベッドで過ごさなければならなかったり、入院が必要と診断されても入院ベッドが空くまで救急外来のベッドで過ごすしかない患者もいるというまた脳卒中インフルエンザなど冬季になるにつれて患者数が増加し、年末年始には多い時で1日200人を4人の医師で診ることもあるという。
救急集中治療部の太田正文医長は「救急外来が近いことで、次の診断がしやすい。時間の短縮にもつながる」と話す。救急医療は態勢充実に人件費が掛かり、マンパワー不足など問題は山積。病院側も地域連携の中でどう地域医療を守っていくかが問われている。
長谷院長は「厳しい状況の中でも救急医療は公共的な役割が大きいため、支えていかなければならない」と語った。
妊婦、脳障害で年10人死亡 厚労省調査、1万人に1―2人発症
中日新聞 2008年11月16日
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008111602000051.html
国立病院 自治体補助 可能に 塩川議員に総務相答弁
しんぶん赤旗 2008年11月16日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-11-16/2008111604_03_0.html
国立病院が地域医療を拡充する際、地方自治体からの補助が可能に―。日本共産党の塩川てつや議員が十三日に衆院総務委員会で行った質問で確認されました。これまで、自治体が国立病院に対して負担金や寄付金を支出することは原則的に禁止されてきましたが、今年三月に地方財政再建促進特措法施行令が改正され、支出の可能性が開かれました。
塩川議員はこの改正を取り上げ、具体的に、
(1)二次救急の輪番体制に週一回参加している国立病院が、自治体の要請にこたえ、輪番を週二回に増やす場合
(2)地域周産期母子医療センターを設置している国立病院が、地方公共団体の要請にこたえ総合周産期母子医療センターを設置しようとするとき
―などの事例について、国立病院は自治体からの寄付を受け取れるのか質問。鳩山邦夫総務相はいずれの場合も「受け取りは可能」とこたえました。上記のほか、国立病院などが都道府県の策定する医療計画のもとで、新しく救命救急センターなどを設置する場合や、国立病院がそれまで行っていなかった普通分娩(ぶんべん)を実施する場合などは、地方自治体の支援が可能とされます。
塩川議員は「国立病院の拡充に国が責任をもつことは当然だが、国立病院に補助を出して、地域医療を拡充させたいという自治体の工夫などは尊重されるべきだ」として、地方自治体から総務相に協議があった場合、速やかに同意するよう求めました。
医師確保策で首都圏在住の医師らと懇談会/県/青森
陸奥新報 2008年11月16日
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/11/4287.html
県医師確保対策東京地区懇談会が15日夕、都内のホテルで開かれ、住民参加型の地域医療と医師確保について、首都圏在住の医師や特定非営利活動法人(NPO法人)の代表者らが県に対して提言した。
東京地区の懇談会は今年が六度目。県から三村申吾知事と健康福祉部の一瀬篤部長ら、弘前市の葛西憲之副市長、西北五地域医療研究会の対馬逸子代表が出席。東京地区から自治医科大学地域医療学センター長の梶井英治教授、自衛隊中央病院の渡辺千之院長、NPO法人「地域医療を育てる会」の相京邦彦代表らが出席した。
最初に三村知事があいさつし、県の取り組みを紹介。意見交換では出席者から「住民も病院任せではなく、医療再生のために何ができるか考え行動しなければならない」「地域に必要なのは専門医ではなく『総合医』。育成に向けた環境づくりが急務」などの意見が出された。県はこれらの意見を施策に反映させていく方針。
武雄市:地域保健医療、医師会の協力を継続 /佐賀
毎日新聞 2008年11月16日
http://mainichi.jp/area/saga/news/20081116ddlk41010284000c.html
“機能不全”寸前の地域医療 救急患者殺到、医師不足深刻…にじむ疲労/山形
MSN産経ニュース 2008年11月16日
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/081116/sty0811161523004-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/081116/sty0811161523004-n2.htm
(3)http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/081116/sty0811161523004-n3.htm
地域医療の“最後の砦”を担う基幹病院に、軽症、重症問わずに救急患者が押し寄せて、機能不全を起こす寸前だ。福島県郡山市では2月、救急搬送された女性が、「ベッドがない」「処置できる医師がいない」などと、5病院で9回も受け入れを断られ、死亡する最悪の事態も起きた。自治体や医師会はこの事態にどう向き合っているのか。山形県の救急医療現場を探った。
「重症患者を診察している横で軽症患者が『早く診てくれ』と待っている。とても、手が回らない」。11月上旬、山形県新庄市の県立新庄病院の男性医師(27)は、聴診器を首からぶら下げたまま、そう口をゆがませた。声に疲労感がにじむ。当直明けで、勤務は30時間を超えている。
その前日、午後8時すぎ。当直態勢の急患室に、救急車から担架で患者が次々と運び込まれた。交通事故でけがをした子供を皮切りに、火災で負傷した3人が到着。男性医師ら2人の当直医師は、さらに医師を呼び出し、火災でのどを焼いた2人を重症と判断して、優先的に治療に取りかかった。一段落付いたのは約1時間後だった。
ところが、この間に、胸痛を訴えて来院したが、医師の手が足りずに、診察が後回しになっていた男性がいた。待っている間、看護師が様子を伺っていたものの、「胸痛との情報だけでは、容体が急変するリスクはゼロではない。心臓の異変から来る痛みだったら最優先になる。早く診たかったのだが…」(男性医師)。結局、その後の診察で、この男性は転倒による胸の打撲と判明。男性医師は、胸をなでおろした。
同病院には、年間約1万6000人の救急患者が来院、搬送される。原則2人の当直医が時間外に診察する救急患者数は、1日平均20人を超える。しかし、そのうち80%以上がその日に帰宅する軽症者だ。同病院の石山智敏救急部長は「軽症か重症か分からないまま、ここに救急患者が集まってくることが問題。都市部と違って他に病院もないので“たらい回し”はありえないが、緊急性の高い重症者に力を注ぐという、本来、基幹病院があるべき姿からはほど遠い」と語る。
当直時の多忙は、勤務医の加重労働にもつながっている。県医師会の常任理事を務める武田憲夫医師(山形県立中央病院副院長)は、「いま勤務医は疲れ切って、モチベーションを保てなくなっている」と訴える。当直明けからの通常勤務に加え、手術、会議に追われ、「心が折れて“立ち去る”」医師や、当直のない開業医に転身する者も珍しくないという。残された医師に一層負担がのし掛かる悪循環に陥っている、と明かす。
加重労働は、医療サービスの低下やミスを誘発する危険性を高める原因にもなりうる。事態は深刻だ。自治体や医師会は、従来の時間外診療の当番制は「もはや崩壊している」(武田医師)として、救急患者が利用しやすい定点化した時間外診療所の整備に取り組んでいる。診療所では初期医療、基幹病院では高次医療と、役割分担し負担をうまく分散させるのが狙いだ。
新庄市でも、平成19年3月、平日夜間・休日診療所を新設した。しかし、時間外診療所の整備が基幹病院への患者の一極集中を緩和させる“処方箋(せん)”になるかどうかは、まだ不透明だ。同市によると、同年度の時間外診療所の利用者は4872人で当番制当時の約 2.6倍に増えたが、新庄病院が扱う救急患者数は微減に留まった。新庄病院からも週2回医師が派遣されており、石山救急部長は「軽症患者を掘り起こした格好になった。これでは働く場所が増えただけだ」と苦しい胸の内を明かす。患者の安易な大病院指向や、「昼は仕事だから夜来た」などと来院する“コンビニ受診”も跡を絶たないのも悩みだ。国も、大学の医学部の定員増など、医師不足解消に向けて手を打ち始めた。しかし、学生が一線の医師として活躍するのは10年先。武田医師は「早急に、基幹病院へ負担が一極集中する現状を改善するような医療システムを作らなければ、本当に地域医療が崩壊してしまう」と危機感をあらわにしている。
◇
■山形県の医療事情
山形県内の平成18年時点の総病院数は70、診療所は 924施設。人口10万人当たりの医師数は 203.0人で全国31位(全国平均 217.5人)。面積 100平方kmでは26.3人で、全国44位(同74.5人)。県によると、自治体病院の約半数が基準医師数を満たしていない。医師の地域偏在も課題となっており、県立新庄病院がある最上地域は10万人あたり 131.7人と全国平均を大きく下回っている。
舛添厚労相:MESH支援前向き/沖縄
毎日新聞 2008年11月16日
http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20081116rky00m040002000c.html
【名護】政務のため来県中の舛添要一厚生労働相は15日午後、北部地域で救急ヘリ事業の再開を目指す「MESHサポート」(代表・小濱正博医師)について「長期的にMESHがうまくいけば、国としての支援を考えたい」との認識を示した。同日にジャスコ名護店で行われた同団体の会員募集と募金キャンペーンに参加し、小濱代表らに対して述べた。法整備などについて具体的な言及はなかったが、「こういう民間の活動を助ける仕組みが今はない。国の補助金を流す仕組みができないか、(MESHの)良い試みを支える工夫を考えたい」と話した。
MESHが民間で運営する救急ヘリ事業のモデルケースとして確立できれば、行政の支援体制を整えることに前向きな姿勢を見せた。その上で、県や北部の市町村にも協力を求めた。小濱医師は舛添厚労相に対し、民間のドクターヘリ事業への支援策や、千円サポーター会員増加への組織動員、救命救急センターの有無などドクターヘリ配備条件の緩和-などを要請した。県からNPO法人として認証を受けたことも報告した。
舛添厚労相は、万国津梁館で開催中の日本ロボット外科学会に出席するため来県。北部市町村の首長らとも意見交換した。
インドネシアの看護師が受け入れ病院訪問
中日新聞 2008年11月16日
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20081116/CK2008111602000007.html
看護師の勤務、緊急調査へ=相次ぐ過労死で協会-1万人対象
時事通信 2008年11月16日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008111600121
長時間労働や不規則勤務が原因で看護師が過労死と認定されるケースが相次いでいることから、日本看護協会は16日までに、全国1万人の病院勤務の看護師を対象に、残業時間や夜勤、交代制勤務などの実態を緊急調査することを決めた。来年3月までに調査結果をまとめる予定。
同協会は1965年以降4年ごとに「看護職員実態調査」を実施。直近の2005年調査では残業時間は月平均14時間余りだった。しかし、先月過労死認定された高橋愛依さん=当時(24)=のケースで、認定された残業時間が月平均80時間近くに上り、病院の就業記録に比べ大幅に多いことが分かった。
協会は「看護師の業務は急激に増え、密度も濃くなっている。過労死が二度と起きないよう、調査で労働環境をくまなく点検したい」としている。
「JR脱線救護でPTSD」元看護師、労災求め提訴へ
朝日新聞 2008年11月16日
http://www.asahi.com/health/news/OSK200811130149.html
107人が死亡、562人が負傷した05年4月25日のJR宝塚線(福知山線)脱線事故で、けが人の搬送先の兵庫医科大病院(兵庫県西宮市)の看護師として手当てにあたった女性(35)=大阪市=が「惨事に直面して心的外傷後ストレス障害(PTSD)になり、退職を余儀なくされた」として、国に労災認定を求める訴訟を週明けにも神戸地裁に起こす。厚生労働省によると、この事故による「惨事ストレス」をめぐり、医療従事者の労災認定が裁判で争われるのは初めて。
医療従事者は日常的にさまざまなストレスにさらされており、非日常的な惨事ストレスの問題はあまり注目されていない。専門家によると、この問題で訴訟が起こされるのは珍しいという。女性側代理人の松丸正弁護士は「同様の症状に苦しむ人は少なくない。裁判を通じ、惨事ストレスへの対処が置き去りになっている現状を訴えたい」と話している。
女性側の主張によると、女性は事故当日、現場から約5キロの病院に運ばれたけが人の止血や手術の補助をした。数日後、突然涙が止まらなくなり、不眠や食欲低下、過呼吸、全身の震えなどの症状も現れた。2カ月後の6月、救護で心に傷を負ったPTSDと診断された。9月に休職。いったん復職したものの結局、今年7月に退職した。
女性は06年3月に労災申請。西宮労働基準監督署が退けたため、これを不服として兵庫労働者災害補償保険審査官に審査を請求した。今年7月の決定は「事故を直接目撃したわけではない。救急医療に長年携わっており、事故に伴う業務が症状の原因とは認められない」として再び申請を退けた。
兵庫県などによると、現場には県内外の19の病院などから医師や看護師ら139人が駆けつけ、搬送先の34病院でも多くの医療従事者が救護にかかわった。兵庫医科大病院は搬送先として最多の113人を受け入れ、医師約30人と看護師約50人が治療や手当てをした。事故後、今回提訴する女性ら看護師2人が心身の不調を訴え、病院側は臨床心理士によるカウンセリングや勤務時間短縮、夜勤の免除といった措置をとった。 厚労省によると、JR脱線事故では今年4月現在、通勤中の死傷者やPTSDを発症した乗客ら85人が労災認定を受けている。
◇
〈惨事ストレス〉 大規模な災害や事故の現場で悲惨な光景を目撃したり、職責を果たせなかったという思いにさいなまれたりした結果起きる不眠や気分の不良、放心状態などのストレス反応。阪神大震災や地下鉄サリン事件(ともに95年)などを機に注目されるようになった。放置するとPTSDになる恐れが指摘されている。
医療事故などで議論 全国の政令市医師会代表者 千葉市で協議会
東京新聞 2008年11月16日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20081116/CK2008111602000098.html
全国の政令指定都市の医師会が情報交換や議論をする「十四大都市医師会連絡協議会」が十五日、千葉市美浜区で開かれた。分科会の今年のテーマは「医療崩壊」で、「医療費抑制政策」など三つの分野に分け、各医師会の代表者が事例や対策などを発表した。
「医療事故・訴訟」のテーマで医療従事者に対してクレームや暴力を振るう「モンスターペイシェント」の問題に触れた際、千葉市医師会は「病院勤務医の約六割が患者からの暴力行為を受け、八割弱が暴言を受けた」とアンケート結果を発表し、病院が患者への対応に悩む実態なども明らかになった。
児童虐待 大人のサインも見逃すな
西日本新聞 2008年11月16日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/59937
世界人口白書 女性の人権高めるには
信濃毎日新聞 2008年11月16日
http://www.shinmai.co.jp/news/20081116/KT081115ETI090002000022.htm
高めよう防災意識 慶応病院で消防訓練 練馬では応急救護実演
東京新聞 2008年11月16日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20081116/CK2008111602000076.html
長引いたら「百日ぜき」疑って
読売新聞 2008年11月16日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20081115-OYT8T00779.htm
卵巣移植のドイツ女性が出産
日刊スポーツ 2008年11月16日
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20081116-430040.html
15日付英紙デーリー・テレグラフによると、一卵性の双子の姉妹間で卵巣を移植したロンドン在住のドイツ人女性ズザンネ・ブッチャーさん(39)が11日、女児を出産した。卵巣組織の一部を移植された女性が出産した例はあるが、全移植では世界初という。ブッチャーさんは「私の体験が同じ(不妊の)問題を抱える女性に希望を与えられればうれしい」と話した。ブッチャーさんは15歳の時に卵巣に支障が起きて閉経。昨年、米ミズーリ州の不妊治療センターで卵巣移植手術を受けていた。
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