(関連目次)→産婦人科医の勤労状況
(投稿:by 僻地の産科医)
本当はまだ言える時期じゃないのかも知れないです。
でも、同じ境遇で苦しんでいる遠いお友達のために書きます。
私は過労うつで倒れたことがあります。
過労うつで倒れたのは2度。
一度目は必死で努力して這い上がって。頑張って戻ってきました。
それまでの私は、快活で、表情も豊かで、
思ったことはズバズバ言うし、
怒ると相手が誰であってもキレて文句言いにいくし。
働き者でしっかり屋さんで、時々うっかりしてて。
ちょっとずるくて要領が良くてo(^-^)o ..。*♡
ちゃんとサボる所はサボって。
「あの子に任せておけば大丈夫」
「あの子に頼めば大丈夫」
って言われるタイプでした。
というか、そう思われたかっただけかもしれません。
ウツになんかならないと思っていた。
女医だし、子持ちだし、夫がいるし。
いつでも辞められるから、
イザって時はいつでも放り出して辞めるもん!と思っていました。
実のところ、全国みなさまがそうだと思うのですけれど、
産婦人科医って本当にきつくって。
「死にそうだなぁ~」といつも思っているのが当たり前。
でも時々憂さ晴らしして、ドンちゃん騒ぎして、
なんとか仕事も楽な時があったりして、もちなおしての繰返し。
いつもつらかったけれど、逆に言えばいつもの事だったんです。
三次施設、NICUつき病院出身のせいで、
分娩の怖さをいつも肌身に感じていました。
だから遠くの赴任の時も、待機制であっても自主的に泊まったり、
オペ待機要員でも、怖くていつも電話が怖くて。
(私が病院について手術にいつ入れるかの時間で、
あかちゃんの生死と障碍が決まってしまうんです(;;)。)
そんななか、上司の一人が欠ける状態になったんです。
3.5人で三次病院の当直とオペ待機を回す羽目になりました。
「ここは頑張らなくちゃ」という思いと、
いつも家族サービスできていない自分への負い目があって。
ちょうど1ヵ月後に夏休みに入る予定をキャンセルできなくて、
ここは気分転換した方が自分にもいいと思えるくらい
煮詰まっていたので、1ヶ月頑張って。
1週間お休みもらって強引に海外旅行に行きました。
それがいけなかった。というか
行かなくてもたぶん倒れていたでしょうけれど。。。
旅行って楽しいけれど、疲れるんです。精神的にも。
環境が変わるから。
楽しいって、負荷がかかってる時には
余計なストレスになるんです。
休みに行ったつもりが余計な負担を増やしていました。
帰ってきてからのことはほとんど覚えがありません。
ただ上司の一人が欠けてから2か月間、なんかいろいろと
背負い込んでいた記憶だけがあります。
事故が立て続けに続きました。
車の事故、手術の合併症、院内事故調査委員会での異常な突上げ、
(尿管切っただけなのにっていうか、産婦人科手術のすべてに
その可能性はいつでもあるんです(>_<)!!!!)
予期しない患者さんの精神病突発・暴力つき事件、
それから予期しない患者さんからのいきなりのクレーム。
この患者さんの前で感情のコントロールが外れました。
俗に言うキレた状態です。
これはきっと後で問題になったと思います。
その2週間前から涙がボロボロ止まらなかったり、
階段が上れなくなったり、息苦しくてたまらず、
もうおかしかったので、思い余って、
1週間前についに院内の精神科にかかっていました。
「休職の診断書を書こうか?」というのを、
まだ大丈夫です、と断りました。
自分が抜けるとみんなが困る。
産婦人科が回らなくなると思って。
家族も私が段々おかしくなって行っているのを、
たまたま機嫌が悪いとか、最近へんに怒りっぽいとか
そういう風に解釈していたようです。
職場では誰も気がつきませんでした。
無理して頑張っていたから。ひきつってても笑ってたから。
家庭内の衝突が続いて、その頃は自分の中ではメチャメチャでした。
家族もメチャメチャになりました。喧嘩続きでした。
でも全ては2-3週間でラッシュできました。
その時はもう、「辞める」なんて頭の片隅にも思いつかなかったです。
大丈夫じゃないのは目に見えていたけれど、
もう毎日をこなすのが精一杯。
その状態で外来も手術も分娩も当直もやっていました(;;)。
この時は大学のレスキューで職場を変え、
余裕ある状態での勤務を組んでいただき、なんとか乗り越えました。
これが一度目。二度目については、また気分が向いたら書きます。
自分がいないと誰かが困るから頑張る、というのはほどほどにしないと!俺はもうそういう「くだらない」責任感や使命感を持つのは止めました。倒れないで続ける方が最終的にはコストパフォーマンスがいいでしょう!
実は俺も研修医の頃に鬱で今は教授になっている先生に一年間診てもらったことがあります。良くなった後、次に鬱になりそうになったら臨床を辞めようと決めていて、その通りにしました。
今は当分鬱にはならないと思うけど、先のことはわかりません。
自分の身を一番に考えることが、結局は医療のためになります。適当に生きましょう!
投稿情報: 元臨床医 | 2008年9 月 7日 (日) 19:10
よくお邪魔していたのですが、初めてコメントします。やはり頑張り過ぎて1年半ほど前に鬱になりました。先生の症状よくわかります、私も旅行がきっかけで発病しました。旅行って鬱にはよくないそうですね。
人間関係に疲れ、将来への不安に怯え、結局は様々なことが複合的に絡み合って鬱に突入したのだと思います。今も人間関係で負った心の傷は癒えず再発に怯えていますが、信頼できる主治医も近くにいてくれるので、何とかやってます。鬱になって自分のことを第一に考えられるようになりました。負け惜しみかな・・・。これから「自己中」になることにします!
投稿情報: サンクチュアリ | 2008年9 月 7日 (日) 19:58
そうそう、自己中が一番(>▽<)!?
どうも仕事がハードすぎて、人のためって意識もあって、自分がいなくなると病院がつぶれかねないイキオイで。。。(笑)。
産婦人科では笑い話ではありません。
バランスが一番なのですけれど!
なかなかバランスって難しい ..。*♡
一輪車にのれない私にはw。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年9 月 7日 (日) 21:52
そう、旅行って悪いのです。
楽しいかもしれませんけど、疲れるんです。
で、旅行後が最悪。
一旦離れた環境にまた戻る訳ですからね...。
投稿情報: physician | 2008年9 月 8日 (月) 02:20
僻地先生心配してくれてありがとう・・
みなさま、僻地先生は私を心配してカミングアウトしてくださいました。
下記のブログに事情を載せてあります。
全国で医師がこのように辛い状態にあります。良かったら見てください。
http://blogs.yahoo.co.jp/mihyon0123/16181164.html
投稿情報: LUPO | 2008年9 月 8日 (月) 10:34