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(投稿:by 僻地の産科医)
本日の医療ニュースですo(^-^)o ..。*♡
11日救急医療を再開 武雄市民病院 診察科縮小も解消
西日本新聞 2008年8月10日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/40199
医師不足に陥っていた武雄市民病院(樋高克彦院長)が11日、休止していた救急医療を約4カ月ぶりに再開させる。24時間体制で患者を受け入れるという。縮小を余儀なくされていた診療科目も復活する。
同病院によると、2010年2月に事業を引き継ぐ医療法人財団池友会(北九州市)から医師派遣を受け、今月末までは9人体制で内科や外科、脳神経外科など12診療科目の診療を行う。9月1日以降は、医師12人体制になるという。救急医療は3人体制で緊急手術に対応。薬剤師や看護師、検査技師の派遣も受け、磁気共鳴画像装置(MRI)やエコーの検査も24時間365日稼働させる。
同病院の蒲池真澄・医療統括監は「暫定的なスタートとなるが、徐々に充実させていく。来院した患者は断らず、全員診療する。市民のための病院になるよう万全を期す」と話している。
「名ばかり管理職」医療現場にも
命への使命感 保てる制度を
中日新聞 2008年8月10日
管理職の肩書きだけで残業代が支払われていない「名ばかり管理職」の問題が、医療現場でも指摘されている。医師の倫理観に頼り、おざなりにされてきた勤務医の労働環境。医師不足の中、過重な労働を課せられ続ける勤務医たちは今、悲鳴を上げ、改善を訴える。命を守る現場がどうあるべきか、再検討が求められている。
「監督者」拡大解釈
内部告発が発端だった。「間違っていることを、おかしいと指摘しただけ」。現場の実態に声を上げた男性医師は静かに語った。四月、滋賀県立成人病センター(守山市)を運営する県病院事業庁が、大津労働基準監督署から労働基準法に基づく是正勧告を受けた。
勧告の内容は、時間外・休日労働に関する労使協定がないまま、医師に時間外・休日労働をさせていたこと。そして、部長職以上の医師に対して時間外・休日、深夜の割増賃金を支払っていなかったことだ。
内部告発を受け、大津労基署はセンターに立ち入り調査。事業庁からも事情を聞き、勤務日誌など関係書類を調べた。同法で定める「管理監督者」の範囲は1)人事や給与の決定権限がある2)労働時間が自分の最良で決定できる3)権限に見合った待遇と報酬ーを満たすことが要件とされている。
センターは、ガンや循環器、脳神経疾患など生活習慣病に対する県内の医療拠点。26の診療科があり、常勤医77人が在籍する。このうち、部長以上の管理職は29人。日々の診療、残業もこなす傍ら、部下の評価や労務管理などをも担う。
管理職として一定の権限と責任は持つものの、実態として「管理監督者」に当てはまらないとされた。滋賀労働局は「『管理職』の役職イコール『管理監督者』とはならない。管理監督者の範囲を勝手に拡大解釈し、法律に違反していれば当然、医療現場でも是正が必要」とする。
過酷さ募る勤務医
滋賀県での「名ばかり管理職」問題は、勤務医がおかれた厳しい労働環境を物語る一端だ。
医療現場の労働実態に詳しい宮沢俊夫弁護士(58)は「管理職だけでなく一般の医師にさえ、正当な手当が支払われていないのが現状だ」と話す。
奈良県の県立病院では勤務医が一昨年12月、時間外勤務に対する手当が労働実態に見合っていないとして、県に未払い分の手当支払いを求め提訴している。このほかにも最近では差が、山梨県などで、医師らへの時間外手当不払いに対し労基署が是正勧告している例がある。「医師は高い使命感を持って働き、病院側がその使命感を利用している状況ともいえる」と宮沢弁護士は指摘する。
かつて自治体病院で院長と病院事業管理者を兼務した経験を持つ、北陸地方のある病院長は「医者は大学の医局から言われた病院に給与の額も知らないまま就職することがほとんどだった」という。しかし、過酷な労働に疲れ果て「今、医師は医局の保護から離れると同時に束縛からも逃れ、自らの権利に目覚め始めている」と話す。さらに「医師不足という現状はもちろんある。しかしまずは、こういった勤務医の待遇から改めなければ、不満をうっせきさせた医師たちはサボタージュに走り、そして黙って病院を去っていくだけだ」と憂う。
厚生労働省労働基準局は「医師が不足しているという根本に対応しないと、指導しても問題の解決にはつながらない」とする。しかし、医師不足は単なる医師数確保だけで解決する問題ではない。
国の度重なる診療報酬マイナス改訂による医療費抑制策は医療器棺桶遺影を圧迫。これが、人件費を抑制しようとする病院側の手当不払いを助長する要因にもなっている。
命を守るシステムをどう再構築するか。命を委ねる我々一人一人も、考えなければならない課題だ。
医師らの対応への不満が減少
山形新聞 2008年8月10日
http://yamagata-np.jp/news/200808/10/kj_2008081000177.php
医療に関する苦情や相談を受け付ける県の医療安全相談窓口に寄せられた相談は2007年度、29件増の234件だった。医師らの言葉や態度で嫌な思いをしたなど、対応についての不満は例年、トップを占めるが、今回は全体の1割以下で大幅に減少。県は「院内で研修会を開く病院もあり、対応改善の意識が浸透してきている」としている。
県健康福祉企画課によると、医師や看護師らの対応・接遇への不満は、計21件(9%)。04年度が33.8%に上ったのに対し、05年度は18%、06年度は16.1%と、年々減少している。
不満の内容は「子どもが骨折して急患で運ばれたとき、医師が『誰かこの手術をやりたい人はいないか』と冗談半分に言った」「夜間救急外来の待ち時間が長い上、医師に『症状が軽い。今後は考えて(救急に)来てくれ』と言われた」などのケース。
同課は「医療機関側にとっては『簡単な手術だったので若手に経験させたかった』『緊急度が高い患者が優先。救急外来の適切な利用を呼び掛けるのも当然』ということになる。意識の違いが、言葉や態度に対する患者の不信、苦情として表れることが多い」と分析。その上で「医療機関側は、患者に配慮した言動にずいぶん気を付けるようになっている。情報提供などを通じ、今後も改善を図りたい」としている。
相談内容で最も多かったのは、治療・処置に関する相談(43件、18.4%)で「手術後の体調が悪く、再手術をした。このまま通院していいか不安だ」など。次いで一般的な健康相談、診療報酬に関する疑問(いずれも36件、15.4%)。医療事故の可能性を指摘するものは18件(7.7%)あった。
“こども病院移転”で抗議活動
RKB毎日放送 2008年8月10日
http://news.rkb.ne.jp/rkb_news/archives/010160.html
福岡市がこども病院を人工島へ移転させる方針を正式に決めたことを受け、これに反対する市民らが、きょう抗議集会を開きました。
抗議集会を開いたのは、こども病院の人工島移転に反対する市民団体です。福岡市は、先月こども病院を中央区から東区の人工島に移転させる方針を正式に決定しました。
市民団体は、これまでに9万人分を超える反対署名を市長宛てに提出していて、きょうの集会でも「人工島への移転は公約違反」、「市長は市民の意見を聞くべきだ」などと移転に反対する意見が相次ぎました。その上で、今後も移転をやめるよう、求めていくことを確認しました。人工島への移転をめぐっては、患者の家族も8万人分を超える反対署名を提出しています。福岡市は、人工島の土地取得議案を9月議会に提出する見通しです。
解剖率低迷、地域差も 変死体 犯罪見落としの恐れ 法医学会 「各県に拠点を」
西日本新聞 2008年8月10日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/40167
変死事案などで警察が取り扱う遺体が増える一方、解剖率が低迷している現状を受け、日本法医学会(理事長・中園一郎長崎大教授)は、国の予算で専門医を確保し、死因を究明する「死因調査事務所」(仮称)を各都道府県に設置するよう求める提言をまとめた。大相撲時津風部屋の力士死亡事件など死因究明体制が問われる例は後を絶たない半面、9割以上の遺体が解剖されないまま「事件性なし」と判断されており、法医学会は「犯罪を見落としている可能性は否定できない」と警鐘を鳴らしている。 (東京報道部・伊藤完司)
警察庁によると、警察が取り扱う遺体は1997年には全国で約9万4000体だったのが、年々増え、2007年は約15万4000体と、この10年で1.5倍になった。一方で07年に司法解剖が行われたのは約5900体で全体の3.8%。行政解剖を加えても約1万5000体にすぎず、解剖率は9.5%にとどまる。その上、解剖率は地域差が大きい。死因不明の遺体を行政解剖する「監察医制度」がある東京都は07年で17.7%、同制度を持つ横浜市を含む神奈川県は28.1%に達する。一方、同制度がなく行政解剖の実施が少ない九州・山口はいずれも全国平均を下回り、福岡県が2.3%、鹿児島県が2.9%、長崎県が3.9%にすぎなかった。九州では専門医不足も深刻だ。佐賀県では司法解剖を引き受けていた佐賀大教授が昨年転出し、後任も決まらず、専門医がゼロに。今年1月から福岡県や長崎県の大学に司法解剖を依頼する異常事態が続いている。
法医学会が提言する「死因調査事務所」は監察医制度と同様に、死因が分からない遺体を専門医が調べ、行政解剖して死因を究明する。各都道府県に事務所を設け、法医・病理医を最低1人、全国で120人を確保するよう求めている。解剖だけでなく、中毒の検査や遺体の画像診断ができる施設の整備の重要性も指摘している。昨年6月に起きた時津風部屋の力士死亡事件では司法解剖を怠った愛知県警が捜査ミスを認めた。これを受け、警察庁や法務省は昨年末、関係省庁連絡会議を設けたが、抜本的な対策は打ち出せず、今年3月以降は会合すら開かれていない。
日本法医学会理事で庶務委員長の久保真一・福岡大教授は「力士死亡事件で死因究明の社会的要請は高まったのに、省庁連絡会議は成果を出せなかった。死因を調べようともしない『死因無視社会』とも呼べる状態だ」と指摘。国費での整備を訴える理由については「新たな地域格差を生じさせるべきではない。財政基盤が弱い自治体では死んでも死因が分からないことになりかねない」と強調している。
妊婦健診助成 市町負担で格差拡大
下野新聞 2008年8月10日
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20080810/35494
中高生ら医療への理解深める 志摩病院がサマースクール/三重
中日新聞 2008年8月10日
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20080810/CK2008081002000024.html
予定時間より早く麻酔薬投与 青森・医療事故
河北新報 2008年8月10日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/08/20080810t23018.htm
あおもり協立病院(青森市)で麻酔薬を投与された70代男性が意識不明になった医療事故で、同病院は9日、麻酔薬を予定より数時間早く投与するミスがあったと発表した。病院によると、主治医は7月10日、不整脈治療のため看護師に麻酔薬の投与を指示。看護師が静脈注射で投与した後、患者は意識不明になった。院内マニュアルでは医師の立ち会いが必要だが、立ち会っていなかったという。病院は外部委員を含む事故調査委員会を設置、原因を調べている。横田祐介院長は「深くおわびし、最善の治療に努める。患者家族の意向で詳細な報告は差し控えたい」とコメントを出した。
代理出産の女児、旅券取得に道=出生届受理される-インド
時事通信 2008年8月10日
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008081000209
【ニューデリー10日時事】インド人女性に代理出産を依頼した日本人夫婦が子供の誕生前に離婚、生まれた女児の国籍や親子関係が不明なため出国できないでいる問題で、インド当局は9日、出生届を受理した。PTI通信などが伝えた。これにより、女児がインドの旅券を取得し、日本のビザを得て出国できる可能性が出てきた。
インド代理出産:女児問題 元妻が反論、「代理出産には不同意」
毎日新聞 2008年8月10日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080810ddm041040138000c.html
日本人の男性医師がインドで代理出産を依頼し生まれた女児が日本に帰国できなくなっている問題で、男性医師の元妻が毎日新聞の取材に応じ「代理出産に同意していなかった」などと話した。
元妻によると、インドで代理出産の書類に署名させられたが、読む時間を与えられないまま署名を迫られ、後で同意書と知らされた。その後、子供が男性医師と自分との子であるよう装う出生証明書の偽装のため再渡航を求められたが断ったという。元妻は離婚の際「代理出産は私の意思とは無関係」と医師に書面で誓約させたと話している。
山岳事故:相次ぐ 唐松岳などで3人、滑落や転倒で搬送 /長野
毎日新聞 2008年8月10日
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20080810ddlk20040080000c.html
ため池を清掃中の男性2人が死亡 西宮
朝日新聞 2008年8月10日
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200808100084.html
犯人はクラゲじゃなくハチ 海水浴客10人刺される
スポーツニッポン 2008年8月10日
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080810055.html
不育症 赤ちゃん会いたい】(下)精神面のサポート
MSN産経ニュース 2008年8月10日
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080810/bdy0808101424000-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080810/bdy0808101424000-n2.htm
花火大会に備え水難救助夜間訓練 諏訪湖
長野日報 2008年8月10日
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=11560
ネット健康管理 生涯支援のモデル目指せ
琉球新報 2008年8月10日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-135056-storytopic-11.html
子ども車内閉じ込め注意を 東北1―6月で307件
河北新報 2008年8月10日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/08/20080810t73033.htm
子どもを車の中に閉じ込めてしまうトラブルが後を絶たない。幼児が乗った車内に鍵を忘れたままドアをロックするなどして、日本自動車連盟(JAF)に救援を求めた件数が1―6月、東北6県で307件と前年同期を9件上回ったことが、JAF東北本部のまとめで分かった。夏場は車内の温度が急激に上がり、生命に危険が及ぶ恐れもあるため、東北支部は「短時間の駐車でも子どもを車内に置いていかないで」と呼び掛けている。東北各県のJAF支部が、1―6月に受けた子どもの車内閉じ込めの救援要請件数は表の通り。前年同期に比べ、宮城と山形はそれぞれ11件、10件増えたが、ほかの4県は微減だった。発生場所は自宅やスーパーの駐車場が多かった。
東北本部によると、盛岡市のホームセンター駐車場では6月16日午後3時ごろ、車内にいた女児(1つ)が誤って内側からロックし、40分以上も閉じ込められた。脱水症状に陥った女児は病院に運ばれるなど、危険な事例もあったという。
JAFの実験によると、気温33.6度、日差しが時折差し込む曇りの天候条件で、車内温度は51.7度、ダッシュボード付近は68.5度まで上昇した。東北も8月に入り、各地で猛暑に見舞われている。東北本部は「気温が30度以上の日が続く時期は特に注意が必要。ほんの数分間だから、という油断は禁物だ」とドライバーに警告している。
医療格差の時代 米山公啓著
東洋経済オンライン 08/08/10
http://www.toyokeizai.net/life/review/detail/AC/f9d61c5d704e10f7bc3fcc45bbff935c/
新研修医制度は深刻な医師不足を招き、患者は療養病床の削減で病院を追われ、診療報酬の改定によりリハビリすら思うように受けられない。問題の根本には「誰でも同じ医療が受けられる」という虚構を、追求したことがある。適切な医療にはおカネが必要で、医師の力には限界がある。その事実を覆い隠して、国と患者が医療現場への要求を高め続けたことが、医療の「惨状」をもたらした。
古い体質の医療界の改革は必要だが、「医療に失敗は絶対許さない」という今の風潮も医師を追い詰めるだけだと警鐘を鳴らす。これからの医療は無限の財産ではなく医者・患者とともに共有すべきものだと、現役医師である作家が、現場の視点から訴える。
【「8.20」企画からのお知らせ】
シンポジウム「福島大野事件が地域産科医療にもたらした影響を考える」
一般の方からメッセージを届けたい!との声がありました。
参加できない方々からのメッセージを受け付けることにしました。
当日読ませていただくか、配布させていただきます。
「コメントのみですが」と入れていただいて、
[email protected] までメールでお送りください!
都道府県、年齢(内緒も可)と性別お願いします。
産科の崩壊、医療刑事事件の問題など、
地域医療の問題でも、困っていることでもなんでもいいです。
加藤先生への応援メッセージはご本人の手元に必ず届くようにします。
(こちらについては公表はしません)
>「名ばかり管理職」医療現場にも
>国の度重なる診療報酬マイナス改訂による医療費抑制策は医療器棺桶遺影を圧迫。
医療器棺桶遺影
いい仕事してますね この仮名漢字変換。心にそよ風を頂きました。
暑中お見舞い申し上げます。
投稿情報: falcon171(内科勤務医) | 2008年8 月11日 (月) 11:22