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(投稿:by 僻地の産科医)
本日の医療ニュースですo(^-^)o ..。*♡
医師の「使命感」頼みの地域医療
中日新聞 2008年4月21日
★早急に労基法で保護を
地方の医師不足が深刻だ。山深い長野県木曽郡で唯一の総合病院・県立木曽病院も、定員に届かないスタッフで住民の健康を守る。そこで働く医師たちの献身ぶりを知るほどに、医療崩壊の危機が間近にあることを痛感する。
四月一日午前六時半。木曽町の地域バス出発式の来賓席に、木曽病院の久米田茂喜院長(57)がいた。三時間前に緊急手術を終えたばかりで、ほぼ鉄や。雪交じりの寒風の中、バスを見送ると、再び外来診療、夕方の新年度辞令交付式と長い一日が始まる職場へ戻った。
:35時間連続で仕事:
病院の外科医師は院長を含め三人。その一人、小山佳紀医師(35)は、院長が35時間連続勤務を終えた1日夜、木曽町で二人が死傷した交通事故現場へ救急隊と一緒に出向いて処置し、翌日未明に帰宅。数時間の睡眠で出勤した二日は朝から病棟患者に対応した後、午後から院長らと直腸、肝臓の二件の癌手術に入った。予想外の出血もあり手術は翌日午前三時までかかった。
中一日で再び、日付をまたぐ執刀をした久米田院長だが「これでもまだマシな方。こんな日が続く間の一週間が何度もあった。」という。「超過勤務手当も付かない院長が、休日出勤までして国の医療費削減にせっせと貢献している」とちゃかす部下に「はやりの『名ばかり管理職』だよ」と応じた。
周辺都市部から離れた木曽地域。木曽病院は一昨年度まで県内の他の県立病院に例のない8年連続黒字という実績も残してきた。一方で常勤医師の数は定員より6人少ない20人。一人しかいない麻酔医の勤務例=表参照=(ここに2日間麻酔に入った手術の時間表がはいる)からも分かるように、医師たちの仕事は過酷だ。私生活をもささげている。
久米田院長は松本市の病院にいた頃、週2回ほどは酒を楽しめた。木曽病院へ来てからの10年間、一滴も口にしていない。家族サービスも難しい。小山医師は「家族と旅行の約束はしない。計画が中止になったときの残念さを味わわせたくないから」という。
神経内科の井上敦副院長(53)は、三時間以内の治療が必要な脳梗塞患者に対応するため、休みの日も常に病院の近くにいる。それでも「よくなった患者さんから、ありがとうと言われるのがうれしい」。内科の飯嶌章博副院長(42)は「大学入試の面接では何となく『地域医療に貢献したい』と答えたが、現場で感謝され、達成感を得るうちに、本当に心からそう思うようになった」。
:悪循環を絶たねば:
しかし、医師が使命感という”点滴”を自らに打って奮闘しても、体力には限界がある。若い小山医師でさえ「フラフラで患者さんを診るときもある。今後も病院での治療に携わりたいが、今の状態を十年二十年と続けられるかは自信がない」という。「都市の病院へ去る医師もおり、残る医師の負担が増す。今の地域医療は医師の聖職者意識に頼りすぎている」と久米田院長。木曽病院で懸命に働く医師を見て私が訴えたいのは、単純なことだ。
勤務医を労働基準法の保護下に戻す手を早急に打つべきだ。こんな過酷な勤務を命を預かるバスや電車の運転士に強いたらどうなるか。このままでは勤務医は疲れ果てて辞めていく。残るものにはいっそう過重労働が科される。最初から地域医療に背を向ける医師は増えるだろう。悪循環を何とか絶たねば。
大田市立病院 産婦人科の医師1人に
山陰中央新報 2008年4月21日
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=502370004
大田市大田町の大田市立病院で七月以降、産婦人科の常勤医師が一人になることが二十一日、分かった。岡田和悟同病院長が市議会臨時会の全員協議会で同日、診療体制を説明。分べんを予約制とし、一カ月の分べんを二十件程度に制限する。残る一人の医師が過労で倒れれば、県央の中核病院での分べんがすべて休止となりかねず、市は医師確保に全力を尽くす。同病院では、産婦人科の三十三歳の医長が高度な医療技術を学ぶ国内留学のため、六月末で退職。四十七歳の産婦人科部長一人となる。
同市では年間三百四十件のお産があるが、同病院の産婦人科医療を持続させるため、一カ月で二十件、年間で二百四十件に制限。予約状況によっては分べんを断る事態も生じる。また、年間八十五件程度の里帰り出産については、掛かっている医療機関などでのお産を要請。危険度が高い分べんは、高次医療機関を紹介し、当面、婦人科の手術は休止する。島根大医学部から週一日、産婦人科医師一人の応援と土日に月二回程度の支援を受け、診療体制を構築する。岡田院長は出産間近に飛び込みで来院されると対応が難しいとし「早期から検診を受け安全な出産につなげてほしい」と求めた。竹腰創一市長は「事態は非常に遺憾。医師確保にあらゆる努力をする」と強調した。
同病院は既に八月の予約が二十件を越えており、医師と対応を協議。さらに二十四日発行の広報おおだに合わせてお知らせを全戸配布する。同市内では三月末、産科では唯一だった開業医が分べんをやめている。
勤務医の環境改善シンポ開催
新潟日報 2008年4月21日
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=109649
9割が「医師不足」実感
キャリアブレイン 2008年4月21日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/15665.html
てんかん:専門医減少、患者の行き場がない 協会県支部、橿原で総会 /奈良
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/area/nara/news/20080421ddlk29040398000c.html
医療現場に理想論はそぐわない
DrPoohの日記 2008-04-21
http://d.hatena.ne.jp/DrPooh/20080421
「マスコミたらい回し」とは?(その118)大淀病院産婦死亡事例報道で奈良県ひいては関西の産科医療崩壊を加速させた毎日新聞の厚顔無恥 社説で「産科・小児科の医師不足」とはどの口がいう
天漢日乗 2008-04-19
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/04/118_1955.html
産婦人科医の心の中
ポンコツ研究日記 2008-04-20
http://ameblo.jp/y-gami/entry-10089980832.html
ストレスというもの
スーザンのスーザン的世界 2008年04月21日
http://blog.goo.ne.jp/takayarisa/e/2d216b72de86f70e86a6ec98e8c0d283
「後期高齢者医療で大変」58歳、87歳母と無理心中か
朝日新聞 2008年4月21日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200804210284.html
医師不足:「医療は命の安全保障」 県民実行委が公開講座 /福井
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20080421ddlk18040230000c.html
医療連携:勝山と大野市、福大病院と締結1年 小辻科長が記念講演 /福井
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20080421ddlk18040222000c.html
◇「安心して産科受診を」
福井社会保険病院(勝山市)が昨年4月から分娩(ぶんべん)業務を取りやめるなど、深刻な産科医不足に陥っている勝山、大野両市と、福井大医学部付属病院(永平寺町)との医療連携締結1年を記念し、勝山市内で20日、同病院の小辻文和・産科婦人科長が「安心して産婦人科医療を受けられるまちを目指して」のテーマで講演した。
小辻科長は、充実した産科医療施設の条件を、通院までの時間が60分以内▽1病院あたり産科医が5、6人在勤--と指摘。「付属病院は奥越から約60分の位置にある。日常の検診などは福井社会保険病院で受け、一生のうち数日間だけ付属病院に入院することで、奥越の住民にとって便利で安全な医療の提供ができる」と語った。
また、講演会の冒頭では、勝山市の山岸正裕市長が、同付属病院との連携の経緯を出席者に説明した。その上で、付属病院までの交通費や第1、2子妊娠時の妊婦検診費助成事業など行政としての取り組みを紹介した。
【医療再生へ 選択のとき】 死亡事故解明に調査委
朝日新聞 2008年4月20日
●現場は 立件増え、難しい治療を回避
関東のある大学病院の医師は昨年、自分が診察した患者のことで警察から事情聴取を受ける経験をした。6年前、アルバイト先の病院で、肺炎と診断して入院させた患者が7時間後に亡くなった。そのことが業務上過失致死事件に問われたのだ。
入院時の管理体制などに問題はなかったとはいえないが、診断や処置にミスはなかったと考えている。しかし、警察側はミスがあったという前提で話を聞いてくる。聴取は1回3~4時間、計20回近くに及んだ。関係者のなかで、最終的に自分一人に嫌疑がかかった。自分で弁護士を雇い、専門の医師に意見書も書いてもらった。
送致されたが、不起訴に。だが、「警察の捜査は真実の究明というよりは、個人に責任を押しつけるために行われることを痛感した」という。
この医師のように医療事故で警察が立件送致した例は00年ごろから急増。06年に98件と00年の約4倍になった。
06年には、福島県立大野病院の産婦人科医が、業務上過失致死と医師法違反(異状死の届け出義務違反)の疑いで逮捕された。帝王切開した妊婦が死亡したためだ。
医療事故をめぐる民事訴訟も増え、04年の新規受付件数は1100を超えた。
現場で何が起きたか。
難しい治療を避ける「萎縮(いしゅく)医療」が現実になりつつある、と関係者は指摘する。
地域で周産期医療の中核を担う北里大学病院(神奈川県相模原市)では06年、05年以前に比べて周辺病院から送られてくる前置胎盤や低置胎盤の妊婦数が倍に増えた。大野病院の死亡例と同じようにリスクが高い例ばかり。
「中堅的な役割を担ってきた病院が、一斉にこうした手術から手を引き始めた。リスクを回避したいという気持ちが働いているのだろう」と海野信也産科長。東大病院(東京都文京区)や自治医科大学病院(栃木県下野市)でも同じように周辺病院からの搬送が増える傾向という。
●新制度は 委員は医療専門家を中心に
「新制度ができれば大野病院のケースで医師が逮捕・起訴されることはあり得ません」。日本医師会の木下勝之常任理事は3月、各都道府県から集まった医師会役員らを前に力説した。
新制度とは、厚生労働省が設置を目指す第三者機関「医療安全調査委員会(仮称)」。医療の専門家を中心に、法律家や患者側の人も参加して、医療死亡事故を調査する=図。いわば「医療版事故調」。木下理事は、制度に関する厚労省検討会の委員だ。
4月に出た試案では、届け出を受けて調査し、カルテの改ざんや隠蔽(いんぺい)、過失の繰り返し、重大な過失が見つかった場合のみ、警察に通知する。木下理事は「通知は、同僚の医師がみても無謀なひどい事例に限られる」と断言する。
調査委の設立は、事故遺族からの求めでもある。死因の究明のためだ。
「遺族は病院に誠実に対応してもらえず、真実を知るためやむなく訴訟をしている。まずはどんな形でも調査委をつくってほしい」と、都立広尾病院での医療事故で妻を亡くした永井裕之さん。永井さんら遺族は連名で2月、遺族からも届け出ができる▽調査委に強い調査権限を与える――ことなどを舛添厚労相に要望。市民集会を開いて広く訴えた。
試案では、遺族の届け出も可能になった。だが調査委による聴取は医師らに強制できないなど、もろさがある。
割りばしがのどに刺さった事故で息子を亡くし、適切な診察をしたかをめぐって都内の大学病院と争っている杉野正雄さんと文栄さんも、案には不安を感じる。
調査委への届け出は一義的に病院の判断に任される。遺族が届け出ても、委員は学会や医師会、病院団体などから推薦を受けた医療関係者が大半を占める。「医師が大半で中立公正な調査がどこまで望めるのか。医師同士のかばい合いにならないでしょうか」
●今後は 患者と向き合う努力必要
調査委には、現場の萎縮に歯止めをかける役割も期待されている。効果はあるのか。
首都圏のある産科医は制度は必要としながら、「警察に通知される基準が不透明。最善を尽くしても訴追があるのか、はっきりしないと安心して治療できない」という。
刑事訴追が減るとの安心感を与えるため、試案まとめにあたって厚労省は、法務省や警察庁と協議。捜査が始まっても「調査委の専門的な判断を尊重する」と試案に盛り込んだ。病院が患者死亡を届け出た場合、医師法に定める異状死の届け出義務から除外する方針も出した。
だが、虎の門病院(東京)の小松秀樹・泌尿器科部長は懐疑的だ。「それでも捜査はなくならない。そもそも過失の有無を判定する調査と、安全や再発防止のための調査は両立しない」と話す。
調査委が作る報告書は公表される。過失の証拠として利用されれば、医療紛争はむしろ増えるのではないかという見方もある。
紛争については、民事訴訟で全面対立するのではなく、中立の立場の人が入って対話を促す医療ADR(裁判外紛争処理)を模索する動きもある。今回の試案でも、ADRの活用がうたわれている。医療側の過失の有無を判断することが難しい分野では、被害者救済の制度も必要だ。
調査委ができても病院に調査の責任がなくなるわけではない。医療ミスの背景には、同僚医師や他職種との連携、労働環境など組織的な問題も含むことが多い。院内で原因を究明し、再発防止策を考える責務がある。
日本医学会長の高久史麿・自治医科大学長は「調査委に判断を預ける前に、まず院内で医療者側が患者に真摯(しんし)に向き合い、説明を尽くす努力をしなければ、結局あつれきは解消しない」と話す。
こら、きついわ……
がんばれあかがま 2008/04/19
http://blog.m3.com/akagamablog/20080419/1
「小児科を守る会」の報告に大喝采
丹波未来新聞 2008-04-18
http://tanba.jp/modules/bulletin6/article.php?storyid=371
超党派の国会議員でつくる 「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」 (会長・尾辻秀久元厚労相、 147人) が12日、 東京・日比谷公会堂で初のシンポジウムを開き、 丹波市の母親グループ 「県立柏原病院の小児科を守る会」 の丹生裕子代表が、 「安心して子どもを産み、 育てられる地域であってほしいという親の願いをかなえるには、 医師の力が不可欠。 子どもを守るためには、 医師を守ること、 医師を大切にすることが必要」 と発表し、 大きな喝采を浴びた。
約1000人が参加。 丹生代表は、 「現場の代表」 として、 各地で救急や産婦人科などの診察にあたっている医師、 日本医師会常任理事、 大学医学部長、 患者団体の代表ら9人とパネリストを務めた。
議連からは、 尾辻会長、 塩崎恭久副会長、 鈴木寛幹事長、 世耕弘成幹事長代理、 仙谷由人会長代理、 西田実仁副幹事長が登壇。 足立信也事務局次長、 逢坂誠二氏、 小池晃幹事、 萩生田光一事務局次長、 橋本岳氏が、 客席からシンポジウムのようすを見守った。
丹生代表は、 会設立の経緯や、 「コンビニ受診を控えよう、 かかりつけ医を持とう、 お医者さんへ感謝の気持ちを伝えよう」 の3つのスローガン、 会で作成した冊子 「病院に行くその前に」 など、 これまでの活動を紹介。 「お医者さんと私たちは、 医療を施すものと受けるものという相対するものではなく、 共に力を合わせ、 地域の医療を作り上げていくパートナーのようなものだと気付いた」 「私たち住民にできることは、 今いるお医者さんを大切にし、 働きやすい環境を作ること。 『丹波で働くのも悪くないな』 と言って頂けるような医療に理解のある地域づくりを進めることだと思う」 と、 思いを語った。
足立事務局次長、 橋本氏が、 「素敵な話をありがとう」 「丹生代表の話は大事だと思った」 と発言。 仙谷会長代理は、 「丹生さんのように感じとる人が多ければ全国あちこちに同じ動きが出てきて日本医療は再生するだろうし、 それが出てこないようなら、 他の分野と同じように 『心地よい沈没』 が待っているだろう。 医療の場合、 心地よいとは言えないかもしれないが、 国民が気づかなければ沈没するしかない。 現場の声が直接生かされる仕組み作りを我々国会議員も真剣に議論したい」 と、 閉会の言葉を述べた。
丹生代表は、 「シンポジウムがきっかけになり、 私たちが伝えたい思いが、 各地に広まれば。 全国から注目されていることを実感でき、 うれしい反面、 地元の丹波でもっと関心を持ってもらえるよう、 活動の浸透をはかっていかなければ」 と、 感想を話した。
【解説】心を救う住民運動
50音順に始まった意見陳述で、 「守る会」 の丹生代表の出番は、 9人中8番目だった。 6番目、 7番目の黒川衛氏 (長崎県西海市真珠園療養所勤務医、 内科医)、 桑江千鶴子氏 (都立府中病院産婦人科部長) の現職勤務医の悲痛な提言、 意見発表を聞き、 丹波の母親たちの運動の持つ意味の大きさを改めて確認した。
黒川氏は、 「患者さんを助けようとしている医師は助けてください。 患者さんを救おうとしている医師を救ってください。 このまま医療費抑制が続き、 診療環境が改善されなければ、 必ず医療崩壊が起きます。 すでに起こっています」 と訴えた。 桑江氏は、 国内で分娩を取り扱う医療機関が激減する原因となった福島県の大野事件に触れ、 「全力を尽くしてやった医療内容の結果、 衆目の前で手錠をかけられ、 逮捕連行される事例が産婦人科医の心を打ち砕いた。 私たちはこのような状況で、 現場にとどまることはもはやできない」 と涙声で訴えた。
2人に対しては、 それまでのシンポジストとは比べものにならない大きな拍手が送られた。 そして、 丹生代表にも。 「お医者さんを守ろう」 という呼びかけは、 会場を訪れた医師の心に 「救い」 をもたらしただろう。
守る会の活動だけで、 日本の医療は改善しない。 国が医療費抑制政策を改めるなど、 抜本的な政策変更を行う必要がある。 しかし、 守る会の活動が、 折れそうになっている医師の心を現場につなぎとめる、 住民側にできることの有効な1つの手段であることは、 間違いない。 守る会のような考え方ができる住民がいる地域でなければ、 医療は守れない。 そう確信した。
軽症の時間外受診は全額自己負担
読売新聞 2008年4月21日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20080420-OYT8T00691.htm
新生児集中治療室:病床増の障害は「専門医不足」
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080421k0000m040102000c.html
新生児集中治療室(NICU)の病床を増やす上での障害は、専門医師を確保できないこととする病院が8割に上ることが、新生児医師でつくる「新生児医療連絡会」の調査で分かった。救急車で搬送されても、NICUが満床のため受け入れられないという事態が全国で発生している。新生児専門医の不足が、受け入れ困難を解消できない要因となっている実態が初めて明らかになった。
NICUは超低出生体重児などリスクの高い新生児を集中的に治療。主に小児科や産科の医師が担当する。総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターなどに付属し、全国に約280カ所ある。調査は1月、責任者が同連絡会に加盟する214病院に郵送するなどし、126病院が回答した。
その結果、過去1年間に母体搬送を受け入れられなかった経験のある病院は88%で、新生児搬送も71%あった。「NICU満床」を理由に挙げた病院は82%に上った。NICU責任者の76%が病床を増やしたいと答えたが、病床を増やす上での障害を複数回答で尋ねたところ、「新生児医師の確保」が79%で最多だった。次いで「看護師の確保」が75%、「建設費の確保」が53%--だった。また、87%が現状で専門の医師が不足していると回答した。
同連絡会によると、全国のNICUに携わる新生児専門の医師は約1600人。専門性が高く、将来、開業しにくいなどのため志望者が少ないという。同連絡会事務局長の杉浦正俊・杏林大准教授(小児科)は「新生児医療は崩壊の危機にある。専門の医師を増やす対策が早急に必要だ」と話している。
36%で延命治療中止 国立成育医療センター
中日新聞 2008年4月21日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008042101000349.html
国立成育医療センター(東京都世田谷区)で過去5年に、重い病気やけがで小児集中治療室(PICU)に運ばれ、心肺停止が予測された84人のうち、人工呼吸器を含む延命治療を中止したケースが30例(36%)あったことが21日、分かった。新たな治療を行わない「治療差し控え」も50例(60%)に上った。
終末期医療に関する国の指針は、患者意思の尊重をうたっているが、子供の場合は親が本人に代わって治療方針を選択せざるを得ないのが現実だ。同センターの清水直樹・手術集中治療部医長は「避けられない死を視野に入れ、正面から向き合う議論のきっかけになれば」と話している。データは25日から東京都内で開かれる日本小児科学会で発表する。
延命中止:国立成育医療センターで乳児30人 5年間
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080421k0000e040062000c.html
里帰り出産、宮城県外での妊婦健診適用拡大
河北新報 2008年4月21日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/04/20080421t11031.htm
宮城県内の市町村で4月から、里帰り出産のため県外で妊婦健診を受ける人にも助成を適用する動きが広がっている。県医師会に健診を委託する岩沼市は、里帰り出産の場合、県内で受診する人のみを助成対象にしていたが、4月から制度を2回(計1万3900円分)から5回(計5万30円分)へ拡充したのを機に、県外への里帰り者も利用できるよう見直した。
県外で受診する妊婦は、どの医療機関を利用するか市に事前に連絡し、市から個別に医療機関へ健診を依頼する。妊婦は健診時、医療機関で市の所定用紙に記入してもらい、健診料を立て替える。子育てが一段落したころ還付手続きできるよう、請求期限は受診後2年とした。市は、既に母子手帳を交付した270人の妊婦にダイレクトメールを送ったところ、18日までに8人から申請があった。受診先は隣県の山形や福島にとどまらず、沖縄県にも及ぶ。
岩沼市の年間出産数は約500。市健康増進課は「県外での受診ニーズがどのくらいあるか、初年度の実績を見て把握したい」と話す。
東松島市も岩沼の実施要綱を参考にして、4月から同様の助成を始めたところ、最初の3日間で10人から申請があったという。県内ではこのほか、仙台市や名取市、亘理町なども、県外での妊婦健診を助成の対象に加える方向で検討している。
常勤換算医師数、男女別に実態把握へ 厚労省、今年の施設静態調査で(MF)
日刊薬業 2008/04/21
厚生労働省が今年実施する医療施設静態調査で、性別に着目した常勤換算医師数を調査する。性別に着目した常勤換算医師数を調べるのは、同調査の開始以来初めて。女性医師の増加が近年の医師不足・偏在の一因に挙げられる中、女性医師が医療提供のマンパワーとしてどのような役割を果たしているか実態を把握し、各種の施策に反映させたい考えだ。厚労省が実施している「医師・歯科医師・薬剤師調査」(3師調査)によると、医療施設に従事する医師全体に占める女性医師の割合は1980年ころまでは10%前後だったが、2006年調査では約17.2%となるなど、近年増加傾向となっている。医師不足・偏在をめぐる議論では、結婚や出産などのライフイベントを機に、医療現場を離れることの多い女性医師の増加を要因に挙げる指摘がある。ただ、3師調査では医師本人に対し、主として勤務する医療機関1カ所を尋ねる内容にとどまっている。このため、医師の実数は把握できるものの、複数の医療機関にまたがって勤務している場合などの実態を把握することができなかった。
こうした課題を踏まえ、今年の医療施設静態調査では医療機関ごとの常勤換算医師数を男女別に調べ、実際に医療に従事している女性医師がどの程度いるかを明らかにする。医療機関の機能に着目した同調査でマンパワーとしての女性医師の実態を把握し、離職などが及ぼす医療提供体制への実質的な影響を明らかにして、より実態に即した施策につなげたい考えだ。
処方せんは原則「変更不可」
済生会・宇都宮病院 後発品使用、自衛策でやむを得ず◆本紙1面◆(日刊)
日刊薬業 2008/04/21
4月からの後発医薬品の使用促進策に関連し、済生会宇都宮病院(宇都宮市)は処方せんに記載した先発医薬品が後発品に変更されないよう、原則として処方せんの「変更不可」欄に署名する方針を決めた。後発品の使用が原因で起きたトラブルの責任所在が不明確であることなどが理由で、「自衛策」としてやむを得ないと判断した。
2008年度診療報酬改定では、医師が後発品への変更を認めない場合に限って署名する処方せん様式に改められたとともに、保険医に対し、「後発品の使用を考慮するよう努めなければならない」ことが療養担当規則に書き込まれた。同院の判断が療担規則に触れるかどうか、議論を呼びそうだ。
同院の薬事審議会は処方せん様式の変更に当たって対応を協議した結果、<1>調剤薬局で先発品が後発品に変更された場合、多忙な勤務医が変更された後発品をカルテに書き込む手間がかかり、業務量が増える<2>後発品に変更し、トラブルが起きた場合の責任所在が明確になっていない<3>後発品と適応症が異なる先発品がある--の大きく3点の理由から、患者が後発品を希望しない限り、「変更不可」の欄に署名することを確認した。
山下博一薬剤部長は「後発品の使用で、もし問題が起きた場合、医療機関は一定のリスクを負わざるを得ないため、変更不可にするのはいわば自衛策。後発品が先発品より劣っているという議論ではない」と説明する。
実際、同院では解熱剤や高脂血症治療薬などで後発品を採用しており、病院周囲の調剤薬局は「後発医薬品調剤体制加算」(4点)の取得要件となる30%以上の後発品調剤率は満たせるのではないかと見込んでいる。厚生労働省保険局医療課は、「事実関係は把握していないが、まずは地域の問題として地域の薬剤師会と医療機関で対話するのが先決ではないか。(療担規則に違反するしないの問題で)国がすぐに出るのはいかがか」としている。済生会本部は、後発品使用の対応などは個々の病院に委ねているとしている。
福田首相 長寿医療制度、混乱収束狙い猛烈PR、休日返上も指示
Risfax【2008年4月21日】
舛添要一厚生労働相が本部長を務める厚労省、総務省両省の長寿医療制度(後期高齢者医療制度)実施本部は18日の会合で、国民からの苦情や問い合わせが殺到していることを受け、市町村の窓口を必要に応じて休日も開けて対応する方針を決めた。福田康夫首相から指示があったことを舛添厚労相が明らかにした。市町村職員からの問い合わせを受けるために厚労省が設けたホットラインも休日稼動で臨む。与党内からも制度への批判が出始めており、政府としては事態収拾を急ぎたい考えだ。
この日の会合では、舛添厚労相らのテレビ出演や全国紙への政府広報の掲載などで初会合の4日以降、制度の周知を図ってきたと厚労省が説明。「長寿医療制度でここがよくなる!!」と題した資料も提示した。そのなかでは、同制度への「姥捨て山」批判の払拭を狙うかのように「ご安心ください。今までと同じ医療が受けられます」とPR。加えて「医療関係職種が連携して、多様できめ細かな訪問診療を提供します」と強調し、訪問看護・歯科訪問診療・服薬支援の充実を新制度の利点に挙げた。
【厚労省のカルテ】(7)日医・族議員・官僚の三すくみ
産経新聞 2008.4.19
(1)http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080419/crm0804192215027-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080419/crm0804192215027-n2.htm
【厚労省のカルテ】(8)膨らむ業務 国民の怒り集中
2008.4.21
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080421/bdy0804210829006-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/body/080421/bdy0804210829006-n2.htm
医師不足6割 負担増には反対
NHK 2008年4月21日
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014104411000.html
救急の患者の受け入れ拒否や産婦人科の休診などが相次ぐなか、6割以上の人が、身近なところに「医師が足りない」と感じているものの、対策を取るために税金を投入するなど負担が増えることについてはおよそ7割が反対しているという調査結果をNPO法人がまとめました。
調査を行ったのは、医療問題などに取り組んでいるNPO法人「日本医療政策機構」で、ことし1月、全国の20歳以上の男女4000人にアンケートして、1082人から回答を得ました。その結果、62%の人が、自分自身の経験から身近なところで医師が「足りない」または「一部の地域や診療科で足りない」と答えました。一方、医師不足を解消するために税金や医療費などの負担を増やしてもよいかを尋ねたところ、「反対」「どちらかといえば反対」と答えた人が69%に上りました。所得別では、▽世帯の収入が800万円以上の場合、半数以下の47%にとどまりましたが、▽300万円以下では反対する人が80%に上りました。調査を行ったNPO法人は「所得格差が広がって行政や政治への不信感が高まっていることもあって、多くの人が負担を増やすことに抵抗を感じている。医師不足を解消する対策を取るためにどのような形で財源を確保していくのか、議論していく必要がある」と話しています。
1年以上の医療費未収 県立、広島市立病院3億6800万円
時効成立8100万円 高齢者多く回収に困難伴う
読売新聞 2008年4月20日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20080420-OYT8T00071.htm
県立、広島市立の計8病院で、患者が1年以上医療費を支払わない「未収金」が2006年度までで約3億6800万円(計1万1404件)にのぼり、このうち約8100万円分(1993件)が「債権の時効」3年を超え、事実上、回収不能となっていることが分かった。各病院の経営は厳しく、県や市では法的措置を講じ、回収に乗り出している。
県によると、未収金は、02年度の医療制度改革で医療費の自己負担額が増加するなどしたことから、年々増えている。さらに05年11月の最高裁判決で、公立病院の医療費未払い分の時効が5年から3年へと短縮されたことで、回収が難しくなっているという。
県立4病院では、未収金約1億円(2570件)のうち、時効を過ぎた額が6割超の6257万円(1527件)を占め、「公的機関だから払う必要はない」と支払いを拒否する悪質なケースもあるという。県は、支払い督促後に差し押さえた場合、時効が中断されることから、昨年8月、簡裁の支払督促制度を試験的に利用、時効前で80~20万円が未払いの広島市内の男女3人に財産を差し押さえる督促状を通知。うち2人は分割払いに合意したという。今年度はこうした制度による回収を強化する方針で、県県立病院課は「時効を過ぎた未収金の回収は厳しいが、病院の収益から穴埋めさせないためにも、支払いを求めていく。逃げ得は許さない」という。
一方、未収金約2億6800万円(8834件)がある市立4病院を抱える市も、05年度から同制度を適用。時効額は約1800万円(466件)にのぼる。05、06年度に11件の督促を行ったが、全額支払ったのは1件、分割払いは5件で、残りの5件は回収のめどすら立っていないという。
ただ、11件の多くが、支払い能力のない高齢者らで市病院事業局財務課は「社会的弱者の財産を差し押さえることまではできない」とジレンマも見せる。
昨年6月の厚生労働省の検討会では、日本病院会などからなる四病院団体協議会の調査で、04年度に発生した未収金は約3000施設で約219億円にのぼったことが報告された。同省保険局は「入院時から患者の支払い能力や親族の連絡先を確認するなど未収金が発生しにくい方策を考えるしかない」としている。
「将来負担比率」公開3市のみ
読売新聞 2008年4月20日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20080420-OYT8T00001.htm
院内暴力:半数の病院で職員が患者らから受ける…協会調査
毎日新聞 2008年4月21日
http://mainichi.jp/select/science/news/20080422k0000m040048000c.html
医師や看護師ら病院職員が患者とその家族から身体的・精神的暴力を受けたことがある病院が、全国で5割に上ることが「全日本病院協会」の調査で分かった。全体の6割が院内暴力・暴言に対して「不安を感じる」と回答したが、対応マニュアルのある病院は2割弱で、4割は職員からの報告体制も確立していない。調査は昨年12月~今年1月、同協会会員の公立・民間病院計2248カ所を対象に実施、49%の1106病院が回答した。
暴力・暴言は52%の病院が経験し、計6882件に上った。うち9割は患者本人からのものだった。最も多かったのが職員を罵倒(ばとう)するなどの精神的暴力で3436件。身体的暴力(2315件)、セクシュアルハラスメント(935件)などが続いた。警察への届け出や弁護士への相談は7.9%(541件)にとどまっており、院内で対応する傾向が強い状況がうかがえた。
また、61%の病院が院内暴力・暴言に「不安がある」と回答した。しかし、41%の病院は職員からの報告体制も未整備で、院内で職員の安全が「確保されている」との答えは、わずか11%だった。同協会の西沢寛俊会長は「医師ら病院側も患者対応に問題がないか自省する必要はあるが、度を越した暴言・暴力は深刻。職員の安全確保は急務だ」と話している。
呼吸管外れ女性重体 横浜の病院、がん手術中
中日新聞 2008年4月21日
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2008042102005277.html
神奈川県立がんセンター(横浜市旭区)は20日、乳がんの手術中に麻酔器の人工呼吸用の管が外れる医療事故があり、横浜市内に住む40代の女性患者が一時心停止となったと発表した。女性は心臓マッサージなどの心肺蘇生(そせい)術を受けて心拍は回復したが、意識不明の重体。センターによると、女性は16日午前8時55分ごろ、乳がんの切除手術のため、男性麻酔医(38)から全身麻酔を受けた。手術開始後の同9時半ごろ、血中酸素飽和度などを示すモニターが表示されていないことに看護師が気付いた。モニターをチェックする立場の麻酔医は、別の手術の応援で不在だった。急きょ呼び戻された麻酔医が確認したところ、女性に酸素を送り出す人工呼吸用の管が麻酔器から外れていたという。
女性は低酸素状態になって少なくとも16分が経過していた。麻酔器やモニターの異常アラームが鳴っていたかどうかは、確認できていないという。センターは事故調査委員会を設置し、原因を究明する。
葉酸の適正摂取量
薬事日報 2008年4月21日
http://www.yakuji.co.jp/entry6532.html
タイの交通警察官、助産に奮闘
AFPBB News 2008年4月20日
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2380623/2845338
失恋男飛び降りて半身不随の重傷・・・今は大後悔
エクスプロア中国 2008年4月20日
http://www2.explore.ne.jp/news/article.php?id=8908&r=gz
夜になると脚がむずむずする
読売新聞 2008年4月20日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/soudan/20080420-OYT8T00193.htm
週刊医学界新聞 第2778号 2008年04月
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperTop.do
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