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(投稿:by 僻地の産科医)
おはようございますo(^-^)o..。*♡
今日もなんだか悲惨なニュースがつづいています。
東京ド真ん中、中核病院でも産婦人科が消える
JanJan 2008年2月27日
http://www.news.janjan.jp/living/0802/0802261569/1.php
内科医退職の道立病院が夜間、休日救急停止へ
MSN産経ニュース 2008年2月28日
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080227/trd0802272232011-n1.htm
北見赤十字 4月から内科医2人 救急体制維持に見通し
北海道新聞 2008年2月28日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/78580.html
【北見】内科医全六人の三月末退職で、四月から内科(消化器、循環器科を除く)を一時休診する方針の北見赤十字病院は二十七日、日本赤十字社(東京)を通じ、内科医二人の短期派遣を受けることを明らかにした。これにより、同病院にある網走管内唯一の救命救急センターの機能は維持される見通しとなった。
派遣期間は半年から一年以内で協議中。救急対応を最優先するため内科の外来・入院診療の体制維持は困難で、四月以降の一時休診は避けられない見通しだ。
また、派遣医師の専門は未定で、北見赤十字病院の内科が網走管内で唯一実施している、膠原(こうげん)病やリウマチ治療の専門医である可能性は低いという。荒川穣二副院長は「全国的に膠原病の専門医確保は非常に厳しい。(派遣元の)北大に派遣を引き続き要請中」としている。北見赤十字病院は一月下旬、同社を通じ全国の赤十字病院に内科医の派遣を要請していた。
山陽市民病院、3月13日から診察を順次中止
中国新聞 2008年2月27日
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200802270308.html
重症患者の「たらい回し」1割超 京都府内の救急搬送
京都新聞 2008年2月27日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008022700041&genre=O1&area=K00
勤務医の疲弊、患者にも原因
キャリアブレイン 2008年2月27日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14724.html
「雨が降ったからという理由で救急車を呼ばないでほしい」「患者の暴言で仕事への誇りがズタズタにされる」――。厚生労働省の審議会で、産科・小児科・救急の医師が共通して挙げたのは勤務医の疲弊で、その原因の1つに「クレーマー患者」や「暴力患者」などの存在を挙げた。西川京子厚生労働副大臣は「医療の分野では国民の意識が育っていない。すべて受け入れる側が悪いというのではなく、一緒に医療を構築するという方向性を持たないと不毛の議論になっていく」と感想を述べた。厚労省は2月25日、「安心と希望の医療確保ビジョン」会議を開き、産科・小児科・救急の現場で先進的な取り組みをしている医師から意見を聴いた。この会議は、長期的な視点に立って日本の医療の問題点を考えようと、舛添要一厚生労働大臣が中心となって1月7日に設置された。
4回目を迎えたこの日のテーマは、医師不足が深刻な産科・小児科・救急医療などの現状把握。各分野の医師が現在の問題点や今後の課題などについて意見を述べた。
東京都立府中病院・産婦人科部長の桑江千鶴子氏(東京医科歯科大産婦人科臨床教授)は「産婦人科臨床現場の3つの問題」として、(1)劣悪な労働環境と待遇、(2)医療事故と訴訟への恐怖、(3)医療者への暴言・暴力(モンスターペイシャント)の存在――を挙げた。
桑江氏は「大野病院事件で産婦人科の医師が逮捕されて以来、ビクビクする状況で萎縮医療になっている」と述べ、過酷な労働環境に追い討ちをかける訴訟リスクや患者の暴力などが医師のモチベーションを下げていると指摘した。
「優しい気持ちでなんとかしてあげたいと思っても仕事に対する誇りをズタズタにされ、若い医師は疲弊している」
桑江氏はこのように述べ、早急に解決することが難しい大きな問題であるとした。
続いて、愛知県岡崎市の花田こどもクリニック院長の花田直樹氏は「現在の小児医療の問題点」として、(1)不当な報酬の低さとフリーアクセスによる患者数の多さ、(2)小児科勤務医の減少、(3)乳幼児医療無料化に伴う救急外来のコンビニ化、(4)訴訟リスクとクレーマーの存在――を挙げた。
花田氏は「コンビニ感覚で救急車が利用されるが、コンビニ診療さえ難しい状況だ。しかし、司法判断は救急外来にも最高級の医療レベルを要求している。無理して対応しても刑事事件の対象になり得ることを医師は学習している」と述べ、産婦人科の医師が逮捕された福島県立大野病院事件の影響で入局する医師が減少し、現場では「無理に救急を受け入れない」という萎縮医療が生じているとした。
花田氏はまた、医師らに言いがかりを付ける「クレーマー患者」の存在が萎縮医療に拍車を掛けているとした。
「過熱する医療事故の報道で、不信に満ちた攻撃的な言動が目立ち、現場のやる気をさらに萎えさせている。今までは医師の使命感でカバーしてきたが、現状では医療安全上も自分の健康上も無理がある」
■ 救急患者の増加と国民の意識
疲弊した勤務医をさらに追い詰める「クレーマー患者」と訴訟リスク。その背景には救急患者の増加がある。
日本医科大学付属病院・高度救命救急センター部長の山本保博氏は、救急患者が増えている一方で救急医療機関が減少していることを指摘。「救急医療の現状、課題」として、(1)救急医療施設の負担の増大(救急患者の増加など)、(2)資源の圧倒的な不足(救急医不足など)、(3)救急医の士気の低下――を挙げた。
山本氏は救急車の出動件数(2005年)のうち搬送されていない約9%について、「救急車が到着しても現場に患者がいない」と指摘。その主な理由として、▽119番した後の辞退、▽いたずら、▽酔っぱらい――を挙げた。
その上で、119番通報した患者を重症度や緊急度などによって分類する「トリアージ」の必要性に触れた。
「アンダートリアージ(過小評価)をどう考えるかという問題がある。『ちょっと胸がつかえる感じがする』という患者のうち1万人に1人ぐらいは心筋梗塞の場合がある。このような患者を自宅に戻してしまった場合の問題がある。しかし、これからはトリアージをしていかなければ、“たらい回し”はどんどん増える」
この日、舛添厚労相が欠席したため、西川京子副大臣が次のように感想を述べた。
「安全で安心な食物にコストがかかるという意識は国民の間に育ってきたが、医療の分野では国民の意識が育っていない。今日はマスコミの方もいるようだが、すべて受け入れる側が悪いという指摘の仕方ではなく、一緒に医療を構築するという方向性を持たないと不毛の議論になっていく。今、これを厚生労働省が一番先にやっていかなければならない」
大分・中津市が市民病院の医師確保へ分娩手当支給へ
読売新聞 2008年2月27日
http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/044/044_08022701.htm
中津市は市立中津市民病院の医師確保対策として、県内の公立病院では初めて分娩(ぶんべん)手当(1分娩あたり3万円)の支給を制度化することを決めた。同病院などへの勤務を前提に、大学の医学部生向けの奨学金制度も創設する考えで、28日開会の定例会に関連条例案を提案する。可決されれば、いずれも4月1日から施行する。同病院の産科は昨年4月から休診中。現在も医師確保のめどは立っていないが、現在地で建て替えを進める方針で、2012年度に予定している新病院の開業を視野に産科医の確保対策を明確に打ち出すことにした。
奨学金は大学4~6年生と大学院生、同病院の臨床研修医が対象。貸付額はいずれも月15万円で、期間は大学生3年、大学院生4年、臨床研修医2年で最大7年。大学5、6年生については希望があれば最大1000万円の修学一時金を無利子で貸し付ける。貸付期間と同期間、同病院や市内にある国保直営の槻木、津民、山移の各診療所で勤務するか、同病院に医師を派遣している大分大などの医局に所属すれば、全額の返済を免除する。
小児科の前に薬剤師に相談
読売新聞 2008年2月28日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20080227-OYT8T00859.htm
離島妊婦の宿泊費助成 道が新年度 島外受診時に半額
北海道新聞 2008年2月28日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/78597.html
[県予算2008]医師確保対策を強化/山口
読売新聞 2008年2月28日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20080228-OYT8T00094.htm
全国的に深刻化する医師不足。県内も例外ではない。とくに救急病院が小児科や産婦人科を閉鎖するケースが出始めているため、地域の公的病院などでの医師確保対策を強化する。
県医務保険課によると、2006年12月末時点の調査で、県内の医療施設に従事する医師は3376人。人口10万人あたり医師数は227・6人で、全国平均の206・3人を上回っている。だが、診療科別で見ると、産科・産婦人科が7・8人(全国7・9人)、小児科は11・3人(同11・5人)と、いずれも全国の水準を下回っている。
山口市内の中核的な医療機関の一つ、小郡第一総合病院は、産婦人科の常勤医師が2人から1人に減ったため、07年3月から正常分娩(ぶんべん)を中止。一方で、本来は危険性を伴う出産を主に受け入れてきた県立総合医療センター(防府市)は、周辺医療機関の分娩中止の影響で正常分娩が急増しているという。このような現状を踏まえ、県は緊急課題の一つとして医師確保対策強化のために6768万円を計上した。
小児科や産婦人科に多い女性医師が、結婚や出産を機に医療現場を退くことが医師不足の一因となっていることから、女性が働きやすい環境づくりを推進する2病院(女性医師が3人以上いる病院が対象)に各150万円を補助する。ワークシェアリングや長期の育児休暇制度、育児中の宿直免除などの取り組みをモデル的に進め、将来は他の病院にも広げたい考えだ。同時に、地域医療全体の「即戦力」を確保する目的で、県外の医師ら7人を県職員として採用し、医師確保が難しい公的病院に5年間派遣するドクタープール事業を開始。県内での就職を希望する研修医5人には、研修資金(月額20万円)を貸し付け、貸付期間と同じ期間を県内で勤務すれば返済義務を免除する。
このほか、効率的な地域医療のあり方を研究するため、山口大医学部に寄付講座「地域医療学講座」を設ける。効率的な医師配置や、幅広い診療科目を見ることができ、過疎地域の医療を担う総合診療医の養成などが研究テーマ。08年度から2年間、各年度2500万円を充てる。今村孝子・健康福祉部長は「地域で安心して医療を受けられるよう、即効性のある対策を中心に取り組む」と話している。
改善なければ2次救急撤退
日刊スポーツ 2008年2月27日
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20080227-328150.html
複数の医療機関が受け入れ拒否は83件 07年の県内
信濃毎日新聞 2008年2月27日
http://www.shinmai.co.jp/news/20080227/KT080226ATI090015000022.htm
埼玉で13病院が拒否、93歳女性死亡
TBS 2008年2月27日
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3790435.html
両足骨折の女性を14病院が受け入れ拒否 津で昨年6月
MSN産経ニュース 2008年2月27日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/080227/dst0802271151005-n1.htm
救急搬送受け入れ拒否 4回以上12人/岐阜
読売新聞 2008年2月27日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gifu/news/20080226-OYT8T00673.htm
九州、山口で3例目の民間救急ヘリ導入
MSN産経ニュース 2008年2月27日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080227/bdy0802272110009-n1.htm
整形外科の常勤医確保 丹波市の病院
神戸新聞 2008年2月27日
http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/0000852832.shtml
公立おがた総合病院に内科医派遣へ
テレビ大分 2008年2月27日
http://www.tostv.jp/news/index.php?nno=4839
給与3割カットを提示 米内沢病院
秋田魁新報 2008年2月27日
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20080227b
公立病院の経営難
しんぶん赤旗 2008年2月27日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-02-27/2008022704_06_0.html
診療所化の落とし穴/花巻の遠藤医師が本県にも警鐘
東奥日報 2008年2月22日(金)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2008/20080222141253.asp
医師不足認め対策
しんぶん赤旗 2008年2月27日
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-02-27/2008022701_02_0.html
県議会議長が厚労省に地域医療確保で意見書提出
愛媛新聞 2008年2月27日
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20080227/news20080227578.html
宇和島徳洲会病院の診療報酬不正請求問題 保険医取り消し 病院側は徹底抗戦
MSN産経ニュース 2008年2月27日
http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/ehime/080227/ehm0802270316002-n1.htm
麻酔薬を誤って投与、患者が死亡 福岡市の病院
朝日新聞 2008年2月27日
http://www.asahi.com/national/update/0227/SEB200802270003.html
福岡市博多区のさく病院(朔寛(さく・ひろし)院長)で、入院中の男性患者(68)が、血液製剤と取り違えて全身麻酔薬を点滴され、容体が急変し、死亡していたことがわかった。病院はミスを認めて遺族に謝罪し、博多署に報告。同署は業務上過失致死容疑で、病院からカルテなどを押収し、関係者から事情聴取するなど捜査を進めている。
病院によると、男性は今月6日に直腸がんで入院し、13日に人工肛門(こうもん)を取り付ける手術を受けた。手術は成功し、術後の意識ははっきりしていた。
しかし、手術翌日の14日午後、看護師が体調管理のため、血液製剤を点滴で投与しようとした際、過って全身麻酔薬を投与したという。直後に男性がいびきをかき始めたため、付き添っていた家族が不審に思い、近くにいた看護師に連絡。看護師が容体の急変に気づいて医師を呼び、救命措置がとられたが、男性は意識が回復しないまま、22日夜に死亡した。
病院は救命措置をとった段階から、家族にミスを認め、謝罪。男性の死亡後、投薬ミスが引き金になったとして、医師法に基づき、同日中に博多署に報告した。
同病院では、こうしたミスを避けるため、投薬の際、医師が薬剤師に対し、パソコン上での発注と手書き書類による発注を出すことで二重チェックし、看護師が実際に投薬する時にも再度確認することになっていた。投薬ミスのあった全身麻酔薬は、本来投与するはずだった血液製剤と同じような形態の容器に入っていたという。 山根信隆事務局長は「麻酔薬と死亡の因果関係は捜査の結果を待つが、死亡の引き金となる重大なミスをしたのは間違いない。遺族には誠心誠意対応し、再発防止に病院を挙げて取り組んでいる」と話している。
心停止見逃し患者死亡 病院に賠償命令 札幌地裁判決 判決によると、男性は一九九八年十一月、そう状態と診断され同仁会が運営する長野病院に入院。心電図が付けられ、心拍数が百四十以上か四十以下になるとアラームが鳴るよう設定された。 入院の二日後、男性の心拍数が百四十を超えてアラームが鳴り、担当看護師が心電図を確認。その直後、心拍数が四十以下となり再びアラームが鳴ったが、看護師は「また百四十を超えたのだろう」と思い込んで画面を確認しなかったため、心停止に気付くのが約四十分遅れた。男性はそのまま死亡した。 判決理由で奥田裁判長は「心電図画面を見ていれば心停止の状態は容易に発見でき、救命できた可能性は高い」と述べ、病院側の過失を認定した。 タミフル効かぬインフル、国内初の集団感染 5人確認 舛添厚労相が血液製剤関連で対応問題視 トイレで新生児見つかる はしかで学年閉鎖 国分中央高、3人発症 高齢者の所得保障拡充が必要 カップケーキの大食い競争で男性が死亡。 その延長として、医師が団体として力を持つためにも、「プロフェッショナルコミュニティ」を作り、医師の団体として情報発信する必要性を説いています。「政治家を動かすことは、官庁に陳情するより、民主主義の基本であり、有効」「医師が医療はどうあるべきと考えているかを、医師の団体から発信しなければダメ。医療の姿を厚労省が決めているような現状は、間違っています」と小松先生。こうした発言の根底には、医師会など既存の団体への批判があります。 Part3 医師が全員加盟するプロフェッショナルコミュニティをつくるべき。 NEW! 黒川:ほとんどの医師は非常に真面目で、一生懸命いい医師になろうとしています。けれど、極端な表現をすると医師はみんな村長さんなので、市民社会に馴染みづらい。医師はどのようにして社会に働きかけていけばいいのでしょうか。 小松:今、医師たちの動きには目まぐるしいものがあります。私の活動も、そのひとつですが――。おもしろいことに取り組んでいる人が大勢います。 黒川:ただ、それは、ある意味陳情活動ですよね。陳情となれば議員のもとにはたくさんの案件が集まるわけで、必ず医療問題への意見が取り上げられるとは限りません。 小松:政治家を動かすことは、官庁に陳情するより、民主主義の基本であり、有効でもあることを申し上げておきます。そのうえで、専門職としての団体については、おっしゃるとおりですね。類することは、最近の医療の質・安全学会でも盛んに語られています。やはり日本弁護士会のような医師が全員加盟する専門職団体をつくるべきと、ほぼ意見は一致しています。 黒川:その話は、聞いた記憶があります。 小松:日本医師会は、開業医の利益団体として活動しつづければいい。しかし、もうこれまでのように医師全体の代表かのような意識は捨ててもらわねば。もっと大きな立場からものを言う、もっと気位の高い団体が必要です。 黒川:ものを言える医師団体が生まれず、結局は医療政策が政治の力でつくられるなら、今ある国民の医師に対する不信感はつのるばかり。回復不可能なところまでいってしまうでしょう。 小松:医師が医療はどうあるべきと考えているかを、医師の団体から発信しなければダメ。医療の姿を厚労省が決めているような現状は、間違っています。 黒川:同感です。 小松:医師の専門職団体は、医師が自らを律することと、医療の質を向上させることだけに専念する。あとは、ほかの団体がやればいい。 黒川:そのような志を持った団体は、日本には今までどの分野にもなかった。日本弁護士会も戦後、他者の力によってつくられました。 小松:哲学がなかったのが、いけなかったと思います。だから、力をまとめられなかった。 黒川:医学部の先生方の意識改革も――。 小松:大学の先生はダメです。期待していません。 黒川:ダメですか(笑)。 小松:医学部に限らず、大学の教授陣に共通なのかもしれませんが、決定的に教養が欠けています。 黒川:実社会のリアリティから乖離しているのは、事実ですね。 小松:だいたい、常識的に知っているべき、過去に議論された重要な問題を知らないのですから。丸山眞男が『日本の思想』の中でササラ型とタコツボ型の議論の比較をしていますが、まさにタコツボ型。自分の周囲だけしか見ていなくて、過去からずっと連綿とつながっている議論の経緯を、大学の先生たちは知らないですね。 黒川:どうして、そうなってしまったのでしょう。大学の先生の数が増えすぎたのですかね。 小松:選び方に問題があるのでしょう。 黒川:それはそうですね。内部で調整をして教授を決めている。会社人事となんら変わりない選び方ですから。 「診療関連死の調査機関設置の同行と法案化の動き」 「第三次試案」提出の要請 「医療安全調査委員会」 「どこに食い違いがあるのか」 「法案提出の動き」 「勤務医の会記念講演会にご参加を」 【本日の予算委員会!】 診療関連死検討会に関する質問が行われる予定です! お時間があれば、衆議院TV
北海道新聞 2008年2月28日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/78555.html
入院中の男性患者=当時(31)=が死亡したのは、病院側が男性の心停止に気付くのが遅れたためだなどとして、男性の父親が、札幌市白石区の医療法人社団同仁会(長野俊光理事長)に約九千六百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が二十七日、札幌地裁であった。奥田正昭裁判長は「病院側が患者の心電図画面を確認しなかったために、救命措置が間に合わなかった」と述べ、同仁会に約二千九百万円を支払うよう命じた。
朝日新聞 2008年2月28日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200802270366.html
日刊スポーツ 2008年2月27日
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20080227-328203.html
日刊スポーツ 2008年2月27日
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20080227-328185.html
南日本新聞 2008年2月27日
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=9408
公明新聞 2008年2月27日
http://www.komei.or.jp/news/2008/0227/10883.html
Techinsight japan 2008年2月27日
http://japan.techinsight.jp/2008/02/200802262336.html
小松秀樹先生をお迎えして(3)-「医師が全員加盟するプロフェッショナルコミュニティをつくるべき」 - 2008/02/20
http://www.m3.com/tools/Healthpolicy/chapter4/index3.html
今回の資料:
黒川・小松対談の第3回です。最近は、小松先生に代表されるように、学会や医師会の長ではなく、臨床の第一線で活躍される方々が講演したり、本の執筆などの形で、情報発信をするようになりました。その上、IT(情報社会)時代にあって、個々人がブログなどを通じて、意見を世の中に問う場面もよく見受けられます。
インターネット上には、国会議員のメールアドレスが簡単に調べられ、アクションを起こすための書類も書き込めばいいだけの定型書式があるツールがあります。そうしたツールを使って、地元の国会議員に直接働きかけをする医師など、自分の考えをしっかり持ち、意思に従って行動しようとする動きは着実に生まれています。
そこで浮かび上がるのが、プロフェッショナルコミュニティの存在意義ではないでしょうか。医療に関しては、医師のプロフェッショナルコミュニティが理念を持って中長期的な意見を申すことが、プロフェッショナリズムを求めている現在の社会では、重要なのだと私は思います。
今の時代、日本の医師コミュニティがどのような理念を発信しているかが海外からもリアルタイムに見えているわけで、海外の医師たちからどれほどの敬意を払ってもらえるかを気にするべきだとも思う。
実は、そういう団体は戦後にできる寸前までいっていたらしいですね。ところが、厚生省の役人が「GHQの命令だ」と言って潰した。後にGHQの文書を調べたら、命令を指し示す記述はどこにもなかったらしいですが。
ただ、どうでしょう、医師が一致団結できるのかと問われれば、一抹の不安が残るのは事実です。たとえば銀行の世界だと、業界全体がつぶれたりしたら銀行員は食べていけなくなる。だから銀行業界の存続にかかわるような問題に対しては、一体となって闘います。けれども医師は、職能者として、ひとりぼっちになってもなんとかなると考えている点が、力をまとめるにおいてネックになるように思えますが。
愛知県保険医協会の新聞、勤務医コーナーより
1/31に「第11回診療行為に関連した死亡に係る死因究明等のあり方に関する検討会」(以下「検討会」)が開催された。そこで注目されたのは、座長が検討会の最後に、届け出の要件などを具体的に示した「第三次試案」の提出を厚労省に強く求めたことである。昨年10月パブコメ募集で医療関係者から強い批判や意見が寄せられており、十分な説明なしに法案化することには無理があるとするものである。「第三次試案」がどのような記述となるか注目されるところである。
今後の動きと課題を知る上でよい機会となったのが、2/9に開催された愛知県医師会主催の「診療行為に関連した死亡の死因究明等のあり方に関する講演会」である。自民党の「医療紛争処理のあり方検討会」副座長の西島英利参議院議員、「検討会」委員でもある木下勝之日本医師会常任理事を招いて、西島氏が自民党案を、木下氏が厚労省の「検討会」の議論を元に、「医療安全調査委員会(仮称)」についての講演と質疑応答が行われた。
西島、木下両氏は「安全調」への届け出と医師法21条の届け出の重複は避けるとすることで、21条の届け出義務違反に問われることはなくなる。「安全調」に届けられ調査中であるものは警察、検察は関与しないことになると説明。
第三者機関の必要性と、医療現場への警察、検察の介入を最小限にしたいという事では一致できるはずで、「一歩前進」となる法案提出への理解を求めた。
一方で21条の改正や医療分野だけが業務上過失致死傷罪から免責されることは困難として、重大過失など警察に通知することはやむを得ない処置であると説明。目的はあくまでも医療事故の再発防止で、自民党案では調査会の仮称を「医療安全調査委員会」としていることを強調。この会でも「安全調」という仮称で呼んで欲しいと訴えた。
この仮称は、自民党案が出された後の第10回「検討会:行こう、それまで「医療事故調査委員会」等の仮称で呼ばれていた調査会が「医療安全調査会」で統一されており、自民党案を軸に法律案が作成されていくことは想像に難くない。
質疑では「安全調」の報告を刑事、民事裁判に使う事を認めているが、この制度が訴訟を増加させるのではないか。21条違反による刑事訴追の心配はないとしても、刑法211条の業務上過失致死傷罪の適用を受けないという明文の担保がなく、調査と別に訴追される可能性が残るのでは、など疑問が投げかけられた。この危惧を裏付けるように2/16に開催された日本集中治療医学会主催の市民公開講座で厚生労働省医政局総務課医療安全室長は「医療安全調査委員会が出来れば、基本的には警察はこれを活用するが、遺族から告発を受けた場合、警察が絶対に動かないとは言えない」と発言している。患者家族の調査依頼の増加や民事訴訟を誘引しないかという不安は完全には払拭されていない。
安全調の設置を「一歩前進」とみるのか、その歩幅に比べて踏み込まれる側の歩幅の法が大きいと危惧を抱くか、議論を尽くさないとこの食い違いはすぐに埋まるものではない。
講演会で自民党の検討会座長を務める大村秀章衆議院議員が急遽補足発言を行ったが、そこで「第三次試案をふまえて法案を準備し、通常国会には提出したい。国会で議論し、成立させてから施行までに時間を取って練ると言うこともある」と通常国会に提出し成立をめざすと取れる発言があった。第三者機関の必要性では大多数が一致するのと同じくして、拙速を避け議論を尽くしたいという気持ちも現場の医師に共通した思いであるはずだが。
愛知県保険医協会勤務医の会は、3/23(日)に虎の門病院泌尿器科部長小松秀樹氏を招き「医療を崩壊させないために」をテーマに総会記念講演会を開催する。小松氏は早くから、死因究明の目的が医療事故の再発防止のための真意医療安全に資するものとなるよう発言されている。議論を深める機会として、是非ご参加を頂きたい。
9:30~10:00の30分間の予定で、
衆議院予算委員会第五分科会
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
にて生中継されてますので、ご覧ください。
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