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(投稿:by 僻地の産科医)
おはようございますo(^-^)o..。*♡
昨日、香川で小松秀樹先生と唐沢会長の講演があったようですが、
参加した人の話によると、小松先生の方が順番が先で、
日本医師会の大罪の内容を読んで訴えたそうですo(^-^)o..。*♡
唐沢会長はその後の講演で、しきりと「勤務医のみなさまのことを考え」
と仰っていたということでしたが、そういわざるを得なかったのでしょうね。
では、どうぞ..。*♡
臨床研修のプログラムの見直し、
それから緊急医師派遣に、地方から「役に立たんっ(>_<)!!」声をどうぞ!
あとYosyan先生と天漢日乗先生、応援してあげてくださいね ..。*♡
http://alphabloggers.com/ 12月初旬まで!
19病院で産科消える 医師不足が深刻化 県内/千葉
千葉日報 2007年11月18日
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/society_kiji.php?i=nesp1195346495
国の医療制度改革が本格化してから、県内で産科があった十九の病院で、廃院もしくは産科の廃止・休止が相次いでいる。救急搬送中の妊婦が十数回も受け入れを断られた事例も発覚、国は医師の偏在を主張している中で、いずれの病院も廃止・休止の理由を「医師が確保できない」と口をそろえており、産科医不足が急速に進んでいることが浮き彫りになった。
県医療整備課によると、二〇〇二年度から開院した産科・産婦人科のある病院は八千代市の東京女子医大八千代医療センターのみ。一方で、廃院したのは大多喜町の川崎病院をはじめ四病院。産科・産婦人科を廃止したのは、八千代市のセントマーガレット病院など六病院。産科・産婦人科(ぶんべつ)の看板を掲げながら分娩できない休止中の病院は船橋市の千葉徳洲会病院など九病院。
「廃止」とされた千葉社会保険病院は「あくまで休止。医師がいればすぐにでも再開したい」と反論するが、「退職をした後の補充がない。非常勤の先生しかおらず、お産ができない」と嘆く。
国保匝瑳市民病院は「休止として医師の募集はしているが、産科病棟はなくなっている」と事実上の廃止を認めた。〇三年一月には小児科も休止していることから、「他の科も医師確保が難しくなっている。特に産科は二十四時間体制で仕事が厳しい」と話した。また、白井市の白井聖仁会病院は、一九九六年十二月に分娩を取りやめていたといい、県も県内全体の実態を把握しきれていない。事実、「休止」とされた千葉市若葉区のみつわ台総合病院は、「すでに保健所に再開する考えはないと届け出た」とし、銚子市立総合病院は「助産師も辞めた。(産科病棟の)療養病棟への切り替えを検討中」という。
妊婦の受け入れ拒否問題について同課は、「かかりつけ医がないケースだった」と廃止・休止の増加との関係は否定。ただ、産科・産婦人科医師の不足は「医療訴訟も多い。労働環境も厳しい」と分析した。国がまとめた二〇〇二年と〇四年の県内産科・産婦人科医師数の比較では十二人増えているが、病院の廃院・廃止・休止は〇四年以降がほとんど。
同課は「国は医師不足ではなく、偏在しているというが、現場は不足しているという声しかない」と国のとらえ方に首をひねった。
杉田産婦人科医院:後継者なく、先月から分娩取りやめ--甲府 /山梨
毎日新聞 2007年11月17日
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20071117ddlk19040197000c.html
甲府市下石田2の「杉田産婦人科医院」が10月から、分娩(ぶんべん)を取りやめていたことが分かった。杉田茂仁院長(70)は「後継者がおらず、年齢的にも厳しくなった」と話している。県内で分娩可能な医療機関は8病院、9診療所の計17機関となった。
同医院は開業30年目で、杉田院長が医師1人で対応。長男(40)も産婦人科医で千葉県の病院に勤務しているが、「医師1人の開業は安全面で懸念を持っているようだ」(杉田院長)として、同医院を継ぐ予定はないという。同医院は現在、外来診療のみ受け付けている。
杉田院長は「開業したからには365日24時間働き、“人間的な生活”ができないと覚悟はしてきたが、この年になると『旅行にも行きたい』などと考えるようになった」と分娩取りやめの思いを話した。
九州医師会が長崎で総会 政府への政策要求6項目採択
長崎新聞 2007年11月18日
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20071118/08.shtml
第百七回九州医師会総会・医学会が十七日、長崎市内で開かれ、医師らが国の医療政策について考えた。約三百人が出席。井石哲哉会長は「医療政策は国民への投資だが、医師不足などの弊害を生み、地域医療は崩壊寸前。国民が健康に生活できる社会保障制度の確立が必要だ」とあいさつ。日本医師会の唐澤祥人会長は「日本医師会は国民のニーズに合った医療のあるべき姿を提言しており、理解をお願いしたい」と述べた。
宣言、決議では「政府は社会的共通資本の理念に立ち返り、行き過ぎた医療費抑制策を改めるべき」とし、▽国民皆保険制度の堅持と良質で安全な医療を確保するための財源確保▽行政主導による総合医制の創設反対-など政府に要求する六項目を採択した。
東京・虎の門病院泌尿器科部長の小松秀樹氏が、厚生労働省が検討している「診療行為に関連した死亡の死因究明等の在り方に関する試案」について講演。「医療制度の中心に行政と司法、被害者代表が入り、医師は監視され、処罰が日常的になる。現場の医師が自浄のための制度を立ち上げることが、国民に提供する医療の水準を向上させ、誇りを持って働くことにつながる」と語った。
産科医の確保に抜本的対策を
NHK 2007年11月18日
(1)http://www3.nhk.or.jp/news/2007/11/18/k20071118000086.html
(2)http://www3.nhk.or.jp/news/2007/11/18/d20071118000086.html
産科医療のあり方を考える検討会が、18日東京で開かれ、産婦人科医の不足などでお産に対応する医療機関が各地で減っていることについて、診療報酬を高くするなど抜本的な対策が必要だという意見が相次ぎました。この検討会は、産婦人科医の不足などでお産に対応する医療機関が各地で減ったり、妊娠中の女性の救急搬送が問題になったりしていることから日本産科婦人科学会が開いたもので、東京・千代田区の会場には産婦人科の医師らおよそ100人が集まりました。この中で青森県や島根県などの医師からは、医学生に産婦人科の魅力をいくらアピールしても、卒業後産婦人科を選ぶ医師はまったくいないという厳しい実態が報告され、山間部や島などの病院でお産に対応するためには、診療報酬を高くするなど抜本的な対策が必要だという意見が相次ぎました。また、妊娠中の女性の救急搬送で、受け入れ先が決まるまでに3回以上断られたケースは、東京都や神奈川県、大阪府、奈良県など、首都圏と近畿圏に集中しているという調査結果が報告されました。これに対し、大阪府や首都圏の医師からは、受け入れ先を探したり病院間の調整をしたりする専門のスタッフを設けることが必要だとする意見が出ていました。日本産科婦人科学会は、各地の現状を踏まえ、引き続き国や都道府県に対し、産婦人科医を増やす対策や病院間の連携などの態勢を速やかに整えるよう求めていくことにしています。
お産を考えるシンポジウム/宮城
NHK 2007年11月18日
http://www.nhk.or.jp/sendai/lnews/
いのち見つめて 地域医療の未来 一部患者が医療浪費
日本海新聞 2007年11月18日
http://www.nnn.co.jp/tokusyu/inochi/071118.html
国の緊急医師派遣制度に自治体苦慮 東北
河北新報 2007年11月18日日曜日
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/11/20071119t71026.htm
地域の医師不足解消を目指して国が自治体病院などを対象に導入した緊急臨時的医師派遣制度をめぐり、東北の各自治体が苦慮している。医師派遣に伴う財政負担に加え、現場にマッチした派遣になっていないためだ。医師不足に悩む地域にとって歓迎すべき制度となるはずだったが、逆に「地域医療の実態を分かっていない」と、国の医療政策への不信感を募らせている。
<宮城で要請2ヵ所>
「どの程度の財政負担が必要なのか、はっきりしない。安易に要請は出せない」
宮城県庁で10月11日初会合があった県地域医療推進委員会で、医師派遣制度の活用が議題となり、自治体病院関係者の不満が噴出した。
制度が導入された7月下旬以降、県は7つの自治体病院に、医師派遣の要請があるかどうか聞いた。応じたのは、みやぎ県南中核病院(大河原町)と公立刈田総合病院(白石市)の2カ所だけだった。派遣要請を見送った栗原中央病院(栗原市)の小泉勝院長は「医師派遣はのどから手が出るほど活用したいが、負担額がはっきりしないので、要請に踏み切れなかった」と説明する。
<補てん額は青天井>
自治体病院が要請をためらう背景に、派遣制度要領が定める「逸失利益」の負担がある。医師派遣に伴い、派遣元の病院に生じる損害を、受け入れ先の自治体病院が補てんする仕組みだ。損害分の負担額は示されておらず、派遣元と派遣先の病院間の協議で決めるため「負担額は青天井」(自治体関係者)と言われる。宮城県北の自治体病院長は「医師1人が1カ月に派遣元病院にもたらす利益は、平均1000万円ともされる」とため息をつく。派遣制度を既に活用している岩手県では、人口10万人当たりの医師数が179人(全国39位)と医師不足は特に深刻だ。7月下旬から県立大船渡病院と宮古病院が、国立病院機構と日本赤十字社からそれぞれ医師派遣を受けている。岩手県医療国保課は「人件費と逸失利益を県が負担しているが、決して安い額ではない」と言う。
<2週間ごとに交代>
高額負担の一方で、医師派遣は「助っ人」になっていない側面もある。派遣期間が3―6カ月と短い上、1人の医師が継続派遣されるとは限らないからだ。1、2週間で別の医師に交代するケースもある。
大船渡、宮古両病院も2週間ごとに医師が入れ替わる。県医療国保課は「入院患者や緊急手術を担当させるのは難しく、外来診療や検査しか任せていない」と打ち明ける。岩手の自治体病院関係者は「外来は近隣病院と連携して何とかやりくりできる。必要なのは入院や緊急手術など高度な医療行為ができる医師。これでは気休めにもならない」と冷ややかだ。2病院への派遣を要請する方針を決めた宮城県は「派遣制度に課題があるのは承知しているが、医師不足は深刻。背に腹は代えられない」(医療整備課)と話した。
[緊急臨時的医師派遣制度]厚生労働省が、地方の医師不足解消を目指して導入した。国立病院や地域の拠点病院が医師派遣機能を担い、国が都道府県の要請に応じて各地の自治体病院などに医師を派遣する。これまで岩手県立大船渡病院、同宮古病院をはじめ岩手、北海道など5道県の計6病院に医師7人が派遣された。
期待半面、財政に重荷 岩手医大の定員増
岩手日報 2007年11月19日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20071119_3
ワタミ、老人ホーム増設計画を縮小・自治体の設置規制厳しく
2007年11月19日/日経産業新聞
http://health.nikkei.co.jp/news/top/
医師不足で臨床研修見直しへ
NHK 2007年11月19日
(1)http://www3.nhk.or.jp/news/2007/11/19/k20071119000006.html
(2)http://www3.nhk.or.jp/news/2007/11/19/d20071119000006.html
産婦人科と小児科の医師不足を解消するため、厚生労働省は、医師免許を取った医師に2年間義務づけている「臨床研修」の制度を見直す方針を固めました。現在は2年目に行っている産婦人科と小児科の研修を1年目から受けられるようにして、早い時期から親しんでもらい、志望する医師を増やすことにしています。
臨床研修は、基本的な診療能力を幅広く身につけてもらうため、厚生労働省が3年前に始めた制度で、医師免許を取った医師に2年間、病院での研修を義務づけています。今の制度では、1年目に最も基本となる内科と外科、それに救急部門を研修し、2年目に入ってから産婦人科、小児科、精神科、それに地域医療を研修することになっています。ところが、産婦人科や小児科の研修を経験する前に内科などに志望を決めてしまう医師が多く、医師不足に拍車をかけていると指摘されています。このため厚生労働省は、臨床研修の制度を見直す方針を固め、産婦人科と小児科の研修を1年目から受けられるようにして早い時期から親しんでもらい、志望する医師を増やすことにしています。今後、一般から広く意見を募ったうえで指針を作り、再来年の4月から新たなプログラムで研修を始めたいとしています。医療の現場では、診療能力を高めるにはまず内科や外科から学ぶ必要があると長く考えられてきましたが、産婦人科と小児科の医師不足に歯止めがかからないことから、厚生労働省は制度の見直しを迫られることになりました。
ジャーナリストは事実の二面性を射抜く目を持とう
JanJan 2007年11月18日
http://www.news.janjan.jp/living/0711/0711175771/1.php
全盲男性置き去り病院、別の患者も連れ出し
読売新聞 2007年11月18日
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20071118p202.htm
医師不足の現状訴え 県立病院医師連シンポ
岩手日報 2007年11月18日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20071118_7
氷見の病院 3大学連携に合意
北日本放送 2007年11月18日
http://www2.knb.ne.jp/news/20071118_13635.htm
診療報酬「ゼロ改定」見通しが強まる
産経新聞 2007.11.18
(1)http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/071118/wlf0711181917000-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/071118/wlf0711181917000-n2.htm
(3)http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/071118/wlf0711181917000-n3.htm
平成20年度の診療報酬改定率をめぐり政府・与党内で「ゼロ改定」との見方が急速に広まっている。財務省が求めている2200億円の社会保障費抑制の代替案としてあてにしていた、政府管掌健康保険(政管健保)の国の補助金を健康保険組合に肩代わりさせる案に見通しが立たず、診療報酬を下げるぐらいしか選択肢がなくなりつつあるためだ。危機感を強める医療関係団体は巻き返しを狙っており、年末決着に向けた攻防は激しさを増しつつある。
「われわれの調査ではみな減収減益。なぜこういう分析をするのか理解に苦しむ」。14日の厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会(中医協)で、日本医師会の中川俊男常任理事は黒字続きの開業医の厚遇ぶりを指摘した健康保険組合連合会(健保連)の配布資料にかみついた。医師会がこうした資料に過敏に反応する背景には、政府・与党内で医師の技術料である診療報酬本体部分は「ゼロ改定」との見方が広がりつつあることへの焦りがある。
診療報酬改定は小泉構造改革のもとで平成14、16、18年度と過去3回マイナス改定が続いた。この間、地域医療の疲弊や産科・小児科医不足が社会問題化したこともあり、与党や厚生労働省内では当初、「これ以上の引き下げは医療現場の混乱が避けられない」と引き上げ意見が強かった。
政府・与党内の風向きが変わってきたのは、診療報酬アップのために厚労省が提示した、政管健保の国庫負担2200億円を健保組合などに肩代わりさせる案が、負担増となる健保組合や大企業の猛反対で頓挫しかかっているためだ。
「伸びを抑制しなければならない社会保障費2200億円のうち、1000億円は後発薬の普及など薬の関係で何とかなりそうだが、もう一方の大きな柱のめどが全く立っていない」。17日夜に都内で開かれた薬剤師団体の会合で講演した丹羽雄哉元厚相は、まだ社会保障費抑制策の半分ほどしか見通しが立っていないことを明らかにした。
自民党内では肩代わり額を圧縮する妥協案を模索する動きも出てきているが、実現には健康保険法の改正が必要。民主党が「安易な財源の付け替えには断固反対する」との姿勢を示し、公明党も「このようなやり方は受け入れられない」(渡辺孝男厚労部会長)としており、妥協案ですら見通しは暗い。与党が高齢者医療費の負担増凍結を決めたことも影響している。凍結で今年度の補正予算案に1500億円超を新たに計上することになり、財務省は20年度予算案でこれ以上の社会保障費の伸びを認めない方針。「他に代替案がない以上、診療報酬を上げる環境ではなくなった」(自民党中堅議員)というわけだ。
福田康夫首相が14日の経済財政諮問会議で「必要なところは充実させ、効率化できるところは大胆に削る」との方針を示したこともあり、「たとえ肩代わり案が実現しても、薬価の引き下げ分は医師不足対策などの懸案事項に充てられ、今回の診療報酬本体部分はゼロ改定が精いっぱいだ」との見方も出始めている。こうした風向きの変化に危機感を募らせる医師会などは、自民党の厚生関係議員を中心に働きかけを強化しているが、どこまで功を奏するかは不透明だ。
後期高齢者医療で県負担十数億増
東奥日報 2007年11月18日(日)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20071118181255.asp
医療法人「医文会」:自己破産を申請 負債6億9500万円--敦賀 /福井
毎日新聞 2007年11月17日
http://mainichi.jp/area/fukui/archive/news/2007/11/17/20071117ddlk18040506000c.html
アデノウイルス変異型に感染、米で死亡10人
2007年11月18日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20071118-OYT8T00096.htm
アンゴラ:謎の病気で4人死亡 WHOが調査
毎日新聞 2007年11月18日
http://mainichi.jp/select/science/news/20071119k0000m030026000c.html
■書 評
貧乏人は医者にかかるな! [著者]永田 宏 集英社新書/ 693円
http://www.tokyo-np.co.jp/book/shohyo/shohyo2007111803.html
[評者]真部 昌子(共立女子短大教授)
■疲弊する医療現場の未来
この夏、妊婦が医療機関から受け入れを断られ、救急車の中で死産したというニュースが日本中を震撼(しんかん)させた。人命を助けるはずの病院が、なぜ妊婦の受け入れを断ったのか。その原因の一つに産科医の不足がある。二〇〇四年の産科医数は、一万五百九十四人で一九九四年の7%減。二十四時間以上の長時間勤務、恒常的な激務に加えてマスコミのバッシングや訴訟数の多さから、今後も産科医は減少し続ける可能性が高い。医学部を卒業し、国家試験に合格しても直(す)ぐに一人前の医師としての実務ができるわけではない。医師としての成長には、先輩医師の指導を受け、経験を積むことが必要である。経験のある産科医がいない状況では、次世代の産科医の育成もできないということになる。次世代が育たないということは、悪循環を生み、十年後、二十年後はもっと悲惨な状況になるだろう。
本書は、その産科医不足の深刻な現状と今後を読み解く恰好(かっこう)の新書である。現在、産科や小児科の医師不足が叫ばれているが、厚生労働省のデータなどから、近い将来、外科や内科、すべての診療科の医師が不足するということを明確に説いている。医師不足の原因、日本が採り得る医師不足対策、医師不足時代を生きるにはなど興味深い章立てにしながら、医師不足の現状と原因を分析し、警鐘を鳴らすのだ。これまで、日本は国民皆保険制度という強い基盤の下、医療に関しては危機感を抱くことはあまりなかった。ましてや医師不足など起こるはずがないと信じてきたゆえの盲点である。これには厚労省の政策の誤りもあるとのことだが、ここ数年、「医療崩壊」「医療の限界」など医療現場の危機的な状況を訴える著書が増えていることに気づいている人も多いと思う。それだけ、医療現場は疲弊しているのだ。
書名の「貧乏人は医者にかかるな」は、今後の日本の医療の方向がアメリカ流金持ち優先型になった場合には、一般庶民はこれまでのように病院へ行けなくなるという意味である。
「子供が欲しい」(3)再び妊娠再び不安
読売新聞 2007年11月19日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/sokusai/20071119-OYT8T00048.htm
女性の健康 第34話 栄養は妊娠前から
毎日新聞 2007年11月18日
http://mainichi.jp/life/health/yamai/womenshealth/news/20071118ddn035070037000c.html
週刊医学界新聞 第2757号 2007年11月19日
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/nwsppr_index.html
● 〔インタビュー〕文字の脳科学―過去・現在・未来(岩田誠)
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_01.htm
● 第42回日本理学療法士協会全国学術研修大会開催
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_02.htm
● 第15回総合リハビリテーション賞決定
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_03.htm
● 第35回日本救急医学会の話題から
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_04.htm
● 〔連載〕続・アメリカ医療の光と影(116)(李啓充)
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_05.htm
● 〔新連載〕クロスする感性(1)(宮地尚子)
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_06.htm
● MEDICAL LIBRARY 書評・新刊案内
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2007dir/n2757dir/n2757_07.htm
僻地の産科医先生、応援ありがとうございます。
Yosyan先生のblogは連日、中身の濃い議論を続けておられて、頭が下がります。
僻地の産科医先生もどうかオーバーワークになりませんように。
しかし120件/年が適正な一人の医師の分娩取り扱い数だそうですが、日本でこの数を超えない現役バリバリ世代の先生方はいらっしゃるんでしょうか。
投稿情報: iori3 | 2007年11 月19日 (月) 14:15