(関連目次)→報道の現場について考える
(投稿:by 僻地の産科医)
昨日、当院にて東京本社社会部の記者さんの取材をお受けしました..。*♡
趣旨は「産科崩壊」についてお話しして欲しいということ。
わざわざ東京から、新幹線と電車を乗り継いでこんなところまで
きてくださって、もう本当にパワフルです(>▽<)!!!!
っていうか、この話でてからまだ1週間。
パワフルすぎてビックリしました(笑)。
というわけで、どんな方が現れるかドキドキしながら待っていたのですが、
すご~くスタイリッシュな美人、でもさばけたいい感じの記者さん。
ほえええ~っ!東京の人はおしゃれだ。やっぱ。
用意した主な文献はこちら!
本田宏先生の「誰が日本の医療を殺すのか 洋泉社」
臨床婦人科産科2007年03月発行(Vol.61 No.3)
今月の臨床 周産期医療の崩壊を防ごう
ほか、非売品数冊と大量のコピー。
あとYosyan先生に相談したら、とっても丁寧なブログを5日間で連載で
用意してくださいました。ブログの信念、「医療を政治の課題に」
も記者さんにお渡ししました。
ネットサーフィンやブログの観察、あと様々な資料なんて、はっきりいって
ここまで来なくても得られる情報なんです。
それでも「産科崩壊」の考え方、背景、当事者の苦労、
何を本当は訴えたいのか、
どうすればこの国は変われるのか、
報道は何を伝えるべきか、
そんなことをわざわざ聴きに来てくださる貴重な人材を、
こちらとしては逃すわけには参りません(>▽<)!!!!!!
というわけで、お話は延々6-7時間(笑)!!!!終わったら9時だった。
ごめんなさい、資料どっさりで。
一抱えありましたので、ちょっと泣いていました。
昨日は結局、こちらにお泊りだったのですが、
今日は福井、明日は大野事件の傍聴に福島までいかれるということで、
東京に帰れるのはいつの日やら、という状況らしくっ!
「服捨てるしかないかな~」って(>▽<)!!!!
「あのっ!!!!ホテルから宅急便ですっ!!!!」
ってご提案がひょっとしたら
昨日の私の発言の中で一番冴えていたかもっ!!!
同じ労働者、おなじく夜勤当直や夜討朝駆けの身分として、
日本社会へのグチでちょっぴり盛り上がりました(笑)。
「新聞なんて、書いたって読んでくれないんですよね~」
「テレビなんて無責任にその場限りの安易な情報を
だーっと流すのが多くなったですよね。いいドキュメンタリーは作られない」
「新聞って『論文』は載らないんですよね。論文書きたいけど、
読む方に読んでもらえるには噛み砕かなきゃ載らないんです。
だから「共感」を呼ぶように書きがちだし、認められない」
「いろんなことを多角的に書いていくしか方法はありません。
だから、いろんな意見を載せていくしかないし、載せたことが
一方的だったらそれに反論をもらっていかないと、書いている方も
問題点がわかりません。トライ&エラーですよね」
「結局、「○○新聞社は~」って言われるけど、書く記者個人の資質
に頼った記事づくりなんです。しっかり勉強しないととおもってるんです」
ま、ざっとこんな話をしていました。
っていうか、6-7時間の話なんて私にはまとめられません(笑)。
「産科当直に1週間くらい泊込みしたいんですけれど~
どこがおススメでしょうか!?」と仰られましたので、
そりゃもうっ!!!!
奈良県立医大に決まってるじゃありませんか(>▽<)!
(ネタ的にも)とお答えしました..。*♡
彼らはわかってほしいはず。 っていうかっ!!!!私が分かってほしいの、奈良県の惨状を(>_<)!!!!
わかってほしいから、他のところよりも取材を受けてくれる確率は高いかも。
あの~もしも奈良県立医大の先生方、これを見ていましたら、
たぶん取材のお願いがいくと思います。
信用できる記者さんです。関係者の方、産科の先生方を説得してください。
というわけで、他にも橋本市民病院、
あと開業医さんとかですごい分娩数をとっているところとか、
(搬送はないけど、お産のすごさが分かると思います)
どうかな~と思います。
もしも全部断られたら、ひょっとしたら受けてくれる
かもしれないツテがあるのを思い出しましたので、またお報せくださいo(^-^)o
かなり内容的には濃い産科崩壊の連載になるといいなっ!
とおもって応援しています。
取材お疲れ様でした。
一週間泊り込みなんて素敵!!
ぜひぜひやってもらいたいなぁ。
投稿情報: 白熊もどき | 2007年9 月27日 (木) 22:40
始めまして。身内に医師がいます。少ない情報ですが、産科に限らず、小児科麻酔科と医療崩壊の話を聞いていました。
週産期医療の崩壊にはいまさら驚いています。
ここい到っては、この崩壊はくいとめることはできません。
交通渋滞と同じモデルで考えるとわかりやすいと思います。
一時間あたりの限られた通行可能量に対して、車(週産期の患者)はそれ以上の台数になろうとしています。
通行量を増やすには道路の容量(医師数)を増やすか、車のスピード(医療能率)を上げるしか手立てはないのですが、ネズミ捕りや、事故の罰則、歩行者のマナーなど阻害要因が多くなりすぎています。
すでに医師のプライドだけで、頑張れる状態は過ぎています。
行き着く先はアメリカ型の自由診療の形態しかありません。
早い目に、そのようなビジネスモデルの自由診療病院を考えておかれたほうがいいと思います。
役人はこのモデルを考えているのではないかと思います。
自由診療とがん保険のような分娩保険を民間に考えさせ(役人は音頭はとらないで、やむを得ずの体裁に)、保険会社に天下りというパターンです。
近い将来、なだれをうって産科医が退職する現象がみられるでしょう。
投稿情報: 覚蓮坊 | 2007年9 月27日 (木) 23:33
マスコミは医師をたたき放題で国民を惑わせ、日本の医療の未来はないね。殺されてしまうからもう帰国するのはやめようと、昨日主人と話し合ったところでした。
日々是よろずER診療の先生のところに降臨された、もと全国紙の新聞記者さんの読解力のなさ、社会を良くするより(新聞社の呼ぶところのメジャリティ)の感情を垂れ流してなにがわるい、といった論調にあきれ果てて、マスメディア関係者に対する嫌悪感がつのっていました。
どうか本当に産科に一週間泊り込んで、日本の医師の置かれている状況を、正しく伝えてほしいと思います。
このままでは本当に医師が流出します。アメリカには崩壊先進国のイギリスから来た医師がたくさんいます。
投稿情報: はな | 2007年9 月27日 (木) 23:35
コメントありがとうございますo(^-^)o ..。*♡
泊込みに関しては、現在情報を集めているところです。悪い話ではないので、お友達に頼んで首都圏などでのよさそうな大学をいくつかピックアップしています。
第一候補は奈良ですが、なかなか断られたりしますし、次善の策といいますか。いくつも候補を挙げてお伝えしたりしています。
今日は、大野病院の公判の日ですが、記者さんかっとんでいかれました。先ほど福島入りできたとのこと、無事に着かれて、よかったなぁと思っています。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2007年9 月28日 (金) 03:44
泊まり込みいいですねえ。画期的です。
投稿情報: reservoir | 2007年9 月28日 (金) 15:54