(関連目次)→緊急医師派遣
あまりこの緊急臨時医師派遣システムについてよくわからなかったのですが、
なんとなく記事を読んで、わかったような気分になりましたo(^-^)o ..。*♡
要するに新聞記事とほぼ同じなんですけれど、
厚労省のマル投げな感じが伝わってきます!
結構、日本医事新報おもしろいです!定期購読しようかな。どうぞ!!!
緊急臨時的医師派遣システム
派遣の決定手続き、要件など決まる
国立病院機構などに協力要請、実効性に不安も
(日本医事新報 No.4338 (2007年6月16日) p4-6)
厚生労働省は11日、「地域医療支援中央会議」(久道茂座長)に対し、「過去6ヵ月以内に、医師数が減少し休診を余儀なくされた診療科がある」などの4要件を満たす病院に「ドクタープール」から医師を派遣する『緊急臨時的医師派遣システム』案を提示し、概ね了承を得た。同省は近く都道府県にシステムの概要を周知し、医師派遣の必要性について検討を促す。一方、派遣元については柳澤伯夫厚労相が会議の冒頭で、国立病院機構、日赤、済生会を名指しして協力を要請。3者の代表は制度構築に向けた検討を開始することを約束したが、グループ内の派遣でも医師の確保が難しい実情も強調した。政治問題に発展し、短期間で立案された同システムは実効性に不安を残す中でのスタートとなった。
厚労省は今後、ドクタープールの準備作業を進めながら都遺府県からの派遣要請を待つ構え。同省医政局は、「医師派遣事業は、既に開始された」との認識を示している。
このシステムは、「医師確保対策に関する政府・与党協議会Lが5月31日に取りまとめた緊急医師確保対策に、短期的対策として明記されたもの。今月中に策定される政府の「骨太の方針2007」に反映されるほか、与党の選挙公約などにも盛り込まれる見通しだ。
病院→都道府県→国→ドクタープール→病院
図は同システムの流れを示したもの。
医師派遣は、
(1)都道府県(医師不足病院と医療対策協議会)
(2)厚労省(地域医療支援中央会議・幹事会)
(3)ドクタープール(事業を委託予定)―の3者間で行われる。
(1)の医師不足病院から医師派遣の要請を受けた都道府県医療対策協議会は、状況把握を行い、「2次医療圏内に当該医療を代替する医療機関がない場合」「都道府県が行う医師派遣事業でも解消できない場合」などについて、地域医療支援中央会議・幹事会に対しドクタープールからの医師派遣を要請する。
この場合の要件となるのが、当該医療機関が
①2次医療圏内で中核的な病院である
②過去6カ月以内に、医師が減少し休診を余儀なくされた診療科がある、もしくは、今後6ヵ月以内に休診を余儀なくされる診療科がある
③管理者・開設者ともに、相当の努力をしても医師確保できない
④医師派遣終了後の医師確保に関するアクションプランを作成する―の4点。
このうち、③の「相当の努力」の内容について、厚労省は「大学等への派遣依頼、求人広告等」としているが、11日の会合では大橋俊夫委員(全国医学部長病院長会議長)がこれに対し、「美しい言葉だが、病院によっては大学医局から門前払いにされる場合もある」と指摘。このため、「県と大学医局との交渉」なども盛り込むこととなった。
一方、(2)の地域医療支援中央会議・幹事会は、都道府県からの要請を受けた場合、派遣の可否のほか、希望が多数の場合には優先順位も検討。派遣することが適当だと判断した場合には(3)のドクタープールとの調整を行う。
「見合いのようなもの、不調に終わることも」
ドクタープールは、国立病院機構、日赤、済生会に所属する勤務医、後期研修医を登録し、1人ずつ、または複数医師のローテーションで派遣を行う。
登録医師についてはこのほか、退職した医師などの公募も行い、必要な場合は研修も行うとしている。なお、ドクタープールが行う派遣医師登録事業、派遣調整事業、退職医師等の公募・研修事業は外部委託を予定しているという。
ドクタープールと地域医療支援中央会議・幹事会との調整について、医政局指導課の佐藤敏信課長は会議終了後、記者団に対し、派遣要請の内容に合致する医師がドクタープールに登録されていない可能性もあることを指摘しつつ、「これは『お見合い』のようなもの。適当な医師がいなければ、不調に終わることもある」とコメント。
佐藤課長はまた、派遣医師に対する報酬についても言及し、「派遣医師は派遣先でー人分の診療報酬を稼ぐので、その分を国が負担するのはおかしい。派遣医師への報酬は、基本的に派遣元と派遣先との相対契約となる」と説明した。
「互助努力や、民間病院の協カも必要」
11日の会合ではまた、柳澤厚労相から医師派遣の協力を要請された国立病院機構、日赤、済生会の代表者から、派遣医師確保の実効性について疑問の声が上がった。
矢崎義雄委員(国立病院機構理事長)は、同機構内での医師不足病院への派遣システムを構築したものの、派遣医師の確保が難しい実情を報告した上で、「(派遣先として想定される)自治体病院でも互助努力を検討してほしい。また、体力のある民間病院の力も借りてほしい」と訴えた。
また、山田史委員(日赤事業局長)は、日赤病院でも医師不足が深刻になっていることを説明しつつ、それらの病院に派遣する医師について「ようやく(日赤内で)勤務医2人、退職医師3人を確保できた」と報告した。
尾形九大教授ら地域医療アドバイザーに 地域医療支援中央会議・幹事会
地域医療支援中央会議・幹事会(近藤俊之会長)は11日、厚労省内で会合を開き、地域医療確保や医師確保に関して都道府県に助言を行う「地域医療アドバイザー」に、尾形裕也氏(九大院医療経営・管理学教授)ら9氏(上掲)を任命することを決めた。
医政局指導課は、地域医療アドバイザーが地域・診療科における医師不足解消に果たす役割に期待感を示している。
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