(関連記事→) 医療訴訟の現状 目次
東京日和@元勤務医の日々さまよりおすすめの週刊誌です..。*♡
[衝撃の医療格差]今週の週刊ダイヤモンド
東京日和@元勤務医の日々 2007.04.02
http://blog.m3.com/TL/20070402/1
50頁もの医療格差特集で、さすがに読み応えあります。
とりあえず、目に付いたネタからいきます..。*♡
医療訴訟のやり方
密室性が壁 勝訴率は低い 患者側は弁護士との連携がカギ
(週刊ダイヤモンド2007/4/7 p78)
医療訴訟は右肩上がりに増え、ここ数年は年間900~1000件台に達する。だが、医療事件の原告の勝訴率はわずか30~40%。一般の民事事件の70-80%に比べて著しく低いのが特徴だ。
東京パブリック法律事務所弁護士の五十嵐裕美氏が医療事件特有の壁を指摘する。医療事件は専門性が高いにもかかわらず、素人の原告が立証責任を負わされる。病室や手術室は密室性も高い。裁判になると患者に協力する医師も少ない」
医療被害に遭ったら、どのように行動すべきか。五十嵐氏は「まず気持ちを落ち着けて、医療機関からきちんと説明を受けることが大切」と強調。特に死亡事案については解剖を勧める。弁護士探しは、各自治体に設けられている医療安全支援センターや恩者団体、弁護士会の法律相談センターなどを通じて、医療問題に詳しい弁護士の紹介を受ける方法がある。最近ではネットで探す人も多い。
最初から法外な費用を請求してくる弁護士もいるから注意したい。なかには着手金として数百万円を請求する弁護士もいるようだ。
医療事件の場合、一般の民事事件と比べ、費用は高い。それでも弁護士二人で30万~50万円程度の調査手数料が妥当だと思います。このほかカルテの入手や第三者の医師からの意見聴取、証拠保全にかかる費用が必要(五十嵐氏)という。
手数料を支払うと、裁判に勝てるかどうか、調査が始まる。だが、この調査により、持ち込まれた事案の半数以上が訴訟を起こしても勝訴の見込みがないと判断されてしまうのが実情だ。
裁判の期間は、かつては一審の判決が出るまでに5-6年かかったが、現在は裁判所に医療集中部ができ、一年半~二年程度で結審するようになった。裁判期間の短縮は歓迎すべきことだが、短期決戦に勝利するためにも、裁判に臨む前の準備が大切になる。医療裁判は文献集めと専門家からの意見聴取がカギを握る、これは弁護士の仕事だが、依頼者は弁護士と意思の疎通を積極的に図ることが肝要である。なかにはすべて弁護士任せの依頼者もいるようだが、「依頼者が一生懸命だと、弁護士も熱心になる」同)。
そもそも医療裁判は賠償金の有無よりも、どうして医療事故が起きたのか、事実を知りたいという依頼者が多い。たとえば、子どもを亡くした依頼者は、子どもに投与された薬剤名すら知らなかったことを悔いて、裁判を通じて知りたいという心情面が先に立つ。
しかし、ここで我慢が必要だ。あまりに依頼者がこだわりを持つと、訴訟のポイントがずれてしまい、かえって審理の妨げになることもあるからだ。五十嵐氏は「医療被害に遭うと冷静さを失いがちですが、依頼した弁護士と二人三脚で裁判を闘っていく姿勢が重要」と忠告する。
コメント