産婦人科はかなり先の見えている感じが漂ってきましたね。
自分自身に不利益がおよばない限りは頑張るつもりですが、それもある日突然の母体死亡などでうちきりになるかも!とは思っていますけれど。チャングムよりはまともな人生は歩めそうですが(笑)!
まぁ、産婦人科医にとっては何年も前からの傾向だったわけで、こんなんでもつ訳ないよね~とはなんとなく感じていましたから、むしろ今更な感があります。
後半は神奈川県の調査です o(^-^)o..。*♡
大学病院も産科医不足 研究・がん治療瀬戸際 本社調査
asahi.com 2007年04月02日
http://www.asahi.com/life/update/0401/TKY200704010221.html
子宮がんなどの治療も縮小し、研究も思うようにできない――。朝日新聞が全国80大学の産婦人科医局に実施した調査で、大学病院でも医師不足が深刻になっている実態があきらかになった。夜間の出産への対応に加え、トラブルがあればすぐに訴訟になるといった理由から敬遠傾向にある中、地域の病院に派遣していた医師を引き揚げても補えず、5年間で医師が半減した大学も多い。高度医療と人材育成、治療法の研究を担う大学病院の産婦人科が危機に直面している。
西日本のある私立大の産婦人科医局は07年3月時点で、教授、講師、助手、大学院生の4人しかいなかった。02年度以降、新規入局者はゼロ。病院での診療は、大学院生以外の3人で分担。当直は組めず、夜間の緊急時には教授が駆けつけることもある。
昨年の分娩(ぶんべん)数は約170件で前年の半分ほど。新生児を診る医師も昨年やめ、母子の命にかかわるような危険なお産は受け入れられない。
大学病院の産婦人科は、お産だけでなく子宮がんや卵巣がんなどの治療でも大きな役割を果たしている。だが、この病院では5年間で手術件数が半減。進行がんなどの大きな手術は、教授の出身大学から応援をもらってしのいできた。4月に入り、ようやく医師が3人増えた。
群馬大は、群馬県立がんセンターの婦人科に派遣している医師3人のうち2人を、4月に引き揚げる。残る1人もいずれは引き揚げる予定で、すでに1月から新規の患者は受け入れていない。
県内で婦人科のがんに十分対応できるのは、同センターを含め数施設。中でもセンターの手術件数は年約200件で最多だ。だが峯岸敬教授によると、06年度に20人いた医師のうち6人が4月以降、医局を離れたり休んだりするため、人繰りがつかなくなったという。
富山大の医局は03年以降、14ある関連病院のうち7病院への医師派遣をやめた。それでも体外受精などの不妊治療はできなくなった。
札幌医大は「地域医療への貢献が大学の方針」のため、派遣している医師を引き揚げていない。他大学が医師を引き揚げた病院もカバーしており、02年に33人いた医局員はほぼ半減した。
診療・教育・研究という大学病院の役割のうち、研究に時間をさけなくなった。02年度以前は10題を超えた学会での発表が、最近は4、5題だ。「新しい治療法の導入が遅れ、治療レベルも落ちるのではないか」と斉藤豪教授は心配する。
◇
〈調査の結果〉調査は全国80大学の産婦人科医局を対象に調査票を2月に送り、67大学(84%)から回答があった。1月現在、大学本体の医局にいる医師数は平均22.1人。02年の27.1人から5人減った。5年前より医局員数が増えたのは4大学だけだった。
入局者数は、02年が3.9人、03年は3.4人だったが、臨床研修が必修化され、新人医師が2年間に様々な診療科を回るようになった04年は1.1人、05年は0.9人。研修を終えた医師が初めて入局した06年も2.7人と、必修化前の水準には戻らなかった。
4月の新規入局予定者数は平均2.9人。「0人」が7大学、「1人」が15大学あった。
産科医の「お産離れ」深刻/神奈川県内
神奈川新聞 2007/04/02
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiimar707/
お産の場、さらに減少―。県産科婦人科医会(八十島唯一会長)が二〇〇六年七月、県内百八十六の産院・産科に分(ぶん)娩(べん)継続の意向を尋ねたところ、五十六施設が既にやめたか、五年以内に中止することが分かった。〇五年七月調査では四十六施設で、わずか一年の間に、分娩数の多い病院を中心に産科医の「お産離れ」が急速に進んでいる実態が浮かび上がった。
調査対象は、〇二~〇六年の間に分娩を行った実績がある百八十六の病院と診療所。各施設の分娩実施の意向が前回調査後に変化したかどうかなどを追跡調査した。
その結果、〇六年までに分娩をやめたのは、病院九、診療所三十七の計四十六施設。五年以内に中止する意向なのは、病院二、診療所八の計十施設に上った。
一方、〇二~〇四年は年間約七万件で推移していた県内医療機関の総分娩件数は、〇五年に約二千五百件減の六万七千三百十九件だったが、一一年にはさらに約六千件減の六万一千数百件ほどになる見込みとなった。
八十島会長は「予想以上に厳しい結果。状況はさらに悪化する可能性がある」と危機感を強めている。
今回の調査では、年間百~千件程度の出産を扱ってきた横浜や川崎、相模原、横須賀などの病院が、新たに分娩の継続を断念したのが特徴だ。
高齢化など医師本人の事情で分娩をやめがちな診療所と異なり、複数の医師がいる病院は、分娩数が多いだけに深刻で、これらの地域では出産の場所選びがより困難になる可能性が高いという。
さらに、調査時は分娩を続ける意向を示しながら、その後、分娩制限などを余儀なくされた厚木、大和の両市立病院のようなケースも出始めており、病院のお産離れに歯止めがかからない状況だ。
(大和は仕方ありません。かなり人災もあり 参照※1)
同医会はその理由として、大学医局の人材不足を挙げる。
激務とされる産科を志望する医学生が激減したため、医局が関連病院に派遣していた医師を引き揚げる動きが広がっている。少なくなった産科医を複数の病院に分散配置するよりも、特定の病院に集約した方が労働環境の改善や事故防止につながると医局側が考えているからだ。
八十島会長は「産科医は当直や緊急分娩の呼び出しなどで激務だが、給与はほかの診療科の医師とあまり変わらないのが実情。担い手を増やすには、分娩料の値上げと産科医の待遇改善に取り組むべきだ」と指摘している。
(※1)
ssd's Diary February 15, 2007
奴隷医達への報酬
http://ssd.dyndns.info/Diary/archives/2007/02/post_153.html
大和はじまったな。
ssd's Diary March 28, 2007
http://ssd.dyndns.info/Diary/archives/2007/03/post_190.html
神奈川帝王切開賠償訴訟・判決文編
新小児科医のつぶやき 2007-03-29
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070329
国策で産科をなくす 「麻酔科医が24時間常駐していないと出産を取り扱ってはいけない」判決
勤務医 開業つれづれ日記 2007-03-02
http://ameblo.jp/med/entry-10026876350.html
帝王切開賠償訴訟、市に1億4300万円支払い命令
ある産婦人科医のひとりごと 2007/03/01
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2007/03/post_d6f6.html
勤務医 開業つれづれ日記 2007-03-02
http://ameblo.jp/med/entry-10026876350.html
ある産婦人科医のひとりごと 2007/03/01
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2007/03/post_d6f6.html
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