産科関係ニュース、とりあえず羅列。テキトーにお読みください..。*♡
重篤は死亡妊産婦の70倍 厚労省調査、250件に1人
中日新聞 2007年3月20日
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070320/eve_____sya_____008.shtml
出産時の大量出血などで、一時でも「生命に危険がある」と判断される重篤な状態に陥った妊産婦は、実際の死亡者数の70倍以上、出産約250件に1人の割合に上るとみられることが、厚生労働省研究班(主任研究者・中林正雄愛育病院院長)などの全国調査で20日までに分かった。
2000-05年の国内の妊産婦死亡は出産10万件当たり4-7人程度で、一般には比較的まれな現象と受け止められてきたが、死に至る危険は多くの妊婦にあった実態が明らかになった。
調査に参加した専門家は「妊娠・出産の本当のリスクは、これまで考えられていたより高い」と指摘。産科医の減少が懸念される中、母親と新生児を守る周産期医療体制の充実を訴えている。
研究班は日本産科婦人科学会周産期委員会と共同で昨年、全国の産婦人科病院など998施設を対象にアンケートを実施。333施設から、04年の実績で国全体の11%に当たる約12万5000件の出産について回答を得た。
それによると、大量出血や常位胎盤早期はく離、頭蓋(ずがい)内出血などで死亡したのは計32人。
だが、血管内凝固症候群などで一時でも生命に危険があると判断された妊産婦を含めると計2325人で、実際の死亡数の約73倍だった。
この割合を、全国で62人が死亡した05年に当てはめて推計したところ「生命の危険あり」は約4500人となり、出産約250件に1人の割合であることが明らかになった。
【妊産婦死亡】 妊娠・出産が原因になった女性の死亡。国内の2000-05年の統計では、年間49-84人が死亡しており、出産10万件に対し4-7人が死亡した計算になる。06年版世界人口白書に掲載された推定値によると、妊産婦死亡はアフリカでは出産10万件当たり1000人を超える国も多い。日本は同17人の米国より少ないが、同2人のスウェーデンよりは多い。世界平均は同約400人(約250件に1人)といわれ、日本で重篤な状態に陥った妊産婦とほぼ同じ割合になる。
産科入局研修医13人 東北・6医学部
河北新報 2007年03月20日
http://www.kahoku.co.jp/news/2007/03/20070320t73048.htm
2007年度に東北の6大学医学部の産婦人科医局に入る後期研修医は計13人にとどまることが、19日までに分かった。06年度の8人よりは若干増えたが、新臨床研修制度が始まった04年度以前に比べると、ほぼ半分の水準。大学医局の人手不足状態は続く見通しで、地域の病院に対する医師派遣打ち切りなど、産科医療体制維持への余波も懸念される。
新制度では医学部を卒業し、国家試験に合格した新人医師は2年間の初期研修で内科、外科など7分野を回る。その後、任意の後期研修医(1―3年間)となり、専門の各診療科に進む。
各大学によると、07年度の産婦人科医局入局予定者は東北大4人(06年度ゼロ)、岩手医大3人(2人)、秋田大2人(1人)、山形大2人(1人)、弘前大1人(ゼロ)、福島県立医大1人(4人)となっている。
(僻地の産科医 注:東北大はその後入局者がふえて8人になったそうです!)
新制度導入前は、新人医師の大半は医師免許を取得するとすぐに専門を決め、出身大学の医局に入った。6大学では例年、産婦人科に計20人前後が入局し、診療を下支えしていた。
若手医師が産婦人科を敬遠する理由としては、昼夜を問わないお産の呼び出しなど厳しい勤務環境と、他診療科と比べて高い医療訴訟のリスクが挙げられる。
「大学離れ」については、新制度で初期研修が義務化された影響も大きい。従来は7割が大学病院で研修を受けたが、症例が多く、待遇もいい一般病院志向が強まっている。厚生労働省によると、07年度に東北の病院での初期研修予定者は一般病院が344人で、大学病院(計100人)の3倍以上だ。
後期研修医は研修先にそのまま勤務するケースも多く、医師確保も左右する。弘前大産婦人科は07年度から、1人体制だった青森労災病院(八戸市)と弘前市立病院への医師派遣をやめ、ほかの病院を増員する方針。
水沼英樹教授は「将来の医師を増やすには、今働く医師の待遇改善が急務。産婦人科を志す学生が尻込みしないように、環境を整えなければいけない」と話している。
[産科医不足問題]医師のサポート体制を!
東京日和@元勤務医の日々 2007.03.20より教えていただきました..。*♡
http://blog.m3.com/TL/20070320/4
出産7カ所で中止検討 県内医療機関、医師の労働環境厳しく/徳島
徳島新聞 2007/03/20
http://www.topics.or.jp/contents.html?m1=2&m2=&NB=CORENEWS&GI=Kennai&G=&ns=news_117435411486&v=&vm=1
徳島県内で出産を扱う二十六医療機関のうち、七医療機関が将来的に出産の取り扱い中止を検討していることが、日本産婦人科医会県支部(三谷弘支部長代理)のアンケート調査で分かった。背景には産科医の労働環境の厳しさや出産の手助けをする助産師の不足があるとみられる。
県支部によると、アンケートは昨年十二月に実施。現行の医療制度で出産の継続の意思を質問した結果、一病院・六診療所が「将来的には出産をやめたい」と回答した。また、現在、二十六医療機関には計百四十六人の助産師がいるが、六病院・十三診療所で計七十六人の人員不足が明らかになった。
県内の約二千人の医師のうち、出産を扱う医療機関に勤務する産科医はわずか六十八人。不規則な勤務や出産をめぐる訴訟問題などが産科医を敬遠する理由になっていて、産科医の労働条件の厳しさや精神的ストレスの大きさが裏付けられた。
一方、助産師の養成では、県は県立看護専門学校の保健助産学科(定員二十五人)を二〇〇八年三月末に廃止する。徳島大学医学部保健学科の卒業生や助産師の免許を持つ看護師らを活用することで「数は足りる」(県医療政策課)としているが、人手不足を感じている医療現場と行政の意識のずれが大きいことも分かった。
三谷支部長代理は「七医療機関が現実に出産をやめると、産科医の負担はさらに増すのは明らか。また、現実的には助産師を募集をしても、なり手はいない。今後、労働環境の改善や産科医療の整備を行政に訴えていきたい」と話している。
別医院でも無資格内診 愛知・豊橋市の調査に申し出/愛知
中日新聞 2007年3月20日
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070320/mng_____sya_____005.shtml
助産師の資格がない看護師らが分娩(ぶんべん)の進み具合を確認する内診行為を行っていたとして、竹内産婦人科の竹内稔弘院長(67)らが保健師助産師看護師法違反(無資格助産)で起訴猶予処分となった愛知県豊橋市で、別の産婦人科医院でも同様の行為があったことが、同市保健所の立ち入り調査で分かった。市保健所は今回のケースについて「恒常的にしていたわけではない」などの理由で、医院名を公表していない。
市保健所によると、立ち入り調査は、無資格内診事件の発覚を受けて緊急に実施。昨年12月から今年2月にかけて、市内で出産が行われている全8医院を対象にカルテなどを調べたほか、医師や看護師から聞き取りをしてきた。
その結果、1月中旬の調査で、別の医院院長が「昨年までに年何回か、助産師の不在時に助産師以外に内診をさせていた」と申し出た。保健所は今月6日付でこの医院に対し、医療法に基づく行政指導をした。医院側からは「二度とないようにする」との改善報告書が提出された。
看護師らによる内診については、日本産婦人科医会が「助産師数が不足しており、お産の初期段階は認めるべきだ」と厚生労働省に要望している。
市保健所は「(助産師と医師以外の内診を禁じた)厚労省の通知にそぐわない行為だが刑事告発は考えていない」としている。
院長ら書類送検の産婦人科 来月から出産扱わず/愛知
2007年3月18日 読売新聞
http://chubu.yomiuri.co.jp/kenko/kenko070318_1.htm
豊橋市の産婦人科医院で昨年10月、助産行為が禁止されている看護師らが、妊婦の内診などを行っていたとして、院長ら3人が保健師助産師看護師法違反(助産師業務の制限)の疑いで書類送検された事件で、同医院は4月から出産の医療業務の取りやめを決めた。
同医院によると、3月に入り、「今月末で入院部門を取りやめます。妊婦健診などは続けて行います」という内容の文書を出入り口に掲示した。しかし、出産のための入院設備などはそのままにしておくという。
事件は、同医院の院長ら3人が2003年11月21、22日ごろ、豊川市の女性(29)が長男(2)を出産する際、助産師の資格がない看護師ら2人に、妊婦の産道の状況を調べる内診などをさせた疑い。
院長は「法律違反になることは承知していたが、助産師不足を補うため、仕方なくさせていた」と述べていたが、名古屋地検は昨年11月、不起訴(起訴猶予)としていた。
コメント