(関連目次)→女性医師の継続的就労に向けての取組み 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
名古屋大学の先生にコメントをいただき、
小児科の女医支援制度についてHPを公開しています!
とご紹介いただきました。
名古屋大学小児科 子育て支援制度
http://www.nagoya-ped.com/
実は以前からこの制度について、知っていました。
ちゃんと機能していることも、聞いています。
それでとても羨ましいな。
小児科(その地域だけかもしれないけれど)
直明けちゃんと帰っているらしいもの!と思っていました。
代務の子育て中の先生が10時頃やってきて(←結構重要!朝の時間)
当直小児科医を帰してあげたり、
かなりフレキシブルにやっているそうです。
うらやましい。。。。(;;)。
というのが私の本音で、
なぜなら子育てっていつまでも終わらないからです。
保育園に行っているときの方が、時間延長が出来て、
長く病院にいられたりする。
小学生になった途端に早く帰ってくる。
中学生になれば、今度は心理面などのケアをちゃんとしていかないと
一体どんな子供に育つかわからない。。。
(自分自身を鑑みて、
よくもまとも(?)に育ったものだと思うにつけ)
↑親をだますのは超一流でしたから。
大変だったと思います。
こういった支援制度があれば、
開業医やフリーターに逃げなくてもいいし、
総合病院勤務が続けられるんですよね。
現在、政府などの言っている「24時間保育」は全く逆の発想で、
年齢制限は当然あるでしょうし、
(多くの子持ち女医はそういった壁に必ずオタオタし、
最終的に辞めざるを得ないこともあります。)
「病院の都合で子供を放り込んでおけるとこ作っとけ」
に近い男の発想だと思うんですよね。
女医バンクにしてもそう!
でももう、産婦人科ではこういうのは無理かな?とも思っています。
というのは小児科は意外と男性医師もまだ多いのです。
産婦人科など、男性医師はほぼ老人が多く、
若い男性医師は貴重な存在となっています。
つまりこの形で回すには、「男性医師」の数と協力が必要なわけで、
産婦人科では『男性医師の数』さえ
すでに保障されておりません。
本当に頑張っていらっしゃると感心します。
長年の成果の賜物だと思われます。
これこそ現場からの取組みではないでしょうか?
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ママ医師 時短で支援【週30時間勤務・当直なし】
朝日新聞 2008年04月09日
http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000240804090001
●名古屋大、離職歯止め
出産を機に家庭との両立に悩み、職場を離れる女性医師は少なくない。だが、いまや医師国家試験の合格者の3割以上は女性。しかも、小児科や産婦人科など「医師不足」が言われる診療科に女性医師は多い。経験を積んだ女性医師が現場を離れるのは病院や社会にとっても損失と言える。名古屋大病院小児科と関連病院は4月、子育て中の女性医師を短い勤務時間で受け入れる全国でも珍しい取り組みを始めた。
公立陶生病院(愛知県瀬戸市)の小児科医、加藤英子さん(36)は昨年5月、名古屋大の小島勢二教授に休職願のメールを書いた。
「当直業務を月5~7回こなし、緊急呼び出しにも対応して参りましたが、旦那および子どもから仕事を辞するよう言われ続けておりました。7、4、1歳半の3人の子育てとの両立が、心身共に限界となってきております」
当時、加藤さんは同病院の部長職にあった。優秀な小児科医が病院を離れるのはもったいないと、小島教授は「加藤先生の悩みは小児科全体の悩み。どうしたら働き続けられるのか、調査して欲しい」と加藤さんに依頼した。
同大小児科医局員や出身者らで作る「順清会」の374人を調べたところ、20代では女性が46%、30代は41%、40代は27%を占めた。女性は40代に入ると、医局から医師を派遣している関連病院での勤務者が激減し、救急や当直勤務が無い個人医院での勤務が急増することがわかった。
そこで、20~30代の女性医師のうち、子育てを経験した24人にアンケートしたところ、22人が「週30時間勤務・当直無しなら、育児しながら関連病院での勤務が可能」と回答した。
これを機に、ワーキンググループが結成され、短時間勤務を柱とする「子育てポスト」制度が設けられることになった。関連病院38施設に制度の導入が可能かどうかを確認したところ、医師の数が比較的多く短時間勤務者を受け入れやすい18施設が可能と回答。短時間勤務希望者と病院とのマッチングが4月に始まった。第1号として、2歳と5歳の子どもを育てている女性医師(33)が、名古屋掖済会病院で働いている。
加藤さんは昨年10月から、試行的に週2日は3時間、3日は8時間の計30時間勤務に就いている。「以前、当直の日は2日分の食事を用意してから出勤していたが、母親がいないと子どもが荒れた。今は夫も子どももリラックスしている。この仕事が大好きだから、辞めたくなかった」。2年後に通常勤務に戻る予定という。
子育てポストは男性医師にもメリットがある。現状では当直明けも働き続けるのが普通だが、昼間の仕事を「子育てポスト」の女性医師に任せれば、長時間勤務による医療事故リスクを減らせる。
名古屋市立大病院も4月から24時間保育と病児保育を行う保育所を院内に開設した。女性医師の働く環境づくりが少しずつ進んでいる。
勤務医逃散と医師不足が顕在化しないとこういう当たり前のことさえ議論に上らないこの国っておかしすぎますね。崩壊してから反省するのは第二次大戦の馬鹿軍隊と一緒ではw
投稿情報: 元外科医 | 2008年11 月15日 (土) 18:02
こどもがいると女医本人の努力ではどうにもならないことが起こります。いかに努力しようと,子供の病気は治せません。こどもの発熱による病欠ひとつとっても、子持ち女医を雇うには困難があります。そもそも、子持ち女医で戦力を補うという考え方が間違っていると思うのです。子供を産んだ若い医師を育てる=子供が育った中年期に働いてもらうとか。あるいは、せっかく医学部をでた人材を活かすという視点がないとだめだろうと思います。
なんというか、零戦の防弾に対する日米の考え方の違いみたいな。
投稿情報: 麻酔科医 | 2008年11 月16日 (日) 09:59