(関連目次)→性教育について考える
(投稿:by 僻地の産科医)
今日は「週刊ダイヤモンド」
2012年3月24日号 (第100巻12号)
あなたの娘は何を考えているのか?
からですo(^-^)o..。*♡
記事全体を読んでいて、
「娘」が何歳なのかちっともわかんないなぁ?
とは思いましたが、(中1と高3は別物だもの)
でもまぁ、こんなものなのかなと。
記事全体は娘の親としては
いろいろと思い当たることがあるだけに、
(おならしちゃダメかぁ!とか)
ドキッとさせられたり、
彼氏がいるかどうかの実態と親の認識の相違。
また、いろんな考え方も面白かったです。
では、どうぞ!!!!
早熟と草食に二極化する
女子中高生の“性の実態”
(週刊ダイヤモンド 2012/3/24 P46-48)
年頃の娘を持つ親にとって、不安ではあるが、最も知りたくないことの一つが、娘の異性関係についでであろう。性の低年能化は年々進み、さらに携帯電話の普及によりトラブルも頻発している。
「中学3年女子の約1割、高校3年女子の約5割は、セックスの経験がある」
東京都幼・小・中・高・心性教育研究会が2008年に行った「東京都の児童・生徒の性意識・性行動に関する実態調査」で、こんな実態が明らかになった。
図1-2の通り、セックス経験は年々、低年齢化か進んでいる。1987年には中学3年女子で1・8%、高校3年女子で18・5%だったが、その後、年々、上昇している。
40ページのグループインタビューに参加した女子高生の1人も「高校2、3年生の半数は経験している」と。証言していることから、数値は実態に近いと見ていいだろう。経験が早いのは、いわゆる不良というわけではなく、日常生活や学校生活が活発な生徒に多いようだ。
また、中学3年から高校1年にかけて経験率が急増している。この調査は12月~1月に行われている。したがって、高校1年の4月から翌年1月、特に経験者が増える夏休みは、親として最も注意すべき時期だろう。
性交に肯定的が半数
一方で進む草食化
高校生の半数はセックスに対して肯定的に捉えている。
冒頭の調査で、女壬局生に対して「あなたが性交することについてどう思っていますか」と質問したところ、「愛情が深まれば」「機会があれば」「お互いが納得すれば」「避妊、感染予防をすれば」性交してもよいと答えた人が合計49・5%を占めた(男子高生は56%)。
一方、「しないほうがよい」「高校卒業するまでは」「結婚するまでは」と否定的に考えている人はわずか18・1%にすぎなかった(男子高校生は15・1%)。
性の低年齢化は90年代半ば以降、加速している。当時、ブルセラショップや援助交際などが出始め、女子高校生が商品化々する中、性への意識が変容していった。
一方で、最近の若者の“セックス離れ”を示すデータもある。
日本家族計画協会家族計画研究センターの北村邦夫所長らが10年9月に行った「第5回男女の生活と意識に関する調査」によれば、16~19歳女性でセックスに「関心がない」「嫌悪している」と答えた人の割合は、2年前の46・9%から58・5%に上昇している。さらに同年代の男性に至っては、17・5%から36・1%と倍増(表1-4)。男女共に若者の草食化か進んでいる結果となった。
20歳未満の女性1000対に占める人工妊娠中絶実施率を見ると、01年の13件をピークに09年には7・1件まで減少している(図1-3)。この数字について、北村所長は「避妊が増えたのではなく、セックスが減った結果だ」と説明する。
草食化か進む背景には、何かあるのか。
地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター長で医師の岩室紳也氏は、「今の若者は生身の人と付き合うことに伴う・ストレスを恐れ、ゲームなどのバーチャルにはまる。その結果、セックスを回避する人が増えているのだろう」と分析する。
このように、若者の性意識は早熟と草食という二極化か進んでいる。なお、出会ってから初めてのセックスに至った期間を見ても(表1-3)、10年は1週間未満と1年以上が例年に比べ共に高く、ここでも積極派と消極派の差は開いているようだ。
SNSの普及で広がる
性的被害のリスク
性の低年齢化か進む中、インターネットを使った性的なトラブルや被害も深刻な状況にある。 ①中学のときに家庭が楽しくないと感じる
中でも家出少女に宿泊先を提供する男性を紹介するという「家出掲示板」では、トラブルや被害が多い。利用者は摘発を逃れるため、隠語で連絡し合う(表1-5)。
さらに最近では、ネット上で自分のプロフィールサイトを作成して公開するプロフやSNSなどのコミュニティサイトの被害が急増している(図1-6)。
10年上期にコミュニティサイトで被害に遭った児童の98・2%が携帯電話でアクセスしており、そのうち、フィルタリングをかけていないケースが98・5%を占めた。
全国webカウンセリング協議会の安川雅史理事長は、「子どもから”“音楽のダウンロードができない”“店の割引クーポンが人手できない”などと言われてフィルタリングをはずす親は多い。しかし、ほとんどが嘘。子どもを大切に思うのなら、どんなに嫌われてもフィルタリングをかけるべき」と注意を促す。
ネットによる被害は今後、スマートフォンの普及で、さらに急増するだろう。フィルタリング技術開発を行つネットスターのインターネットーポリシー・スペシャリストである宮崎豊久氏によれば、「従来の携帯電話と異なり、スマホはWi-Fiでネットにアクセスできるため、フィルタリングは事実上、困難」という。
こうした中、娘がトラブルに巻き込まれないために、親として何かできるのか。
北村所長は、性交開始年齢を早める要因として、下記の五つを挙げる。
②中学のときに普段、家庭でほとんど話をしない
③中学のときに朝食を食べない
④母親を“嫌い、うっとうしい”と思っている
⑤父親を“嫌い、うっとうしい”と思っている。
裏を返せば、信頼できる親による楽しい家庭で育った子は、性交開始年齢が遅くなるということだ。それはネット被害の抑止にもつながる。「子どもに何かあったとき、ネットに逃げ込まず、親に相談できるよう、日頃から親子で会話することが最も重要だ」(ネットスターの宮崎氏)。
いずれにせよ、異性への関心を力で抑え付けるのは不可能だ。緊密なコミュニケーションで親子関係を築ぐとともに、性感染症や望まない妊娠などの事態とならないよう正しい性の知識を与えることが必要だろう。
“六本木の赤ひげ”が見た若い女性の性の実態
赤枝六本木診療所院長 赤枝恒雄
六本木で約35年間、開業医をしているが、若い子の性の実態はますます、ひどくなっている。
2000年の話だが、街角にいる10代の女性たち300人に対し、性感染症の無料検診券を配布したところ、125人が検査にやって来た。
その結果を見て驚愕した。受診者の実に81・6%が性感染症にかかっていた。
あれから10年以上たったが、当時も今も状況は変わってはいない。特に夏休みと春休みの後は、性感染症だけでなく、人工妊娠中絶も増える。
性交への心理的なハードルは、むしろ昔よりも大幅に下がっている。セフレ、ヤリトモ、チャラ打ち(軽 い気持ちでの性交)といった言葉ができることで、さらにハードルは下がっているように思う。
私の所にやって来る子の中には、援助交際をしている子もいるが、彼女たちは決して、いわゆる不艮ではない。両親や親子の仲がよく、一見、普通の子が手を染めるケースは少なくない。
性的なトラブルや被害を防ぐため に何より重要なのは、門限の厳守だ。
深夜まで街中で遊ぶことの危険性は想像以上に高い。カラオケボックスで睡眠薬を飲まされて強姦されたり、日焼けサロンで強姦されたケースもあった。
とにかく、親は門限を過ぎた場合の罰則を設け、しっかりと叱らなければならない。そして、万が一、門限を過ぎても、外泊は絶対に許さず、タクシーを使ってでも娘を帰宅させるべきである。
とはいえ、いくら門限を守らせても、日中の行動は把握できない。それ故、最も重要なことは、性交に伴う危険性などを娘に知らせることだろう。性の知識は、いわば運転免許のようなもの。事故が起きてからで は遅い。収学校I、2年生で援助交際をする子は少なくない。したがって、小学校6年生までにしっかりとした性教育を行うべきだ。
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