(投稿:by 僻地の産科医)
キャリアブレインから!!!
職場の忙しさとメンタルヘルスについて、
前々から関心は大きいのですが、
なかなか論じられることはありません。
今日はいい記事があったのでご紹介してみましたo(^-^)o..。*♡
【参考ブログ】
超越者
ssd's Diary 2011年11月24日
http://ssd.dyndns.info/Diary/?p=9658
医師が「うつ病」になる前に(上)
「医師のメンタルヘルス」
キャリアブレイン 2011年12月05日
(1)http://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=36057
(2)http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36057/page/1.html
警察庁の調べによると、2010年の医療・保健従事者の自殺者数は374人。そのうち「うつ病」と特定されたのは約3割(117人)で、原因・動機でトップだ。医師のうつ病では、自身がSOSを発信する勇気を持ち、専門家に相談することが大切だが、「医師は自分がうつ病になっても隠したがるため、治療開始が遅れる」(ある心療内科医)。同僚の医師が「うつ病?」と感じたら、どう対応したらいいのか。うつ病を経験した医師にも話を聞いた。
「医療機関のトップは、その職場で多くの医師が、うつ病を発症しているならば、過重労働などを無理強いしている職場環境を改善し、特定の人だけが発症しているならば、個人のメンタルな部分に配慮しなければならない」――。
うつ病相談などを行っているNPO法人マインドフルネス総合研究所(埼玉県蓮田市)の大田健次郎理事長は、こう指摘する。同総研には、うつ病の医師も訪ねて来る。大田氏は、「医師は立場上、自分が患者を治す立場なので、『助けて』とは言いにくいのだろう」として、医師のうつ病の治療には、病院などの組織的なサポートや周囲の理解が不可欠だと強調する。大田氏は、心理療法に関する講習会のために、全国を回っているが、最近は、激しく落ち込んだり、怒ったりする「非定型うつ病」が増えてきていると分析する。
■医師が心を病む原因
メンタルヘルスに詳しい、石岡第一病院(茨城県石岡市)内科の舘有紀医師は、「医師が心を病む原因」(=表)を3つに大別し、精神的に追い込まれていく過程を、以下のように解説する。
「医者になる人の多くが使命感を抱いている。自分の親が医者に助けられたりした記憶があれば、自分も人を助ける医者になろうという動機づけがある。しかし、医者になり激務が続くと余裕がなくなる。良い医者でいたいと思っているのに患者とトラブルを起こし、イライラを繰り返す。そして少しずつ精神的に追い詰められていく。理想を追い求めていればいるほど、ある日、『こんな気持ちで医者になったのだろうか』と思い、そのギャップに耐えられなくなる」。
■自分のための医療を止める
「自分のための医療を止めてみては」――。
舘氏は、こんな提案をする。医師は知らず知らずに『患者のための医療』でなく、
『自分のための医療』をしているという。それをいったん止めてみてはどうかというのだ。そうすることで、バーンアウト(仕事などに没頭してきた人が意欲を失う現象)を避けることができると強調する。
「最初は患者の病気の不安を取り除き、患者のための医療をしていたのに、だんだんと自信がつき、自分の評価が高まってくると、自分の評判を落とさないための医療に変わってきてしまう。それが『自分のための医療』。自分のための医療をしようと医者になったわけではないのに、いつしか自分の評価を求めるために、患者に優しい言葉を掛けている、演技する自分がそこにいる」と話す。
これは舘氏自身の体験に基づいている。「患者のための医療をしていたと思っていたある日、自分は良い医者でありたい。そして、そう思われるように振舞っていることに気がついて、愕然としたことがあった」と語る。
この体験は、舘氏が医師になり、約10年が経った頃だった。舘氏は、「自分が病気をして、休職をしたことがきっかけで、突っ走って来た自分を振り返ることができた」と、当時を述懐する。
舘氏はバーンアウトの原因に、「能力の限界を超えた状態が長く続く場合」を挙げている。それに対しては、自分に限界を設定することが有効だと話す。「自分自身の限界を知ること。自分の能力だけでなく、体力の限界もある。患者に対する温かさや心遣いも、自分に余裕が無くなると、とたんに消えてしまう、という事実を認識するのも大切だ」
医師が「うつ病」になる前に (上) 終わり
医師が「うつ病」になる前に (下)に続きます。
下はこちらをどうぞ!
(1)http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36058.html
(2)http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36058/page/1.html
(3)http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36058/page/2.html
(下)記事中の、
======================
聖路加国際病院(東京都中央区)精神腫瘍科の保坂隆医師は、たとえ医師がうつ症状を見せても、周囲の同僚医師などが受診援助することは、現実的には難しいと話す。
「同僚の医師に元気がなかったら、何日も当直が続いているな、とか、最近、受け持ちの患者が亡くなったな、という気遣いは見せても、『心療内科に行ってみたらどうだ』とは言わない。大きなお世話だし、病院には、そんな風土はないと思う」。
======================
は、確かにその通りだなぁとおもいます。
みなさまも周りをふと見渡してみてください。
自分を守りましょう!
【参考記事】
中央社会保険医療協議会
「当直明け手術予定なし」「交代制」を評価
病院勤務医の負担軽減策で厚労省が提案
2011年12月7日 橋本佳子(m3.com編集長)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/145570/
12月7日の中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で、病院勤務医の負担軽減策について議論、厚生労働省は交代勤務制を計画・実施したり、「当直明けは予定手術に組み込まない体制」を評価することを提案した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。
当直明けの負担が大きいことから、医療安全の面からも、その軽減を図るのが狙い。「一つの科に1人しかいないような科では交代制勤務は無理なので、一定数以上の医師がいることを要件としている点数において評価する」(同省保険局医療課長の鈴木康裕氏)。例えば、救命救急センター、周産期母子医療センター関連の点数での導入が想定される。
中医協資料では、聖マリア病院、藤沢市民病院、徳島赤十字病院、日本赤十字社医療センターで、2交代制などの体制を採用している事例を紹介した。
国立がん研究センター理事長の嘉山孝正氏は、厚労省が対象とする診療科として、救急、産科、小児科を挙げているため、外科も加えるべきだと指摘。その上で、「医師の労務管理は一般社会の労務管理とは違う。患者が外来に来れば、休みにすることはできない」などと指摘し、交代制勤務自体は否定しなかったものの、交代制勤務の予定を組んでも実施できない場合なども想定されるため、厳密に管理するとかえって現場は混乱する懸念を呈した。さらに、「複数主治医制になると、いろいろな問題が生じる。日本の医療は主治医制の文化でやってきた。責任の所在が分からなくなるので、主治医制は守る形にしてほしい」と求めた。
これに対し、鈴木課長は、「外科でも複数医師が要件の点数があれば評価する。また懲罰的なことを考えているわけではなく、厳密な運営をすることは考えていない」などと説明した。
コメント