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(投稿:by 僻地の産科医)
37週・・・(@_@;)。。。
えっ???
何かリスクがあるのかなぁ???
なんで?
なんでこんな予定日ギリギリに突然???
32週とかでの紹介ならともかく!
紹介状をすみずみまで見渡しても、
こんなギリギリの紹介の意味がわかりません。
里帰り分娩でもありません。
(だってご近所の開業医さんでしたし)
「なんで?」
「えーっと。。。。
出産育児一時金で支払いたいって言ったんです。
お金ないし、直接病院に支払ってくれる制度があるし、
それを使いたいって。
踏み倒したいとかってワケじゃないし、
で、手続きしてくださいってお願いしたら、
うちはソレやってないからって言われました。」
「ふーん?????」
「踏み倒されるよりはマシなのにね??
そこで直接支払い制度をやってないってホントかなぁ・・・」
ぼそっと助産師さん。
まぁその時はそれでおしまいになっていたわけです。
情報提供ありがとうございます!!!
http://
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10月からの『出産育児一時金の医療機関への直接支払制度』開始に伴い、
地域の産科診療所の経営が大打撃を受けることになりそうです。
少子化対策のため一時金を増額し
窓口でキャッシュで払わなくても良くなるということのようですが、
産科への入金は診療報酬と同様に2か月程度先のため、
この間の運転資金を調達しないと職員への給与も支払えなくなります。
このままでは分娩費の値上げをしないと産科の経営が成り立ちません。少子化対策にはなっていない気が。誰が得をするのでしょうか?
高齢の産科開業医さんなどは、2か月分の運転資金を借金するよりは、と、分娩取扱の終了を選択する可能性すらあるのではないでしょうか。
以下、ロハスメディカルの記事です。
産科開業医に資金繰りの危機 福祉医療機構に上納の構図
http://
地方のお産が壊滅し、天下り団体だけ太る 資金繰り不安問題
http://
制度が始まる前から、
こんな体たらくなワケですね。
↑勤務医ってキャッシュフローに無関心なの(^^;)。。
すみません~。
ま、患者さんと医療現場の利害って、
もともとまったく一致しないけれど。
これも
現場押付け、あとはしらんもーんっ(>▽<)!!!
っていうステキな医療制度(新設!)のうちの一つなんですね。
きっと、そうですね。
簡単に言うと、
「制度が変わったから、10月から2ヶ月は分娩費収入は無くなりますよん。」
ということです。
もちろん毎月の経費は変わらないので、月次では大幅な赤字が予想されます(産科診療所では7〜8割が分娩関連の売り上げです)。
もし、この間経費の支払いに充分な現金を用意していなければ、不渡りが出て倒産しかねません。したがって文中の開業医さんは
「現金で支払ってくれないと、ウチは倒産しちゃいます。」ということです。
で、運転資金の足りないところは医療福祉制度による融資を利用せよ(金利は低めですが)、とのお達しです。厚生労働省は右手で収入を絞り上げておきながら、左手で借金を背負わせるわけです。で、天下り組織が金利分肥え太っていくと。
医療側としては何も悪いことをしていないのに突然収入を取り上げられ、なおかつ赤字なら借金して利息を払えと命じられた(しかも金利は低めに設定してやった、と恩を着せられている)わけで、なかなか納得しがたいものがあるでしょう。
また、4月から導入された妊婦健診の公費負担でも同様にサイトの問題があって現金が減少しています。加えて12月には賞与の支払いがあります。
「制度改悪のために賞与なし!」
・・・スタッフみんな辞めちゃうかな〜。
これらの政策は自民党の選挙対策として非常に速やかに立案実行されました。
自民党は選挙中
「我々は妊婦健診を無料化(正確には補助)しました。また、10月からは出産費用もほとんど妊婦さんの負担無く子供が産めるよう制度を改革します!」
と連呼していたわけです。
この制度がこのまま導入されると、体力のない(現金の持ち合わせのない)医療機関は、倒産するか撤退するか、イヤでも融資を受けるしかありません。また、借金をして開業した先生方も、その返済計画を見直さなくてはなりません。
もちろん、昨年9月以降の不景気で、同様の状況に追い込まれた中小企業も多いと思います。まじめに仕事をしていたのに、直接関係のないアメリカ発の金融バブル崩壊に巻き込まれ、売り上げが激減し倒産や撤退を余儀なくされた企業も多いでしょう。融資が受けられるだけマシなのかもしれません。
しかしまあ、これが「少子化対策」だというのはもう皮肉を通り越して笑うしかありません。産む場所をさらに減らすような施策を打ってどうするのでしょう?
投稿情報: 一産科開業医 | 2009年9 月 2日 (水) 21:35
まあ、それだけの経営体力のない医療機関は市場から退場すべし、かもしれませんね。それが資本主義の論理ですし。ただ、そうなると産科医療機関の寡占化が進み、アクセスは悪化するわけですが・・・(あ、国や学会は「集約化」って呼んでいましたっけ)。
もっとも、政権交代したので先行きは不透明です。民主党は出産一時金の55万円への増額をマニフェストに入れていますし、来年度予算はとりあえず組み直しになりそうですしね(来年度までは、この制度変更にあわせて出産一時金の42万円までの増額が予定されて予算が確保されていた)。
半年でまた変更になってばたばたするなら、現場としてはとりあえず10月の導入はペンディングして欲しいですけれど。
投稿情報: 一産科開業医 | 2009年9 月 2日 (水) 21:46