(関連目次)→女性勤務医の労働条件 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
女性医師の育児休暇取得を考える
産休は9割、育休は7割が取得--出産で解雇の例も◆Vol.1
女性医師の勤務実態アンケート
m3.com編集部
2009年7月1日 村山みのり
http://www.m3.com/iryoIshin/article/103296/
「医師不足」が社会問題として広く認識されるようになった昨今、若手医師の3分の1を占める女性医師の就労継続への支援が、重要な対策の一つとして注目されている。個々の医療機関だけでなく、学会・関連団体などでも様々な取り組みが始められている一方で、日本医師会・女性医師バンクによる調査(2008年12月-2009年1月)では、妊娠・育児等を巡る勤務環境や支援体制の整備がいまだ不十分である実態が報告された。さらに、制度自体は存在していても、職場の状況により実際にはその利用が困難であったり、女性医師への支援が他の医師の負担超過を生じさせてしまうなどの問題も指摘されている。
そこで、m3.comでは、医療機関における医師の妊娠・育児休暇取得/時間短縮勤務の実情や、この問題に対する現場の医師の考えについて、勤務医を対象にアンケートを実施した(2009年6月18-20日実施/回答者数502人、うち男性300人、女性202人)。質問内容は、現在の職場において、自身や同僚の医師が妊娠・育児のための休暇取得・時間短縮勤務を行う制度や実績があるか、また、それらの制度を自身または他の医師が利用することについてどのように考えるかなど、全12問。回答からは、育児休暇や時間短縮勤務の活用・普及が進んでおらず、また勤務軽減を行う医師がいる際に代替医師の勤務がある場合は2割に満たない現状などが示され、さらにコメントとして「結婚するなら雇わないと言われた」「妊娠したら辞めろと言われる」「周囲の無理解、やっかみがつらい」「休暇制度を利用できず、専門医取得を断念した」等の声が寄せられるなど、医師の妊娠・育児を巡る理解やサポート体制が不十分である現状が明らかになった。
一方で、「休暇を取れるようにすることが理想だが、現状ではとても不可能」「他の医師にどれだけ負担がかかるか考えてほしい」「休暇制度を盾に身勝手な勤務を行う医師もいる」など、医療現場に休暇や時間短縮勤務を可能とする余裕がない現状、制度を利用する医師側の問題なども指摘された。
Q.1 ご自身や上司・同僚・後輩の医師が妊娠・出産休暇を取得したことはありますか
Q.2 現在の職場において、医師が育児休暇を取得したことはありますか
妊娠・出産休暇を取得した医師がいると回答した割合は、女性回答者では約8割、男性回答者は約6割。一方で、育児休暇取得については、女性回答者、男性回答者ともにこれより低い割合となっている。
また、「対象者なし」とした回答を除外し、各休暇の対象者がいる場合のみを母数として計算すると、妊娠・出産休暇については全体の約9割が取得している一方、育児休暇の取得割合は、約7割にとどまった。「制度そのものが存在しない」「出産前に退職した」「申し出る前に解雇された」(妊娠・出産休暇)、「有給の育児休暇ではなく、研究員として休職した」「とても取得できる雰囲気ではない」(育児休暇)など、制度がない、またはあっても利用できないと指摘する意見もあった。
◆回答者属性
1) 勤務先施設の種別
2) 勤務先施設の病床数
3) 卒後年数
4) 部下をマネジメントする立場にあるか
けっこう酷いところもあるのですね。出産解雇は訴訟起こしたら面白いですね。実名晒すだけでも興味あります。
投稿情報: 元外科医 | 2009年7 月 9日 (木) 15:25