(関連目次)→新型インフルエンザについても集めてみましたo(^-^)o
(投稿:by 僻地の産科医)
メキシコとアメリカでの死亡率の違いから、
「違うインフルエンザじゃないの?」
との声が聞かれます。
実はこれは昨日の時点で、
同じ遺伝子配列であることが確認されています。
メキシコ、米の豚インフル 『ウイルス同一』 WHO担当者
東京新聞 2009年4月27日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009042702000218.html
【パリ=清水俊郎】世界保健機関(WHO・本部ジュネーブ)のケイジ・フクダ事務局長補代理(インフルエンザ対策担当)は二十六日、豚インフルエンザの感染拡大に関し、米国とメキシコの感染者から採取されたウイルスの遺伝子構造は「すべて同一」との検査結果を明らかにした。国境を越えた感染拡大を裏付けた形だ。
これがフェーズ上げの根拠となりました。
さて、死亡率の違いです。
実はメキシコでは季節性インフルエンザ(通常のインフルエンザ)が、
いやにダラダラ続くなぁ。。。。という風に3月頃から思われていたようです。
すぐにタミフルなどの抗インフルエンザ薬を投与するのは
世界的にも日本くらいですので、
抗インフルエンザ薬がすぐに投与されていなかったと思われます。
実は鳥インフルエンザで、今回のような流行が、
全世界的に小規模に繰り返されていまして、その時のデータがあります。
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/12/post-afdd.html
発症48時間以内での抗インフルエンザ薬
の投与でかなり死亡率が下がっています。
(ただし効くと認定されているもの。
今回はシンメトレルが効かなくてタミフルが効くとされています)
このあたりに病状が違う秘密があるかもしれない。
とにらんでいます。
ただし発症からの時間が諸外国ではまだ短く、
ただ単にまだ死者が出ていないだけという可能性もあります。
さて、日本に上陸した場合、困ったなぁと思うのは、
抗インフルエンザ薬が、
抗インフルエンザ薬に関するガイドライン
http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/12655/1/05_kusuri.pdf
によって、
4.第二段階から第三段階(感染拡大期)までにおける対応
第二段階から第三段階の感染拡大期までは、感染症指定医療機関等(新型インフルエンザについて、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10 年法律第114 号。以下「感染症法」という。)第19 条の規定に基づく入院に係る医療を提供する医療機関をいう。以下同じ。)において、新型インフルエンザの患者等に対する医療を提供することとしている。
このため、都道府県は、卸売販売業者に対し、流通備蓄している抗インフルエンザウイルス薬を早期に確保し、感染症指定医療機関等の発注に対応するよう指導する。
となっており、メーカーの情報では
すでに指定病院にしか卸さないように決まっているとの事です。
その指定病院はこちらです。
特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02.html
第二様感染症指定医療機関
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou15/02-02-01.html
はてさて?
国内上陸後、感染疑いが濃厚な妊婦さんは、
どこで分娩を行えばいいのでしょうか?
地域ごとに調べるしかないのではないかと思いますが。。。。
困ったなぁと思っています。
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