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(投稿:by 僻地の産科医)
福岡市のこども病院移転問題、
ついに市長の刑事告発にまで発展してしまいました。
もともとかなりゴタゴタしていた上に、
市長の説明も、市側の対応も全体的に不透明で、
まぁ、どこにでもある「ばらまき行政」移転のにおいもしましたが
(そのつけは結局、病院の赤字となり、
診療報酬分から借金を返す羽目になり、
職員給料にも跳ね返ってきます。最終的には衰退するのですが)
無理に予算案等貫き通す姿勢を見せたその対価と言えなくもありません。
今後の成行きを見守りたいと思いますo(^-^)o ..。*♡
福岡市長ら4人に告発状、こども病院文書毀棄容疑で
読売新聞 2009年3月2日
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20090302-OYS1T00642.htm
福岡市立こども病院・感染症センターの建て替え費用について、市がゼネコンから聞き取りした文書を破棄した問題で、市民団体「博多湾会議」は2日、吉田宏市長と■川(つるかわ)洋副市長、聞き取りを行った市職員2人について、公文書等毀棄(きき)容疑などで、福岡地検に告発状を提出した。
告発状によると、2007年7月頃、こども病院の移転計画を抜本的に見直していた市の検証・検討チームは、コンサルタント会社が見積もった約85億円の建て替え費用を「余りに低額」としてゼネコンから聞き取りを行い、約128億円に上乗せしたが、聞き取り文書は破棄した。文書は「公務員が職務上取得したもので、公文書にあたる」とし、破棄は公文書等毀棄罪などにあたると指摘している。告発文を提出した同会議の脇義重事務局長は「告発状を受理してもらい、司法の立場から問題が明らかにされることに期待したい」と話した。
破棄した文書について市は「メモにすぎず、公文書には当たらない」と主張している。吉田市長は「メモの廃棄に法的な問題はないと考えている。地検から具体的な要請があれば協力する」との談話を出した。
※■は「雨」の下に「鶴」
福岡市こども病院の移転反対派市民がデモ行進
読売新聞 2009年3月2日
http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/20090302-OYS1T00330.htm
「人工島のツケを子どもたちに回すな」「吉田市長は公約を守れ」――。福岡市立こども病院・感染症センターの人工島移転に反対する市民らが1日、市中心部をデモ行進し、シュプレヒコールを繰り返すなどして計画の白紙撤回を訴えた。デモ行進は、これまで患者家族や市民団体などが別々に展開していた反対運動を集結させようと、弁護士グループが中心になってつくった市民会議が企画。約250人が参加した。
市内の公園で開いた総決起集会では、市民会議代表世話人の羽田野節夫弁護士らが「市民の声を無視し、人工島移転を推進する市を許してはならない」「我々はあきらめない。市長と市議会に勇気ある撤回を求めよう」などと呼びかけた。参加者はこの後、「こども病院は誰もが利用しやすい場所に」などと書いた横断幕やのぼりを手に、市役所まで約1時間かけてデモ行進。吉田宏市長に対し、2006年の市長選で掲げた「人工島移転見直し」の公約を守るよう訴えるなどした。この日は移転問題に関するシンポジウムもあり、市民ら約200人が参加。市が現在地での建て替え費用の試算額を上乗せしていた問題や、施設整備などを民間に委ねるPFI方式の導入などに対する批判が相次いだ。
こども病院「土地購入契約は“暴挙”」
RKB毎日放送 2009年3月2日
http://news.rkb.ne.jp/rkb_news/archives/011788.html
福岡市がこども病院の人工島移転計画で用地購入契約を結んだことに対し、弁護士グループもきょう、吉田市長宛てに抗議しました。弁護士グループや患者の親などでつくる「人工島移転撤回を求める市民会議」はきょう午前、福岡市役所を訪れ、吉田市長あてに抗議文と公開質問状を提出しました。福岡市は先週、第3セクターの博多港開発から、こども病院が移転する人工島の用地を44億円あまりで購入する契約を結びました。市民会議は「市民の声を無視し、行政の説明責任を放棄した暴挙で、絶対に許すことができない」と厳しく批判し、契約の撤回を求めました。
こども病院の人工島移転には福岡市内の多くの専門医や患者の親たちが反対していて、きのうも移転撤回を求めるデモが行われています。
福岡市長らの告発状提出 病院建設費の試算メモ破棄で
47NEWS 2009年3月2日
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030201000328.html
福岡市立こども病院(同市中央区)の移転問題で、市民団体「博多湾会議」のメンバーは2日、建て替え費用の試算メモを破棄したのは公文書棄損容疑などに当たるとして、吉田宏市長や担当職員ら4人の告発状を福岡地検に提出した。吉田市長は「告発状を見ないと何とも言えないが、告発されたことについては事実として受け止めている。しかしメモの廃棄は、法的な問題はないと考えている」とのコメントを発表した。
告発状によると、4人は2007年7月ごろ、現在地で同病院を建て替えた場合の費用をゼネコン3社から聞き取り、当初試算よりも1・5倍かかるとするメモを作成したが、同年末までに破棄。政策判断の根拠になるもので、保存すべき公文書だったとしている。博多湾会議の脇義重事務局長は告発状提出後、「試算根拠の資料が捨てられており、計画そのものがずさん。市民として許せない行政行為だ」と批判した。福岡市は、聞き取り結果などを基に費用を約128億円と試算。経済性や医療環境面などから、昨年7月、市東部の人工島への移転を決めた。
福岡市長の告発状提出 こども病院建て替え費試算 市民団体5人 公文書毀棄容疑で
西日本新聞 2009年3月2日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/80523
福岡市立こども病院・感染症センターの現地建て替え費の試算額を、市がゼネコンからの意見聴取で当初の約1.5倍とし、聴取時のメモを市職員が破棄した問題で、市民団体「博多湾会議」の脇義重事務局長ら5人は2日、メモ破棄は公用文書毀棄(きき)容疑に当たるとして、吉田宏市長と病院問題検証のチームリーダーだった〓(〓は「雨かんむり」に「隹鳥」)川洋副市長、職員2人に対する告発状を福岡地検に提出した。
職員が破棄したメモについて博多湾会議は「公務員が職務で取得したメモは公文書」と主張している。市は「公文書ではない」とし、1月末の博多湾会議による情報公開請求では「個人的なメモのため開示できないし、メモは廃棄済み」と回答していた。
同病院の現地建て替え費をめぐっては、市が整備場所を検討中だった2007年7月、市の委託を受けたコンサルタント会社が85億5000万円と試算。市は「ゼネコン3社から『更地に比べ、現地建て替えは1.5倍程度かかる』との意見を得た」として、最終的に約128億円にした。市によると、職員がゼネコンの意見聴取で作った手書きのメモは破棄。備忘録としてパソコンに保存した内容も消去したという。
こども病院建て替え 福岡市長を市民団体が告発
TVQ九州放送 2009年3月2日
http://www.tvq.co.jp/news/news.php?did=4306
福岡市のこども病院の現地建て替えについて、見積もりに関わる書類を市が破棄していた問題で2日、市民団体が吉田市長などを刑事告発しました。この問題は、市がこども病院の現地建て替え費用の再見積もりをゼネコン3社に依頼した際にヒヤリングしたメモを破棄していたものです。市民団体はこの行為は「公用文書等毀棄罪」に当たるとして、福岡市の吉田市長や鶴川副市長などに対する告発状を2日、福岡地検に提出しました。
こども病院の現地建て替え費用を巡っては、コンサルタント会社が当初85億5千万円と見積もっていましたが、ゼネコン3社による再見積もりで1.5倍に増えていて、手続きの不備が指摘されています。
福岡こども病院移転、市長ら刑事告発
TBSニュース 2009年3月2日
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4074291.html
福岡市で、九州唯一の小児専門病院の移転計画が進められています。ところが、子どもたちの親たちや専門の医師たちが強く反発していて、2日は市長が刑事告発されました。なぜ、このような事態となっているのでしょうか。
「福岡市は子供の命を守れ!福岡市は現場の声を聞け!」
福岡市で巻き起こっている、こども病院移転反対の声。2日は市民団体が、福岡市長らを刑事告発する事態に発展しています。九州唯一の小児専門の医療施設「福岡市立こども病院」は市の中心部にありますが、容体の変化が命に関わる子ども多く、親たちは現在地での建て替えを望んでいました。
「皆さんが、一番いい理想の場所は現在地でしょう。それは分かります。そこを我々が一顧だにせず、最初に結論ありきで(人工島に)決めているわけではない」(福岡市 吉田宏市長)
「この子たちをどうするんですか。それを私たちは聞きたい」(患者の母親)
福岡市は、現地で建て替えるには128億円もかかると説明しました。しかし、実は福岡市が委託したコンサルタント会社は、85億円あまりと試算していたことが、去年7月明らかになったのです。引き上げの理由について、福岡市はゼネコン3社に聞き取りしたところ、試算の1.5倍くらいかかると回答があったと説明しています。しかし、聴き取りメモは捨てたとして、この半年間詳細は明らかにしていません。
「問題ないって、どこが問題ないんですか?」(福岡市 吉田宏市長・去年7月)
「(Q.ゼネコン3社はご存知ですか?)知りません」(今年1月)
市民団体は、メモを捨てたなら刑法の公文書毀棄罪にあたると、2日、吉田市長ら4人を福岡地検に刑事告発しました。「何をヒアリングし、何を破棄したのか。それが明らかにされない限り、人工島移転は根本から覆される」(市長を告発した脇義重さん)
刑法は公文書を捨てた場合、最高で懲役7年の刑事罰を定めていて、最高裁は「公務員が職務上作成したものは、メモも公文書にあたる」との判断を示していますが、福岡市はこれまで「公文書ではない」という答弁を繰り返しています。
「メモは(職員)個人の備忘録として作成。公文書には該当せず、公文書を廃棄したものではない」(福岡市副市長)2日も福岡市長は、法的な問題はないと考えているとのコメントを出しました。
こども病院の移転先は、福岡市の第3セクターが銀行からの借金で博多湾を埋め立てた人工島です。福岡市は先週、第3セクターに44億円あまりを支払う土地の売買契約を結びました。しかし、出産時に事故が起きた場合、子どもを送り込む立場の福岡市内の産科開業医は、9割が人工島はアクセスが悪く、緊急時に間に合わないなどとして反対しています。
2日は、弁護士グループも抗議に訪れました。
「これは民主主義の、地方自治の基本となる市民の声を無視し、行政の説明責任を放棄した暴挙であって、絶対に許すことができない」(市民会議代表 羽田野節夫弁護士)民主党推薦の福岡市長は2年前、自民党の現職を破って初当選しましたが、こども病院の移転見直しを公約にしていただけに、市民の反発は収まりそうにありません。
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