(関連目次)→女性勤務医の労働条件 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
外科学会からの報告ですo(^-^)o..。*♡
私自身は子持ち女医ですが、
最近、特に子持ち家庭持ち女医であることに
つらさとやりきれなさ、生き辛さを感じています。
こうやって段々と脱落していくのかな?なんて。
労働条件の話は大事ですね。
男性も働きやすい環境が一番大事なんだと思います(>▽<)!!!
第108回日本外科学会
外科全体の勤務環境改善が必須
Medical Tribune 2008年7月17日(VOL.41 NO.29) p.16
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?id=M41290161&year=2008&type=article
女性医師が離職する理由はさまざまだが,最も多いのは妊娠・出産・育児。生涯医師として現役であり続けたいと思いながらも臨床現場を離れ,その後の復帰さえ断念する女性医師も少なからずいる。長崎市で開かれた第108回日本外科学会(会長=長崎大学大学院移植・消化器外科・兼松隆之教授)の特別企画「女性外科医にとって働きやすい環境づくりのために」(座長=国立病院機構長崎医療センター外科・永田康浩医長,東京慈恵会医科大学外科・川瀬和美氏)では,結婚,妊娠・出産,育児を経験した現役女性医師のほか,医師を妻に持つ男性医師などが自らの経験を踏まえて外科の勤務環境の問題点を指摘。今後の課題は,女性医師だけでなく外科医師が働きやすい環境づくりであることを確認した。
女性医師は出産・育児で勤務状況が大きく変化
〜日本外科学会女性医師支援委員会アンケート〜
座長の川瀬氏は,日本外科学会女性医師支援委員会のアンケート結果を報告。子供がいる男性外科医と女性外科医の勤務状況は大きく異なり,女性外科医のキャリア継続に出産・育児が大きな壁になっていることが浮き彫りになった。
今後も問題の明確化によりさらなる改善を目指す
川瀬氏らは,女性医師支援策を考える際の情報を得る目的で,2007年11月21日〜08年1月17日に,インターネットを通じて同学会の一般会員2万3,249人および代議員(管理者)282人を対象に,その実情および女性外科医や育児支援などに対する考えを把握するためのアンケートを実施した。
回答者数,回答率は一般会員の男性2,731人(12.5%),女性464人(33.8%),代議員150人(53.2%)と,回答率は女性のほうが高かった。
一般会員の調査からは,
(1)キャリア形成で障害になっているものとして,自分の体力,能力,労働条件の悪さには男女差が見られず,結婚,出産・育児を挙げたのは女性が多かった
(2)キャリア形成に必要な支援として,労働条件や身分の明確化,緊急時の代替要員などは男女とも同率だったが,院内保育所,病児保育,ワークシェア,フレックスタイム,休業後再教育や再就職制度を望む声は圧倒的に女性が多かった
(3)男性医師の9割が既婚で,女性医師の過半数が未婚であった
(4)子供は男性医師のほとんどが持ちたいと回答しているのに,女性医師の1割は持ちたくないと回答している
(5)子供の数は男性医師の2.2人に対し女性医師が1.6人と少ない
(6)子供が生まれて勤務形態が変化した女性医師は7割であるのに対して,男性医師は1割弱である
(7)配偶者の職業は男性医師の7割が専業主婦で,女性医師の過半数が医師である
(8)家事,育児,子供が病気のときや,当直,緊急時の子供の世話は,男性医師ではおもに配偶者であるのに対して,女性医師では自分か自分の親である―ことなどがわかった。
代議員の調査からは,9割が女性医師の働きぶりに満足しているものの,3割が妊娠・出産・育児で女性医師の処遇に困っていたことなどが明らかになった。
また,女性外科医の抱える問題点,女性医師を働きやすくするために日本外科学会,病院やその経営母体が取り組むべきことなどに関するフリーコメントが7,137件も寄せられた。
同氏は「同調査により何が問題で何が必要なのかが明らかになってきた。今後もフリーコメントに質的分析を加えるほか,定期的に調査し,問題を明確化し,働きやすい環境づくりに貢献していきたい」と結んだ。
システム化されたサポート体制が必要
女性医師は,出産・育児などで一時的に臨床現場を離れざるをえない。医師という専門職では数か月のブランクであっても埋め難く,復職後の勤務形態も希望通りにいかないことが多く,復職を断念する女性医師も少なくない。九州大学消化器・総合外科の徳永えり子氏は,女性医師がキャリアを継続するためにはライフステージに応じて働くことのできる柔軟な勤務形態の促進を図る必要があり,そのためにはシステム化されたサポート体制の確立が不可欠だと考え,同大学で立ち上げた「女性医療人きらめきプロジェクト―魅力ある職場での生涯現役をめざして―」(以下,きらめきプロジェクト)について報告した。
すべての医療人に働きやすい職場環境を
きらめきプロジェクトは,平成19年度文部科学省大学改革推進事業の1つに採択された九州大学の試み。徳永氏によると,ライフステージにより休職や離職を余儀なくされる女性医師・歯科医師・看護師のプロフェッショナルの継続,休職後の復帰支援を目的としたもので,将来の医療人,特に医師不足に向けた質の高い医療人の養成推進の強化を図る狙いがあるという。なぜなら,医学部女子学生は年々増加し,今後10年を待たずして勤務医の約半数は女性医師で占められると予想されており,女性医師が継続して働ける環境をつくらなければ医師不足はますます深刻となり,男性医師を含めた職場環境の悪化を招くことは必至だからだ。
きらめきプロジェクトでは,活動の中心として学内外に開かれた「女性医療人教育研究実践センター」を設立。ホームページを開設し,福岡県医師会や同県看護協会と連携しながら休職中の女性医師・歯科医師・看護師を登録し,埋もれた人材を発掘する人材バンク活動を展開している。また,学習や研修が続けられるように,九州大学情報基盤研究開発センターから九州大学職員に準じたIDを付与し,ITネットワークを介して初期研修から復職プログラムまでを含む種々の教育プログラムを提供。ジェンダー教育・ミッション教育・医療人の意識改革のために,福岡県女性財団の稗田慶子理事長や古川貞二郎元内閣官房副長官らの講演会を実施したほか,各診療科の協力や女性総合外来との連携で女性医療人ステップアップ外来を設置し,現在,非常勤の女性医師7人,歯科医師8人,看護師2人がワークシェア,フレックス制(週1〜5日,1日4〜8時間)を利用して復職を目指している。そのほか,女性医療人の実態調査も実施しており,第1回目は女性医療人のメンタルヘルスに関する要因についてで,現在,1,237人から得たアンケート結果を解析中だ。
同氏は「きらめきプロジェクトを介して女性医療人が生涯現役を続けられる体制を構築することは,男性医療人を含むすべての医療人にとって働きやすい職場環境を提供することにつながる」と結んだ。
院内学童保育を望む声多い
東京女子医科大学は女性医師を輩出する教育機関だけに,育児支援システムも充実している。同システムを活用し,仕事と育児を両立してきた同大学内分泌外科の児玉ひとみ氏はそれを評価する一方,子供の就学後の支援体制が皆無に等しく,その時期にキャリア継続を断念する女性医師が多いことを指摘。院内学童保育設置に関するアンケートから,女性医師が仕事と育児を両立するためには乳幼児期だけでなく学童期の育児支援システムも必要であることが示されたと報告した。
性差意識せず,診療科を選択できる環境に
同大学の女性医学研究者支援委員会は2006年7月,東京女子医科大学病院勤務の女性医師に対して仕事と育児の両立に関する現状調査を実施。回収率32%(200/633枚),子供あり40%,子供なし60%。その結果,ほとんどの女性医師が勤務中,子供を認可保育所や両親,ベビーシッターに預けており,勤務に当たり子供の急病や保育園・学校での行事が問題になることが多く,充実した仕事を続けるために労働条件の悪さや育児,妊娠・出産がおもな支障になっていることが明らかとなった。
特に外科は「担当患者の急変にいつでも駆け付けるべき」,「術者は病院に泊まるべき」,「休日も担当患者を診に行くべき」といった慣習により勤務時間があいまいなため,「育児との両立がいっそう困難になっている」と児玉氏。しかし,同大学の育児支援システム,すなわち(1)産後8週から利用可能で,24時間開設の院内保育所(2)同窓生により誕生し,現在は新宿区に認可されている大学隣接の保育所(7時から22時まで対応)(3)ベビーシッターの補助制度(利用1回につき1,500円補助)(4)専任の看護師1人と保育士2人により運営されている病児保育室(1日4人まで)―により,同氏を含め多くの女性医師が復職を果たしているという。
ところが,就学後の育児支援はベビーシッターの補助制度のみとなる。前述したシステムで復職しても,この時期に離職せざるをえない女性医師が少なくない。同氏らは,同大学在籍中の50歳以下の医師(男性含む)817人,同窓会会員200人,前出の保育所利用中の医師42人および医学部2〜6年生500人を対象に院内学童保育設置希望に関するアンケートを実施。男性105人,女性234人(回収率24.4%)から回答を得,院内学童保育を利用しないという意見もあったが,すべての回答者がその必要性を認めていた。また,利用希望は週5〜7日,早朝7〜8時から19〜22時までと長時間対応を望んでおり,そのほかに予定変更に対する柔軟な対応や子供の安全性確保,しつけ・勉強習慣,食事の提供などの期待が寄せられた。
この結果を受け,同氏は,民間学童施設2社にヒアリングを行い,病院内での学童保育に必要な内容を検討し,その設置を大学に働きかけていると述べ,「子供の成育環境を守ることで,若い女性医師が性差を意識せず,自由に診療科を選択し,キャリアを継続していける環境をつくっていきたい」と抱負を語った。
女医のみならず、すべての働く母親を応援します。
You are not alone.
上司は理解ありますか?同僚は協力的ですか?大変だと思いますが、お子さんたちは、働くお母さんをきっと誇りに思うはず。長い目で見れば、必ずや報われます。
投稿情報: Equal | 2009年1 月24日 (土) 22:59
ありがとうございますo(^-^)o ..。*♡
孤独ではないのですけれど、
やっぱり孤独感は今のところどうにもなりません。
どこかの論文に「女医対策」として「女医を一人で飼っておくのはいけない」と書いてありました。どこのまとめだったか忘れましたけれど、そういうのあるかもしれません。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2009年1 月24日 (土) 23:06
全国の女医にはネクタイしてほしい
理由は女医さんはネクタイがおしゃれで似合うからです
投稿情報: ジンライ | 2009年3 月22日 (日) 19:16
高校の制服がネクタイでした。
必ずしも、ネクタイが似合うとは限りません(涙)。。。。
ぼさぼさ、三日間家に帰っていないすえたにおいの
術着格好が一番似合う女医さんもいるわけで。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2009年3 月22日 (日) 20:58