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(投稿:by 僻地の産科医)
独立法人化ってこうなるんです!!!!
二つのニュースをゲットしました。
いま、地方自治体病院の独立法人化とか、
国立病院の法人化とか(;;)。
色々やろうとしているけれど、
先駆けておこなわれた大学の結果がこれ!
このグラフ見てください。
独立法人化から何年か、よくもうわからないけれど、
国立大学病院にはもう教育機能も、高次先端医療をおこなう力も、
残っていないかもしれません。。。
◎国立大病院の赤字深刻化懸念
じほうMRメールニュース 2008年12月10日号 vol.1556
国立大学付属病院長会議はこのほど、全国の国立大学病院のうち、2007年度実績で28病院が赤字(累積赤字額135億円)だったのが、赤字病院は08年度で30病院(同136億円)、09年度には33病院(同197億円)に拡大する見通しであることを明らかにした。同会議は、このまま厳しい状況が続けば、国立大学病院が地域で果たしてきた機能が崩壊するなどとして、国からの病院運営費交付金を削減する仕組みを撤廃することなどを求めている。
同会議は、各大学病院の経営状況についてキャッシュ・フロー計算書(簡易版)に基づく調査を実施した。病院の赤字は大学法人が補てんすることになるが、現在の仕組みが改善されなければ、15年度には、36病院(累積赤字額1765億円)が赤字経営になると試算している。一方で同会議によると、今年4~6月の外来患者数は前年度比で4万2000人(1.1%)増加した。また、入院患者数は1万人減少したものの、新規入院患者数は増加するなど、医師の疲弊が加速度的に進む状況になっているという。
国立病院長会議「経営改善係数の撤廃を」
分科・厚労の両省に要望書
メディファックス 2008年12月9日 5543号
国立大学付属病院長会議は、国立大学病院の運営費交付金が減額される「経営改善係数」の撤廃と、特定機能病院(大学病院本院)の機能を評価する診療報酬の設定などを求める要望察をまとめ、文部科学省と厚生労働省に提出した。同会議によると、国立大学病院の勤務医の診療時間が増加し、相対的に教育研究開発機能の低下が顕在化。地域医療の「最後の砦」としての機能が崩壊する可能性があると問題提起している。
同会議は、各大学病院の経営状況についてキャッシュ・フロー計算書(簡易版)に基づく調査を実施。その結果、2007年度実績で28病院が赤字(累積赤字額135億円)となったほか、08年度で30病院(同136億円)、09年度で33病院(同197億円)が赤字病院となる見通しとなった。病院の赤字は大学法人が補填することになるが、現在の経営改善係数による病院運営費交付金の削減が維持されると、次期中期計画最終年度の2015年度には、国立大学病院の86%に当たる36病院(累積赤字額1765億円)が赤字経営になる見込みと試算している。
同会議によると、今年4~6月の外来患者数は前年度比で4万2000人(1.1%)増加した。一方、入院患者数は1万人減少したものの、新規入院患者数は増加するなど、医師の疲弊が加速度的に進む状況になっている。診療報酬請求額については対前年度同期比で6%アップした。国立大学病院では7対1入院基本科の算定が昨年の7月以降に集中しており、4~6月の前年度比だけでは大幅アップ.したように見えるが、7対1の部分や患者数の増加分を補正すると、診療報酬請求ベースでは1.6%程度のアップにとどまるという。特に7対1では人件費もかさむことから、経営収支で見ると利益はなく、最新の高度医療機器を購入する財源確保も厳しいとしている。
一方、同会議は、国立大学病院を含む特定機能病院に対する診療報酬の適正評価を求めている。DPC制度の新しい機能係数については、大学病院が果たしている機能・役割を適切に反映した係数の設定を要望。さらに、特定機能病院が算定できない「小児入院医療管理科」や「医師事務作業補助体制加算」を算定可能とするよう求めている。小児入院医療管理科が算定できれば、1病院当たり約5億円(平均50床)の収入か見込めると試算している。
また、集中治療室(ICU)や新生児集中治療室(NICU)など、集中治療に関する管理科の引き上げと算定ロ数の延長も求めている。同会議によると、国立大学病院では07年度の分娩件数が04年度と比べて27%増加した。ハイリスク分娩も多く、新生児集中治療室管理科(算定期間21的の算定日数を超える長期入院の新生児が増えている。
このため、同会議によると07年度実績では、1大学病院平均で年間4581万円が加算できず、病院の「持ち出し」か実態という。同会議は、集中治療室の管理料を抜本的に見直さなければ、NICUのベッド数を増やしても安定的な経営はできないとしている。
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