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(投稿:by 僻地の産科医)
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産婦人科医不足/安心医療の対策が急務
日本農業新聞 2008年11月21日
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/news1/article.php?storyid=734
近くの病院に産婦人科がなく遠く離れた病院でしか産めない、救急搬送された妊婦が病院に受け入れを断られる――など出産環境の低下が深刻化している。産婦人科勤務医の減少、偏在が原因だ。産婦人科医は勤務が過酷といわれる。当直も多い。病院を辞め、開業医になる医師が増えている。さらに医療過誤で訴えられやすいことも、減少に拍車をかけている。出産を扱わない開業医が増え、残った病院が負担にあえいでいる。
今月13、14日に開かれた日本農村医学会学術総会では、JA厚生連の病院勤務医師から、「近隣の産婦人科で分娩(ぶんべん)取り扱いの中止が相次ぎ、分娩件数が増えた」「ハイリスク症例の外来紹介が増え続けている」「外来の診察が夕方までかかり、手術も重なり綱渡りの状態」など、さまざまな現状が明かされた。これらは、国の不十分な施策に原因がある。少子化対策が叫ばれていながら、産む環境を整えてこなかった。
日本産科婦人科学会が10月末にまとめた調査では、勤務医の1カ月の在院時間は一般病院で平均292時間、大学病院は341時間に及んでいる。厚生労働省によると、全国の届け出医師数は2006年末現在で約28万人だが、産婦人科医は約1万人。医師全体に占める割合は4%以下だ。産婦人科医は、産科医ではなく出産を扱わない婦人科医が増えている。
産婦人科医師の不足から、政府は医学部の定員削減を定めた11年前の閣議決定を撤回し、医師養成数を過去最大に増やす方針だ。医師を確保するため、産科医療を提供する病院の集約・再編も進める。だが、一人前の医師を育てるには10年はかかるといわれ、増員が必ずしも産婦人科医増になるとは限らない。集約化も、産科を失うことになる病院にとっては、死活問題との指摘がある。
産婦人科医のうち、女性医師は2割以上を占める。女性の進出が進む一方、出産や育児のために辞めていく例もあり、安定的に医療を提供するには女性医師の働きやすい環境整備が必要になっている。働き続けてもらえるよう育児休暇や勤務時間の短縮、保育所の充実などに力を入れている厚生連病院がある。茨城県の土浦協同病院は07年6月に病院保育所を新築した。女性医師への支援は一病院だけでできるものではない。女性医師に限らず、当直明け勤務の減免、年休の確保など勤務条件の改善、医師の意欲を上げるための医療費の適正化、分娩費用の見直しなどが求められている。
国が社会保障費をあまりに抑制した結果が、医療の崩壊を招いた。地域医療を確保し、将来さらに進む少子・高齢化に備えるため、産婦人科、へき地など医師にとって労働環境の厳しい部分に、財政支援をしていく仕組みづくりが急務だ。
約20の県施設で利用料金値上げへ 県立病院の分娩料も
信濃毎日新聞 2008年11月21日
http://www.shinmai.co.jp/news/20081121/KT081120ATI090004000022.htm
(抜粋) 分娩料の値上げは、須坂病院(須坂市)が来年3月に出産の扱いを再開する見通しとなったことを踏まえたという。病院事業局は、医師や助産師の「分娩手当」を新設する方針で、値上げによる収入は「処遇改善など産科医療態勢の充実に充てる」としている。現在の分娩料は、子ども1人を出産した場合は11万5000円、双子以上は17万2000円。いずれも、値上げ幅など詳細は決定前だとして明らかにしていない。「県内外の同規模施設と比較し、適正な受益者負担となるようにする」(財政課)としている。このほか分娩では、産科医療の無過失補償制度が来年1月から始まるのに伴い、1件につき3万円の保険料を徴収するための条例改正も予定している。
銚子市立総合病院:休止問題 市長の解職手続き開始--市民団体 /千葉
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20081121ddlk12040287000c.html
◇きょうから署名活動
銚子市立総合病院の診療休止問題で、市民団体「何とかしよう銚子市政・市民の会」(茂木薫代表)が20日、同市選管に岡野俊昭市長の解職(リコール)請求手続きを始めるための必要書類を申請した。同会は21日に出陣式を行い、署名収集活動に入る。
請求代表者は茂木代表ら4人で、請求の理由として、「病院存続を求める5万人の署名を無視した市長の下では民主的な市政は回復できない」などとしている。同会はこれまでに市内25カ所で住民説明会を開催。署名を集める受任者は約1800人に上り、有権者数(6万841人、9月2日現在)の3分の1以上の2万5000人を目標に署名集めを展開する。署名活動は来月21日まで。署名簿は選管の審査、縦覧などの諸手続きにかけられる。住民投票は3月下旬になりそう。
岡野市長は「医師不足、財政難から病院の診療休止はつらい決断だ。来年4月の公設民営の再開を目指して検討しており、リコール運動は市政の混乱と停滞を招き、決して市の利益にはならない」との談話を発表した。市は25日に病院の診療再開を検討してきた「病院あり方検討委員会」から報告を受け、市長を本部長とする「市地域医療体制推進本部」で調整。12月定例市議会に指定管理者を公募する条例案を提案する方針。
コンビニ受診対策、豊岡病院が時間外診察料を上乗せへ
神戸新聞 2008年11月21日
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0001578036.shtml
夜間や休日の救急診療に緊急性のない軽症患者が訪れる、いわゆる「コンビニ受診」を減らそうと、豊岡市戸牧の公立豊岡病院救命救急センターは、「時間外診察料制度」を12月から始める。緊急性のない患者に適正な利用を促し、医師の負担軽減や救急体制の安定化を図るのが目的。コンビニ受診の自粛を促す取り組みは各地で行われているが、別枠の診察料を徴収するのは県内で初めて。だが患者サイドや医療関係者の間にも、不安や疑問の声が上がっている。コンビニ受診をめぐる現状と今後の課題を探った。
「子どもに発熱以外の症状がなく、元気があって機嫌もいい。そんな時は翌日まで様子を見て、昼間に受診しましょう」
十月末、「小児救急セミナー」が豊岡市内の保育園で開かれた。講師は九月まで豊岡病院で時間外診察に携わっていた公立村岡病院の山田博之医師(26)。約三十人の若い母親らに、医師の負担を増大させているコンビニ受診の弊害などを丁寧に説明した。豊岡病院によると、二〇〇七年度に同センターで診察を受けた患者は四年前に比べて三割増え、一日平均六二・七人。診察の結果、入院の必要がないと判断された患者が九割前後を占めた。
但馬地域の基幹病院の豊岡病院は、医師不足が続く中、昨年十月、地域内の公立病院を再編し、医師を集め、同センターに救急患者を受け入れることにした。救急医療を優先した措置だったが、それ以降も軽症患者の受診は減らず「このままでは十分な救急医療が行えない」と、新制度の導入に踏み切った。
時間外診察料は保険適用外で一律三千百五十円。緊急性がなく軽症なのに救急医療を受診したと判断された場合、初診料に上乗せされる。従来の時間外加算の診察料は廃止する。同病院は「緊急性を判断する基準」も定め、ほかの医療機関の紹介▽外傷がある▽一歳未満の患者-など八項目を除くケースは負担の対象とした。だが、効果は未知数だ。
■
住民の間には、医師不足や救急医療の厳しい状況に理解を示す声がある一方で、戸惑いも出ている。小児救急セミナーで、山田医師の説明を聞いた母親(22)は「初めての子どもで経験も少なく、手遅れになるのが怖い。熱が高いだけだとしても、料金を払ってでも受診したい」と話した。
「緊急性のある、なしは素人では判断できない」とするのは公立朝来梁瀬医療センター(朝来市山東町矢名瀬町)の木山佳明院長(54)。「医師でさえ、初見では分からないこともあり、緊急性がないと判断された人すべてをコンビニ受診という言葉でくくるのはおかしい」と疑問を投げかける。さらに「患者は大丈夫かどうか分からないから病院を頼る。患者心理への配慮が必要で、別料金を取る前に相談窓口の充実などに取り組むべきだ」と指摘した。
これに対し、豊岡病院の倉橋卓男・救命救急センター長(54)は「患者に救急を受診すべき時と、そうでないケースを知ってもらう努力をしていきたい。結局、メリハリのある利用をしてほしいということ。開業医など『かかりつけ医』の診察を受けることの大切さも呼びかけたい」とする。同様の制度を実施している静岡や徳島の病院では特に問題は起きていないといい、「地域医療を守るために一番大切なのは救急。緊急手術などいざという時に十分な力が出せるように、医師に余裕を持たせてやってほしい」と理解を求めた。
前橋赤十字病院:移転問題 説明会で院長「移転新築を希望」 /群馬
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20081121ddlk10040053000c.html
長崎市民病院 原爆病院統合 県、赤字折半を提案 知事が直談判 市長は明言避ける
西日本新聞 2008年11月21日
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/60929
北信総合病院祭 地域医療への取り組みを公開
北信州ネット 2008年11月21日
http://www.shinshu.co.jp/local/2008/081121/n09.html
鹿県12月補正予算案 4億円追加、国1次補正に対応
南日本新聞 2008年11月21日
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=13832
地域周産期母子センター 鹿県内年度内認定へ
南日本新聞 2008年11月21日
http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=13838
鹿児島県内の産婦人科医や小児科医、行政などでつくる県周産期医療協議会は20日、2008年度会合を開き、危険な状態の妊婦の分娩(ぶんべん)などを行う地域周産期母子医療センターの認定要件を決めた。今後医療機関を公募し、年度内にも認定したい考え。
地域周産期母子医療センターは、総合周産期母子医療センターと並び、厚生労働省が求める周産期医療システム整備の一環。県内6カ所の小児科・産科2次医療圏内に1カ所程度設置する。産科を持つ県立病院や公的病院が有力とみられる。
同日は、オンコール(院外待機)を含めた産科の24時間当直、可能な限り早く帝王切開手術ができるといった体制などを認定要件に決めた。
県内では昨年10月、鹿児島市立病院が県内唯一の総合周産期母子医療センターとして指定を受けた。07年度は、救急搬送依頼があった新生児187件、母体173件をすべて受け入れており、過度な集中が懸念されている。
「社会常識が欠落」発言で医療団体、相次ぎ抗議 <麻生首相、撤回し陳謝>
Japan Medicine mail 2008/11/21
麻生太郎首相が医師について「社会的常識がかなり欠落している人が多い」などと発言したことに対し、医療関係団体が一斉に抗議の声を上げている。日本医師会の唐澤祥人会長は竹嶋康弘副会長とともに20日、首相官邸を訪れ、麻生首相と面会し「発言を撤回し、誠意をもって謝罪していただきたい」とする抗議文を手渡した。麻生首相は「発言は撤回する。皆さんに謝罪する」と述べたという。
15年度の消費税率13.3~13.5% <諮問会議で民間議員が提示>
Japan Medicine mail 2008/11/21
政府の経済財政諮問会議(議長=麻生太郎首相)は20日、社会保障・税財政一体改革をテーマに議論した。民間議員は改革の「中期プログラム」について<1>中福祉・中負担を目指す<2>安心強化と財源確保の同時進行<3>安心と責任のバランスの取れた安定財源の確保―の3原則に基づいて策定すべきとする資料(民間議員ペーパー)を提示。同日の会議で大筋合意した。
一般救急と周産期の空床情報「一元化を」 <厚労省の懇談会>
Japan Medicine mail 2008/11/21
厚生労働省の「周産期医療と救急医療の確保と連携に関する懇談会」(座長=岡井崇・昭和大教授)は20日、受け入れ先医療機関の空床情報などを示す一般救急情報システムと周産期救急情報システムを一元的に集約する「情報センター」を整備する方向で一致した。両者はいずれも都道府県が整備しているが、情報の一元管理によって両方のリスクのある患者の適切な搬送先決定について迅速化を図る狙いだ。
大町市美麻診療所医師が年末で退職 八坂診療所で兼務
信濃毎日新聞 2008年11月21日
http://www.shinmai.co.jp/news/20081121/KT081120SJI090009000022.htm
財源不足 危機的状況に/根室市
釧路新聞 2008年11月21日
http://www.news-kushiro.jp/news/20081121/200811212.html
根室市は20日、2009年度予算編成に着手し、長谷川俊輔市長が部課長職を対象にした編成会議で新年度の予算編成方針を示した。市内経済、国内外の景気低迷で税収の減収などが予想される上に、市立根室病院会計の補てんに7億9000万円を繰り出すことから、一般会計で3億4300万円の財源不足が見込まれている。市長は「漫然と前年踏襲せず、かつマイナス思考にならず積極果敢にまちづくりに取り組んでほしい」と檄(げき)を飛ばした。
名張市:財源不足、早期健全化団体に転落か--10~12年度までの3年間 /三重
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/mie/news/20081121ddlk24010300000c.html
無保険:申し出受け、短期保険証交付へ 伊賀市、国の通達基づき /三重
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/mie/news/20081121ddlk24010304000c.html
重症を軽症と識別3件、「危険な識別」ゼロ/横浜市の119番トリアージ1カ月
神奈川新聞 2008年11月21日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiinov0811457/
横浜市は二十一日までに、一一九番通報に全国で初めて導入した「コールトリアージ」について、一カ月間の運用状況をまとめた。それによると、重症者を軽症者と識別した例が三件あった。生命が危険な状態にある傷病者を軽症者と識別した例はなかった。
コールトリアージは十月に始まった。通報を受けた指令管制員が呼吸や意識の状況などをパソコンに入力し、傷病者の「緊急度・重症度」(五段階)、「部隊編成」(三段階、二~九人)を識別。軽症者には効率的、重症・重篤者には手厚く対応する仕組み。
十月の識別件数は計一万千百五十五件。部隊編成の内訳は▽レベル1=生命の危険が切迫している重症・重篤者が七百八十九件(7・1%)▽レベル2=搬送困難な軽症者から生命の危険性を伴う重症者までが九千七百九件(87・0%)▽レベル3=自力歩行が可能な軽症者(5・9%)は六百五十七件―だった。
搬送先の医師の診断より軽く判断した「アンダートリアージ」は計四十五件で、このうち「背中が痛い」と訴えた傷病者が心筋梗塞(こうそく)と診断されるなど、重症者を軽症者と識別した例が三件あった。生命が危険な状態にある傷病者を軽症と識別する「危険なアンダートリアージ」はなかった。
軽症の約九割は中等症以上と、より重く識別した「オーバートリアージ」だった。通報内容が健康相談などのため救急車が不要と判断し、同意を得た上、百十九件を民間救急相談に転送した。
市安全管理局は「アンダートリアージを減らすことを含め、練度を上げていきたい」と話している。
国のベッド減らし、“救急困難”に拍車
キャリアブレイン 2008年11月21日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19281.html
厚生労働省が進める「療養病床削減計画」について、救急患者などに対応する急性期病院の9割近くが、同病床の廃止や削減に反対し、現状を維持するか、または増やす必要があると考えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)が11月21日に発表した「療養病床削減に関する急性期医療機関の影響調査」の結果で明らかになった。保団連では、「(厚労省の計画によって)患者が急性期病院に搬送されても、後方連携する先(療養病床)が極端に不足する事態となり、救急をはじめとする急性期医療にも支障が出て、地域医療の存続自体が危ぶまれる」などと懸念を強めている。
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「療養病床削減」反対さらに広がる
病院は、「医療法」の病床区分によって、救急などを担う急性期病院、長期の療養患者を受け入れる療養型病院などに分けられている。
療養病床については、医療保険が適用される「医療型療養病床」と、介護保険が適用される「介護型療養病床」があり、厚労省は2012年3月末までに介護型を全廃し、医療型を大幅に減らす計画を進めている。保団連は、厚労省の計画が急性期病院に与える影響を把握するため調査を実施。12都府県の247病院が回答した。
「療養病床が廃止・削減されることで、救急医療体制が確保できると思うか」との問いには、「少なくとも現状の病床数の維持が必要」が132病院(54.3%)、「今より病床数を増やすべき」が78病院(32.1%)と、9割近くが療養病床の維持または増加の必要性を指摘した。一方、「問題なし」は19病院(7.8%)にすぎなかった。急性期病院の受け皿としての「後方病院」の状況については、「現在でも不足」が112病院(47.1%)、「何とか確保している」が98病院(41.2%)で、「問題なし」は9病院(3.8%)だった。
療養病床削減に伴う転換先として、今年5月に新設された「介護療養型老人保健施設(介護療養型老健)」については、「受け入れ先として不適」が121病院(47.1%)、「患者の急変時の対応が可能かどうかで判断する」が100病院(38.9%)で、これも9割近くの急性期病院が慢性期の患者を送る施設として介護療養型老健では“不十分”と考えていることが分かった。「問題なし」は11病院(4.3%)にとどまった。
保団連では、「急性期病院の受け皿として地域で重要な役割を担っている療養病床が廃止・削減されれば、地域医療が成り立たなくなり、どこにも行き場がない“医療難民”“介護難民”が続出する」と、厚労省に計画の撤回を求めている。
「療養病床削減計画の撤回を」-保団連が要望書
キャリアブレイン 2008年11月21日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/19284.html
厚生労働省が進める「療養病床削減計画」について、全国保険医団体連合会(保団連)は11月21日、介護療養病床の廃止を撤回するとともに、診療報酬と介護報酬の引き上げを求める要望書を、舛添要一厚労相と衆参両院の厚生労働委員会各委員に提出した。
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療養病床については、2006年の通常国会で成立した「医療制度改革関連法」で、12年3月末までに、介護保険が適用される「介護療養病床」を廃止し、医療保険が適用される「医療療養病床」も削減することになっている。
要望書では、介護療養病床の廃止について、「現場や患者からは廃止・中止を求める声が大きく広がっているにもかかわらず、いまだに中止に至っていない」と指摘し、「介護療養病床の廃止を撤回し、同病床の役割を評価する」ことを求めている。
医療療養病床については、「12年4月から看護・介護職員配置が強化され、満たさない場合は診療報酬を引き下げられる可能性がある」などとした上で、「同年4月以降も、現行の看護・看護補助の配置を認め、診療報酬を正当に評価する」必要性を指摘している。
また、療養病床削減に伴う転換先として、今年5月に新設された「介護療養型老人保健施設(介護療養型老健)」について、「休日、夜間なども医師や看護体制が十分に確保できる基準と報酬に引き上げる」ことも要望している。
保団連が同日発表した「療養病床削減に関する急性期病院の影響調査」の結果では、調査に回答した247病院の9割近くが、療養病床の維持や増加の必要性を指摘するとともに、介護療養型老健が受け皿としては不十分との見解を示している。
裁判員制度で救急18施設アンケート「影響大」「医師数 余裕ない」
MSN産経ニュース 2008年11月21日
(1)http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081120/trl0811202317009-n1.htm
(2)http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081120/trl0811202317009-n2.htm
来年5月に始まる裁判員制度について、産経新聞が近畿2府4県の救命救急センターにアンケートを行ったところ、回答のあったすべてのセンターが「医師が裁判員に選ばれれば救命救急に大きな影響が生じる」と考えていることが分かった。仕事を休めば著しい損害が生じる場合には裁判員の辞退を申し出ることができるが、認められるかは裁判官の判断次第。制度のスタートまで、21日であと半年。深刻な人員不足に悩む救急医療の現場にとって、裁判員選任が新たな負担となる可能性が浮き彫りになった形だ。アンケート調査は近畿2府4県の救急医療機関のうち、重症患者の救命を担う救命救急センターに質問書を郵送して実施。期限までに18センターから回答があった。
調査結果によると、医師が裁判員に選任された場合の影響に関する設問には、18センターすべてが「影響が大きい」と回答。このうち救命救急に「支障が出る」としたのは、12センターに上った。多くはその理由として、「人員に余裕がない」「勤務体制の変更が難しい」を挙げた。
最高裁は裁判員裁判の7割は3日以内に、9割は5日以内に終了するとしているが、12センターのうち「3日以内に終わるなら支障は出ない」としたのは1センターのみ。6センターは「1日だけなら支障は出ない」、5センターは「たとえ1日でも無理」との回答だった。
また、影響は大きくとも「選任されればやむを得ない」とした6センターにも、「(選任された)本人の意思を尊重し、バックアップしたい」(大阪市立総合医療センター)との回答がある一方、「診療科によっては休診せざるを得ない」(国立病院機構京都医療センター)との回答もあった。
同様に看護師についても、16センターが「影響が大きい」と回答。医師、看護師以外の事務職などの職員であっても11センターが「影響が大きい」としており、部署によらず裁判員制度への対応が難しい現状が明らかになった。
がんの緩和ケア(下) 在宅支援 病院、地域の連携重要
東京新聞 2008年11月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2008112102000102.html
離島医療:学んだ医学生に変化 「興味」20ポイント増、8割超に
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/okinawa/news/20081121rky00m040009000c.html
健保鳴門病院の医療事故:名称似た薬剤取り違え 鳴門署、当直医らを聴取 /徳島
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20081121ddlk36040646000c.html
◇70歳患者死亡
健康保険鳴門病院(鳴門市撫養町黒崎)で明らかになった薬剤の誤投与による医療事故。筋弛緩(しかん)剤を点滴された患者が死亡する深刻な事態に、19日夜会見した増田和彦院長は「事故を繰り返すことのないよう、医療安全への取り組みを見直し、再発防止に努める」と述べ、謝罪した。病院から届けを受けた鳴門署は、業務上過失致死の疑いもあるとみて、当直医ら関係者から事情を聴いている。
死亡したのは、10月下旬から肺炎などで入院していた鳴門市内の男性患者(70)。病院によると、男性は近く退院できる状態まで回復していたが、17日午後9時過ぎに39・4度の高熱を出した。通常の解熱鎮痛剤では喘息(ぜんそく)発作を起こす患者だったため、女性当直医が解熱効果のある副腎皮質ホルモン剤「サクシゾン」の処方を決めた。
当直医は電子カルテから薬剤を処方するため、コンピューターに「サクシ」と入力。検索結果の画面には筋弛緩剤「サクシン」のみが検出され、当直医は十分確認せず200ミリグラムを処方した。サクシンは手術時の麻酔などに使われるが、毒薬指定されており大量投与では死に至る可能性もあるという。
薬剤師は使用目的を把握せず「通常の使用量を逸脱していない」と判断しサクシンを調剤。筋弛緩剤の使用を不安に思った看護師は「本当にサクシンでいいんですか」「どれくらいの時間で投与するのですか」と確認したが、サクシゾンと思い込んでいた当直医は「20分くらいで」と投与を指示したという。点滴後、病室を見回った看護師が午後11時45分ごろ、男性の異変に気付き医師や家族に連絡。男性は呼吸停止し、心臓マッサージや人工呼吸が施されたが18日午前1時45分に死亡が確認された。死因は急性薬物中毒による呼吸不全とみられる。
名称が似た二つの薬剤を取り違える医療事故は過去にもあり、厚生労働省が注意喚起していた。00年11月には、富山県内の病院でサクシンを注射された男性患者(当時48歳)が死亡。その際、医師は「サク」の2文字で薬剤を検索していた。鳴門病院でも取り違えを防ぐため、5年ほど前からサクシゾンを取り扱っていなかったが、今春着任した当直医は事情を知らなかったという。
「許せる問題じゃない」
読売新聞 2008年11月21日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokushima/news/20081120-OYT8T00861.htm
処置ミス、7300万円支払い確定 千葉の亀田総合病院
MSN産経ニュース 2008年11月21日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081121/trl0811211832011-n1.htm
千葉県鴨川市の亀田総合病院でぜんそく治療を受けていた高校2年の男子生徒=当時(17)=が出血性ショックで死亡したのは処置のミスが原因として、両親が約8800万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は21日、病院側の上告を退ける決定をした。病院側に約7300万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決が確定した。
2審判決などによると、男子生徒は平成13年1月1日未明、吐き気などを訴え受診。ぜんそく治療で病院から処方されていたテオフィリンの血中濃度が高いことが判明。処置の過程で医師が脚の付け根にカテーテルを挿入した際、血管を傷つけたため、大量に出血、同日夜、死亡した。
医療事故で2650万円賠償 山形市
河北新報 2008年11月21日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/11/20081121t53011.htm
山形市立病院済生館で2006年8月、山形市在住の40代男性の足に障害が残る医療事故が起きていたことが20日、分かった。市は27日開会の12月定例市議会に、男性に約2650万円の損害賠償を支払う議案を提出する。
市によると、男性は尿管結石の手術で大量に出血。人工血管に置き換えた手術の際、下腿(かたい)筋と神経を損傷し、右足首がまひする障害が残った。市は「困難な手術だったが、事前説明が十分ではなかった」として、賠償金を支払うことにしたという。定例会には、今年6月、同市元木地区で市道東青田南線の街路樹にアブラムシが大量発生し、風で排せつ物が飛ばされ、沿道の車36台に被害を与えたとして、企業や個人に計約440万円の損害賠償を支払う議案も提出される。
集団感染の原因特定できず 茅ケ崎のC型肝炎
47NEWS 2008年11月21日
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008112101000526.html
神奈川県茅ケ崎市立病院で心臓カテーテル検査を受けた患者5人がC型肝炎を発症した問題で、茅ケ崎市は21日、「感染時の使用器具が現存しないため感染源の断定は不可能」とする最終報告を発表した。
最終報告は、原因の断定を避けた上で、カテーテルにつなぐ器具「トランスデューサー」や注射筒の再使用による感染の可能性を指摘。器具には「再使用禁止」と記載されており、スタッフ間のチェック体制と意思疎通の不徹底が感染を招いたとする見解を示した。患者5人は回復し肝機能の定期検査などを継続しているといい、病院は今後、補償について対応するとしている。
医師免許確認せず 保健所の立ち入り検査時/千葉
読売新聞 2008年11月21日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20081120-OYT8T00848.htm
免取とアルコール依存に相関 県警と琉球病院調査
琉球新報 2008年11月21日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-138288-storytopic-1.html
県警交通企画課は20日、国立病院機構琉球病院と共同で実施した「飲酒運転と多量飲酒・アルコール依存症に関する調査」の中間報告をまとめた。県内で運転免許の取り消し処分を受けた男性540人中、222人(41・1%)と女性66人中、16人(24・2%)がアルコール依存症の疑いがあることが分かった。
全国5道府県の平均は男性28・9%、女性17・4%で、沖縄は男女ともに全国平均を上回っている。同調査でアルコール依存症と飲酒運転の関連がデータによって裏付けられた形で、県警や関係機関にも、飲酒運転防止に向け、アルコール依存症の対策が必要になりそうだ。県警によると、県内で同様の調査は初めてという。
県内の2007年の運転免許取り消し処分者は994人で、うち707人(71・1%)が飲酒絡みの取り消しだった。全国では男性2803人中、810人と女性247人中、43人がアルコール依存症と疑われた。
アルコール依存症が疑われた男性810人について、調査に対する回答の特徴は、有効回答に対する割合で「飲酒運転の経験がある」と答えたものが91・8%と高率を占めた。また「事故を起こさない自信があった」が73・2%、「飲酒量が少ないので大丈夫」が69・6%、「飲酒運転は大した問題と思わなかった」が51・6%で飲酒運転を軽く見る傾向がうかがえた。
調査を実施した琉球病院は「(調査対象者は)アルコール依存症と思われる人が非常に高率で、その依存者らが飲酒運転を軽視し、飲酒運転を繰り返している」と分析。また「取り締まりの強化は一般の人には効果があったが、常習者には効果がなく、対策が必要と考えられる」と指摘した。
県警では独自に運転免許停止処分者418人にも調査を実施しており、そのうち115人(35・6%)もアルコール依存症の疑いがあった。
調査は世界保健機構(WHO)が作成した「AUDIT(オーディット)」というアルコール依存症の分類テストを用いており、調査内容は(1)1カ月の飲酒頻度と平均の多量飲酒(2)飲酒日の平均飲酒量(3)飲酒運転の経験(4)過去の飲酒運転摘発回数―など。テストは40点満点で15点以上になるとアルコール依存症が疑われる。
調査はことし1―12月まで運転免許の取り消し処分者を対象に、北海道、千葉、神奈川、大阪、沖縄の5道府県県警で実施される。中間報告は1―6月の3200人分の調査結果をまとめた。
松江市の保育所待機児童数が増加
山陰中央新報 2008年11月21日
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=508001004
ニュース断面:「待機児童全国最多」の仙台市 「全面解決」目指し模索 /宮城
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/life/edu/child/news/20081121ddlk04040114000c.html
出版:クローン病患者ら向け、食事療法の手引書
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/life/health/news/20081121ddm013100131000c.html
大動脈瘤の治療に『ステントグラフト』 患者の体 負担激減
東京新聞 2008年11月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2008112102000096.html
甲府・出産乳児殺害:起訴事実認める 懲役5年を求刑--初公判 /山梨
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20081121ddlk19040032000c.html
嫁不足…やっぱり国際結婚 秋田・上小阿仁村「行政仲介」を復活
MSN産経ニュース 2008年11月21日
http://sankei.jp.msn.com/region/tohoku/akita/081121/akt0811210312000-n1.htm
支えの現場:外国人受け入れを前に 日本で看護・介護を目指す労働者/上 /広島
毎日新聞 2008年11月21日
http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20081121ddlk34100578000c.html
「子宮頸がん征圧会議」を設立
読売新聞 2008年11月21日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20081121-OYT8T00220.htm
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