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(投稿:by 僻地の産科医)
産婦人科学会が10月31日に厚労相に文書を提出しましたo(^-^)o ..。*♡
というか、このたびの事件のせいで、ただでさえ人数の不足して
人員の整わない産科医に当直態勢を強要する施設が増えていると
あちこちから耳にしています。(友達の病院でも!)
墨東病院の産婦人科も整わない状態で2人体制を
<できるだけ>強要され
さらに産科崩壊がすすむ懸念を抱いています。
文書そのものはまた産婦人科学会HPから発表されると思います。
妊婦受け入れ拒否死亡:「産科医月300時間拘束」 学会、厚労相に改善訴え
毎日新聞 2008年11月1日
http://mainichi.jp/select/science/news/20081101ddm012040098000c.html
妊婦が8病院に受け入れ拒否され死亡した問題で日本産科婦人科学会(吉村泰典理事長)は31日、舛添要一厚生労働相に「周産期医療と救急医療の連携」などを柱とした緊急提言を出した。
学会は、今回のような母体の救急救命は周産期医療と救急医療の中間的な位置にあるとして「両者の連携が不可欠だが、現行の取り組みは不十分」と指摘。情報交換の迅速化を図るとともに、小児集中治療室の病床不足解消のため重症心身障害児施設の整備などを進めるよう求めた。また、産科医が病院内にいる平均時間が、一般病院で月292時間、大学病院で月341時間にのぼるとの調査結果を示し「過酷な労働の改善と、相応の処遇が必要だ」と訴えた。
舛添厚労相は「国として長期的な医師不足の処方せんは示しているが、提言を生かして短期的な問題の検討も進めたい」と述べ、週明けにも専門家から意見を聞いて再発防止策をまとめる意向を示した。
妊婦たらい回し死亡問題 日本産科婦人科学会が舛添厚労相に提言
FNN 2008年10月31日
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00143309.html
脳内出血を起こした出産間近の女性が8つの医療機関から受け入れを断られ死亡した問題で、日本産科婦人科学会が、舛添厚労相に提言を行った。
日本産科婦人科学会の吉村理事長は「今回のような母体の救急救命についての取り組みは、決して十分であったとは決していえない。新しいシステムづくりをしていかなければいけない」と話した。
この問題は、都内に住む女性が脳内出血を起こし、都立墨東病院など8つの医療機関から次々と受け入れを断られ、赤ちゃんを出産してから3日後に死亡したもの。
日本産科婦人科学会は、舛添厚労相に、産婦人科と救急医療の連携体制づくりのほか、一般病院で働く産婦人科医の勤務時間が、月平均でおよそ340時間にのぼっていると指摘し、過酷な勤務実態解消のために、早期の改善策が必要と提言した。
【妊婦死亡】「産科と救急の連携強化を」産婦人科学会が緊急提言
MSN産経ニュース 2008年10月30日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/081031/bdy0810311238003-n1.htm
日本産科婦人科学会は31日、東京都の妊婦が複数の病院に受け入れを断られ脳内出血で死亡した問題を受け、舛添要一厚生労働相に周産期医療と救急医療の連携強化や、医師の勤務環境の改善を求めた緊急提言を出した。
舛添厚労相と懇談した吉村泰典理事長は「母体の救命救急の取り組みは十分ではなかった。新しいシステムづくりをしなければいけない」と要望。舛添厚労相は「具体策がほしいと思っている。検討を進めたい」と話した。提言では、医師不足や偏在の解決、病院の適正配置、新生児集中治療室(NICU)不足の解消などを求めている。
墨東の常勤人数で、二人体制当直というのは、労働基準法はもとより、他のメジャー体育会系診療科の常識(それとも、非常識?)をも超絶した勤務体制です。こんな勤務体制を唯々諾々と産科医が受け入れちゃうと、“なんだ、医者がただ死ぬ気でがんばればやれるんじゃん” と社会には認識され、産科はおろか、他科、ひいては医療界全体にも大きな迷惑になります。大野病院事件のときの司法やマスコミの対応には、医療界全体が憤慨していましたが、これで何か、万一不幸な事例が起こったとしても、“当直フェチな産科医が勝手に超々過剰労働をしてしょいこんだだけでしょ?” と冷たい視線が送られることでしょう。ここは産科医の皆さんは踏ん張りどころで、あまりにも理不尽な勤務体制は、断固拒否していただきたいですね。竹槍でB29をおとせと求められているのに等しいですから。
投稿情報: Mayfaire | 2008年11 月 2日 (日) 14:22
本当にそう思います。
4人で全当直やっていた時も、持たないなと思っていました。(専業主婦が家にいてくれるならともかく。)
当直許可証の情報開示を求めたいところですよね。
というわけで、誰かやってくれるとうれしい所ですが(^^)。きっとやってくださる御仁がいらっしゃると信じて、その方にメールしてみよう。
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年11 月 2日 (日) 17:00
自分は他の都立病院か派遣元大学から代務の先生に手伝ってもらっての二人体制かと思いましたが、常勤だけでまわすつもりでしょうか。本当に?!
投稿情報: 匿名希望 | 2008年11 月 2日 (日) 21:28
複数産直体制を半ば強制するような病院は、本当に持続可能な周産期体制を維持していこうと思っているのか強く疑問に感じます
人数に余りあるならまだしも、現状は1人当直、1人on callでぎりぎりの体制の病院は多くあります。
その上on call当番のDrに何の手当てもなし…
あくまで産科医の「自主性」で行われている扱いの現状の当直体制
壊れいくのが自然です
無理なものは無理!
なのですから…
投稿情報: trias | 2008年11 月 2日 (日) 22:07
どこに派遣する医者が余ってるんだ~っ!
もしも、墨東派遣者が考慮されて増えるなら、どこかの病院は確実に応援が来なくなるというだけの話です。
または応援部隊(主に大学院生)が過労死するだけの話。墨東増やせばいいのか?でも回りは?新幹線で行っている代務先は?
東京都で、近いけれど生活費安いのに替えられて、勤務はしんどい&移動時間を上司にごまかせない、身体が少し楽になるかな?
と
新幹線で、遠くてしんどくて、行くだけでも大変、だけど生活費は少し大目、寝る時間はやっぱり田舎の方がなんだかんだ言って人口多い都会の周産母子よりゃマシ。たまには自分の病棟患者が落着いていれば、手術長引きました~といえば大学に寄らなくて直帰できそう。
と。どっちがいいかというと、どっちも悩むくらい嫌な選択だけど、最終的には値段がモノをいい増すよねぇ。。。。
(大学院生はなにせ、授業料を納めて働かせていただいている身ですから~。生活費はなるべく楽な所で大目のところで、なんとか回数を減らして、ただ働きの大学当直分も考慮して予定組まないといけませんからねぇ。)
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年11 月 3日 (月) 00:04
日産婦理事長のコメント読んでいて悲しくなりました。
>吉村泰典・日産婦理事長は、東京都内の妊婦が8病院に受け入れを断られた後に死亡した問題に触れ、「年に約100万件のお産のうち、脳出血で亡くなる妊婦は約20人。欧米でもこのような妊婦を救命する体制はできていないが、日本でまず整備していきたい」と語った。
なぜ、こんな、絶対にできもしないことを目標と触れ回るの? 妊産婦死亡は残念ながら、科学的には、ゼロには絶対ならないのに。なぜ、“欧米に比べ著しく勤務条件の劣る日本ではあるが、会員諸子の尽力で、何とか欧米に比肩できる妊産婦死亡率を当面は維持していけるようにしたい”といえないの?
“産科医の増加が喫緊の課題であるが、若い医師が産婦人科を忌避する最大の理由は医療訴訟なので、周産期にともなう医療事故・合併症については、原則刑事免責、民事も、賠償金について明確な上限を設定するよう関係各方面の理解を得たい”くらいいえれば、僻地の産科医先生はじめ、産科医の先生は、もともとがM(あるいは当直フェチ)だから(失礼)、まだ、しばらくはがんばってくれると思うけど。
こんな督戦隊の政治将校 あるいは、現代によみがえった牟田口司令官みたいな医師が、学会トップがやっているようじゃ望み薄だ。外科学会や内科学会のトップも、五十歩百歩だけどね。
投稿情報: Mayfaire | 2008年11 月 3日 (月) 03:21
そもそも、当直体制で夜勤をやらせているという、もう、何十年も放置されてきた勤務体制をこの機会に改善しないと、だれも、医者を続けなくなると思います。
せっかく厚生労働省がきちんと通達をだしてくださっているんですから、現場はもっとこの通達を利用して、改善しないといけないと思います。
投稿情報: 麻酔科医 | 2008年11 月 3日 (月) 05:34
うっ(-_-;)。。。。当直フェチ。。。
いえあのその。。。。
家で急変で呼ばれるよりは、当直の方が胃が痛まないという意味で気楽なので。
待機のストレスも凄いもんですから~。
でも数が多かったり、職場環境がひどいとそうも言っていられなくなって、
「もうこんな病院辞めてやるっ!」
か
「なんか、診断書でました~。。。どよーん」
になるのですが。
36時間労働を3日おきとかはやっぱり嫌だし、常勤の閉塞感、看護師さんの「どうせいるんだから呼んじゃおう」コンビニコールなど。やっぱ常勤医はつらいですよね~。
どうせなら、他病院の当直を交換するとかなら、同じ当直勤務日程でも、すくなくとも看護師コンビニコールがなくなるので楽かもしれません。(気分も変わるし。)
常勤でずっと当直拘束週2~3回やってると、
「ああ、私刑務所の独房でも多分平気だな。」
と思うようになります。
どうでもいいけれど、病院管理者へのお願い。
当直室には大きな窓を必ず用意していただきたい。
そして空が見える場所に、できれば景色のいい場所に作ってください。
それだけで同じ景色でも発病率・離職率はかなり減ります。
あとシーツちゃんと替えてくれるとか、ゴミ箱掃除はしてくれるとか、掃除を自分でやらない限り床が抜け毛だらけとか、毛布時々干してくれるとか、ダニ対策してくれるとか、ちゃんとシャワーはお湯が出るように設備修理してくれるとか、(水しかでなくなって休日三日間とかは厳しい。。。つらい。)、暖房・冷房は独自で調節できるようにしてくれるとか、なんか基本的人権及び、冷蔵庫とテレビ・DVDくらいは拘束している以上完備していただきたいです。
(なんで私費で当直室のテレビや冷蔵庫を買ってこねばならないのか不明だ。公立で。)
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年11 月 3日 (月) 12:34