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(投稿:by 僻地の産科医)
こんなニュースもありますo(^-^)o ..。*♡
でも現実は多くの子たちが医師にはなれずに
挫折して帰国している、という情報もあります。
医師不足に喘ぐ医療現場への貢献に期待
――海外で医学を学ぶ日本人学生たちの現状をレポート 2008/08/25
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=344
海外で学ぶ日本人医学生が、国内外で看護研修に参加。実践を重んじるハンガリー国立大学医学部で教育を受けた学生が、日本の医療現場で新しい医師として活躍できる人材となる日も近い。
現在、中欧のハンガリー共和国にある国立センメルワイス大学、国立ペーチ大学、国立セゲド大学では、約100名の日本人学生が医学を学んでいる。上記3大学と、ハンガリー医科大学事務局(東京都新宿区、代表:石倉 秀哉)が共同で運営する「医学部進学プログラム」に参加している学生のうち、約60名の殆どは1年間予備コースに在籍し、生物・化学・物理の基礎知識を英語で学んだ後、6年間の医学部本コースへと進学しており、残りの約40名は2008年9月から予備コースで学生生活を始める。
経験を重んじる医学教育を実践するハンガリーの医学部を卒業するためには、EU27か国で通用する医師免許の試験に合格するだけではなく、1年次、3年次、4年次に1か月、そして6年次には1年間の研修を行うことが義務付けられている。
今年は13人の学生が1年次終了時の夏休みを利用し、看護研修に参加した。研修先は、国内にあるハンガリー医科大学事務局の提携病院や、ハンガリー、カナダ、アメリカを含む海外の病院。各学生は、在籍する医学部で定められた細かい研修項目や規定に沿って、実習を行わなければならない。看護研修では、学生による医療行為が禁止されているため、検査の見学や、患者の食事補助、清掃など、補助的な作業が中心になる。研修生の受け入れには、在籍大学により決められた研修内容の把握や指導など、病院による協力が不可欠だが、海外で学ぶ学生に将来の医師としての高い可能性を見出し、積極的にハンガリーで学ぶ日本人医学生の研修受け入れや学生支援を行っている日本の病院もある。
実習を行った国や病院により、研修生の受け入れ体制はさまざまではあったが、学生からは以下のような感想が聞かれた。
「今まで机上の勉強のみで、いまひとつ現実味のなかった“医者”の姿をわずかながら掴むことができました。しかし一番の経験は患者さんとの生の関係でした。初めて医者という立場で患者さんと接し、普段の生活では得られない体験をさせて頂きました。興味深いのと同時に、難しさと今後将来にわたる課題も残りました。限られた時間で、患者さんを分析しその人にあった接し方で、患者さんの訴え、求めるものを掴んでいく、そして多くの情報から大事なことを掴んでいく、簡単なようで難しく、馴れ合いではない信頼関係を築くことの難しさを実感しました。」
「患者さんをはじめ、看護師、医師、研修医、介護福祉師、栄養士・・・本当にたくさんの職種の方と関わりを持つ事ができ、医療、病院がたくさんの人に支えられ成り立っていることを感じました。何もできない自分が、白衣を着ているだけで医療チームの一員と見られることに戸惑いながら、何年後かには必ず患者さんの力になれる医師になりたいと覚悟を新たにしました。」
「勉強に対するモチベーションも大きく上がったし、なにより『人間とは人生とは』という問題について考える重要な契機になった。医師になる道筋の中で勉強だけでなく、幅広い経験をしながら、人間という存在、命に対する理解と愛を深めていきたいと思った。」
看護研修の目的は医師としての実践的な能力を養うことにあるが、学生はそれ以上に、看護師、栄養士、介護福祉士などさまざまな役割を持つ人々で成り立っている医療現場の実態を知り、真の医師に求められる倫理観や人間性について、改めて考えさせられる機会を与えられたことに感謝している様子が伺える。また、医療の現場でしか得られない看護師や患者との触れ合いを通して、医師になる意欲を更に高めたようだ。
今月7日には、日-インドネシア間で終結された経済連携協定(EPA)に基づき約200名のインドネシア人看護師が来日したが、日本語運用能力や3年以内の国家資格取得という難しい問題が指摘されており、現在の看護師不足の解消は見込めないという意見も多い。また、6月に閣議決定された「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2008」で謳われている医学部定員の増員に関しても、実際にはかなりの予算や時間が要すると言われている。上記に紹介した海外の医学部で学ぶ日本人の医学生たちが、近い将来、医師不足解消の鍵として、重要な役割を担う人材となるに違いない。ハンガリー医科大学事務局は、今後も、このような学生の学業面・生活面・キャリア面においてできる限りのバックアップを行い、日本の社会に貢献できる人材を育成したいと考えている。
>EU27か国で通用する医師免許
EUと旧EEA加盟国、およびスイスの各国は、EUの法令で医師資格と専門医資格の相互承認を行っています。
どの国の医師資格も、専門医資格も、域内各国の保健省に申請すれば、自動的に医師登録されます。
◎ACT
Council Directive 93/16/EEC of 5 April 1993 to facilitate the free movement of doctors and the mutual recognition of their diplomas, certificates and other evidence of formal qualifications
http://europa.eu/scadplus/leg/en/lvb/l23021.htm
日本はASEAN各国との間の経済連携協定(EPA)締結に動き出していますから、EPAが締結されると、EUと旧EEA各国間や北米自由貿易協定(アメリカとカナダ)、イギリス連邦加盟国間のように、医師資格も相互承認の運びとなるはずです(EPAは人とサービスの移動の自由を保障するから)。
そうなった場合、条件さえよければ(これが一番、肝心)、不足する日本の医師がASEAN各国出身の医師で補充されるかもしれません。あくまで、条件次第です。
くだらない民事訴訟の多発や診療関連死の刑事事件化なんて、やってるようじゃASEANからも医者は来ません。
投稿情報: 鶴亀松五郎 | 2008年9 月 6日 (土) 17:28
旧東欧のハンガリーだけでなく、ポーランドなどもEU域外の海外の医学生を高額の学費と引き換えに募集しています。
EU域外の外国人医学生の払う高額の学費は大学の資金になるそうです。
ポーランドの場合は、英語で医学教育を行うのでアメリカ人が多いそうですよ。
アメリカの医大に合格できなかった学生ですので、そこで医学部を卒業しても、外国の医学校卒業生扱いとなり、アメリカの医師資格試験(USMLE)を受けなければなりません。
この類のアメリカ人医学生のUSMLE合格率は、かなり低いことが指摘されています。
ハンガリーの医大も同じです。
EU市民権を持っていないとと、ハンガリーの医大を出ても、原則的に外国人医学生扱いとなりEUの医師資格は得られません。
おなじことは、日本で医者になりたい場合も同じで、改めて日本の医師資格試験を受ける必要があります。
目先の甘いフレーズにだまされないことです。
投稿情報: 鶴亀松五郎 | 2008年9 月 6日 (土) 17:38
なんだか胡散臭いですもんね。
仕組みがなんとなく分かりました(>▽<)!!
投稿情報: 僻地の産科医 | 2008年9 月 6日 (土) 19:02
> 日本の医師免許を得られない
これは卒業すれば一律で医師国家試験受験資格が得られるというものではないということです。
条件をクリアして、ステップを踏めば、受験資格を得られることも可能です。
条件はこちらに載ってます。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/10/tp1005-1.html
> アメリカの医大に合格できなかった学生ですので、そこで医学部を卒業しても、外国の医学校卒業生扱いとなり、アメリカの医師資格試験(USMLE)を受けなければなりません。
USMLEはアメリカの医学生も受験しなくてはならないものです。
アメリカの医学部を出れば、受けなくて良いものではありません。
投稿情報: 通りすがり | 2008年10 月 6日 (月) 15:57
すみません、私の書き方が判りにくかったですね。
日本人が外国の医学校卒業したときに、国内の医学生とはちがった手続きで日本の医師国家試験を受けなければ医師免許がとれないのと同じで、アメリカ人医学生が外国(カナダを除く)の医学校を卒業した場合に、IMG(外国医学校卒業生)扱いされて、医師資格試験(USMLE)の受験の手続きをしなければならないと、いう意味です。
投稿情報: 鶴亀松五郎 | 2008年10 月 6日 (月) 22:18