(関連目次)→医師のモチベーションの問題 医療訴訟の現状
(投稿:by 僻地の産科医)
神戸新聞から(>▽<)!!!!
なんか、ひどく今更な記事ですが、過去のブログから、
加古川の資料をあさってみましょう!!!!
加古川心筋梗塞賠償訴訟
新小児科医のつぶやき 2007-04-23
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070423
加古川心筋梗塞賠償訴訟、これが真相か
新小児科医のつぶやき 2007-04-25
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070425
加古川心筋梗塞訴訟・法廷の実相
新小児科医のつぶやき 2007-07-31
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070731
加古川心筋梗塞訴訟・延長戦
新小児科医のつぶやき 2007-08-03
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070803
奇々怪々
新小児科医のつぶやき 2007-08-08
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070808
ちょっと大淀病院事件と状況が似ているのです。
さて、今更こんな記事を、最後いい加減な言葉で〆るのは、どういった意図なのでしょうか?
大変、ムシのおよろしい記事ですね(>▽<) ..。*♡
【参考ブログ】
日曜怒話
新小児科医のつぶやき 2008-09-21
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080921
加古川市民病院、急患死亡で敗訴 現場に波紋今も
神戸新聞 2008年9月20日
http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/0001463280.shtml
昨年四月に言い渡された一つの判決が医療現場に波紋を広げている。加古川市の加古川市民病院が、心筋梗塞(しんきんこうそく)の急患に適切な対応をせず死亡させたとして、約三千九百万円の損害賠償を命じられた神戸地裁判決。医師の手薄な休日の急患だったことから、病院関係者は「医師不足の中で患者を受け入れている現状を考慮していない」と反発。救急患者の受け入れに慎重になる動きも出ている。一方、医療訴訟に詳しい弁護士は「過剰反応」と指摘する。
「判決を理由に、救急患者の受け入れを断る医療機関は多い」-。姫路市消防局の担当者は打ち明ける。以前は、専門的な治療ができなくても重症患者を受け入れ、転送先が決まるまで応急処置をしていた医療機関が、受け入れに慎重になる例が目立つという。姫路市では昨年十二月、十七病院から受け入れを断られた救急患者が死亡した。担当者は「判決が、救急事情悪化の背景になったことは否めない」とする。
裁判は、心筋梗塞への専門的な治療体制を持たない加古川市民病院の転送義務が争点になった。
二〇〇三年三月三十日、男性患者=当時(64)=が息苦しさを訴え、以前かかっていた同病院を受診。対応した医師は心筋梗塞を強く疑い、血管を拡張するための点滴をしたが回復せず、来院の約一時間半後に他病院へ転送依頼。しかし、その後容体が悪化、死亡した。
遺族側は、重症の心筋梗塞には管状の「カテーテル」を挿入する治療法が欠かせないと指摘。この治療ができない同病院は、ほかの医療機関へ男性を速やかに転送すべきだったのに、その義務を怠った-と主張した。
一方、病院側は、当日は日曜で他病院の受け入れ態勢も十分ではなく、病院間の協力態勢も確立されていなかったなどとし、早急な転送は困難だった-とした。判決は、患者側の主張を全面的に認め、訴額全額の支払いを命じた。病院側は控訴しなかった。
◆
判決は、病院の勤務医らの反発を呼んだ。
交通事故の重症患者を受け入れている姫路市内の病院の救急担当医は「自分たちで対応できる状態かどうか、受け入れてみないと分からない。能力を超えた場合、近隣で転送先を探すのは難しい」と強調する。
山間部の小規模病院の医師も「専門的な治療体制がより求められるようになれば、可能な限り患者を受け入れるへき地の診療が成り立たなくなる」と話す。近年の公立病院などでの医師不足は、訴訟や刑事訴追の増加が一因とされる。加古川市民病院の判決は、福島県立大野病院の産婦人科医逮捕などと同様、医師向けのブログなどで「不当」との批判が相次いでいる。
こうした動きに対し、患者の立場で医療訴訟を多く手がけてきた泉公一弁護士は「判決は、証拠に基づいた極めて妥当な内容。医療側の過剰反応ではないか」と指摘する。「医療現場の事情についても判決は十分考慮した上で、病院側の過失を認定している。内容を精査せず、患者との対立をあおるのは医療不信を招く」と冷静な対応を求めている。
患者死亡までの経過 | |
2003年3月30日正午ごろ | 男性が息苦しさや嘔吐などを訴える |
午後0時15分ごろ | 加古川市民病院に自家用車で来院。 その後、心電図で心筋梗塞の疑い |
同1時3分 | 血管拡張薬の点滴開始 |
同1時50分 | 高砂市民病院に転送受け入れ要請 |
同2時15分 | 同病院から受け入れ了承の連絡 |
同2時25分 | 救急車が到着 |
同2時30分 | 男性の容体が悪化し、心停止状態に |
同3時36分 | 死亡確認 |
この判例で学んだことは、搬送依頼をことわられたら、カルテに記載するということです。
私も手術中、輸血部に、「先生、20単位も取るのは、取り過ぎです。余ったら困るから10単位にして下さい」といわれたら、そのまま、カルテに書いておこうと思いました。もちろん、輸血のオーダー用紙には、以前から時間を書くようにしています。あとから、何時にオーダーした輸血が何時に輸血できたか検証できますし。
投稿情報: 麻酔科医 | 2008年9 月21日 (日) 20:33
いきなり病院や大規模医療センターを受診できない欧州の場合。
息苦しい→家庭医に連絡→日曜なので、家庭医と連絡がつかず、休日診療センターに連絡して受診→急性心筋梗塞と診断→とここまでは、加古川のコースと同じ→心臓病センターのある病院へ救急搬送する。場所によっては、搬送に時間がかかる。
心筋梗塞は心臓病センター到着前に死亡率が高い疾患でもあるし、冠動脈のどこが詰まったかで循環器内科では手に負えず、冠動脈バイパス手術になる場合だってある。
加古川の病院の対応は、欧州なら全く当然の対応で、裁判になることもない。
いや、日本でも当たり前の対応でしょ。
裁判にすること自体が間違いで、鑑定の結果、負けるなんて・・ハッキリ言って、間違ってます。
投稿情報: 鶴亀松五郎 | 2008年9 月21日 (日) 22:48