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(投稿:by 僻地の産科医)
今日はうるう年ですね!
今日誕生日のお子様が、すでに生まれましたo(^-^)o..。*♡
4年に1回のお誕生日になります。
産科崩壊 「分娩時のトラブルで脳性麻痺になるのは2割以下という医学的知見」を無視した偏向報道 ニュースアンカー “訴訟リスク”軽減?新しい補償制度医療崩壊への切り札か@関テレ 2/26 18:30過ぎ
天漢日乗 2008-02-26
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/02/2_226_1830_880f.html
小高病院の小児科、新年度から休診が確実に
福島放送 2008年2月28日
http://www.kfb.co.jp/news/index.cgi?n=200802288
南相馬市の市立小高病院の小児科が、新年度から休診することがほぼ確実となった。病院で1人だけの小児科常勤医が今年度限りで退職するが、現段階で後任のめどが立っていない。同病院ではこのほか、内科医1人が今年度で定年退職する予定で、内科医は現在の3人から2人に減る。
新研修制度の影響 県立延岡病院医師3人退職意向
宮崎日日新聞 2008年2月28日
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=5906&catid=74
延岡市の県立延岡病院(楠元志都生院長)の循環器科医師5人のうち3人が、4月以降に相次いで退職する意向を同病院に示していることが分かった。心臓疾患のカテーテル手術など高度な循環器医療を担う県北唯一の病院ながら、3人全員の補充は難しい状況。背景には、新医師臨床研修制度による派遣元の大学病院医局の医師不足がある。医療の地域間格差は、県北の中核都市でも厳しさを増している。
同病院事務局によると、循環器科医師5人のうち4人は熊本大からの派遣医。このうち2人が大学側の意向により退職を申し出た。残る1人は自治医大出身者で、公的医療機関に勤務する義務年限終了が退職の理由。病院側は医師の慰留に努める一方、宮崎、鹿児島大の大学病院医局にも派遣を要請。しかし、同制度の導入で大学側も医師が不足しており、全員の補充は困難な状況だ。
飛び込み出産が倍増/相模原市
神奈川新聞 2008年2月29日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiifeb0802810/
県周産期医療情報システム「静岡県と連携調整へ」/愛知
読売新聞 2008年2月29日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aichi/news/20080228-OYT8T00584.htm
県は28日、未熟児出産などのハイリスク出産に対応する専門医療機関を紹介する「県周産期医療情報システム」について、隣接する静岡県にシステムの連携を呼び掛ける考えを明らかにした。同日の県議会一般質問で、五十里明健康担当局長が「静岡県西部への搬送事例もあり、必要に応じてシステムが連携できるよう、静岡県と調整したい」と述べた。
同システムは1998年から運用され、県内の周産期母子医療センターや大学病院など17病院が参加し、新生児集中治療室(NICU)の空き状況などを知ることができる。豊橋市消防本部の調査では、2006年の1年間に同市内から静岡県内の病院に妊婦3人が搬送されている。また、システムに参加する17病院が岐阜、三重、静岡など県外から妊婦を受け入れた件数は05年度で33件、06年度は46件に上っており、逆に県外の医療機関に搬送した事例も05年度は5件、06年度は1件あった。
開西、協立が輪番に 整形外科の市内二次救急
十勝毎日新聞 2008年2月28日
http://www.tokachi.co.jp/WEBNEWS/080228.html
帯広第一病院(富永剛院長)と帯広協会病院(深井隆夫院長)の整形外科が3月末で休診することに伴う市内二次救急の輪番病院について、開西病院(細川吉博院長)と協立病院(佐藤幸宏院長)は28日までに、輪番に加わることで帯広市と最終合意した。
帯広第一病院は整形外科の常勤医2人、帯広協会病院も同1人がいずれも3月末で退職し、4月から同科が休診となる。両病院は二次救急の輪番を担っているが、休診決定に伴い新年度からの整形外科分野の救急体制を維持することが難しくなり、市は開西、協立の両病院に協力を呼び掛けていた。合意によると、開西、協立の両病院は平日の午後5時から同9時までの整形分野の輪番を担う。同9時から翌日午前9時までと、土・日曜の受け入れは帯広厚生病院が担当する。
救急搬送時、患者情報を病院に送信 吹田市で来月下旬にも実用化
MSN産経ニュース 2008年2月29日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080229/bdy0802290001000-n1.htm
県立6病院を独法化へ
神奈川新聞 2008年2月29日
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiifeb0802782/
社会保障関係予算、「2200億円削減」難しい段階‐福田首相が認識を示す
薬事日報 2008年2月29日
http://www.yakuji.co.jp/entry5925.html
衆議院予算委員会は26日、社会保障問題に関する集中審議を行い、その中で社会保障関係予算の2200億円の削減問題が取り上げられた。今日の医療現場の疲弊を改善するためにも、毎年の2200億円削減は止めるべきとの質問に対し福田康夫首相は、「社会保障の質を下げることになり、自ずと限界はある。きめ細かい点検は必要だが、なかなか難しい段階に来ている」との認識を表明した。社会保障制度のための財源として「消費税は適当」としたものの、あくまでも今後の税制改革の検討課題だとし、社会保障の財政・財源のあり方を含め社会保障国民会議で議論したいとの意向を示した。 前原誠司議員(民主党)、糸川正晃議員(国民新党)らの質問に答えたもの。療養病床の見直しによる患者追い出しの恐れや、小児、救急医療現場での疲弊の背景には、社会保障関連予算の2200億円削減があると指摘。前原議員は、医療を立て直すには2200億円のキャップを外して、あるべき医療制度を考え、その上で財源問題を考えるべきと質した。
福田首相は、高齢化に伴い社会保障費も増えるため「歳入・歳出一体改革の対象にせざるを得なかった。しかし、これをずっと続けるのはなかなか難しいと思う。社会保障の質を下げることになり、自ずと限界はある。きめ細かい点検は必要で、もし切り過ぎなら増やす方向に、削減できるところがあるなら削っていく努力は必要だが、なかなか難しい段階に来ているという認識は持っている」と答弁した。
糸川議員の質問への答弁に立った大田弘子経済財政担当相は、歳入・歳出改革を継続する必要性を指摘しつつ、「医療の本来の機能を損なってまで、財政を健全化するものではもちろんないので、一律に削減するとか、金額の規模だけにこだわった改革をすることはあってはならない」と、今後に含みをもたせた。
ただ、薬の過剰投与の改善や電子化の促進など、医療分野は効率化できる余地があるとも指摘し、効率化と共に「メリハリをつけて努力していくことが必要だと考える」と答えた。その上で、「それでもなお賄いきれない費用は、負担増を国民の選択で検討しなければならない」と述べた。舛添要一厚生労働相は、改めて健保組合などによる政管健保の国庫負担削減分の肩代わりなど、2200億円の削減を無理して捻出したとして「(削減は)本当に限界に達している。消費税の増税を含め国民的議論が必要だ」と指摘した。
その消費税の取り扱いについて福田首相は、「社会保障制度を持続可能な形で維持していくため、安定した財源、あらゆる世代が分かち合うということを考えると、消費税は適当な財源なのかなと思う」と述べる一方で、「消費税を含め税制改革を考える中で検討すべき課題であって、今、何か特定しているわけではない」と、あくまでも今後の検討課題であることを強調した。
「女医バンク」就業件数53件に
キャリアブレイン 2008年2月28日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14752.html
救急搬送10回以上拒否7件 県、昨年まとめ 最大15回断られた例も
読売新聞 2008年2月29日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20080228-OYT8T00780.htm
産科補償制度、「助かるのは一部」
キャリアブレイン 2008年2月28日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14750.html
「この制度ができても産科医療は楽にならないだろう」――。厚生労働省が2008年度中に新設する「産科医療の無過失補償制度」に産科医が疑問を唱えた。医療事故で子どもを亡くした遺族らが「補償される範囲が狭すぎる」と批判しているだけでなく、現場の医師も「この制度で助かるのは、ほんの一部だろう」と指摘している。患者と産科医の双方にとって望ましい制度になるまで、道のりはまだ遠いようだ。
【関連記事】
産科の補償制度、骨格まとまる
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/14169.html
産科医療の無過失補償制度は、出産時の医療事故で子どもが脳性麻痺(まひ)になった場合、医師らの過失を裁判で立証しなくても補償される制度で、産科の訴訟リスクを減らして産科医不足の解消につなげるのが狙い。しかし、現在の仕組みのままでは医事紛争の減少や産科医不足の解消に有効ではないという声が少なくない。 日本の医療を長期的な視点で話し合う厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議(2月25日開催)で、国立病院機構理事長の矢崎義雄氏が産科医に質問した。
「現在、産科医療の負担を減らす制度が検討されているが、実際に負担が減ると感じているか。この制度が(産科医不足の解消に)有効で、産科医療が活性化されるだろうか」
これに対して、東京都立府中病院・産婦人科部長の桑江千鶴子氏は、▽補償金額が低いこと、▽補償される範囲が限定されていること――を理由に否定した。
「この制度に向けて多くの先生方が努力していることは承知しているので大変申し上げにくいが、『この制度ができても産科医療は楽にならないだろう』というのが現場の感覚だ。補償額が2,500万円から3,000万円程度と聞いているが、この金額でどれだけ救済できるのか難しい」
桑江氏はこのように述べ、約1億6,000万円の賠償金の支払いを命じた判決があることを指摘した。また、補償の範囲が出生体重や在胎週数などで限定されていることを問題視した。
「医療事故による脳性麻痺の発生率は低い。本当に深刻な脳性麻痺は、事故もなく正常に産まれたが3か月たっても首がすわらないようなケースで、これが救済の対象にならないのが心配。超早産も蚊帳の外に置かれる。この制度で助かるのは、ほんの一部だろう」
■ 厚労省の関連組織が運営
産科医療の無過失補償制度は、自民党の政務調査会が06年11月29日にまとめた枠組みに基づき、厚労省が財団法人・日本医療機能評価機構(坪井栄孝理事長)に委託して検討を進め、今年1月に最終的な報告書がまとまった。
報告書によると、補償の対象は出産時の医療事故で何らかの障がいが残ったすべての乳幼児ではなく脳性麻痺児に限定されている。しかも、「出生時2,000グラム以上で、かつ在胎週数33週以上で脳性麻痺となった場合」のうち、重症度が「身体障害者等級の1級および2級」となっている。さらに、先天性の脳性麻痺などは医療事故ではないため補償されない。
このため、制度創設に向けて昨年2月から12回にわたって開かれた「産科医療補償制度運営準備委員会」では、陣痛促進剤の事故で長女を亡くした委員が補償の範囲などに繰り返し反対していた。
しかし、補償金の財源不足などを理由に「まず制度をつくるべき」「走りながら考えればいい」との意見も多く、やや強引な取りまとめをしたという経緯がある。
委員会のメンバーは21人で、委員長に近藤純五郎氏(近藤社会保障法律事務所)、委員長代理を河北博文氏(日本医療機能評価機構理事)が担当した。残る19人の構成は、病院団体(2人)、日本医師会(2人)、法律家(3人)、民間保険会社(2人)、関連学会(3人)、大学教授(2人)、評論家などで、患者団体の代表は1人だった。
会議の運営事務は厚労省の関係組織である日本医療機能評価機構が担当した。同機構が無過失補償制度の運営を担当する予定になっている。
制度の枠組みを決める審議の過程を振り返ると、患者と産科医の双方にとって望ましい制度を目指したものか疑問が残る。「厚労省の天下り組織が潤うだけ」と皮肉る声もあり、新制度の行方が注目される。
水口市民病院、診療所に 4月から甲賀市 「医師確保できず」
京都新聞 2008年2月28日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008022700169&genre=A2&area=S00
「医師確保努力に限界」西北五5団体が県に協力要請
陸奥新報 2008年2圧28日
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2008/02/1033.html
手厚い配置の病院ほど低下 新人看護師の離職率
中日新聞 2008年2月28日
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2008022801000815.html
新潟中央病院に損害賠償命令
新潟日報 2008年2月28日
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=108494
新潟市の新潟中央病院で椎間板(ついかんばん)ヘルニアの手術を受けた際、両足に後遺症が出たのは医師の過失だとして、同市の50代の男性が、同病院を運営する医療法人仁愛会に対し、約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、新潟地裁であった。山崎まさよ裁判長は、病院側に約8450万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
山崎裁判長は判決で、手術後に発症した男性の両足のまひや知覚障害を手術ミスによるものとした上で「手術は粗雑で、慎重さに欠けていた」と指摘した。患部は再手術の場所で、一層の注意が必要だったのに怠ったとして、医師の注意義務違反を認定した。判決などによると、男性は2004年6月、同病院でヘルニアの手術を受けたが、医師が患部周辺の神経を傷つけ、手術翌日から両足がまひ、知覚障害も生じるようになった。
同病院は「弁護士と協議をして控訴するかしないかなど今後の対応を検討したい」としている。
沖縄タイムス 保証人が院長解任要求 北部地区医師会病院
琉球新報 2008年2月29日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-31762-storytopic-1.html
「安易な受診自粛して」 チラシ全戸配布 刈田総合病院
河北新報 2008年2月29日
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/02/20080229t11036.htm
「4月以降は医師が減少する非常事態になる」として、宮城県白石市の公立刈田総合病院を運営する白石市外2町組合(管理者・風間康静白石市長)が、かかりつけ医の利用促進、夜間救急の安易な利用自粛を呼び掛けている。病院の現状や診療方針に関するチラシを作製。28日、組合を構成する市と蔵王、七ケ宿両町の全戸に配布を始めた。過度な負担による医師の退職や医療事故を防ぎ、重症患者を診療する2次医療機関としての機能を維持することが狙いで、医師の強い要望を踏まえた。チラシはA4判で、タイトルは「地域医療を守るために(お願い)」。全国的な医師不足を踏まえ「当院でも昨年4月に38人いた常勤医が、今春には25人前後に減少する見込み」などと具体的に報告した。
その上で「利用に係るお願い」として(1)まずかかりつけ医へ(2)入院や手術を要する重症患者の対応を優先する(3)救急を除き紹介状持参者を優先する(4)新患受け付けは小児科などを除き午前のみ(5)休日は当番医を勧める場合がある―と記した。夜間救急外来は「夜間の一般外来ではない」と理解を求めた。病院によると、今月1日現在の医師は研修医を含め32人。このうち6人が研修修了や開業などで3月末までに病院を去る。ほかに4人が流動的といい、最大で計10人が減る可能性がある。
チラシは管理者の市長、副管理者の蔵王、七ケ宿両町長、院長職務代理、白石市医師会長、副会長名で出された。それぞれの自治体の広報3月号と一緒に配布される。風間市長は「病院に来ないでと言っているわけではない。ただし医師が減るのは事実。刈田病院の機能を維持するため、住民にも協力をいただきたい」と話している。
原則として紹介状持参者を診察している、みやぎ県南中核病院(大河原町)の外来患者は、1日平均350―400人。これに対し、刈田病院は650人。ある医師は「診察を断るのも本当はしのびない。しかし4月以降も現在と同じ診療を続けることはできない。現状を早く知ってほしい」と訴えた。
大阪で研修医確保へ 県が3月、関西で初の説明会
岩手日報 2008年2月29日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080228_8
梅毒検査など2200検体、製薬会社などに流出…旭川医大
読売新聞 2008年2月28日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080228-OYT8T00340.htm
タミフル耐性インフルエンザ、横浜で集団感染
読売新聞 2008年2月29日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080228-OYT8T00343.htm
女子医学生が半数に達した米国 研修医の育児休暇を認める方向に
Medical Tribune 2008年2月28日(VOL.41 NO.9) p.76
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=0&order=1&page=0&id=M4109761&year=2008
〔ニューヨーク〕ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)放射線腫瘍学のReshma Jagsi助教授らは,研修医が妊娠した際に直面する問題について考察し,展望を述べた論文を New England Journal of Medicine(NEJM,2007; 357: 1889-1891)に発表した。
個人の生活との両立困難に
有能な医師であるべきという要求は,時に医師が個人生活を維持することを困難にする。しかし,個々の医師が充実した個人生活を送っていなければ,来る日も来る日も疾患で取り乱した患者を治療する職責に伴う困難な問題やストレスに耐えることができるだろうか。
すべての医師には,完全な医師であるとともに,もう一方で満足できる個人生活を送るべきだという 2 つの局面があるが,こうした問題は医学生が妊娠するという状況において如実に現れる。
多くの女性が医師になるための研修を受けるようになった現在,この問題は拡大し続けている。妊娠した女医の卵は,レジデント研修や他のプログラムを休む必要があるだろうか。大学の学年サイクルに従い計画されているプログラムそのものが,この状況にどのように対処できるのだろうか。例えば,妊娠した研修医が 3 か月の出産休暇を与えられ,次の学年開始後にそのプログラムに戻る場合,それに伴う追加費用の負担を医科大学に期待すべきだろうか。
また,新生児のために休暇を取りたい男性研修医についてはどうだろうか。さらに,母親と父親の双方が研修医で,出産前後に休暇を取りたいと希望する場合はどうだろうか。
研修中の出産には障壁が
米国の医科大学では現在,全医学生の半数を女性が占めている。また,多くの医療専門分野における研修がまだ30歳代の医師を対象に実施されていることから,Jagsi助教授らは「この問題は以前にも増して急を要している」と指摘している。
同助教授らは,今回の論文で,ヒトの性質に関する単純な観察に基づいて推論を展開。「研修医が出産を遅らせる,または乳児とともに貴重な時期を過ごすのを差し控えることを期待するのは,非現実的であり不適切だ」と述べている。同助教授らはこのような解決を必要とする問題についていくつかの示唆をしている。
米国では,過去20年間に多くの国内の医科大学と種々の医師組織が,家族休暇方針(家族の介護などのために無給で休暇を取る権利を認めるという方針)を進めてきたが,米国はこの分野で最も寛大な国とは言えない。
しかし,同助教授らは「ほとんどの教育研究病院は現在,育児休暇(しばしば有給)を与えることを明確に示しており,連邦政府や米国専門医評議会(ABMS)を構成する専門医組織は関連の規則を制定してきた」と述べている(詳細は NEJM の記事参照)。
こうした家族休暇方針があるにもかかわらず,複数の問題が残されている。子供がいる研修医の個人的ニーズや教育ニーズは,しばしば同僚の期待,所属病院における労働力のニーズ,専門医組織の要件と卒後医学教育認定組織の要件と衝突する。
米国ではこれらの問題に直面しながらも,研修中に出産する女医がますます増えている。1950年に研修中に出産した女医は24%にすぎなかったが,89年までにこの比率は42%に達した。しかし,出産休暇として許容される期間が拡大したものの,医師である母親の出産休暇期間についての満足度は低下したことが複数の調査で明らかになった。
一方,新婚夫婦は共働きする傾向にあり,同助教授らは「配偶者が仕事を持っている研修医が増えていることから,研修中の育児が以前より困難になっているとも考えられる」と述べている。
最近の複数の研究から,レジデント期間中に妊娠を考えている女性研修医は,特定の障壁として,(1)教職員や他のレジデントからの支援がない(2)キャリアとの関連で最適な時期の出産が困難である(3)保育を受けるのが困難である―ことを認識していることが立証された。
積極的な方策と厳しい制限
積極的な方策も実施されている。米国卒後医学教育認定評議会(ACGME)は現在,卒後教育を提供する機関は,全研修医に育児休暇に関する方針を詳細に説明する印刷物を配布するよう求めている。同時に,他の多くの国々の法律ほど寛大ではないものの,米国の社会全体での家族休暇政策も進んできている。
米連邦政府は1993年,全米において従業員数が50人を超える全企業と機関は,1 年以上勤続した従業員に対して,(1)出産と新生児の育児(2)小児の養子縁組み(3)里子の受け入れ(4)重度疾患の肉親の介護(5)従業員自身に影響を及ぼしている重度な健康状態の治療―のいずれかに12か月の期間中に12稼動週までの無給休暇を承認しなければならないと規定する法律を制定した。
しかし,この連邦政府の政策は,医学研修に進歩と困難を同時にもたらしている,とJagsi助教授らは指摘している。その原因は,医学研修に必要とされる時間の長さと質にある。例えば,12週年次休暇を 1 回以上取得する研修医は,独立した医師として機能するのに必要な能力を備えることができない可能性がある。
さらに,研修医の労働・研修の義務時間に最近課せられた制限のため,研修医が研修プログラムに出席できなかった時間を十分に埋め合わせることがほとんど不可能となっている。
また最近,ABMSメンバーである一部の専門医組織が,研修医が研修から離れた時間の埋め合わせを命じられる前に取得する可能性のある休暇に対して,さらに厳しい制限を規定した。その他の背景としては,長年存在してきた妊娠休暇期間に関する規定がより厳格に履行されるようになったことである。
休暇による研修の延長にも差
これらの施策が意味するところは,レジデント研修やフェローシップが時には卒業予定日を超えて延長されようとしていることである。Jagsi助教授らは「専門医組織間で方針に大きな差が認められるものの,一定の月数の実働研修の完了を保証する傾向がある」と報告している。また,「数か月間の研修の延長であっても,研修医とプログラムの双方に実質的な困難を引き起こすと考えられることから,これらの厳格な規則は問題である」と説明し,「ほとんどのプログラムが大学の学年サイクルに従っていることから,ある段階の研修を短期間延長することにより,上級の研修への進歩をさらに長期間妨げる可能性がある。また研修期間の延長は,年 1 回または 2 回しか実施されない専門医認定試験の受験可能な期間を遅らせることも考えられる」と付け加えている。
研修期間の延長は,プログラムに関する問題をも生み出す。例えば, ACGMEがプログラムの対象レジデントの最大数を規定し,レジデントはいずれの時期にプログラムに参加してもよいことになっている。もし研修医が育児休暇から異なった時期にプログラムに戻ってきたとしたら,不注意にもプログラムに参加するレジデント数が限界を超えることになる。もう 1 つの例としては,休暇中に研修医に給与が支払われたなら,追加的な支出が発生する。
それにもかかわらず,レジデント研修に制限を加える規定には理にかなっている点が多数ある。こうした規則はレジデントが完全なカリキュラムと安全かつ効果的な診療を行うのに必要と思われる研修期間を手にすることを保証しようとするものである。
さらに,そのような規定は他の研修医が抱く公正さに関する懸念を取り払うものでもある。すなわち,一部の研修医が,親であるからといって,気付かないうちに他の研修医より実施過程が少なくなることはない。概して,このような規定はプログラムや治療送達システムに関する安定性を促進し,将来的に研修医が患者に行う医療の質の保証を助けるものである。
職場からの支援などの解決法も
Jagsi助教授らは,育児と仕事を両立させようと努力している研修医に適切な解決法を提供する手助けとなると思われる複数のポイントを指摘している。これには,(1)職場での保育やその他の支援が利用できる対象を広げる(2)パートタイム研修の選択肢を増やす―などが含まれる。
さらに,同助教授らは,専門医組織の間で認められる要件の不一致を指摘。例えば,放射線専門医認定委員会は 8 週間の育児休暇を認めており,研修医がこの時間を埋め合わせるのを免除している。一方,米国家庭医認定委員会の方針では(バカンスの代わりに育児休暇を取った場合を除いて)育児休暇の取得はすべて,卒業を遅らせることになる。
そのほか,いくつかの病院では現在でも有給育児休暇よりはるかに多くの有給出産休暇を認めている。
2月29日生まれの子って・・・やっぱり2月29日で届けを出すんでしょうね。ちなみに誕生日は、2月28日か3月1日にお祝いすることが多いようです。。。つまらない書き込みでした^^;
投稿情報: azuki | 2008年2 月29日 (金) 10:09