(関連目次)→本日のニュース・おすすめブログ..。*♡ 目次
(投稿:by 僻地の産科医)
ちゃんと計算してくれている方が(>▽<)!!!!!
産科崩壊 厚労省調査 数だけで言えば日本の59歳以下の現役産婦人科+産科医は7519人 女医さんを勘定に入れると実働している産科医師は7000人を割り込むか
天漢日乗 2007-12-22
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/12/597519_7000_1842.html
さて、今日のニュースです..。*♡
マツダ病院、来月末で分娩中止 産科医の集約化響く/広島
中国新聞 '07/12/22
http://www.chugoku-np.co.jp/Health/An200712220279.html
広島県府中町のマツダ病院が来年一月末で分娩(ぶんべん)業務を中止することが分かった。三人いる産科医師のうち一人が近く退職し、派遣していた広島大が後任を補充できないため。産科医師の確保が、都市部の病院でも難しくなっている現状が広がっている。
マツダ病院は、広島市東部地域の基幹病院の一つ。産婦人科は、正常分娩のほかハイリスク分娩も扱い、年間約三百人の新生児を取り上げている。広島大からの派遣を受けている男性医師が退職の意思を示し、大学側は産科医師を特定病院に集約化する方針から、新たな派遣を見送る考えを伝えてきた。このため、マツダ病院は「分娩業務を維持するのは困難」と判断した。鳴川一彦事務長は「産科医師が二人体制では二十四時間の業務はできない。分娩を中止しても産婦のケアなどは当面続けたい」と話している。
広島大の弓削孟文理事(医療・施設担当)は「大学も産科医師不足で補充に応じられない現状を、地域にも理解してほしい。現場の医師が疲弊しない労務環境づくりのため、大学病院など特定病院への集約化は欠かせない」と説明している。広島県内では、福山市民病院の産科部門が四月から休診。呉市の呉共済病院産婦人科が来年四月をめどにした休診を公表するなど、全国的な産科医師不足を背景に、派遣元の大学が医師の集約化を進める影響が広がりつつある。
波田総合病院の分娩、最多に 周辺の休止影響か/長野
信濃毎日新聞 2007年12月22日
http://www.shinmai.co.jp/news/20071222/KT071221FTI090023000022.htm
東筑摩郡波田町の町立波田総合病院が今年扱った分娩(ぶんべん)件数が21日現在、例年より約100件多い692件に達し、1955(昭和30)年の産科開設以来最多になる見通しであることが分かった。昨年春以降、松本地域の病院が相次ぎ出産扱いを休止した影響が大きとみられる。この日は、産科医引き揚げ問題で揺れる上田市の国立病院機構長野病院の産科が廃止になった場合、上田小県地域の200-300人は他地域で出産するとの推定も明らかに。出産の場を求めて妊婦がさまよう状況が浮かび上がった。
波田総合病院の過去10年は年間500-600件台で推移していた。が、昨年4月に安曇野市の安曇野赤十字病院、今年9月に松本市の同機構松本病院が出産の扱いを休止。妻が波田総合病院で出産した安曇野市の会社員(22)も「安曇野赤十字はお産を休止していると聞いた」と説明した。同病院の産科医は3人。小松竹美事務長によると、分娩の2割を占める帝王切開は産科医2人が必要なため、夜間は当直に加えもう1人を自宅から呼び出している。「これ以上こなせない」と頭を抱える。松本地域では、松本市の相沢病院も、昨年度510件だった分娩が本年度は600件近くに増える見込みだ。
一方、長野病院の産科廃止に基づく推定はこの日、上田市内で開いた上小地域医療対策協議会で、県上田保健所が報告。上小地域では06年、約2000人の出産があるものの、市内の産科の3医療機関が扱える出産は合計で「年間1700件強」にとどまるとした。06年の出産取り扱い数は、長野病院が467人、民間2病院で計約900人、上田市産院が688人(06年度)。市産院は院長が年内で退職するため、来年以降は「年間500件を超える程度」と想定しているが、上田保健所は非常勤医師1人が新たに確保できることを前提とした。上田保健所は「今後のお産の予約状況よっては、里帰り出産の制限など、何らかの制限をお願いせざるを得ない可能性がある」としている。
明石市民病院、医師確保へ市が奨学金
産科は最高月額50万円 県内初、研修医も対象
2007年12月22日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20071222-OYT8T00038.htm
明石市の北口寛人市長は21日の定例記者会見で、市立市民病院の医師確保を目的に、来年度から医学生、研修医への奨学金貸与制度を創設することを明らかにした。来年の3月市議会に条例案などを提案する。対象を研修医まで広げるのは県内では初めて。奨学金も産科の研修医に対して月額最高50万円と高く、北口市長は「早期に勤務してもらえるように思い切った額を提示した。特に産科の専門研修医に応募してほしい」と医師不足解消に知恵を絞った。
同病院の常勤医師は1日現在、76人。うち産婦人科医1人が来春退職して2人になるため、同6月から出産業務の休止を決めている。市民の一部では産婦人科がなくなるという誤解が広がっているという。市は今後も全体的に医師の確保が難しいため、奨学金制度を導入することにした。
貸与は月額で▽大学1~4年は15万円▽5~6年と大学院生、臨床研修医(2年間)、産科以外の専門研修医(3年間)が各20万円▽産科の専門研修医が50万円――でいずれも無利息。貸与期間と同じだけ市民病院に勤務した場合、返済は免除されるが、勤務しないで返済する場合は、その半分の期間で返さなければならない。
県内では、県と公立豊岡病院(豊岡市)、三木市立三木市民病院が月額12万5000円~17万5000円を貸与する制度をそれぞれ取り入れているが、いずれも対象は医学生に限定。また、2病院は県内の高校卒業などの条件付きだが、明石市では出身地などの要件は設けない。定員も上限なく受け入れる方針。
「医療事故調」構想に反対 山形大医学部がメール送信呼び掛け
山形新聞 2007年12月22日(土)
http://www.yamagata-np.jp/newhp/kiji_2/200712/22/news20071222_0338.php
山形大医学部と県内外の関連病院で構成する山形大蔵王協議会の臨時総会が21日、山形市の同学部で開かれた。診療行為に関連した死亡事例の原因を究明するため、厚生労働省が組織づくりを進めている「医療事故調査委員会」について「医療レベルの低下や、さらなる医師不足を招く」として、医学部は、全医師が設置に反対するメールを県選出国会議員に送るよう呼び掛けた。厚労省の原案によると、医療事故調は医療、法曹関係者、遺族代表らで構成。医療機関からの届け出や遺族からの相談を基に、調査を開始する。調査報告書は、行政処分や刑事捜査にも活用される。
嘉山孝正医学部長、細矢貴亮教授は「医師は常に『容疑者』となる可能性を抱え、難度の高い危険な診療を避けるケースも起こる」「医療は専門性が高く、真の原因究明は科学的に行われるべきだ。調査に遺族感情が入るのは不自然」などと指摘。出席した関連病院長ら約120人に、県選出国会議員のメールアドレスと例文を配布し「各病院で呼び掛けてほしい」と訴えた。
嘉山学部長は、訴訟リスクの高さが深刻な医師不足の原因の1つとされていることを踏まえ「国民の医療と現場の医師を守るため、医師一人一人が行動を起こすべきだ」と話している。医療事故調の設置法案は来年3月の通常国会に提出される見通し。問題点を指摘する医療関係者のワーキンググループが対案を作成している。県医師会も近く、廃案を求める要望書を関連機関に提出する。
産科・産婦人科医と小児科医の数、地域格差が深刻
MSN産経ニュース 2007年12月21日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/071221/bdy0712211946003-n1.htm
激務緩和へ環境整備必要 産科・産婦人科医
MSN産経ニュース 2007円12月21日
http://sankei.jp.msn.com/life/body/071221/bdy0712212200004-n1.htm
伊那中央病院 来年1月に施設改修へ
伊那毎日新聞 2007年12月22日
http://inamai.com/news.php?c=seiji&i=200712221956570000025200
東奥日報 2007年12月23日(日)
http://www.toonippo.co.jp/tenchijin/ten2007/ten20071223.html
夏目漱石の妻・鏡子の陣痛は午前三時ごろ始まった。四人目ともなれば、妊婦もそれなりに見通しがつく。「正午ごろでなければ生まれまい」。が、間もなく我慢できなくなった。医者だ、産婆だと騒いでももう遅い。「夏目の手につかまってうんうんいっているうちに、とうとう産まれっちまいました」。
鏡子が語る「漱石の思い出」の一節だ。漱石は取り上げ婆(ばあ)さん役は初めてなので、どうしていいか分からない。妻に言われ、よしきたとばかりにただ脱脂綿で赤ん坊の顔をおさえていたという。そこへやっと本物の産婆が飛び込んできて、それ着替えだ、それ産湯をわかせ、と大騒ぎに。出産はいつの世も一家の一大事だ。無事に生まれてくれるだろうか、と家族だから心配もする。そんな時、産科医がいて診てくれたら、どんなに心強いことか。が、その産婦人科医数が本県は女性十万人当たり全国四十四位という。一位の鳥取県の半分というから悲しくなる。
そのせいだろう、県内の産科医療施設が次々と減っていき、産科医がいない市町村が増えている。このままでは若い人が住めなくなる。全国から格差をつけられ、さらに同じ県内でも格差をつけられる。そんな市町村にとって現状は理不尽と言うしかない。
本県は救急隊が妊婦を搬送しようとして医療機関から断られるケースが少ない。数少ない産科医がうまく連携しているからだろう。が、いつまで持ちこたえられることか。政治の無策が何とも腹立たしい。約百年前の“漱石産婆”を笑っていられない。
党首あいさつ 社会民主党 2007年12月22日
http://www5.sdp.or.jp/central/activity/aisatsu20071222.html
(抜粋)
自治体財政の逼迫、三位バラバラ改革の失敗、雇用の場がない、学校の統廃合、病院がなくなる、医師がいなくなる、産婦人科もなくなる、店がなくなる、道路が仮にあってもそこを走るバスへ補助金が出せない、農林水産業の切り捨てで、山や田が荒れるということが、起きています。妊婦さんが、病院に検診に行くのに、長時間かかるので、車にハサミとタオルを持参して、車を運転していくということすら聞きました。現実に、車のなかで、出産をした話を聞きました。奈良県では、多くの病院に搬送をされたが、女性が亡くなってしまったケースの詳細ないきさつも聞きました。「いつでも、誰でも、どこでも安心して、お産ができる」という当たり前のことが、各地から急速に失われていっています。医療費の負担増だけではなく、そもそも医療にかかれないという問題を変えていかなければなりません。命の格差が生じています。一番大事な命が奪われていっています。「命を守れ」と、政治を変えていかなければなりません。
子どもの急病まず#8000 利用増える小児救急電話相談
熊本日日新聞 2007年12月22日
http://kumanichi.com/iryou/kiji/kodomo/141.htm
(抜粋 ごめんなさい、会員登録記事だけど長いから)
■「地域格差の解消を」 全国センターも要望 日本小児科医会、報告書で訴え
子どもの急病時に電話で助言が受けられる「小児救急電話相談」について、日本小児科医会は、未実施県の解消や全国センター設置などを訴える報告書をまとめた。 電話相談は現在、41都道府県で実施。休日や夜間に短縮番号「#8000」にかけると地元の相談窓口につながるが、未実施県が6県ある上、深夜の対応は3府県、休日昼間の対応は6都県にとどまるなど地域間格差があり、電話がつながりにくいなどの課題もある。 報告書は「国は全国均一の相談体制構築に取り組むべきだ」と主張。全国センターを設置して深夜、休日にも対応できる体制をつくり、マニュアルの開発や相談員研修などの支援機能を持たせるべきだと提言した。
活躍!ドクターカー
読売新聞 2007年12月23日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20071223-OYT8T00088.htm
(↓急患時の医療体制全体が崩壊しているのに、
それくらいで立直しできないと思うんですけれど~
救急体制崩壊は、人員削減策のあおりですが?)
急患たらい回し対策、7億円 予算案復活折衝
朝日新聞 2007年12月23日
http://www.asahi.com/politics/update/1223/TKY200712230001.html
がん医療拠点の整備目標、17道県「厳しい」・本社調査
日本経済新聞 2007年12月23日
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20071223AT1G2201C22122007.html
地域のがん医療の核となる「がん診療連携拠点病院」について、17道県が3年以内に整備を終えるとした国の目標を達成できないことが日本経済新聞社の都道府県調査で分かった。検診の充実度なども地域差が大きく、4月施行の「がん対策基本法」が目指す「全国どこでも質の高い治療が受けられる」とする体制整備は難航しそうだ。
調査は11月に実施した。目標を約400病院に置いた拠点病院数は現在286。質の高い医療を受けられるよう専門的な治療を提供し、地域の医療機関との連携などの役割も負う。特に過疎地域を抱える自治体で整備が遅れており、青森、大分県のほか、千葉、埼玉県などでも「見通しが立っていない」と回答した。「地域に適当な医療機関がない」ことを理由に挙げる自治体が多い。
県、医療圏を7に再編 県地域医療計画中間案/宮城
読売新聞 2007年12月23日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20071222-OYT8T00581.htm
医師が去るしかないのか
MSN産経ニュース 2007年12月23日
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/071223/acd0712230301002-n1.htm
救急隊員寝過ごし10分遅れ 福島、搬送の男性死亡
東京新聞 2007年12月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007122101000381.html
手当減額不当と職員164人が提訴 京都地裁に 宇治おうばく病院
京都新聞 2007年12月21日
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007122100213&genre=C4&area=K20
京都府宇治市五ケ庄の宇治おうばく病院の職員164人が21日、家族手当や住宅手当の一方的な減額は労働協約に反するとして、運営法人の栄仁会に差額分として計626万円の支払いを求める訴えを京都地裁に起こした。
訴状によると、病院の常勤職員に支給される皆勤手当、住宅手当、家族手当が今年6月から月額1000-4000円減額された。職員側は「病院と職員組合の間で締結された労働協約などに反する不利益な変更で不当だ」と主張。会見した組合幹部は「医療制度改革の中で経営効率を追求するあまり、人件費の削減強化が進められている。より良い医療を提供するためにも、訴訟を通じて待遇の改善を求めたい」と話した。
外来、入院患者数ともに減少 06年度、三木市民病院
神戸新聞 2007年12月21日
http://www.kobe-np.co.jp/news/touban/0000778014.shtml
二〇〇六年度に三木市民病院を利用した外来と入院の患者数が、前年度と比べて一割以上減ったことが二十日までに分かった。常勤医師不足が主な原因という。〇六年度の市病院事業決算によると、外来患者数は年間に延べ十三万二千九百十八人で、前年度比17・3%減。入院患者数は八万五千三百十六人で、同13・1%減だった。減少割合が大きかったのは、外来では81・7%減の小児科、60・0%減の皮膚科、54・8%減の眼科、38・0%減の産婦人科と続く。入院では100%減の皮膚科と産婦人科、小児科、87%減の眼科、19・3%減の外科、18・2%減の整形外科と続いた。
同病院によると、研修医と合わせると、常勤医師が前年度より四人減り、三十九人となった。このため外来や入院が休診となったほか、診療日数が減ったり、医師が入れ替わるために患者がなじみにくくなったりしたという。
公立病院改革で財政支援 負担軽へ減交付税や地方債発行
中日新聞 2007年12月21日
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007122102074035.html
斜里町 医大生、研修医に修学金 上限25万円 国保病院勤務が条件
北海道新聞 2007年12月21日
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/67157.html
地域医療火の車/福島
朝日新聞 2007年12月20日
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000712200005
-市町村立10病院 7施設経常赤字-
県内の市町村が運営する公立10病院の06年度決算が出そろった。7病院が経常赤字を抱え、経営難に苦しむ公立病院の姿が浮き彫りになった。結核など政策的な医療分野も担い、地域医療の最後の「とりで」として機能してきた公立病院。その経営をどうやって再建するのか、自治体は重い課題を突きつけられている。
-下支え自負 切れぬ不採算部門-
小野町と田村市など2市1町2村の一部事務組合が運営する公立小野町地方総合病院。03年に6人いた医師が、今年は一時期2人にまで減少した。この影響で診療報酬などの収益が減り、91年から続く赤字傾向がさらに強まった。06年度の医業損益での赤字額は約2億円に上る。
ただ、06年度は清掃作業の民間委託などによる職員給与費の削減や、患者が減ったことで「不採算地区」に認定されて地方交付税が上積みされたことで、経常損益は6年ぶりの黒字になった。それでも、07年度上半期は収益が落ち込んでおり、再び赤字に転落する可能性もある。累積欠損金も06年度末で7億8千万円に達している。
患者数が減り続ける同病院だが、地域医療を下支えしている側面もある。いわき市以外の構成市町村内には総合病院はなく、いわき市や郡山市の大病院に行くには、車で1時間程度かかる。昨年10月から開いた病院の改革委員会でも民営化や営業診療科の縮減を検討したが、構成市町村の強い要望で、結局「現状維持」に落ちついた経緯がある。苦しい経営が続くが、籠田良作事務長は「地域の医療を支える使命がある。決めたのだから、あきらめずにやるしかない」と話す。
■ ■
06年度決算でみる限り、どの自治体病院も「火の車」だ。
多くが小児科、へき地医療、周産期、結核などの不採算部門を抱えており、医業収益から職員給与や医療資材費などの医業費用を差し引いた「医業損益」では、9病院が赤字だ。これらの部門には、自治体の一般会計から赤字を補うための繰り入れが認められている。だが、繰り入れを足しても、経常損益で赤字となる病院が過半だ。相次ぐ診療報酬のマイナス改定、絶対的な医師不足、診療科の廃止などによる患者数減、職員年齢の上昇に伴う人件費の増加――。自治体病院をとりまく環境がここ数年で急変したことが、赤字拡大に拍車をかけている。
■ ■
「自治体財政の健全化」という命題も、公立病院の経営には逆風だ。総務省の公立病院改革懇談会が11月に示したガイドラインでは、経営指標に数値目標を設定し、各病院に経営の抜本的な改革を迫っている。
過去の市町村合併で総合磐城共立と常磐の2病院を抱えるいわき市。今年4月、共立を「本院」、常磐を「分院」と位置づけ、役割分担や連携のあり方を明確化させた。将来的な統合も視野に入れて、職員の人事交流や資金管理の一元化も進めている。
それでも、総務省の突きつけるハードルを超えるのは容易ではない。
例えば医業収益に対する職員給与の比率。職員の年齢の高い2病院は平均で68%に達するが、総務省の示す目標は56%。指標の「分母」にあたる医業収益は減り続ける一方で、市病院局の担当者は「医師や看護師が離れていかないためにも、給与の見直しに手を付けることは難しい」と頭を抱える。須賀川市などが運営する公立岩瀬病院でも病床数を減らし、内視鏡手術などの得意分野に資源を集中して、経営基盤を強化する方針だ。ただ、経営指標がすぐに上向くかどうかは未知数だ。市川守事務長は「経済理念だけで地域医療は担えない。国は自治体病院の役割をもう一度考えて欲しい」と訴える。
”医師確保システム”構築を/宮城
NHK 2007年12月22日
http://www.nhk.or.jp/sendai/lnews/05.html
20日内示された政府の来年度予算案の財務省原案で、医師を確保するための対策費が、今年度より全国で70%以上増額されました。宮城県の村井知事は、21日の会見で
「医師確保はまったなしの問題で 国に対して早急に、システムの 構築を求めたい」
と述べました。
来年度予算案の財務省原案では、地方からの医師不足解消の要望を受けて、医師を確保する対策費として、全国枠で160億7000万円が盛り込まれ、今年度よりも74パーセントの大幅な増額になりました。
具体的には
▼医師が不足している地域に、研 修医を派遣して、診療が行える ようにする事業に全国枠で9億 1000万円、
▼病院勤務の医師の過重労働を緩 和するため、開業医などに交代 勤務制で、病院に来てもらう際 の医師の人件費などを補助する 事業に、全国枠で4億8000 万円が、それぞれ新たに認めら れました。
21日の記者会見で村井知事は、「宮城県にとって、医師確保の問題は、まったなしの状況で、小児科医や産科医など、特に宮城県が不足している医師が長期的に勤務してもらえるようなシステムを早急に構築してもらえるよう、国に対して要望したい」と述べました地方の医師確保への取り組みは、厚生労働省が来年度予算の中で
最も重要視している項目の一つです。
また、村井知事が「まったなしの状況」と表現したように、この医師不足の問題は、宮城県にとっても早急に対策を取る必要がある課題となっています。
厚生労働省が行った調査では、宮城県の人口10万人あたりの医師の数は201人で、全国平均を10.7人下回っています。
さらに仙台市をのぞいた地域の平均は121.3人と全国平均を大きく下回り、仙台市周辺以外の地域では、医師不足が深刻な事態となっています。
宮城県は、▼医師が県内の病院に就職することをあっせんする「ドクターキューピット事業」や、▼県が医師を職員として採用して、自治体病院に派遣する「ドクターバンク事業」などの対策を講じていますが、思うような成果は上がっていないのが現状です。
医師を確保するための対策費が、大幅に増額されたことについて、宮城県は、厚生労働省がこの問題の対策に本腰を入れたものとして、「選択肢が増えたことは喜ばしい」と評価しています。しかし、対策費用の一部は、県も負担する必要があるため、厳しい財政状況の中、どれだけの事業が実現できるかは、まだ不透明だとしています。さまざまな事業の中から、県民にとって必要なものをどう選択して実行するか、宮城県の対応に注目は移ります。
マイナス改定「医療崩壊止まらず」
キャリアブレイン 2007年12月21日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/13721.html
医療充実など知事に予算要望
新潟日報 2007年12月21日
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=3&newsNo=106607
病院数、ピーク時から1、000以上減
キャリアブレイン 2007年12月21日
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/13713.html
2006年10月時点の全国の「病院」の施設数が9,000の大台を割り込み、8、943施設にまで減少していたことが、厚生労働省が12月21日までにまとめた「医療施設(動態)調査」から分かった。前年の9、026施設からだと83施設の減。ピーク時の1990年と比較すると1、000施設以上減ったことになる。
【関連記事】
病院数、1年間で87施設減少 医療機関の相次ぐ倒産 現場に危機感
減少数をベッド数の規模別にみると、「20~49床」(1、150施設)で前年から64施設の減。「50~99床」(2、332施設)と「100~149床」(1、427施設)の減少幅もそれぞれ12施設、15施設と大きく、149床以下の中小病院の減少が特に目立った。
長期入院を受け入れる「療養病床」のある病院数は4、243施設(前年比131施設減)と、1999年以降、初めて減少に転じた。国による療養病床削減の方針を受けた効果の表れとみられる。精神病床や療養病床などを除いた「一般病床」も、前年の2、544施設から373施設減り、2、171施設になった。また診療科別では、「小児科」が前年から79施設減った=図。このほか、「外科」(77施設減)、「内科」(54施設減)、「産婦人科」(40施設減)なども減った。一方、ベッド数が19床以下の「一般診療所」は9万8、609施設と、前年の9万7、442施設から1、167施設の増。ベッドがある「有床診療所」(1万2、858施設)は619施設減ったが、ベッドのない「無床診療所」(8万5、751施設)は1,786施設増加した。
調査は全国の医療施設の分布状況を把握することが目的。3年ごとに実施している「医療施設静態調査」の結果に医療施設の開設・廃止などの状況を順次、加減した。今回は、05年10月から1年間の状況をまとめた。病院の施設数は1984年以降増え続け、90年には1万96施設に達した。しかし、それ以降は減少傾向に転じ、今回9、000の大台を割り込んだ。90年と比べると、06年までに1、153施設減ったことになる。
左右間違えて頭部切開 新潟大医歯学総合病院
朝日新聞 2007年12月21日
http://www.asahi.com/national/update/1221/TKY200712210334.html
新潟大医歯学総合病院(新潟市)は21日、開頭手術の際、頭部の左右を間違えて切り開き、頭蓋骨(ずがいこつ)の2カ所に穴を開ける医療事故があったと発表した。すぐに皮膚を縫い合わせ、反対側の開頭手術を行った。病院側は「誤認のために患者の容体が悪化した事実はない」としている。患者は、術前と同じ昏睡(こんすい)状態が続いているという。
病院によると、今月の深夜、脳外科、麻酔医ら5人が、脳出血で昏睡状態となった患者の緊急手術を行った。だが、患者のCTスキャン画像の左右を見誤り、頭部の右側の皮膚を切り開いた。 その後、頭蓋骨に直径約1センチの穴を2カ所開けた段階で骨の形の違いに気づき、すぐに縫合。切り開くべきだった左側の開頭手術に移った。 病院側は、「夜間緊急の手術のため、医療スタッフが少なく、手術部位の術前の相互確認が不十分だった」と謝罪。しかし、「時間のロスが大きな影響を与えたとは思わない」と話している。
病院側に3250万円の支払い命じる
四国放送 2007年12月21日
http://www.jrt.co.jp/news/scripts/newscont.asp?NewsId=10379
板野町の男性が亡くなったのは、医師が気管に通す管を、誤って食道に通したためだとして、遺族が、1億円あまりの損害賠償を求めていた裁判で、徳島地方裁判所は、きょう、病院側におよそ3250万円の支払いを命じました。
判決を受けたのは、藍住町徳命の医療法人爽健会近藤外科内科と、理事長の医師です。判決によりますと、5年前の9月、板野町の当時41歳の男性が、手足のしびれなどを訴え、近藤外科内科で診察を受けましたが、様態が悪化し、呼吸が停止しました。その後、男性は、医師から挿管を受けましたが、心肺停止となり、搬送先の県立中央病院で亡くなりました。判決は、医師が、気管でなく誤って食道に管を挿入していた過失と、死亡したこととの因果関係を認め、病院と医師に、およそ3250万円を支払うよう命じました。判決に対し、病院側は、「この件は、弁護士に任せている。判決文を見ていないのでコメントできない」としています。
『長期脳死』で延命中止 死期迫らず異例家族希望で 産後うつの予防には、家族が家事・育児を支えたり、周囲が不安を受け止めたりすることが大切だとされる。現実は「まだまだ理解されていない」と宮崎さんは嘆く。理解不足は、仙台の女性も痛感していた。症状が表れたのは第一子を産んだ12年前で、朝は起きられず、外出が怖くなった。育児に追われ、赤ちゃんの泣き声を聞くことさえつらくなった。 [産後うつ病] 産後数週間から数カ月で表れるうつ病。主な症状は「赤ちゃんをかわいいと思えない」といった抑うつ感や自責の念を感じたり、不眠を訴えたりする。軽症の場合は数カ月で治まるが、重症化すると家事や育児に支障が出るケースもある。出産前後のホルモン分泌の激変や心身の疲労、ストレスなどが原因とされる。 タンザニアの病院で患者取り違え事故、当局は医療関係者による「重大な過失」と断定 高血圧の薬<下> 多量より多種類 併用療法で作用高まる 米の出生率35年ぶり高水準 2006年は2・1に
東京新聞 2007年12月23日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007122302074407.html
産後うつの母親サポート 仙台・経験者が自助グループ
河北新報 2007年12月23日
http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/12/20071223t13008.htm
出産した女性の7、8人に1人がなるとされる「産後うつ病」は、重症のまま放置すると、育児放棄にもつながりかねない。だが、病気としての認知度は低く、東北でも苦しむ母親は少なくない。そんな人たちの心を癒やそうと、仙台市の経験者が支援の取り組みを始めた。
産後うつを経験した女性(37)が今月、活動を開始した自助グループは「ママブルーin仙台」。病に悩んでいた当時、1人で不安にさいなまれていたことから、「自分の体験を伝えることで、同じ思いをしている人を支えたい」と考えた。手始めにホームページ(HP)を作り、ブログ(日記風サイト)でメッセージを伝え始めた。当事者同士が胸の内を語り合える機会として、26日には初めてサロンを開くことにした。活動のきっかけは、カウンセラーの紹介で知った福島市の自助グループ「ママブルー」の存在だ。産後うつ経験者の宮崎弘美さん(39)が3年前、HP上でつくった。無料登録のウェブ会員は国内外の3700人に上る。HPには掲示板や相談窓口を紹介するコーナーが設けられ、交流会やメンタルヘルスの勉強会も開いている。
「このままでは子どもに何かしてしまうかもしれない」。不安が募り、向かった病院で「産後うつの可能性がある」と診断された。投薬治療を勧められたが、病気だとは受け止めない家族の反応は冷たかった。うつ状態は2人目の出産後まで6年間続いた。「同様の動きが各地に広がってほしい」という願いを込め、名称をママブルーin仙台とした。宮崎さんも「情報交換を密にして、実態を一緒に伝えていきたい」とエールを送る。
AFPBB News 2007年12月23日
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2328948/2473448
中日新聞 2007年12月21日
http://www.chunichi.co.jp/article/living/health/CK2007122102073865.html
東京新聞 2007年12月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007122101000194.html
コメント