(関連目次)→妊婦さんと感染症
(投稿:by 僻地の産科医)
日本産婦人科医会パンフレットよりo(^-^)o ..。*♡
妊婦HIVスクリーニング検査(一次検査)
で結果が陽性だった方へ
陽性はHIV感染を意味しているわけではありません。ほとんどの方(95%)は、このあとの二次検査でHIVに感染していないことが判明します。しかし、陽性の方の中には、わずかながらHIVに感染している方がいらっしゃいます。必ず二次検査をお受けください。
確認検査(二次検査)
一次検査で陽性だった方を対象に、HIVに感染しているかどうかを判定する精密検査を行います。
◎検査は、少量の血液を採取するだけです。
◎結果がわかるまでには、1~2週間かかります。
◎検査結果はご本人に直接お伝えします。
◎確認検査を実施していないクリニックや病院もありますので、その場合は、一次検査を担当した医師が、確認検査のできる施設をご紹介します。
Q なぜ、感染していない人も一次検査で「陽性』に? A HIVに結果していないのに「陽性」となってしまう理由はわかっていませんが、1000人の奸婦さんにHIV一次検査を実施すると3人の割合(0.3%)で、実際には感染していないのに「陽性」となってしまうことがわかっています。 HIVにかぎらず、ウイルスや細菌に感染しているかどうかを調べる検査は、100%正確というわけにはいかないのです。ただし、HIVに感染している方が「陰性=感染していない」となることはありません。 Q 一次検査『陽性」の人のうち、実際に感染しているのは何人ぐらい? A 現在のところ、日本国内の妊婦さんのHIV感染は1万人に1人で、非常に少ないのです。このため、1万人の妊婦さんに検査をすると、統計上は31人が「陽性」となり、そのうち実際に感染している方は1人となります。 Q 二次検査は受けなくてもいいかしら… 感染に気がつかないでいると 妊娠初期に感染がわかると もし感染していたら ◎感染がわかったら、すぐに治療を開始します。治療法はめざましい進歩をとげました。現在では、きちんとした治療を受けていればエイズ発症を予防することができます。もう「HIV感染=死に至る病」ではありません。 HIV感染者の社会生活全般を支援するために、医療・福祉・保健分野でさまざまなサービスが用意されています。たとえば、福祉制度を利用すれば、医療費の負担を軽くすることができます。申請方法など詳しいことは、市区町村の担当窓□や病院のソーシャルワーカーなどが相談にのってくれます。カウンセラーを派遣してくれる自治体もあります。 HIVについてのご相談は ・エイズ予防財団電話相談0120- 177-812(フリーダイヤル)
*HIV感染から2か月以内に検査をすると、正確な結果が得られないことがあります。
A 確率が低いからといっても、絶対に感染していないとは言い切れません。必ず二次検査を受けて、感染しているか感染していないかをはっきりさせてください。これは、ご本人だけでなく、お腹の赤ちゃんのためにも必要なことなのです。感染に気づかないでいると
………赤ちゃんの感染率は約30%
………お母さんの治療も遅れる
………赤ちゃんの感染率は0.5%程度
………お母さんも適切な治療が受けられる
◎もちろん出産もできます。出産は分娩時の赤ちゃんへの感染を防ぐため、帝王切開が推奨されています。
◎日常生活の中で、周りの人に感染することはありません。血液や体液の取り扱いに注意していただくほかは、今までと変わりなく生活することができます。
◎お母さんは妊娠中から、赤ちゃんは生後6週間、抗ウイルス薬を服用します。
◎母乳からの感染を防ぐため、人工栄養(粉ミルク)を用います。必ず、確認検査(二次検査)をお受けください。
このほかにも、ボランティア団体・感染者の交流会などが、悩みごとの相談や情報交換の場を提供しています。
・エイズ予防情報ネット(API-Net): http://api-net.jfap.or.jp/
・HIV検査・相談マップ: http://www.hivkensa.com/index.html
★この文書はインターネットからもダウンロードできます。
エイズ予防情報ネット(API-Net)⇒資料室⇒HIV母子感染予防対策マニュアル⇒「妊婦HIVスクリーニング検査(一次検査)で結果が陽性だった方へ」
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