さて。昨日に引き続き、読売新聞の記事から。
その前に。これ。去年の記事です。
女医さん復帰事業“空振り”・・・厚労省
2006年6月14日 読売新聞
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_06061417.cfm
この記事から一年。何かかわりましたでしょうか? 厚労省の方々。
1年間、なにをされていたのでしょうか?
医師不足はひどくなるばかりではないでしょうか?
助産師の不足は解消されましたか?
このうえ、わたしたちには介護がやってきます。
今現在の医療状況は、あきらかに医療政策の失敗と思われます。 ↑記事最後に御注目ください。
>「まずは女性医師が何を望み、どんな立場に置かれているのか実態を調べた上で、 研修と仕事のあっせん、育児環境の整備などを並行して進めないと実効性は望めない」
基本的に叫ばれている事は同じです。でも状況は変わりません。掛け声ばかりではないでしょうか?気のせいですか?
では、どうぞ..。*♡
医の現場 疲弊する勤務医(3)女性医師と育児 過酷な両立
2007年5月2日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/feature/20070502ik08.htm
育休あきらめた 同僚に負い目
院内保育所を見学する産婦人科医の大井さん。「子供を産んでも働きやすい世の中になってほしい」
1・26。わが国の合計特殊出生率は危機的な数値に落ち込んでいる。官民あげて知恵を絞る中、医療現場でも、産婦人科医や小児科医らが厳しい労働条件に耐え、子どもの誕生や成長を支えている。しかし、皮肉にも、そこで働く女性勤務医自身の出産・育児環境ほど厳しいものはない。
「生まれてくる娘に、勧められる仕事ではないなあ」。横浜市立大病院の産婦人科医・大井由佳さん(28)は現在、妊娠8か月。6月から14週間の産休を取るが、育児休暇はあきらめるつもりだ。
お産を扱う産婦人科の当直は毎回、ほぼ徹夜になる。月6回の当直を2回に減らしてもらったが、7人の同僚の負担を増やしたことに負い目を感じている。
近所の保育所はすべていっぱいで、3歳まで預かってくれる院内保育所も、0歳児の定員12人を超えてしまえば入れない。夫も人手不足が深刻な麻酔科医。協力を求めるのも気が引ける。
東京都立府中病院産婦人科の本多泉さん(27)も、3月末に妊娠が分かった瞬間、戸惑いが先に立った。先輩の1人は妊娠数か月で休職。昨年妊娠した同期も、体調を崩して辞めてしまった。「子育てと仕事を両立させている“お手本”が見つからない」と悩みを打ち明ける。
◇
医師国家試験の合格者に占める女性の割合は2000年以降、3割を超えている。皮膚科、眼科に次いで、小児科、麻酔科、産婦人科で女性の割合が高い。
日本産婦人科医会(約1万2400人)の05年度末の集計では、女性は50代は1割未満だが、30代で半分弱に、20代では7割を超える。日本産科婦人科学会が06~07年、全国の大学病院の産婦人科医を対象に行った調査では、医師になって10年前後の女性医師の半数が出産や育児で一線から退いていることが分かった。
この窮状に、ようやく対策が具体化してきた。
厚生労働省は今年1月、日本医師会に委託し、出産・育児などを抱える女性医師を対象に、継続して働けそうな医療機関を紹介したり、再就職に向けた研修の支援をしたりする「女性医師バンク」を設立した。4月中旬で求人693件に対し、求職101件。すでに10件の就職が成立した。
東京女子医大は昨年11月、女性医師再教育センターを発足させた。出産、子育てなどで現場を離れた女性医師の復帰を支援するため、同大病院で数か月間、研修医と同じようなトレーニングをしてもらう。千葉県四街道市の下志津病院の小児科は、常勤医6人(うち1人が産休)と非常勤医6人の体制。「夫が家事を担当できる木曜に当直を」といった子育て中の女性医師の声に配慮して勤務ダイヤを組んでいる。 (↑いばるようなことか?)
◇
「女性が働けば、出産や育児も当然くっついてくる。そのために苦しむなんて間違ってませんか」。
東京都江戸川区の産婦人科・小児科病院「まつしま病院」(40床)の佐々木静子院長(67)の持論だ。同病院では、約110人の職員の大半が女性。非常勤を含め22人いる女性医師の年齢層は30~85歳と幅広い。ここで働きながら4人の子を育てた小児科医がいる。一時は3人を24時間の院内保育所に預け、当直もこなしていたという。
緊急に呼び出された女性医師が赤ちゃんを連れてくる。宿直室のベッドで、その子の面倒をみんなでみることもしばしばだ。佐々木院長が高らかに語る。
「苦しい立場に置かれているから、『お互い様』の気持ちがわいてくる。男も当たり前に子育てをして、職場でもこれぐらいやらなきゃだめなのよ!」
(あああ。もう気持ちわかる。。(>▽<)!!!けどコワイです(笑)。)
合計特殊出生率
1人の女性が生涯に産む子供の数の推計値。人口を維持するには2.07以上が必要とされているが、日本では1974年(2.05)以降ずっと下回り、最新の2005年(1.26)も過去最低を更新。国は今年度、少子化対策のため1兆7064億円の予算を組んだ。
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