おはようございます!!
今日も始まりましたね、一週間。ぐったり。
さて、元気にいってみましょう!
最初は勤務医のアンケート!
要望1位「医師の人員増」
まったくもってそのとおりです。
その後医師が足りないニュースが続きます。
救急隊が軽症を病院に運べなくする、という案も。
救急外来保護の視点で結構いいとは思いますが、適切に判断されるかな。。。心配です。
それから。数をこなすのに精一杯になってきている産科医へ、
「産科の質を上げろ」「サービスしっかり」とおっしゃる団体の声です。
みなさま、心して聞いてあげてくださいね。ムリですよ。
その他いろいろ取り揃えてみました。
勤務医アンケート:回答者の8割「厳しい環境」--県保険医協会 /熊本
2007年4月22日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070422-00000239-mailo-l43
◇要望1位「医師の人員増」
8割近くの勤務医が「今の職場環境は厳しい」と思っている――。県内の医師・歯科医師で作る県保険医協会(熊本市・吉住眞会長)がこのほど実施した調査で、多くの勤務医が労働条件などに不満を持っている実態が明らかになった。
調査は協会加盟の医師のうち、病院勤務の医師1325人にアンケートを配布。約2割の263人から回答があった。
このうち「勤務医のおかれている現状についての認識」という質問(選択式)では、
202人(全体の76・8%)が「体力的あるいは時間的に厳しい勤務環境」と回答。
「適当な勤務環境」は57人(21・7%)
「余裕のある勤務環境」はわずか4人(1・5%)だった。
また「勤務で最もストレスを感じること」(複数選択式)では
(1)時間外呼び出し
(2)休暇が取れない
(3)救急業務――の順だった。
「現状改善への方策」(同)では
(1)医師の人員増
(2)当直明けの確実な休暇取得
(3)給与改善――などが上位に挙がった。
個別意見では「地域医療における開業医と勤務医の役割分担を義務化する必要がある。一次救急は勤務医の仕事ではない」(30代)など、医療体制への注文が出されたほか「救急外来がコンビニ化してきている。特に小児救急での母親の横柄な態度なども目立ち、以前と比べて患者・家族の要求が高くなった」(30代・民間病院勤務医)▽「一般の人々が医療に過剰な期待と不信を持つようになった。マスコミが『患者の立場に立って』医療事故を過大に報道し続けたことが大きいと思う」(40代・公的病院勤務医)など、患者や報道に対する不満も多くあった。
同会は21日、熊本市内でシンポジウムを開いた。参加者からは「出産や育児などで現場を離れた女性医師が復帰できるような環境整備が、医師不足解消と医療水準の向上につながる」という意見も出ていた。
浦安市川市民病院が「分娩」休止 医師不足 再開めど立たず/千葉
産経新聞 2007/04/22
http://www.sankei.co.jp/chiho/chiba/070422/chb070422003.htm
市川市と浦安市が運営する「浦安市川市民病院」(鎌野俊紀院長、浦安市当代島)が5月1日から産婦人科の出産を休止することが21日わかった。常勤の産婦人科医1人が退職し、24時間態勢で対応できなくなったのが理由。産婦人科医の補充の見通しも立たず、当面、再開は困難な状況に陥っている。同病院の出産数はこれまで年約200件だった。
同病院によると、産婦人科はこれまで常勤医3人の態勢だったが、20代の女性医師が個人的な理由で3月末で退職。常勤医2人では出産に24時間態勢で対応するのは難しいと判断し、5月以降の受け入れ休止を決めた。
5月以降に出産予定の妊婦約20人については、近隣の医療機関を紹介するなどし、すでに転院済みという。4月中に出産予定の妊婦は2人態勢で対応している。
外来診療についても、これまで週5日あった産科は全面的に見合わせ、今後は婦人科だけの診療となる。
浦安市川市民病院は昭和26年、当時の浦安町と南行徳町とで病院組合を設立し、診療を開始。現在344床、15の診療科を有する総合病院で、県の救急基幹センターに指定されている。
島根の医師不足 対策待ったなし
山陰中央新聞 '07/04/22
http://www.sanin-chuo.co.jp/health/modules/news/article.php?storyid=373634075
「10年後は中山間地域の医療はなくなる」-。山陰中央新報社が島根県内の中核的な病院に実施した調査で、へき地を中心に悲痛な声が寄せられた。市部の大病院でも余裕がなく、医師不足が過重労働と勤務医離れを招く悪循環がまん延。地域医療は崩壊の瀬戸際にあり、地域を挙げての対策は待ったなしだ。
全体の常勤医が昨年同期より減ったのは、松江生協や飯南、大田市立、浜田医療センター、益田赤十字など11病院。7つの二次医療圏域別でみると、松江や出雲の減少率が0-4%だったのに対し、隠岐を除く4圏域は5%を超え、地域格差を浮き彫りにした。
中でも、雲南総合病院は3年間で10人減の23人、六日市病院は5年間で半減以下の7人になり、数年での急激な先細りを指摘。雲南総合病院は「10年後には中山間地域の医療はなくなっている」と危機感を強め、国と県に早急な対応を求めた。
一方、特定の診療科の常勤医減に直面したのは、病院規模にかかわりなく全体の8割近い17病院。常勤医がゼロになり、非常勤医確保で診療科廃止は免れたものの、外来診療日数が減り、手術や入院受け入れを休止したケースが相次いだ。
県内最大の730の病床数を持つ松江赤十字病院の皮膚科も昨秋に、常勤医が不在になったため外来が週5回から3回に。トータルの医師数は微増だが8科で減らし「何とかやりくりしている」と苦しい状況を明かす。
常勤医の減は、内科や外科系医がローテーションで担う救急対応も直撃しており、夜間や休日の医師の当直が必要な救急での負担増を懸念したのは、6病院に上った。
特に中小病院は深刻な状況。今春から4人で当直を回す飯南病院は1人当たりの回数が月8、9回に上る過酷な労働環境という。既に昨年末、津和野共存病院が医師減のため救急告示指定を取り下げた。
診療科別で、減少が最多だったのは外科系。10病院が医師の開業や大学の引き揚げで減らし、手術対応が難しくなって他病院の応援を受ける出雲市民病院などのケースも。次いで7病院の内科系、4病院の放射線と続いた。
ただ、不足感が強いのは内科。中山間地域を中心に7病院が求めるなどニーズが高く、全国的に不足が指摘される産科や小児科医が足りないとする病院もそれぞれ3病院と4病院で多かった。
厚木市立病院産科存続問題:小林市長「引き続き努力」 /神奈川
2007年4月21日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070421-00000125-mailo-l14
厚木市立病院産婦人科の存続問題について、同市は20日、協力関係にある東京慈恵会医科大から常勤医師4人を7月いっぱいで引き揚げる方針が伝えられたことを正式に発表した。小林常良市長は定例記者会見で「存続に努力したい」と語り、引き続き医師確保に全力を挙げる意向を示した。また「助産師を活用し、出産の態勢整備を検討したい」と話した。正常出産の場合に助産師が対応することで、医師の負担軽減が可能としている。
一方、同病院は、担当する出産件数(05年度実績587件)が「市内の医療機関で最多ではなかった」と訂正した。市内で出産可能な4カ所のうち、同病院は3番目という。
民主が救急制度改革法案・搬送は重症患者限定
日経新聞 2007年4月20日
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20070420AT3S2001Y20042007.html
民主党は20日、独自の救急制度改革法案を発表した。安易な要請による出動数の増加を防ぐため、都道府県に新設する救急本部で医師が緊急度を判断したうえで重症患者に限り搬送する仕組みに改める内容だ。軽症者には病院を紹介するにとどめる。
検討会
ロハス・メディカル ブログ 2007年04月20日
http://lohasmedical.jp/blog/2007/04/post_602.php#more
厚生労働省の
「診療行為に関連した死亡に係る
死因究明等の在り方に関する検討会」
の第一回会議が開かれたので傍聴してきた。
とのことです!!一度読んでみてください。
安心お産へ切実な声 「困った」経験54%超
岩手日報 2007年4月22日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20070422_6
花巻市の「お産と地域医療を考える会」(新田史実子代表)は、昨年9月に実施した出産と医療に関するアンケート結果をまとめた。花巻市を中心に県内外の約500人から回答があり、出産に対する不安や不満、産後の支援態勢の重要性が浮き彫りになった。同会は今後の活動や行政への要望に反映させる。
アンケートは昨年9月1日から15日まで実施。県立大看護学部の協力を得て集計した。
女性を対象に県内の育児サークルなどを通して千部配布し、2、30代を中心に486人の回答があった。地域別は花巻市が約38%で、盛岡市、北上市などが続く。
産科医不足で困った経験や妊娠・出産、助産師などに対する意識、医療現場や行政への要望、出産時の病院に対する感想などを聞いた。
産科医不足で困った経験のある人は回答者の54・7%で、近くに出産する場所がなかったり、希望した病院に断られたりするケースが目立った。
産科医不足による出産への影響に対する問いでは、「出産を控えたいと思わない」の回答が54・5%で「控える」の20%を大きく上回った。
自由記述では「医師、看護師の何げない言葉に傷ついた」「出産後の子育て中の母を支援する態勢を整えてほしい」などの意見や要望が数多く寄せられた。「看護師が丁寧に指導してくれ、安心して出産できた」といった意見もあった。
同会は「出産で多くの我慢を強いられている現状が分かった。妊娠時はデリケートで、医師や看護師の言葉で傷つく場合もあり、丁寧な対応が求められている。妊娠、出産、育児に関するささいなことを相談できる場所が必要」とまとめた。
新田代表は「出産への不満や要望などがあふれんばかりにあった。行政や病院に産む側の声を届けて、質の向上を求めたい」としている。
安心して出産できる場の存続求め署名活動/横浜
神奈川新聞 2007/04/23
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiapr454/
身近な地域で安心して出産できる環境づくりを求める街頭署名活動が二十二日、横浜市都筑区の市営地下鉄センター南駅前広場で行われた。市内の助産院で出産した母親らのグループ「カンガルーの会」(大山愛代表)のメンバー約三十人が街頭で、存続の危機にある助産院の確保を訴えた。
助産院は正常出産を扱うが、四月施行の改正医療法で緊急時の搬送先となる「嘱託医療機関」との連携が義務づけられた。しかし人員が不足している病院から断られるなど、来春の本格実施に間に合わず存続が危ぶまれているという。同会によると、全国の助産院は二〇〇五年にお産の約1%を担った。県内では2・4%に当たる約千八百人(計四十施設)が助産院で生まれており、貴重な出産の場となっている。
同会メンバーは、同市青葉区にある助産院で出産した母親たちが「自分たちが満足のいくお産ができた場所をなくさないで」と活動を続けてきた。署名運動は、全国各地の母の会など三十五団体とネットワーク化し「お産といのちの全国ネット」を立ち上げて開始。六月までに百万人分を集める目標だ。
大山代表は「産科医不足で産む場所が減る中で、出産の八割を占める正常なお産を担う助産師がその専門性を十分に発揮できる態勢をぜひつくってほしい」と訴えている。
医学生が「産泊」の実習/弘大
東奥日報 2007年4月23日(月)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070423091435.asp
弘前大学医学部医学科は、五年生の臨床実習の一環で、国立病院機構弘前病院の産科に一晩泊まり込む「産泊」の実習を今春から導入した。実習に参加し、出産の現場に立ち会った学生は、医療に携わる喜びと責任の重さをあらためて実感している。
臨床実習は五年生の必修科目で、同大では本年度、百二人が一年間にわたって全診療科の現場に立つ。国立弘前病院の協力を得て実施することになった産泊は、毎週火・木・金の午後五時から翌午前七時まで、学生が一人ずつ当直を体験する。
二十日は木下綾さん(24)が同病院の母子医療センターで真鍋麻美・産婦人科医長の指導を受けながら実習した。
午後五時四十五分ごろ、出産間近の連絡を受けた木下さんは真鍋医長とともに分娩(ぶんべん)室へ。同六時二十三分、無事に男児が誕生した。
立ち会いを終えた木下さんは「緊張してあまり手伝えなかったが、すぐそばで見守ることができたのは貴重な体験」と感激の表情。「分娩はすごく痛いものというイメージがあるけど、出産後のお母さんはとても幸せそう」と声を弾ませた。
真鍋医長は「病院の中で『おめでとうございます』と言えるのは産婦人科医だけ」と木下さんに語り掛けながら、「分娩に参加し、少しでも産婦人科医に興味を持ってもらえたら」と話した。
弘大産科婦人科学教室によると、同大が臨床実習で「産泊」を行うのは初めてで、東北の大学でも例がないという。同大付属病院の臨床実習でも出産に立ち会わせているが、年間の出産数が約二百四十件と国立弘前病院の半分以下のため、より多くの体験をさせたいと産泊を導入した。
牧太郎の大きな声では言えないが… 産めない大病院
毎日新聞 2007年4月17日
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/maki200604/
某有名病院の待合室で「ここ、赤ちゃんが産めないの」という声を耳にした。エッ、産めない大病院?
案内書に「婦人科・膣(ちつ)炎、月経不順、不正子宮出血、性行為感染症、不妊症、がん検診(子宮がん、卵巣がん)、骨粗しょう症の予防、老年期に多い子宮脱などを扱い、女性の生涯のあらゆる過程において、健康で快適な生活を送るための医療を提供しております」と書いてあるじゃないか。でも、もう一度、読み返すと、確かに「出産」はない。親しい医師が説明してくれた。
「産科と婦人科の両方を備えているのが産婦人科。婦人科は妊娠中の経過は診ることはできるが、産むときは、患者が産科のある病院に移るんだ。もっとも産婦人科でも婦人科でも母体保護法指定医であれば中絶手術はできるけど」
それにしても、東京の、しかも、こんなに有名な病院でも産めないのか?
「施設の問題ではないんだ。04年に導入された新医師臨床研修制度で、若い医師は、拘束時間が長い、深夜の出産も当たり前の産科を敬遠するようになった。大きな声では言えないが、これが産科医療の崩壊につながっている」と彼。慌てて勉強した。
「産科医師の勤務状況」(臨婦産61巻3号・07年3月)によると産科医の病院勤務時間は月間314時間。140時間以上の時間外労働である。当直(終夜勤務)は週当たり平均27・7時間。労基法違反は当たり前。
仮眠時間2~3時間で非合法滞在外国人の飛び込み分娩(ぶんべん)をこなす。いつもベッドが満床だから、受け入れ先を調べ、あっせんするのも大仕事。不眠不休の当直業務の翌朝からはフラフラになりながら、がんの根治手術。最近はハイリスク妊娠が中核病院へ集中。人員不足の中、不眠不休で頑張る医師が医事紛争に巻き込まれる。彼らの脳裏に医師逮捕!の言葉がちらつく。
全国の分娩施設数は5000以上、産婦人科医師数も1万1000人以上と「お上」は言うが、実際には3063施設7983人。
2月7日の衆院予算委で柳沢伯夫厚生労働相は「産科医減少は出生数が減って医療ニーズが低減した反映」と答弁した。ウソである。産婦人科医1人あたりの出生数は、少子化にもかかわらず90年の95人から04年は98人に増加している。「女性は子供を産む機械」発言より根の深い“大臣閣下の事実誤認”ではないか。
男性看護師 管内でも増加中 養成学校 入学者は過去最多
十勝毎日新聞 2007年4月22日
http://www.tokachi.co.jp/WEBNEWS/070422.html
帯広高等看護学院6人、市医師会看護高等専修学校10人
名称変わり意識変化 厚生病院では4.9%占める
「看護師は女性の仕事」という意識が薄れつつある中、十勝管内の病院でも男性看護師の活躍が目立ち始めている。看護学校で看護師を目指す男子学生も増加、帯広高等看護学院(川口勲学院長)看護学科には男子学生が過去最多の6人(入学者数47人)、准看護師を養成する帯広市医師会看護高等専修学校(吉田征夫校長)にもこれまでで最も多い10人(同45人)が入学。道社会事業協会帯広看護専門学校(深井隆夫校長)にも3人(同30人)が仲間入りするなど、男性看護師のすそ野は着実に広がっている。(山下聡実)
帯広高等看護学院に入学したのは岩脇宏彰さん(21)、大西智也さん(18)、小笠原淳さん(26)、谷川敬浩さん(39)、新津彰二郎さん(19)、野口一哉さん(18)。
同学院では1995年から男子学生を受け入れ、現在は6人に加え、看護学科2年に4人、同科3年4人、保健学科1人の計15人が在籍する。佐藤温彦保健課長は「男性の受験者も増え、職業選択の男女差がなくなっている」と話す。
入学した6人は新生活に戸惑いながらも、「勉強は大変だと思うが頑張りたい」(大西さん)、「患者さんの気持ちが理解できる看護師になりたい」(新津さん)などと決意を新たにしている。
同専修学校も97年度から男子学生の募集を開始し、これまでに36人が卒業している。同専門学校も受け入れを始めた2001年から毎年1割程度が男子学生だという。
こうした背景から市内の病院でも男性看護師は増加。帯広厚生病院(川口勲院長)では、97年に1人(看護師数323人)だった男性看護師が今年度は26人(同528人)となり、全看護師数に占める男性の割合も0.3%から4.9%になった。
帯広協会病院(深井隆夫院長)も10年前にはいなかった男性看護師が、今年度までに3人に増えている。
帯広厚生病院の山川京子看護部長は「2002年に名称が看護婦から看護師になり、社会の意識も変わったのが要因」としている。
処方せん様式変更、後発薬を優先使用 来年度改定目指す
2007年4月22日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070422ik01.htm
厚生労働省は、新薬と有効成分は同じだが価格が安いジェネリック医薬品(後発医薬品)の普及を促進するため、医師が患者に薬を処方する際、これまでは新薬の使用が「標準」だったのを、後発医薬品を「標準」に転換する方針を固めた。
厚労省、医療費抑制狙う
処方せんの様式を改め、あえて新薬を選ぶ場合は、医師が処方せんに理由を明記することを求める方向で検討する。増え続ける医療費を抑制するのが狙いで、2008年度からの実施を目指している。
現行の処方せんは新薬が基本だが、06年度の診療報酬改定で、「後発品への変更可」という欄が追加された。欄に医師の署名があれば、薬局などで後発医薬品の処方が増えると期待されていた。
しかし、中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)が06年10月時点の処方せん約97万枚を無作為抽出して調査したところ、欄に署名があり、さらに実際に後発医薬品が処方されたケースは全体の1%未満の約9500件にとどまった。厚労省は「欄の追加だけでは普及効果は薄い」と判断し、処方せんの様式を大幅に見直すこととした。
後発医薬品の価格は、新薬の7~4割程度が中心だ。中医協の調査でも、後発医薬品を処方した場合、新薬よりも薬剤費が平均して約34%安くなった。アメリカやドイツなどでは、使用される医薬品の4~5割程度が後発医薬品で、日本でも欧米並みに普及すれば、年間1兆円程度の医療費の抑制が可能とされている。医療費は国、医療保険、患者が負担しており、それぞれの負担が軽減される。
変更が実現すれば、新薬を選んだ場合、医師から患者への理由の説明も必要になりそうだ。
新薬の特許は、おおむね20~25年で、その間は開発した製薬会社の利益が守られる。しかし、新薬の開発費は数百億円とも言われ、世界の巨大製薬会社との開発競争が激化していることから、大手製薬会社には、「国は後発医薬品の普及よりも、新薬に高い薬価を認め、画期的な新薬の開発を促進するべきだ」という意見も根強い。
一方、後発医薬品を扱うのは中小の製薬会社が多く、〈1〉流通量が安定せず、仕入れが難しいケースがある〈2〉国民へのPRや医師への説明が十分でない――などの指摘もあり、見直しによる普及効果は未知数な部分もある。
処方せん様式の変更は、中医協で、08年度の診療報酬改定の一環として議論される。
医療保険広告「不安あおりかねない」 厚労省が指導
asahi.com 2007年04月21日
http://www.asahi.com/health/news/TKY200704200384.html
医療保険の広告やテレビコマーシャルが消費者の不安をあおりかねないとして、厚生労働省が保険会社に対して改善指導に乗り出している。がんなどの重い病気の治療費のうち、大半は公的な健康保険でまかなえることが多いが、多額の自己負担が必要だとの誤解を与えかねないケースがあるためだ。保険会社の監督官庁でない厚労省による指導は異例のことだ。
保険会社による保険金の不払いが多数にのぼり大きな社会問題になる中、厚労省の対応は保険会社の広告のあり方にも一石を投じそうだ。
厚労省は2月下旬に掲載されたある外資系生命保険会社のがん保険の新聞広告について、一定額以上の医療費を支払った場合に払い戻しを受けられる「高額療養費制度」の説明が一切なかったとして経緯をただした。
広告では、がんの平均入院日数と1日当たり診療費の一覧を載せ、医療費が合計100万円前後かかることを示唆した。その下に「実際は3割程度の自己負担になる」という注釈をつけているため、30万円ほどの負担をまかなうのに保険が必要との印象を与えていた。
厚労省は昨年夏、健康保険の説明が足りない医療保険広告が目につくとして消費者の誤解を招くような広告をやめるよう生命保険協会と日本損害保険協会、外国損害保険協会に文書で指導。高額療養費制度について正確に説明するよう求めた。
この制度を使えば、一般的な所得の人が、がんの手術を受けて1カ月入院をしたときの医療費が100万円かかるケースでも、入院中の食費などを除き自己負担は9万円弱ですむ。
厚労省の指導もあり、最近の広告では、注釈などで同制度に触れる動きが広がっている。ただ、実際の自己負担額が分からないものもある。
[ひとこと]超音波でおなかの中を見ると、画面で小さな命が確認できた…
西日本新聞 2007年4月13日 (金)
http://blog.nishinippon.co.jp/news/2007/04/post_ed1b.html
超音波でおなかの中を見ると、画面で小さな命が確認できた。
「あー、かわいー」
若い女性は無邪気に喜ぶ。産婦人科医は「じゃあ、産む方向で頑張りましょうね」と声をかける。すると女性はきょとんとして言った。「え? いや、おろしますよ」
この医師はため息をつく。「ときどき、とんでもない倫理観の人に会う」。もちろん大半の親には当てはまらないだろう。しかし産婦人科医歴二十年の医師は「どんどんモラルがおかしくなっている」と肌で感じている。
こんなこともあったそうだ。昼休み中の医院に電話があった。「妊娠中の妻が『具合が悪い』って言うんで診てください」。医師は症状を聞き、緊急性がないと判断した。休み時間中であることを告げ、その時間も受け付けている近くの病院を紹介すると、電話の主はこんな言葉を残してガチャンと電話を切った。
「使えねー」
お産にかかわる医師や助産師、母親たちに話を聞いた。多くが異口同音に言ったのは「精神面で大人になれていない親が多い」。同世代の一人として、耳が痛い。
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