おはようございます..。*♡
今日は雨でしたね。
今日のニュースです。一番最初のニュースは伊関友伸先生のブログから頂いてきました。
ありがとうございます。
それから医師が足りないニュースに続けてうつ関係のニュース。
自殺の防止は、局所的なことではできないとおもいます。
人間使捨ての社会全体の雰囲気をどうにかしなければ、ムリなのではないでしょうか?
その後療養型病床削減についてのニュース。
やはり家ではかかえきれません。
「うつ」や「褥創」は入院不可 「うつ状態なども老健施設へ 療養病床削減で厚労省提示」 勤務医 開業つれづれ日記 2007-04-20
http://ameblo.jp/med/entry-10031287523.html
>高齢化が進み、労働人口が減る。
>それなのに在宅介護によって多くの労働が必要になります。
>家庭の無償の労働を国があてにしているのです。
>22万人の新たな在宅介護、老健施設へ移行する
>患者さんにはどれだけの労働が必要でしょう?
>国の借金、多くは公共事業のために作った借金のために、
>貴重な労働力が家庭に埋もれる結果になるのは
>必然であり、優秀な人材が表に出れないのは
>国自体が誘導しているからだとは思わないのでしょうか?
という意見に賛成です。
さて、アメリカ銃乱射事件の犯人は、精神科にかかれなかった、
理由は貧しいからだそうです。アメリカ型医療をめざす日本の医療政策は正しいですか?
柏原病院 12月以降の分娩受付停止/兵庫
丹波「未来」新聞 2007-04-19
http://tanba.jp/modules/bulletin6/article.php?storyid=110
県立柏原病院 (酒井國安院長) の産婦人科が16日付けで、 12月以降の分娩予約の受け付けを一旦停止した。 小児科の機能低下を懸念しての対応。 すでに予約受け付けを済ませている分については、 全て分娩まで対応する。 また、 5月分の分娩も、 予約数が予定数に達したため、 同日付で原則として新たな予約の受け付けを停止した。 (足立智和)
12月以降の分娩予約の一時停止は、 県の4月の人事異動で2人いる小児科医のうち1人が院長に昇任したことで負担が増したもう1人の医師が、 補充がなければ5月末にも退職の意向を示していることを受けたもの。 小児科医が担う新生児へのケアができなくなる恐れがあることから、 小児科医の補充と、 退職に傾いている小児科医の残留などの動向を見極める必要があると判断した。
また、 5月分の分娩停止は、 小児科医2人、 産婦人科医3人という同病院の医療資源で安全な母児医療を提供できる目安にしている月間予定数の 「35件」 に達したことによる措置。
同病院産科の昨年1年間の分娩数は、 252件 (1月21件、 2月19件、 3月20件、 4月18件、 5月20件、 6月26件、 7月24件、 8月28件、 9月22件、 10月20件、 11月18件、 12月16件)。
今年1月に柏原赤十字病院が産科休診の方針を示したことで分娩希望者が同病院に集まり、 今年は3月末までに83件 (1月21件、 2月32件、 3月30件) の分娩を取り扱っている。 2月には3月の予約数が一時39人に達し、 制限寸前となったが、 5、 6人いた3月1日が予定日の妊婦がそろって2月中に分娩を終えたため、 結果的に制限は行われなかった。
同病院は、 柏原赤十字病院の産科休診を受け、 対応可能な分娩数を早期に把握する必要があるとして、 以前は妊娠8カ月目 (28週目程度) に行っていた柏原病院で分娩を希望するかどうかの確認を、 母子手帳が交付される同12週目あたりで一旦聞き、 数を把握するように運用を見直した。
同病院産婦人科医の上田康夫副院長は、 「小児科医の補充を心待ちにしているが、 現在のところ見通しが立っていない。 このまま分娩予約を取り続けて小児科医が今より減った場合、 土壇場で分娩を断らなければいけないケースが出ることが懸念される。 お産ができる施設はどんどん少なくなっており、 どこの施設も早め早めの予約が必要。 今ここで一旦区切りをつける必要があると判断した。 一日も早く小児科医招へいのめどをつけ、 予約受け付けを再開したい」 と理解を求めている。
小児科医不足 知恵絞り次世代支援の医療支えよう
南日本新聞社説 2007年4月20日
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=200704&storyid=4005
鹿児島県内の子供の入院施設を備えた病院で、小児科の休診が続いている。今月からの霧島市立医師会医療センターに続き、7月からは県立薩南病院も休診の見通しだ。
大学の小児科医不足で、鹿児島大医学部が後任を派遣できなくなったためだ。薩南病院などは医師を募集しているが、確保のめどは立っていない。今後も休診する病院小児科が出る可能性がある。
地方の拠点病院で診察できないと、救急患者などは周辺や鹿児島市の医療機関に集中する恐れがある。現状が続くと、患者への影響や医師の負担がさらに増すだろう。抜本的な対策を早急に講じなければ地域医療の崩壊を招きかねない。
小児科医不足は全国的に深刻な状況だ。昨年、共同通信が都道府県を対象に調べた結果、約70%が小児科医不足に直面していることが分かった。
県内の小児専門医は160人ほどで横ばいだが、全国的には45位で極端に少ない。その中でも、病院勤務医が減少している。つまり、小児科医の偏在が顕著になっているわけだ。
子供の診療は大人の何倍もの手間がかかり、夜間や休日はとりわけ過酷だ。診療報酬や薬代も低い。勤務医の中には、労働条件のいい他の病院に移ったり、開業してしまう傾向も少なくない。
こうした状況に拍車をかけているのが臨床研修制度だ。医師免許を取得した新人医師が民間病院を含め複数の診療科を学ぶ制度で、2004年度から義務づけられた。2年間の研修を経て医療現場に入るが、激務の小児科や産婦人科などを避けるケースが全国的に起こっている。
研修を終えた新制度1期生が医療現場に入った昨年度、鹿大医学部には81人が入局したものの、小児科は5人だった。本年度の入局は60人ほどで、小児科はわずか2人だ。
国は医師不足対策として今夏にも、都道府県にアドバイザーを派遣する。鹿県は年度内に夜間の「小児救急電話相談」を開設する。しかし、こうした試みは焼け石に水という見方が強い。
ある小児科医は「仕事量に見合った診療報酬の引き上げや内科との連携があれば、現状をかなり解消できる。子供を育てる職務という使命の啓発も大切」と指摘する。病院の負担軽減のため、開業小児科の活用を求める要望もある。
次世代支援が叫ばれ、小児科の役割も高まっている。社会全体で知恵を絞り、地域医療の維持、向上に取り組まなくてはならない。
山積問題に解決の兆し 産婦人科医療提供体制
保助看法問題や医療事故紛争処理システムは糸口も
Japan Medicine 2007.4.20
http://www.japan-medicine.com/news/news1.html
「先は見えぬが、先はあると希望し、勇気を持とう」―。14~17日にかけて開かれた日本産科婦人科学会(武谷雄二理事長〈当時〉)総会・学術講演会の中で、15日に特別講演を行った木下勝之・日本医師会常任理事(日本産婦人科医会副会長)がメッセージを発した。学会は12日に、2005年秋から検討してきた産婦人科医療提供体制の将来像を示したばかり。医療崩壊が危ぐされてきた産婦人科医療だが、保助看法問題や医療事故紛争処理システムでは解決の糸口も見えてきた。
「わが国の周産期医療の崩壊を防ごう!」と題して特別講演を行った木下常任理事は、「周産期医療ゆえの法的課題はなくなった。ほかの診療科と同じように安全な診療環境になった」と強調した。
この1年余り、産婦人科領域で喫緊の課題となっていた「脳性麻痺に対する無過失補償制度の創設」や「保健師助産師看護師法(保助看法)30条違反問題の解決」「医師法21条問題の解決」などが、日医の支援によって一挙に進んだことを強く示した発言だ。
これらの問題に解決の糸口が見えたことは確実で、崩壊が危ぶまれていた産婦人科医療に明るい兆しが見えてきた。
● 看護師内診問題は政治的決着か
無過失補償制度については、2月に2007年度補正予算(1億1000万円)が成立し、年度内の制度化を目指して検討を進めている。今月11日には第2回産科医療補償制度運営組織準備委員会(近藤純五郎委員長)が開かれ、現場の産婦人科からのヒアリングも行われ、具体的な制度設計作業に入っている。
保助看法問題では、先月30日に出された医政局長通知の解釈をめぐって混乱があった。ところが、木下氏の講演によれば、これも解決の方向にあるようだ。
これまで厚生労働省は02年、04年の看護課長通知で看護師による内診を禁止し、今回の医政局長通知もこれを追認したものだった。しかし、日本産婦人科医会(寺尾俊彦会長)では医政局長通知を医師の指示監督下における看護師の内診を認めたものと判断し、「医政局の了解のもとに作成した」とするガイドラインを2日付で公表。これに対して厚労省は「了解していない」として医会側にガイドライン撤回を求め、日本看護協会、日本助産師会も強く反発した。
確かに医政局長通知には、「看護師等は(中略)医師又は看護師の指示監督の下診療又は助産の補助を担い、産婦の看護を行う」とある。議論の行方が注目される中、15日の講演で木下氏は医政局長通知が出されるまでの経緯を解説。その上で「(通知には)看護課長通知に触れておらず、内診できないとも書いていない。このような文章が盛り込まれたことは、(看護師内診)問題を解決しようとして出されたと理解できる」と話した。
ただ、詳細についての明言は避け、「心配せずに診療できると理解してもらいたい」と話した。玉虫色ながら、何らかの政治的決着があったことを受けての発言とみられる。
また、医師法21条が定めた異状死に対する警察への届け出制度については、福島県立大野病院事件などがクローズアップされ、医療現場の混乱を招いている。これについても、厚労省が検察庁、警察庁と協力して「診療行為に関連した死亡の死因究明等のあり方に関する課題と検討の方向性」を3月に公表しており、今年度中に新たな法律制定が行われる見通しだ。
医師不足:深刻さ浮き彫り 消防隊員らが窮状訴え--旭で地域救急医療協議会 /千葉
2007年4月21日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070421-00000241-mailo-l12
◇搬送先の病院確保に苦労/夜間の受け入れ拒否増加--6消防本部、隊員らが窮状訴え
「このままでは地域医療が崩壊する」――。深刻な医師不足に直面している東総地区の中核病院「国保・旭中央病院」(旭市、吉田象二院長、986床)で19日、消防本部との「地域救急医療協議会」が開かれた。旭市消防本部、今回初参加の鹿島南部地区消防組合(茨城県)など6消防本部から約25人が出席。救急患者の搬送に当たる隊員らから「搬送先の病院確保に苦労している」「祝祭日や夜間は(救急の受け入れを)断る病院が多くなった」などの現状が明らかにされた。
協議会では、同病院副院長で、救命救急センター長の伊良部徳治氏が「06年度の受診者6万1590人は前年度比4・2%増で過去最高。救急患者数は5720人(同6%減)だが、内科と小児科が急増している。地域別の受診者数は旭市が全体の34%で、香取地区16%、鹿嶋・神栖12%、銚子、匝瑳、東金・山武の3地区がそれぞれ11%」などと現状を報告。そのうえで「周辺病院の医師不足から救急患者だけでなく一般の受診・外来・入院患者も急増。ベッドがなく、やむを得ずほかの医療機関へ転出搬送するケースが多くなっている」などと説明した。
隊員からは「病院選定回数は平均2回だが、(受け入れ先が決まるまで)10~30分もかかる5回以上が月15回もある」、「搬送者の約半分が管外の病院で、搬送時間がかかる。収容病院決定までの時間もばかにならない」などの窮状が報告された。
伊良部氏は「医師不足は県、国で緊急に解決すべき問題だ。地区内では公的病院や消防、それに市民などが理解し、連携し合って地域医療を守るしかない」などと指摘した。
同地区には2月、自治体病院を持つ銚子・旭・匝瑳3市と東庄町の首長、議会、病院、医師会などをメンバーに医療体制確立のための「東総地域医療連携協議会」が設立された。医師不足解消や医療機能の分担化による効率的な医療提供体制の構築に向けて協議を続けている。
島根の中核病院、医師不足の影響深刻
山陰中央新聞 '07/04/22
http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=373609006
島根県内で地域医療を担う中核的な病院の約三割が、この一年間で医師不足の影響により外来の診療日数を減らしたり、病棟の一時閉鎖に追い込まれたことが二十一日、山陰中央新報社の調べで分かった。半数の病院が常勤医師数の減少に直面。県民の命綱の地域医療が綱渡りで支えられる実態が浮き彫りになった。
四月中旬に文書でアンケート調査を実施。対象は、夜間や時間外の救急外来を受け持つ県の救急告示病院のうち、教育部門を持つ島根大医学部付属病院を除く二十三病院で、このうち二十二病院が回答した。
外来日を減らすなどしたのは六病院七科。雲南総合病院が四月から精神科病棟を閉鎖したほか、済生会江津総合病院では眼科、益田赤十字病院でも眼科と耳鼻咽喉(いんこう)科がそれぞれ常勤医不在になり、外来診療体制を縮小した。
病院全体の常勤医師数をみると、昨年四月と比べて減ったのは、県西部などを中心に半分の十一病院。逆に増えたのは市部の大規模病院を中心に六病院で、残る五病院は増減なしだった。
各病院が希望する医師に対しての不足数は百二十五人。中小病院では急患対応での負担が過重になり、大病院でも診療科別にみると、外科手術で応援派遣を受けるケースがあり、盤石と言える状況ではない。
常勤医減少の背景で最多だったのが、大学の引き揚げ。二〇〇四年度の臨床研修制度義務化などで人手不足に陥った大学が各地の派遣先病院から医師を呼び戻し、慢性的な不足に拍車がかかる構図がみえる。
阿仁病院、入院受け入れ中止 常勤医減で方針/秋田
魁新報社 2007/04/21
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20070421e
北秋田市は20日、市立阿仁病院=阿仁銀山、60床=の病床を5月以降休床とし、入院患者の受け入れを行わない方針を示した。常勤医が2人に減り対応できなくなるため。同病院は26日に運営協議会を開き、地元の代表者に説明する予定。
市によると、同病院で入院患者への対応を行う常勤医は現在、内科2人と外科1人。このうち、県から派遣されている内科医1人が5月から同市の米内沢総合病院に転勤する。市は県などに新たな医師派遣を要請したものの、常勤医確保の見通しは立っていない。
同病院は、常勤医が2人では入院患者への対応が困難として休床の方針を決めた。現在の入院患者13人は、一部を米内沢総合病院に転院させるほか、退院させる。常勤医確保に向けた働き掛けは続けるという。
研修医 労働時間制限求める 参院委で小池議員 過労自殺で追及
2007年4月21日(土)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-04-21/2007042105_01_0.html
日本共産党の小池晃議員は十九日の参院厚生労働委員会で、新人医師の臨床研修制度が義務化されたもとで初めて研修医の過労自殺が労災認定(二月)された問題をとりあげ、「研修医の労働実態を全国調査し、労働時間の上限規制をすべきだ」と求めました。
小池氏がとりあげたのは、二〇〇六年四月に日本大学医学部の付属病院で研修期間中に自殺した女性=当時(26)=の事件。一週間の平均労働時間が法定(四十時間)の二倍を超える七十二・八時間にのぼり、夜間や休日の当直が年間七十七回にのぼっていました。
研修医の労働実態について青木豊労働基準局長は、研修医のデータはないとしながらも、医療保健業で監督指導した千七百五十九件のうち、労働基準関係の法令違反が千三百六十三件で77%にのぼり、そのうち労働時間に関するものが八百六十五件で、「通常の全国平均の違反率と比べても高い」と認めました。
小池氏は、研修医の三人に一人が八十時間以上、七人に一人は九十時間以上で休日なしで一日十三時間働いているという労働実態調査もあると指摘。「アメリカでは研修医の労働時間は週平均八十時間以下とされており、EU(欧州連合)では現在の週五十八時間から〇九年までに週四十八時間までに短縮するという指針も示されている」とただしました。
松谷有希雄医政局長は、研修制度上、労働時間の定めがないことを認めました。
小池氏は、「自殺したこの研修医はうつ状態になり、休むこともあったが、『これ以上休んだら単位をもらえなくなる』と悩み、自ら命を絶った」と指摘。実態調査と労働時間の上限規制を導入するよう求めました。
「自殺前に相談せず」8割 対策へ分析急務 厚労省調べ
asahi.com 2007年04月22日
http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY200704210250.html
[解説]総合的自殺対策の提言
2007年4月20日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20070420ik06.htm
療養病床削減されたら…患者の在宅介護「不可能」95% 家族対象に札幌で調査
北海道新聞 07/04/22
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/life/21936.html
国の療養病床削減方針に関し、療養病床で入院できなくなった場合、95%の家族が患者の在宅介護は不可能と考えていることが、札幌市療養病床協会(五十病院・診療所加盟)が行ったアンケートで分かった。容体の変化への心配や介護者自身の高齢などが要因で、患者家族が国の方針に不安を抱き、困惑している実態が浮かび上がった。療養病床では、主に寝たきりなどの高齢者が長期入院している。同協会が二十一日、札幌市中央区で開いた市民公開シンポジウムで発表した。
アンケートは一月、札幌市内の十五病院の療養病床に入院している患者の家族四千百四十世帯に配布。二千七百四十三世帯から回答を得た(回答率66・3%)。療養病床削減に関する入院患者家族への大規模なアンケートは道内で初めて。
療養病床での入院が続けられなくなった場合、「現在の病状、状態で自宅介護が可能か」との問いに、「可能」と答えた割合は0・6%どまりで、「不可能」が94・5%を占めた。「可能だが不安」が2・8%、「よく分からない」と「無回答」は合わせて2・1%。
「不可能」と回答した人の理由(複数回答)は、多い順に「容体が変化した時対応できない」22・0%、「自宅の設備に不安」15・4%、「自分も高齢」12・9%、「自分も病弱」9・8%などとなっている。
療養病床削減後、入所を希望する施設は「老人保健施設」31・5%、「老人福祉施設」25・4%、「一般病院」13・1%で、「自宅に帰る」は1・5%だけだった。
また、全体の94・3%が、療養病床削減について「反対」と答えた。
国は二○一一年度までに、現在全国に三十七万床(道内は二万八千床)ある療養病床を十五万床に削減する方針。都道府県別の削減数はまだ決まっていない。医療の必要性が低い患者を老人保健施設や在宅に移行し、いわゆる「社会的入院」を減らす目的だが、患者家族の反発が大きいことが、今回のアンケート結果に表れた。
このほかアンケートの自由意見には、「入院中の姉が九十一歳で、八十四歳の私は五年前にがんを患い、現在要介護1でヘルパーの世話になっている。こんな状態で放り出されれば、二人とも死ねと言われているようなもの」「九十歳を超えた三人の親を介護してきた。昨年から二人が療養病床に入り、妻も多少ゆとりができた。家庭の事情はさまざま。まずは介護老人施設を充実すべきではないか」など切実な訴えがつづられていた。
札幌市療養病床協会の中川翼会長(定山渓病院長)は「患者の家族がここまで不安に思っているということが分かった。患者が放り出されないよう、国や道にこれらの声を伝えたい」と話している。
明日の私:どこで死にますか 第1部・療養病床削減/3 病院経営、一気に赤字
毎日新聞 2007年4月21日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070421ddm013100162000c.html
療養病床を持つ医療機関の転換意向/療養病床入院患者の介護の支え手は
◇医療行政に恨み節
東京都墨田区の「厚生病院」は昨年12月、看板を「厚生医院」に書き換えた。計39床の一般、医療型療養両病床のうち、療養20床を全廃したため、「ベッド数20床以上」の「病院」の要件を満たせなくなったからだ。
療養病床は病院(6階建て)の4階にあったが、患者が消えた部屋は薄暗く、今はベッドや椅子の物置と化す。「あのまま続けていたら、病院そのものがもたなくなる可能性があった」。山田勝彦院長(53)はそう語ると、使われなくなったベッドをにらんだ。
療養病床削減を見据えた06年度診療報酬改定の影響をもろに受けた。入院患者の診療報酬が医療の必要度で差をつけられ、病院経営は月数百万円の赤字に転落した。
国が促す老人保健施設への転換もままならない。増改築は隣に迫るマンションがネック。高層化も10億円近くかかるが、後継者がいない山田院長に工面は難しかった。病院運営を外来と高齢者の往診中心に切り替えざるを得なかった。
療養病床の前身である「療養型病床群」の創設は93年。一般病床より医師などが少なく、医療費抑制につながるとして、国も奨励した。介護保険開始で医療型と介護型に分かれ、01年から療養病床に名称変更した。
厚生病院の転換は97年。医療行政に翻弄(ほんろう)された山田院長の口からは「国にはしごを外された」との恨み節が漏れる。「医療費削減ありきの国は、お年寄りに早く死んでほしいのだろう」とも。
平均年齢が80歳を超えた療養病床の入院患者は1カ月かけ、自宅や他の病院、老健施設に移ってもらった。縁もない埼玉や千葉の病院に移った人もいたという。
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人口比で全国平均の3・6倍の療養病床がある高知県。県は3月末、高知市を含め人口の7割が集中する地域を対象に「ケアモデルプラン」をまとめた。国が全廃を決めた介護型療養病床(2274床)は、1600床近くを特別養護老人ホームなどに転換し、医療型として残すのは449床にとどめるとした。
だが、高知市で88床の療養病床を持つ「潮江高橋病院」の高橋重臣院長(64)は「県は実態を見ていない」とバッサリ。批判の矛先は国に向かい「日替わり弁当でもあるまいし、20年耐えられる制度にしてもらわないと、とても付いていけない」と収まらない。
県医師会の常任理事も務める高橋院長によると、市内の中小病院の多くが療養病床を設置するために増改築をし、5、6億円の借入金を抱えているという。
ケアプランには施設介護からの脱却が明記されたが、在宅医療を支える「在宅療養支援診療所」は県内でわずか30カ所。高齢者1万人当たり1・36カ所と全国平均の半分にも満たず、チグハグさは覆いようもない。
◇終のすみか「特養」/家庭復帰目指す「老健」
療養病床から転院を求められたら、どんな選択肢があるのか--。
まず、特別養護老人ホームと老人保健施設がある。特養は自宅での生活が困難な人に生活全般の介護を提供するため「終(つい)のすみか」に近いのに対し、老健は家庭復帰を目指すのが大きな違いで、リハビリなども日常的に行う。
医師の配置基準はどちらも「入所者100人に1人」だが、老健は「常勤」、特養は「非常勤でも可」と異なる。
費用は特養、老健とも、介護保険で受けるサービス料の1割負担に、居住費、食費などを合わせ月7万~10万円程度。ただ、部屋のタイプにより居住費に差があり、もっとかかる例も。低所得者には負担限度額もある。
民営の有料老人ホームも、老後の選択肢として定着しつつある。「健康型」「住宅型」「介護付き」の3タイプがあり、介護付きは「自立型」「介護専用型」「併用型」に分かれる。介護専用型は一般に要介護認定を受けた人が対象で、月々の費用は15万~20万円程度。
このほか、軽費老人ホーム、グループホームなども場合により検討対象となる。いずれにしろ、関係者の態度、施設の雰囲気など、見てみないとわからない点も多い。
貧乏で精神専門医に掛かれず=米乱射事件のチョ容疑者-英紙
時事通信社 2007/04/21
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007042100115
20日付の英大衆紙デーリー・ミラーは、米バージニア工科大学乱射事件のチョ・スンヒ容疑者の親せきのインタビュー記事を掲載し、「両親は貧乏だったため、精神状態に問題のある息子に専門病院の治療を受けさせられなかった」などと一家の困窮ぶりを紹介した。
アルジェリアで六つ子が誕生=7人目は子宮内で死亡
時事通信社 2007/04/21
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_soc&k=20070421012043a
【アルジェ20日】不妊に悩んでいたアルジェリア人女性のトゥエイルさん(27)が、六つ子を産んだことが明らかになった。病院によると、生まれたのは6人とも女児。7人が生まれる予定だったが、唯一の男児は子宮内で死亡した。(写真は、六つ子を産んで喜ぶトゥエイルさん)
トゥエイルさんは3年間、不妊の治療を受けていた。首都アルジェ郊外の病院で出産し、母子ともに元気だというが、医師の1人は、700グラムで生まれた最も小さな子供に呼吸の問題があり、少し心配だと語った。
子供をあきらめかけていた両親は大喜びで、トゥエイルさんは「私は本当に子供が欲しかった。神様は6人も与えてくださった」と話した。
アルジェリアで四つ子以上が生まれたのは、ここ30年間で初めてだという。
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