厚労相の産科医不足(不足はしていない、とはおっしゃっています)への
キーワードは「集約化」「ネットワーク化」だったのですが(※1)
現場では言われる前から人員不足のために集約化をどんどんすすめ、
どんどんと公的基幹病院からは産婦人科が撤退し(※2 勤務医 開業つれづれ日記)
でもでも、もう、集約化できるところがないんです (;;)。
というような状態になってきました!
「産科医集約化は困難」秋田県医療対策協体制検討部会
2007年3月15日 河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070315-00000006-khk-l05
秋田県地域医療対策協議会の産科医療体制検討部会(部会長・田中俊誠秋田大医学部教授)は14日までに、県内の産科医を拠点病院に集約化することは困難だとする報告書案をまとめた。当面は医療機関の連携を強め、秋田市や県北、県南にある中核病院で危険性の伴う母子に対応。医師確保に努め、将来は地域の拠点病院で産科医5人以上の体制整備を目指すとしている。
産科医の集約について部会では、山間部が多く移動に時間がかかる交通事情に加え、設立母体が異なる病院が多い点を指摘。医師、看護師らの異動や医療機器など病院経営全体に影響が出ることを理由に挙げ、集約化は難しいと結論付けた。
当面の対策として、既存の医療圏を超えた連携強化を図る。いずれも新年度から運用を始める秋田赤十字病院(秋田市)の総合周産期母子医療センター、平鹿組合総合病院(横手市)と大館市立総合病院にある地域周産期母子医療センターで、ハイリスク妊婦や異常分娩(ぶんべん)、異常新生児、胎児異常などに対応する。
秋田大病院(秋田市)はセンターに産科医を派遣したり、全県の産科医の研修を行ったりする。
将来は、地域ごとに産科医のいる病院を「拠点病院」と「協力病院」に分類。協力病院や診療所では正常妊婦や分娩などの診察、治療を行う一方、拠点病院には産科医を重点的に配置し、危険が想定される母子の対応もできる連携体制の構築を目指す。
小児科・産科見送り 病院集約化 県、医療審で報告/静岡
静岡県内ニュース 2007/03/14
http://www.shizushin.com/local_social/20070314000000000019.htm
県は13日、静岡市内で開かれた県医療審議会(会長・岡田幹夫県医師会長)で、小児科・産科の病院勤務医の不足や偏在への対策として国が求めている病院診療機能の集約化について、県内ではいずれの診療科も実施しない方針を報告した。
産科については「既に集約化を進めていて、さらに実施する状況にない」、小児科は「緊急措置としての集約化は不要あるいは不可能」が理由。ただ、小児科については「医療資源の重点化が必要な圏域もある」として、圏域内の機能分担や連携体制の検討を継続し、対応策を平成20年度からの県保健医療計画に反映させる。
地域の特定の病院に医師を集中させるなどの診療機能の集約化・重点化は、国が医師偏在の当面の最も有効な方策として打ち出した。医師確保が困難な地域の中に、同規模あるいは診療科が重なる公立病院が隣接するケースがあるためで、各都道府県に対し、本年度末までに実施の適否を決定するよう求めている。
県は小児科について県内8つの二次保健医療圏域ごとに検討した。小児科医が著しく不足している中東遠圏域は「集約化・重点化は必要」としながらも、「六公立病院のすべての市町の合意形成は極めて困難」とした。富士圏域は「集約化を行うと大学が医師派遣をやめる恐れがある」、西部圏域の北遠や賀茂圏域は「医療資源そのものが不足し、集約化は不可能」などとし、理由に県内各地で異なる地域事情を挙げた。産科は平成10年度に整備した県内三地域ごとの周産期医療システムを充実させる。課題に医師確保を挙げたほか、「常勤産科医が2人以下の公的医院は関係機関と検討が必要」とした。
コメント