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(投稿:by 僻地の産科医)
体調を崩していて、更新が遅れております(>▽<)!!!
でも書きたいことはいっぱい。
いっぱいあるんだけれど、
日々が忙しく過ぎていくものだから、
手間がかかるものがご紹介できない。
なんだかそんなジレンマに陥っています。
果てさて、私のブログですが、
新小児科医のつぶやきでおなじみのYosyan先生に言わせれば、
「驚異的なブログ」なんだそうです。
ほぼ2-3年くらい休眠していたかしら?
活動期のアクセス数は5千-1万程度でしたが、
ブログを全く書かなくなっても
毎日2000件から3000件くらいのアクセスがあるんですね。
昔の活動期のおかげで平均アクセス数は3000越すくらいです。
どういう方々が見に来られているかというと、
「流産 原因」「母体死亡」「子癇」とか、
ああ、哀しいことが起こったのかなぁ?なんて
検索サイトから来る方。
「甲状腺機能異常 妊娠」「妊娠高血圧」
「妊娠糖尿病」「膠原病」など病名が並ぶ時。
それから「○○地方 分娩予約」
↑それ、もう古い情報なので、ごめんなさい!
とか。
あと、意外に圧倒的に多いのが、
「妊娠○週 海外 旅行」です。飛行機とか!!!
さて、一般には
「子供が生まれてきたら旅行なんていけないから!
産まれる前に行ってきちゃおうっ!!!」
という考えの方はかなり多いようです。
演題発表でも、みひょんちゃんのブログにあるように、
「巨大テーマパークからの母体搬送の実際」
というテーマの発表が確かにありました。
(題名は定かではありません)
面白かったので私も聞いた覚えがあります。
ので、日産婦学会だったか、
日本周産期・新生児学会だったか。
まぁとにかく流産率・切迫早産率が高くて
困っているとの話でした。
国内でもそれですから(みんな無理するんですね)、
海外の場合、もっとキケンだと思ったほうがいいと思います。
私もよく尋ねられますので、
意見だけはきっちりといいます。
まずは、
・現地の医療状況を調べる。
・もし自分がその週数に破水したら、
どんなことが起こるか医師に教えてもらう。
・もしその場合に、どのくらいの滞在期間になるか。
・もしその場合に、どのくらいの医療費がかかるか。
例えば、私の知っている例などで行きますと、
アメリカの医療などはNICUに入ってしまったら
軽く1千万~1億単位での請求となります。
また、週数によってはずっと傍にいなくてはならないでしょう。
(↑ みなさま憧れのハワイはアメリカ領です。日本ではありません。
溺水しちゃった家族を運ばれた方が200万だかなんだか払った国です)
最近よく訊かれるのは韓国・中国です。
韓国の医療レベルは高そう(イメージ)ですが、
中国なら行く病院によっては
「日本なら助けられたのに!」
ということもあるかもしれません。
(でも富裕層御用達みたいなところもあるかも~)
また、医療費の事情もわかりません。
韓ドラみていると、どうやら医療費は相当高そうです。
誰が払ったかということで、揉めたり、
「じーん」と来て男女がくっついたりしています。
どうもハートを持っていかれるくらいの
支出は覚悟しておいたほうが良さそうです。
治安が悪い場所、お水の悪い場所、
感染症の流行っている場所は、
基本的に妊婦さんにはおススメしていません。
参考までに、
日本国内での平均的NICUで治療を受けた場合
まずは予定日程度までは入院と心得ておいてください。
(突出した成績の施設には言及しません)
22週くらいで助かったらギネスモノです。
(実際のギネスは21w5dだったと記憶しています)
26週くらいで半々くらいの生存率で、
しかも半分以上で障害が残る確率があります。
30週あたりから生存率がぐんと上がりますが、
自分で呼吸できるようになるのは34週前後です。
しかも、何かあった時に、
近くに処置のできるNICUがあるとは限りません。
あなたの行きたい県をクリックしてみてください。
いくつ、周産期センターがありましたか???
旅行を考えるには、
行き先の医療事情をしっかりと調べてから、
出かけても遅くはないと思います。
(逆に流産してしまえる22週以前の方が、
送り出す方は許可を出しやすいのですが)
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