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(投稿:by 僻地の産科医)
さて、どれだけ文献を探しても、
「妊婦は高リスク群」
「予防投与、速やかな抗インフルエンザ投与」
以上の情報がでてきませんので、
随時気になる論文があり次第お伝えしていきますo(^-^)o ..。*♡
という訳で、ちょっと不妊症関連話題!久しぶりです。
66歳英国人女性の体外受精妊娠に
専門家からも批判続出
出産すれば英国最高齢ケースに
小島 領平
MTpro 2009年5月19日
http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/0905/090535.html?ap
1978年に英国で世界初の体外受精(IVF)による女児が誕生してから31年。IVFは世界的に普及し,2006年の欧州ヒト生殖学会で,当時までに300万人以上がIVFで誕生していることが報告された。これに伴い高齢出産も増加しており,昨年(2008年)11月にはインドで5人の孫がいる70歳の女性が,IVFによって双生児を出産して話題となった。こうしたなかで,IVF発祥国である英国で66歳の女性がIVFで妊娠したことが明らかになったが,これを巡って一般やメディアだけでなく,専門家の間でも批判が続出している。
多くは子供の将来を心配
英紙Daily Telegraph などによると,66歳でIVFによる妊娠に成功したのは会社経営者のElizabeth Adeneyさん。1度結婚しているものの子供はおらず,今回が初の妊娠・出産だという。現在,南アフリカ・ケープタウンにある退職者村で暮らすAdeneyさんは,英国保健サービス(NHS)が40歳以上の不妊治療を推奨しておらず,英国の医療施設のほとんどが50歳以上のIVFを提供していないためウクライナに渡り,受精卵の提供を受けて妊娠に成功。現在は妊娠8か月で,6月にも英ケンブリッジの診療所で帝王切開による出産を行う予定だ。
英国ではこれまで,2006年にロシアで卵子の提供を受け,夫の精子とのIVFで男児を出産した精神科医Patricia Rashbrookさんの62歳が最高齢だった。Adeneyさんが出産に成功すれば,この記録を破ることになる。Adeneyさんは60万ポンド(約8,900万円)とされる自宅に子供部屋やプールを設置し,乳母を雇うなど,わが子の誕生を心待ちにしているという。
ところが,Adeneyさんの妊娠が明らかになると,各方面から批判的な意見が噴出。その多くが,高齢出産よりも子供の将来を心配する声だ。英国不妊治療学会のAllan Pacey博士は,同紙に対し「一部の子供たちは悲劇的な事故で親を失っている。それは真実だ。しかし,子供が18歳の誕生日を迎えたときに親を失っている可能性が高いことは,不妊治療の年齢制限を設定するうえで考慮に値する項目だろう。50歳の年齢制限は任意だが,子供の将来と母親の健康を考えるなら,適切な設定と言えるだろう」とコメントした。
また,Rashbrookさんの出産に尽力したイタリアの不妊治療医Severino Antinori博士ですらも,Adeneyさんの選択を医学的に尊重するとしたうえで「子供が成長するまで母や家族がいることを保証できないため,63歳以上の出産はさまざまな意味で危険だろう。高齢になっても子供を養育することは実質的に可能だが,母を失い精神的な問題で苦しむ可能性がある限り,このような行為は医学的に嘆かわしい」と述べている。Rashbrookさんの出産時にも大きな議論を呼んだ英国だが,再び直面した高齢妊娠・出産に戸惑いと疑問を感じている医師も少なくないようだ。
一方,AdeneyさんにIVFを行ったIsida fertility clinic(ウクライナ・キエフ)のマーケティング・マネジャー,Pavel Oltarzhevsky氏は,同紙に対し「IVFで考慮すべきなのは年齢ではなく,本人の意思のみ。本人が望むならば,われわれは80歳でも治療を行う」とし,母子の健康などについても「IVFの成功だけがわれわれの役目だ。患者は不妊治療が終われば帰国し,ほとんどのケースが連絡を取らない」と回答している。
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