(関連目次)→医療事故安全調査委員会 各学会の反応
(投稿:by 僻地の産科医)
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第三回の様子はこちらですo(^-^)o ..。*♡
異状死議連第三回・ネット規制勉強会
橋本岳のブログ 2009年3月20日 (金)
http://ga9.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-ec4c.html
それに関連して日本放射線学会がAiに関してだした提言を
ご紹介します(>▽<)!!!
千葉大学、山本先生ありがとうございます。
では、どうぞ!
日本放射線科専門医会・
医会(Aiワーキンググループ)
からの死因究明制度に対する提言
http://radiology.sakura.ne.jp/Ai/index.htm
その1
放射線科医は、国民の視点に立ち、国民に開かれた死因究明制度の中に、Aiを組みこむことを提案する。放射線科医は、国民に対して、透明性を確保するために、病理、法医学会の方々とのオープンなディスカッションの場を提供することも可能である。死因究明制度が、法医学会が主張するように医療の一部であれば、画像、解剖のカンファレンスを遺族、マスコミを含めて、オープンにすることを願っている。このことにより、医療者と遺族が早期に、冷静に話し合える場を提供したい。
その2
Aiは医療現場の人間が、医療のエンドポイントとして行い、その費用は医療費外から拠出する。なぜなら生者の医療と死者の医療が予算を食い合う事態は決して望ましくない。医療の崩壊につながるからである。
その3
Aiは医療の一部として、放射線科医、救急医を中心とした各科臨床医の監督下に診療放射線技師により撮影された画像を読影しその情報を提供する。病理、法医学と独立して、その診断の客観性を保つため、オープンなシステム作りを行う。その場合、適切な費用を積み上げた予算措置を行う。
その4
対費用効果の面からもAiによるスクリーニングは各病院で施行されるべきである。また、病院内外を問わず、Aiの読影には放射線科医が関与する必要がある。そのモデルケースとして、千葉大学医学部附属病院Aiセンターを専門医会として推奨する。また、Aiのコンサルタントを含めて、情報の共有化を計るためにソーシャルネットワークサービスを構築すべきである。
その5
幼児における死亡、特に搬入される様な場合においては、虐待の恐れのあるケースが含まれるため、幼児については全例画像診断を行う。そのことが、その後の虐待の抑止力につながると考える。
その6
放射線科専門医会・医会は日本医学放射線学会と共同で放射線科医のAi診断能力を上げるべく教育体制の充実をはかる。また、Ai機器の精度管理、有効な画像診断方法の研究など継続的に精度の高い画像診断を提供できる体制整備を行う。
死因究明は、日本中どこに居住していても、等しく国民として制度の恩恵を受けることが必須である。しかしながら、外表所見のみで犯罪性の有無、死因を決定できる事例はごく一部である。現在検討されている死因究明システムの問題は、異状死届け出がされた時点で遺体の司法的社会的性質(犯罪死体、非犯罪死体、診療関連死など)を誰が、どのような基準で行うかが決まっていない事である。また現在の死因究明制度は全国的に地域差が激しい。監察医務院制度が有用であることは当然であるが、予算・人材確保ともに高いハードルがあることは、法医学会も認めている。東京都監察医務院院長の福永先生は、兵庫県方式(神戸大学法医学教室に監察医務院を併設する)を推奨しているが、この場合も検案は年間1200体、解剖は年間800体(常勤の監察医1名、非常勤の監察医11名)である。異状死体154579件をどうやってこなすのか?各大学の法医学教室の総教員・大学院生が4名を切り、医師数が2名を切ってしまった現状で、この制度が立ちゆくのか?
病院にかかったすべての患者が手術を受ける訳ではない。同様にすべての異状死に解剖を行うことは現状では無理がある。手術(=解剖)すべき症例を選ぶためにもスクリーニングとしてのAiを基本に据えた死因究明制度を構築すべきである。
病院内で死亡した症例については各々の病院でAiを実施する。院内で死亡した症例に対しては、遺族感情や搬送の困難性により、その病院の装置を使用し検査を行うことが、望ましい。そのためには、汚染および感染予防などの処置が必要である。現在広くエーアイが実施できていない理由の1つとして「亡くなった方と同じ装置を使用する」事への抵抗感がある。しかしながら、病棟におけるベッドは、一時的にしろ、死者が共有している。そのため、ベッドの交換や殺菌を行っている。死体専用CT、MRI装置は、運用効率が悪く、有効なメインテナンスや更新が行われず、診断能が落ちる。そのため、通常装置をクリーンに利用できる方策に対する予算措置が必要と考える。医療安全面でエーアイが重要であり院内施設での実施についての推奨を国が行う必要がある。その費用負担については、検査を行う診療放射線技師、読影を行う放射線科診断医への正当な費用拠出が必要である。
病院外で死亡した症例についてもAiを実施すべきであるが、損壊が激しい場合、病院内の臨床装置を使用することは難しい。この場合は、件数が少なく、死亡が明らかであるので、早急なAiの実施が要求されないため、広域に一つ設置されたAi装置を持った解剖施設、たとえば、現在各地で設置が進められている法医学教室のCT装置などを利用する事も必要だろう。
Aiは読影まで行い始めて検査が帰結する。この業務を担当すべきは、画像の専門家である放射線科診断医である。彼らが存在する場所にAiセンターを設置すべきである。
放射線科医がいない施設で実施された症例に対しても遠隔診断システムを使用して、放射線科医が読影を行うことが必須である。現時点でこのモデルケースとなるのは、千葉大学医学部附属病院Aiセンターである。病院関係のAiについては、県医師会を通じてAiを実施できるシステムを構築しており、病院外で死亡した症例に対しては、法医学教室に設置されたCT装置を使用し検査を実施、遠隔読影システムを使用しAiセンターで読影を実施できる環境を整えているからである。Aiを行い死因が不明である場合、病理学教室、法医学教室とも連携を取り、解剖が行える体制を整えている。解剖が行われる場合には、解剖の補完およびガイドとしての役割を果たす。放射線専門医会としても千葉大学医学部附属病院Aiセンターをモデルケースとして今後全国展開を目指す方針である。
Aiの読影に関しては、担当医師、遺族、警察等の依頼により、第三者である他の病院の複数の放射線科医による読影も有効であり、このモデルケースとして、国立がんセンターの画像診断のコンサルテーションシステムがある。国立がんセンターのがん対策情報センターに存在し、以下のようなコンサルタントが登録している。このような制度を放射線科医の中に作ることは、容易である。http://ganjoho.jp/hospital/practice_support/consultant_list02.html
また、今年度は、これらコンサルタントを含めて、情報の共有化を計るためにソーシャルネットワークサービスを千葉県がんセンター画像診断部高野が中心となり、構築予定である。これに、テレビ会議システムを利用すれば、即時的なディスカッションが可能となると考えられる。現在、撮像方法、ガイドライン作成などを目的としたワーキンググループが日本放射線専門医会・医会に設置された。
最終的に、放射線科医の目指すものは、国民に開かれたディスカッションをする場である。ネットワークにて、日本全国の複数の専門家による鑑定を行うことも可能である。国民に対して、透明性を確保するために、病理、法医学会の方々とのオープンなディスカッションの場を提供することも必要である。死因究明は、法医学会が主張するように、医療であるから、画像、解剖のカンファレンスをオープンにすることを願っている。現実に、札幌医大では、遺族に対してもAiと病理解剖の結果を用いたカンファレンスを医学生の学びの一部として行う予定である。
死因究明制度にて扱った症例のAiおよび解剖の内容を全て、専門家がいつでもアクセス可能な場に登録する制度を作り、国民の要望に応じて、オープンにし、放射線科医、病理医、法医学者が第三者的にディスカッションする場を設けることを要望する。
現在、司法解剖の結果は、裁判を起こさねば開示されず、その結果がでるまでに非常に時間がかかるため、医療事故が疑われ場合に、司法解剖が医療者と遺族の対立が増してしまう。そのため、司法解剖にAiが組み込まれてしまうことは、医療、特に死に最も近い現場にいる救急医療の現場に大きな混乱をもたらし、救急医慮の崩壊につながる恐れもある。
http://homepage.mac.com/ikenagaoffice/kaiboukiroku-kaiji.htm
たとえ無罪になろうとも、救急医師が裁判所に行かなければならない事態が生じた時点で、その地域の救急医療は崩壊する。これらを防ぐために、医療者と遺族が早期に話し合える場を提供する手段の一つがAiであり、臨床医の手にあるべきと考える。
また、幼児における死亡、特に搬入される様な場合においては、虐待の恐れのあるケースが含まれるため、幼児については全例画像診断を行う。院外死亡やCPAOA例の中には児童虐待による犠牲者やSIDS例が少なからず含まれている。児童虐待による死者は警察に検挙された事例に限ってみても年平均45人と相当数にのぼり、またSIDSは厚生労働省人口動態統計年報によると平成18年度で177人と乳児の死因の第3位となっている。これらの死因究明のための手段としてAiはすでに各々の分野で期待され、実施されており、
虐待:日本小児科学会「子ども虐待診療手引き」(宮本信也委員長、日本小児科学会子ども虐待問題プロジェクトの中にも死後CT、MRIを行うようにとの提言がなされている。幼児における死亡、特に搬入される様な場合においては、虐待の恐れのあるケースが含まれるため、幼児については全例画像診断を行う必要がある。そのことが、その後の虐待の抑止力につながる。
医療の発展につなげるためにも、適切な予算処置を要望する。
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